2009年2月28日土曜日

2月のこれ一本

2月は比較的に新しめの見てた感じですね
「落下の王国」、「スシ王子」、「ウォンテッド」、「駐在さん」あたりが順当ですが、どうにも後に残る作品があるんですね
ということで2月に見た映画で「これ」ってやつを一つ選ぶと、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」です

強烈なキャラクター、耳に残る曲、そして見た後にもらえるパワー
しょうじきいまだに「ヘドウィグ」を見た後のパワーの余韻が残ってますね
というか個人的にミュージカル映画と相性がいいのかな、と最近思います
まあ、ミュージカル的に名作ならそうそうハズレもないから、もっと多くを見ていかないと話にならないかもしれませんが

さて3月といえば話題の「おくりびと」が発売ですね
あとは個人的に「ゲット・スマート」、「僕らのミライへ逆回転」、「俺たちダンクシューター」が楽しみ

余談ですが最近は「メタル侍」にハマリつつあります
オススメはしないけどね




メタル侍 予告

2009年2月27日金曜日

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊2.0(2008/日)

監督:押井守
出演:田中敦子 / 大塚明夫 / 山寺宏一 / 大木民夫 / 仲野裕 / 玄田哲章 / 榊原良子


人々の義体化が進んだ未来、脳以外を全て義体化した草薙素子
彼女が所属する首相直属の組織、公安9課は人の電脳にハッキングし操る「人形使い」を追うのだった

現在の技術でリメイクされたやつですね
「ああ、こんなシーンあったなあ」と、なんとも懐かしく見ることが出来ました
元のを見たのがビデオ版いらいだけど、けっこう覚えてるものですね
さすがジャパニメーション、とか書くと今の風潮的に(笑)とかいわれそうですが

ストーリーはもう言うまでもなく難解だけどそうでもない感じで面白いし、演出等の見せ方もカッコイイですね
ただCG部分とアニメ部分がちょっと整合性がない所があってげんなりするのと、ぶっちゃけ目の肥えた現代のアニメ好きにとって映像的に衝撃はないと思います
やっぱり元のはあの頃に作られたからこそ価値がある、みたいな感じで

TVアニメ版のスタンドアローンコンプレックスがあったかげで、公安9課のキャラたちも掴みやすく、劇中の独特の単語も理解しやすかったんで、以前に比べればグッとこの作品の内容について分かったと思えます
そういう意味ではこの作品単体ではやっぱり情報不足かもしれません
原作マンガを読んでるのが条件、とか今やったらファン相手だけの映画とか言われるかもしれませんね

とりあえず懐かしくって面白かったけど、特に新しさは感じない、そんな微妙な一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:ささやくならしょうがないな




GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊2.0 予告

ウォンテッド (2008/米)

監督:ティムール・ベクマンベトフ
出演:ジェームズ・マカヴォイ / アンジェリーナ・ジョリー / モーガン・フリーマン / テレンス・スタンプ / トーマス・クレッチマン / デヴィッド・オハラ / マーク・ウォーレン / コモン / クリステン・ヘイガー / コンスタンチン・ハベンスキー


2000年前より世の乱れを正してきた暗殺集団フラタニティ
ある日、うだつの上がらないパニック障害の主人公をは、彼を迎えに来た謎の女と銃を持った男の戦いに巻き込まれる

出た!金を湯水の如く無駄につぎこんだ全力全開B級バカ映画!
「アドレナリン」、「シューテム・アップ」とコンスタントにこういった系統の作品が世に出てくる映画界は最高ですね
しょうじきCMの打ち方からして、もっとハリウッド的な「イーグル・アイ」っぽいものを予想してた人も多いかもしれませんね
自分もそうでしたし

ストーリー?ドラマ?そんなものはいい!とにかくこいつを見てくれ!って感じの作り方にただただ拍手
あるいは予算の関係で、またあるいは人材や技術力で作りたくても思うように作れないとぼやく、世のB級映画監督の脳内イメージをそのまま映し出すとこういう映画になるんでしょうね
それゆえに合わない人にはまったく合わない作品かもしれません

曲がる銃弾、銃弾を銃弾で相殺、ナイフで銃弾を弾く、そんなのデフォですからね
それにしてもこの監督はよっぽどガラスが砕けるような演出が気に入ったのか、ちょっと見飽きるくらいに繰り返すアホの子っぽいところも好きです
中盤、ちょっとだれるポイントがありますが、あとはもう走りっぱなし

そして、ラストも「え?まさか、これで終わりとかねーよ…」と思ってしまった自分は完全に監督の掌の上でしたね
まあ、とにかく作りが甘いだの展開に無理があるだの、そんな細かいことはいい
疑問は捨て、頭をからっぽにして見ればいいんです

最後に吹き替え版だけはガチでクソ
基本、吹き替え派だけど主人公の第一声を聞いて即、音声切り替えました

個人的評価:100点
オススメ度:最近、ダラダラと過ごしてるだけだなあ




ウォンテッド 予告

2009年2月23日月曜日

ZANKOKU 残酷 (2007/米)

監督:イーサン・ワイリー
出演:サラ・トンプソン / ジェフリー・コムズ / マイケル・ベリーマン / エリック・ラング / ウィリアム・サンフォード / ドン・O・ノウルトン / ケヴィン・インディオ・コープランド


ある田舎の町で連続バラバラ殺人事件がおこる
保安官とヒロインの助手は、この捜査に乗り出す

「おくりびと」オスカーおめでとう記念ということで、アカデミックな映画を視聴
タイトルからして「ZANKOKU 残酷」とあえて二度いってる知的な作品ですね
冒頭、「心はやわいがナニは固い」という素敵会話が展開する高尚さ

いわゆる殺人鬼がセクシービッチ&その他どもをぶち殺していく感じで
しょうじき自分でもしょうもないB級だなあ、と思ったけど、こいつはちょっと小粋な作品でしたね
序盤に怪しい男が車の故障で立ち往生してるビッチに声をかけ、車に乗せてあげます
で、次のシーンでは人気のない森の中の小屋の前で車が止まって…お約束ですね
だけど、ここで男が「本当にこんな所でいいのかい?」と
ビッチ指定で怪しい所にくるとか、逆なのかビッチが襲うって展開か、と期待してるとビッチが男の手を取って自分の胸にあてて「なに勝手に触ってるんだよ。有り金全部だしな!」と
素敵すぎます

さらに殺人鬼が襲おうとした相手が急に病死してげんなりしたりと素敵シーンが続いて飽きさせません(超個人的に)
ゴアシーンはまあ普通だけど、各種ビッチを殺害していく内容って心躍らないか?
まあ、でもオチはしょうもないというか、どうでもいいというか
それでも殺人鬼との決着の付け方がけっこう素敵でしたね
殺人鬼に襲われるヒロイン、そこに第三者的な人が現れて明らかに状況をきちんと把握できてないのにためらわずに銃をぶっぱなす素敵っぷり

そして、冒頭のナニうんぬんの素敵セリフを受けて、かどうかは知らないけどラストもラストで「俺の犬は最高だ」と自閉症のおっさんがトンチンカンな受け答えをして終わります
いやあ、いいわあ…映画って本当に素敵ですね

個人的評価:70点
オススメ度:きょうからはじめるB級入門映画




ZANKOKU 残酷 予告

2009年2月22日日曜日

ふたりにクギづけ (2003/米)

監督:ボビー・ファレリー / ピーター・ファレリー
出演:マット・デイモン / グレッグ・キニア / エヴァ・メンデス / ウェン・ヤン・シー / パット・クロフォード・ブラウン / レイ・ロケット・ヴァリエール / トミー・ソンイン / テレンス・バーニー・ハインズ / シェール / ジャッキー・フリン / シーモア・カッセル / グリフィン・ダン


外向的で陽気な兄、内向的で内気な弟、二人は体が胴の部分でつながっている結合性双生児だった
ある日、兄のウォルトは俳優になりたいと慣れた街を離れ、ハリウッドに行きたいと弟のボブに話す

結合性双生児という離れたくても離れられない重くて二人の確執を描いていく内容なんだろうな、と思ったら大違いでしたね
というか、しょうじき重い内容だったらイヤだと思ってたんで、これは予想以上に面白かった

そもそも周りの目とか結合性双生児という生まれについての確執はほとんど兄弟の間で解決している、という前提で話が始まるのがいい
身体的なことでの周囲の目は確かに厳しいけど、それ以上に兄弟の絆が強くて安心してみていられます
で、どんどん話が進んでいくうちに、これって兄弟愛の映画なんだなあっていうのが分かります

特に終盤、それぞれの必要性を痛烈に感じるくだりは、ありふれた感もするけどいいですね
変にかたくなにならなくても、本当に必要なのが兄であり弟であってもいいじゃない
幸せは他人の評価で決まるんじゃなくて、自分でそう感じるものってことで

とはいえ、全編そんなに感動するって話じゃなく、重すぎず軽すぎずなライトでさわやかな雰囲気で、そう気負わずに見られるし、身体的なことで同情をかう姑息な映画じゃないのが好印象

個人的評価:70点
オススメ度:ナイス兄弟




ふたりにクギづけ 予告

2009年2月20日金曜日

落下の王国 (2006/インド・米・英)

監督:ターセム
出演:リー・ペイス / カティンカ・ウンタルー / ジャスティン・ワデル / ダニエル・カルタジローン / レオ・ビル / ショーン・ギルダー / ジュリアン・ブリーチ / マーカス・ウェズリー / エミール・ホスティナ / ロビン・スミス / ジットゥ・ヴェルマ / キム・ウィレンブローク / グラント・スワンビー


映画黎明期のアメリカ、撮影中の事故で両足を骨折して入院することになった青年ロイ
ある日、彼の病室に訪れた少女に物語を聞かせるかわりにあるお願いをするのだった

寓話と現実が交錯する映像美系の映画、かと思ったらそれだけじゃなくって面白かった
雰囲気的には「パンズ・ラビリンス」に似たちょっとダークで痛みのあるファンタジーですね
関係ないですが、最近、ホントに生と死を描く映画にひかれるんですが、やばいんでしょうか
なにか心の奥でアレなことを願ってるんでしょうか

それはともかく、序盤はロイさんが暇つぶしに女の子に話を聞かせてるんだなあ、って感じで優しい系のファンタジーといった感じで
けど、結局は女の子を利用しようとしてるだけというのが見えてきた途端、この作品が面白くなってきます
一度みると分かりますが、お話のファンタジーパートがロイと女の子の空想の映像化っていうのが良くできてるんですね
ロイだけの話でもなく、女の子だけの話でもない、二人の物語が素敵です

そうこうしてるうちに現実パートもどんどん痛さが増してくるけど、息苦しいほどじゃないのが救いかもしれません
特に中盤以降の展開は、もう見事でしたね
物語と現実が絶妙にクロスしていき、ラストも個人的には好印象
感動っていうより、いい話だねって感じで

実はファンタジー世界の映像美より、さりげない現実パートの演出の方が肝なんじゃないかと
ただ、ちょっと女の子が本当にガキっぽく描かれてるんで、ちょっとイラっとくる所もありましたが、まあ、子供好きなら気にならないんじゃないでしょうか

個人的評価:90点
オススメ度:爆弾使いの影の薄さは異常




落下の王国 予告

2009年2月17日火曜日

デイ・オブ・ザ・デッド2(2005/米)

監督:アナ・クラヴェル / ジェームズ・デューデルソン
出演:ローリー・バラニャイ / スタン・クリメッコ / ジャスティン・アイポック / ジュリアン・トーマス / エイプリル・ウェイド


ある精神病院の野外活動で見つけた緑色の水筒
患者達と担当のドクターが病院に戻ってそれを開けると、中から小さな瓶が出てきてその夜から一行に変調が起き始める

なんか「死霊のえじき」の正統続編らしいです
えー、でも全然話題になってなくね?というかむしろ香ばしくね?これはそそられるわー
といった感じで視聴

冒頭、いきなり緊迫したムードでゾンビがわらわらと…
これは期待できる…のか?と思いつつ見てると、いきなり「5日前」とテロップが
ああ、クライマックス最初にもってきてそこから巻き戻って経緯を展開するのね
と思ったけど、ぜんぜん違うし
冒頭のは過去話の物語の導入としてあるだけみたいですね
だったらいきなり「5日前」とか紛らわしいっちゅうの

で、まあ、グダグダ、グダグダ、グダグダ…しながら感染してゾンビが増えていくわけですよ
今どきのゾンビには珍しく走れないのっそり型なんですが、それはそれとして普通にしゃべれるし意思疎通も出来るゾンビってどうよ?
そして物語も生存者VSゾンビかと思いきや、比較的理性の残ったゾンビVS本能のままに暴れるゾンビって図式に新しさを感じつつもあくびが出ます

終盤、謎の総督が出てきますが謎のまま、理性派ゾンビがウイルスの影響で妊娠しますが放置
そして、いよいよ「~日前」カウンタが「昨日」になり、メディアにも報じられ「今日」になった時にどう展開するんだ、などとちょっと期待した僕がバカでした
この映画、ゾンビが増殖して病院の外に被害が出始めた「昨日」の時点で終わります

ありえん、これはありえん
クライマックスが冒頭のシーンで終了とか…くだらないまでも面白くなるかもしれないのはこっからだろと
ゾンビから生まれたゾンビが大人に急成長してゾンビハンターとして、悪のゾンビたちをカンフーアクションでなぎ倒しなさいよ
総督が街をミサイル攻撃しなさいよ

さすが正統続編だ…誰の許可もらったかしらないけどね

個人的評価:20点
オススメ度:オブ・ザ・デッド詐欺にご注意を




デイ・オブ・ザ・デッド2 予告

2009年2月15日日曜日

デイ・オブ・ザ・デッド (2008/米)

監督:スティーブ・マイナー
出演:ミーナ・スヴァーリ / ニック・キャノン / マイケル・ウェルチ / アナリン・マッコード / ヴィング・レームズ / スターク・サンズ / マット・リッピー / イアン・マクニース / クリスタ・キャンベル / ロバート・レイズ / パット・キルベイン / リンダ・マーロウ / テイラー・フーヴァー / ヒュー・スキナー


ある街で風邪が大流行するのと同時に軍が街を抜ける道を封鎖した
街の人間の半数が症状をうったえ病院に集まり、やがて患者達が豹変する

第一印象は「あったま悪い映画だなあ」と
いわゆるゾンビもののリメイク作品なんですが、元のは見たような見てないようなイマイチ記憶があいまい

とりあえず最近の主流の全力疾走ゾンビはデフォ
飛びかかる、二階の窓を破って追ってくる、道具を使う、死んだふりをする、天井や壁を這う、銃を撃つ…やりすぎだろ、常識的に考えて
ある程度は生前の知識が残ってるってのはいいけどアグレッシブすぎるゾンビたちになんともいえない感慨が

もうホラーっていうより人を襲う生物系のパニック映画のゾンビ版みたいな感じですね
ノリもなんかゲームっぽいし、どっちが先かは分からないけどもろにLeft4Dead
序盤から大量ゾンビに囲まれつつ逃亡&戦闘で並のゾンビもののクライマックス状態です
が、しょうじき監督のもったいぶらない精神が逆に映像のインパクトを薄めちゃってる気が…
ゾンビ映画って、映画におけるゾンビの比率がだいじだと思うんだ
少なすぎてももの足らないし、多すぎても見慣れて緊張感がなくなる

内容的にもいちおはちゃんと説明してくれるけど、ぶっちゃけどうでもいいレベル
前半にビックリゾンビ大集合やっちゃったんで、終盤のゾンビたちがイマイチはっちゃけが足らなく感じますね
いいんだよ、カラテゾンビとかニンジャゾンビとか出してもいいんだよ!

まあ、バカ映画としてはもうちょっとがんばってほしかったけど、ゾンビものとしては普通に楽しめますね

個人的評価:70点
オススメ度:近頃はやりのゾンビさん




デイ・オブ・ザ・デッド 予告

イーグル・アイ (2008/米)

監督:D.J.カルーソ
出演:シャイア・ラブーフ / ミシェル・モナハン / ロザリオ・ドーソン / マイケル・チクリス / ビリー・ボブ・ソーントン / アンソニー・マッキー / イーサン・エンブリー / アンソニー・アジジ / リン・コーエン / ビル・スミトロヴィッチ / チャールズ・キャロル / ウィリアム・サドラー / メイディリン・スウィーテン / ボブ・モリッシー / J・パトリック・マコーマック


主人公ジェリーが双子の兄の葬儀から帰ると部屋にいわれのない多数の武器弾薬が送られてきており、正体不明の女から指示通りに動けと電話が入る
テロ工作員と疑われて追われ、電子器機を思うがままに遠隔操作できる女の指示に従って逃げるしかなかった

なんとも今風の作り方な古き良きハリウッドエンタテイメント映画でしたね
一切の中だるみなしで、全編に渡って疾走するように物語が進みあっという間にラストまで行き着きます
電子器機を自在に操れるのにどうして?…って感じで細かい所にツッコミ所はあるし、展開はパワープレイですが、そこがハリウッドらしくていいじゃない

いきなり身に覚えのない罪で追われることになる主人公、同じように指示に従わざるえなくなったヒロイン、色々と事情を探ろうにも指示にそむけば痛い目にあうし、指示通りに動いても危険がいっぱい
主人公にも、見てる方にもなんだかんだ考えてる暇をあたえずに、次々と怒濤の展開をたたみかけてくるさまは爽快ですね

理不尽な指示厨のおかげで追われる身になり、しかも逆らうこともできずに常に危険な状況の連続…こういう内容で見てる側が求めるのは、すっきるする主人公たちの逆襲でしょう
ラスト、指示厨との決着のつけかたがなんというか、お前がケリつけちゃうの?しかもパワープレイすぎやしないか?な感じです
が、それでも主人公の最後の行動はかっこよすぎ
まさに男…いや漢ですね、ジェリーさんは

エンディングも個人的にはこれでいいと思う
ただちょっと、この監督は人の内面というか感情的なドラマを描くのが苦手なのか、と思うほどドラマ部分はないに等しかったです
まあ、狙ってるのかもしれないし、それはそれで良し

個人的評価:95点
オススメ度:大満足だけど、ほんのちょっと何かが足りないような




イーグル・アイ 予告

2009年2月13日金曜日

NOTHING (2003/カナダ,日)

監督:ビンチェンゾ・ナタリ
出演:デヴィッド・ヒューレット / アンドリュー・ミラー / マリー・ジョゼ・クローズ / ゴードン・ピンセント / アンドリュー・ロウリー


引きこもりのアンドリュー、誰からも相手にされないデイブは共に暮らしている
ある日アンドリューは家に偶然訪れた少女にわいせつなことをした、デイブは会社の金を横領したと濡れ衣を着せられた上に家も取り壊しの危機に
警察、役人、取り壊しの工事業者らが家に押し寄せパニックになった時、二人と家をのぞいて世界が消えた

あらすじ以上はありません
予告を見ると、そごい緊迫したサスペンスミステリーっぽいですが、コメディです
皮肉とかで言ってるんじゃなく、マジでクソつまらないコメディです
だまされちゃいけません…チクショー

個人的評価:0点
オススメ度:なめんな




NOTHING 予告

虹の女神 (2006/日)

監督:熊澤尚人
出演:市原隼人 / 上野樹里 / 蒼井優 / 酒井若菜 / 相田翔子 / 小日向文世 / 佐々木蔵之介 / 鈴木亜美


TV制作会社でうだつの上がらないADとして働いている岸田
ある日、彼にとって特別な存在だった女性、あおいが死んだという一報がはいった

ラブラブちゅっちゅ&死の別れ、個人的にだいっきらいな分野です
恋人同士が死に別れたら感動ですか、オサレにラブラブしてるのが楽しいですか
あー、やだやだ、想像しただけで反吐がでるわ

が、この映画は違うから困らない
まずはもういきなり「死」が突きつけられます
そして岸田くんとあおいさんの過去話が始まるんですが、「どうせラブラブちゅっちゅだろ…」と思ってたけど、そうでもないんですね
どっちかというと、青春だねえという感じで

空気的に淡々と日常、恋愛、就職と進むんだけど、主人公の二人の関係は友情に近いですね
まあ、でも心の奥では好意はあるけど、それを表だって言う勇気がなく良い友達関係って風なのが好印象
あざとすぎず、冷めすぎず、そんな二人の距離感がいい

惚れっぽいけど女運がなく、優柔不断な岸田くんを好きになれるか否かでこの映画の印象が変わるかもしれません
職場でいびられながらも下っ端は謝るしかない、そんな岸田くんに自分は感情移入しまくりです
あとは上司とあおいさんのお父さんもいい味だしてますね
特にお父さん、あんたの心情は痛すぎるほど分かって見てて辛い

携帯をキーアイテムとして使うんですが、ぶっちゃけこういう携帯を映画の小道具として使うのって風情がないっていうか、なんというか…あんまり好きじゃないんですね
だけど、そんな冷たさを感じる携帯をうまく使ったラストに泣いた
まさに良いエンディングだった
あくまで抑え気味で過剰な演出はなく、だけど物足りないどころか哀しみがよく伝わってきて…

死、という反則的なオチを最初にもってきながら、よくここまで良いラストを作ったなあ、と
ストレートながら素直に感動できた作品でした

個人的評価:100点
オススメ度:幸せになりたいです




虹の女神 予告

2009年2月10日火曜日

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ (2001/米)

監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル
出演:ジョン・キャメロン・ミッチェル / ミリアム・ショア / マイケル・ピット / スティーブン・トラスク / セオドア・リスチンスキー / ロブ・キャンベル / マイケル・アラノフ / アンドレア・マーティン


東ベルリン生まれのオカマでロックシンガーのヘドウィグ
彼女の片割れを探す旅路をロックサウンドにのせて語る

「雨に唄えば」でミュージカル映画もいいね、と思って人喰いミュージカルとかも見たけど、今回はオカマロックミュージカルで
でもこれはネタ的な要素より、ガチなミュージカルにできてます

とにかく曲にはいるまでのドラマパート、ロックパートともにいい感じ
ロックパートでもPVのように飽きさせない演出を交えつつ、きちんとストーリーと絡み合っててドラマと曲がすごい融合してますね
とりあえず見終わってそっこうでサントラ注文しときました

内容も重すぎず軽すぎず、「俺とか、こんな人生おくってきたんだぜ」みたいな嫌みがなく、さらっと見れるけど心にちょっと残るものがある感じで
気持ちが沈みそうになるとバーンとパワフルなロックサウンドでテンションが上がり、また沈み…の繰り返しなんだけどそれが気持ちいい

だけど、どうも最後の方になってくると嫌みというか、なんとなく鼻につくイヤらしさが出ちゃってる気がしますね
なんというかそれまで「人生、かっこつけてどうすんの」みたいな気概が感じられたのに、ちょっとラストがすかしてるように思える
最後はパワーで押し切ってほしかったかな、と

まあ、それでも十分にパワーを分けてもらえた一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:私の片割れは見つからないんでしょうか




ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ 予告

2009年2月8日日曜日

ハイテンション (2003/仏)

監督:アレクサンドル・アジャ
出演:セシル・ドゥ・フランス / フィリップ・ナオン / マイウェン / フランク・カルフン / アンドレイ・フィンティ / ワーナ・ペリーア


静かに勉強するために田舎に家族ですむ友人の女の子の家にいくことになったヒロイン
家に着いたその晩、謎の殺人鬼が一家に忍び寄る

そんなにホラーは見てる方じゃなけど、これは昔あったようなどこか懐かしいスタイルのホラーですね
最近の作品に慣れてて、ストーリーに筋が通ってないと許せないサスペンスタッチのホラー好きな人には合わないかもしれません
ようするに、この映画にストーリーとかないですし、無理に考えても頭が痛くなるだけです

内容はもうドストレートな感じで殺害シーンも悪くいえばありきたり
でも肝はやっぱり殺人鬼とヒロインのかくれんぼ&鬼ごっこのスリル感でしょう
「ヘタに動くなよ、見つかるって!」「いや、いいからお前だけ逃げろよ!」とハラハラしながら楽しめました
これ絶対にヒロインつかまって死なない程度のせっかんされるんだろうな、って感じのヒヤヒヤ感もありますね

まあ、でもそんな緊張感が続くのも給油所のシーンまでですかね
あとはもう解決編というか、ネタばらし編というか、怖さがなくなっちゃった感じ
やっぱりいつ見つかるか、いつ捕まるかっていう部分がなくなると、いっきに普通映画になっちゃいます

オチも賛否両論あるでしょうが、これはちょっと読めないでしょうね
というか無理がありすぎるのも確か
それでも別にいいんじゃない、と思えればそこそこのホラー映画と評価できるでしょう
逆に「ふざけんな、こんなん説明できねえよ」って人にとってはクソ映画認定かもね

あとこの題名の「ハイテンション」って、たぶん監督がわざと狙ってると個人的に思いますね
見てる方に対してではなく、ヒロインの心境を表現するとともに、あえてこういう作風にして狙ってるんじゃないかと

個人的にはこの映画はアリ、ですね
ただちょっと全体的にスケールが小さいかなとは思いますが

個人的評価:70点
オススメ度:考えたら負け




ハイテンション 予告

2009年2月6日金曜日

隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS (2008/日)

監督:樋口真嗣
出演:松本潤 / 長澤まさみ / 椎名桔平 / 宮川大輔 / 甲本雅裕 / 高嶋政宏 / 國村隼 / KREVA / 黒瀬真奈美 / ピエール瀧 / 生瀬勝久 / 古田新太 / 上川隆也 / 阿部寛


戦国時代、陥落した秋月の国の隠し金を偶然見つけた山の民、武蔵と新八
秋月のお姫様、雪姫一行とひょんなことより金を運び出す手伝いをするハメになる

ジャニタレを見直したんで、見たものの…これはないわ
いや、松本潤の演技ってわけでなく、映画そのものがダメすぎる
個人的にこういう作り手は100%本気だけど、できあがったブツがガッカリにもほどがある、ってのはどうも…
逆に無理なものは無理と割り切ってガッカリ感を分かって作ってる人の作品は許せますが

全編を通して熱を感じない表面だけの時代劇風な内容
ファッションとしての汚れ、貧しさ演出
微妙にはっちゃけてくれない色ものな敵
前に「ローレライ」を見た時に感じた嫌なつまらなさからまったく変わりない作風ですね

もっとスタイリッシュさにこだわるなら貫きなさいよ、と
話的にもどうでもいいし、見た目も中途半端
面白いとか、つまらないって感じじゃなくて退屈な作品でしたね

個人的評価:10点
オススメ度:作業のお供に




隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS 予告

2009年2月5日木曜日

銀幕版 スシ王子!~ニューヨークへ行く~ (2008/日)

監督:堤幸彦
出演:堂本光一 / 中丸雄一 / 釈由美子 / 石原さとみ / 太田莉菜 / 伊原剛志 / 北大路欣也


琉球の自然流空手の継承者、米寿司(まいず・つかさ)
己の腕を磨く修行のため、寿司の道を極めんと旅を続けニューヨークに訪れる

もう当然のごとくタイトル借り
銀幕版とかいうんだから、たぶんドラマの映画化なんだろうなと思って調べたらやっぱりそうでしたね
そんな感じでドラマとかとうぜん未見
見ててやっぱり細かい設定とかドラマ版を見てるの前提っぽい説明不足感はありますね

ドラマ版ありき、しかも主演がジャニタレ…こいつは臭せえ、ぷんぷんしやがるぜ
と、覚悟完了してみたものの、なんというか、その…すっげえ面白いわ、これ
アニメ版ミスター味っ子っぽい料理対決ものかと思ったら、料理を通じて強くなるバトルものでした

とにかく少年マンガっぽい展開で、ちょっとガキくさいかもしれないけどおっちゃん嫌いじゃないよ、こういうの
細かい笑いもあり、安心して見てられる…と思いきやいきなり重い展開になったり、まったく見てて飽きないですね
ただ、その重い展開すら細かい笑いに流されるんでちょっと戸惑う所も

そして、この映画もぜったいにラストは予測できない
超展開すぎるだろ、というかスシ王子ってタイトルは偽りあるだろ、と
まあ、でも個人的には大好物だけど、こういう内容はダメな人は絶対的にダメなんだろうなあ
「地獄甲子園」を楽しめる人はこの映画に大満足できるかと

主演の堂本光一とか、けっこういい演技してるなあって感じがしますね
最近のアイドルとか甘くみてたわ
でも中丸雄一とかいうのは、なんというか、想像してた通りのアイドル演技でギャフン

とにかく、期待しないで見たこともあって、かなり楽しめた一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:ドラマの映画化もすてたもんじゃない




銀幕版 スシ王子!~ニューヨークへ行く~ 予告

2009年2月2日月曜日

俺たちステップ・ブラザースー義兄弟ー (2008/米)

監督:アダム・マッケイ
出演:ウィル・フェレル / ジョン・C・ライリー / メアリー・スティーンバーゲン / リチャード・ジェンキンズ / アダム・スコット / キャスリン・ハーン / アンドレア・サヴェージ / ラリー・ポストン / エリザベス・ヨザンプ / ローガン・マヌズ / セス・ローゲン / ホレイショ・サンズ


母と二人で暮らす40歳ニートのブレナン、父と二人で暮らす40歳ニートのデール
そんなおっさんニートたちの父と母が結婚し、ふたりは義兄弟となった

毎度おなじみ俺たちシリーズ
今回は家族ものってことで、ちょっと地味なんじゃないの、と思ってたけどいいわ
やっぱ俺たちシリーズは最高ですね
まあ、バカが複数出てくるコメディに邦題で「俺たち~」ってつけてるだけなんだろうけどね

こんなアホ全開コメディに多くを語ることなんかないんだけど、とにかく素敵要素が満載で大満足ですね
とにかく話の流れでつい口に出てしまうような冗談を確実に実戦してくれるからいい
例えば「お前のドラムにキンタマこすりつけてやる!」「じゃあ、ガレージでカラテやろうぜ」そんなセリフがあっても言葉だけで冗談としてそこで終わってもいいんだけど、この映画では本気で全力でやってくれるから困らない

途中、ちょっとシリアスムードになって、なんだかんだでラストは家族愛をテーマに無難に終わるのかなあ…と思ったら大間違い
というか、そう思ってしまった自分が情けないくらいラストは想像を超えたものでしたね
コメディは終わりよければ全てよし、ここまで笑わせてもらえるとは思いませんでした
なんというか、素敵すぎる大人たちに乾杯

でも個人的な感性がアレなのか、こういうコメディってわりと身の回りでは好きな人がいないんですよね
「オーガズモ」「ズーランダー」「俺たちニュースキャスター」「ドッジボール」「ビッグヒット」「裸の銃を持つ男」…こういう系のコメディが好きな人って多いと思うんだけどなあ

個人的評価:90点
オススメ度:このラストに笑えたら僕と握手




俺たちステップ・ブラザースー義兄弟ー 予告

2009年2月1日日曜日

イカとクジラ (2005/米)

監督:ノア・ボームバック
出演:ジェフ・ダニエルズ / ローラ・リニー / ジェシー・アイゼンバーグ / オーウェン・クライン / ウィリアム・ボールドウィン / アンナ・パキン / ヘイリー・ファイファー / デヴィッド・ベンジャー / ケン・レオン


落ちぶれてきた作家の父、人気が出てきた作家の母、優柔不断な兄、小悪魔的な弟、四人の家庭は父母の離婚により、崩壊していく

今日みた「ぼくたちと駐在さん~」と真逆の内容ですね
バラバラになった家族のそれぞれが口にする言葉はどれも薄っぺらくて、作家とその息子ということでどんなに高尚な言い回しをしても行動が俗っぽい
人間的にいいところもあれば悪いところもある、楽しいところもあれば悲しいところも、優しいところもあれば怖いところも…
かなり等身大の人間を描いてるので、しょうじき心が壊れかけの大人が見るにはちょっとリアルさがキツイものがありますね

なんというか、映画ってもっとファンタジーでいいじゃない
とはいえ内容がつまらない、ってわけでもない「なんかよくわからない」求心力があるから不思議
重いことは重い内容なんだけど、痛くなりすぎないていどにつねられてるような…そんな感覚というんでしょうか、なんか気になって仕方ないんですね
そう思うひとつに「これ、どうオチをつけるんだ?」というのがありました

話的にもそれぞれ離婚をきっかけに見えてなかった部分が見えてきて、変わっていく自分がいて、醜くもひょうきんな行動があって、それらがまったく混ざり合わない
父も母も兄も弟も勝手やって泣いて笑って怒って悲しんでるだけなんで、まったくラストの着地点が分かりません
で、その肝心のラストなんですが、はっきりいって理解できませんでした

これを嘘でも「分かる」と言えるほど高尚な存在じゃない俗物なんで、まったく理解不能
最終的にこの映画はなにが目的だったのか…
まあ、途中は面白かったからいいけどね

そんな感じで、なんでラストだけあんな風にしたのかと言いたい

個人的評価:50点
オススメ度:人ってそんなもんじゃない




イカとクジラ 予告

ぼくたちと駐在さんの700日戦争

監督:塚本連平
出演:市原隼人 / 佐々木蔵之介 / 石田卓也 / 加治将樹 / 賀来賢人 / 冨浦智嗣 / 脇知弘 / 小柳友 / 麻生久美子 / 豊田エリー / 石野真子 / 竹中直人


1979年、栃木のとある田舎町でしょうもない悪戯を繰り返す高校生グループ
ある日、そんな町に一人の正義感の強い駐在さんがきたことにより、両者の対立がはじまるのだった

なんかブログが元の映画化らしいんですが、ぶっちゃけブログ初のものとかあまり面白いのないんだけど、これはけっこういい感じですね
主人公の通称ママチャリを筆頭にワルでバカだけど、筋金入りの悪人じゃない悪戯グループも笑い事じゃすまない悪戯をするもののどこか憎めないんですよね
対する駐在さんもガッチガチの正義漢じゃなく、人間らしく描かれてるからこそこの作品は面白い

というかこの映画に出てくる人は基本的にみんないい人です
こういう見てて安心できるのもたまにはいいもんですね
ちょっと漫画的な演出が嫌いな人はダメかもしれないですが、やりすぎな演出に臭みはあまりなく、逆にけっこう内容とマッチしてていい感じなんじゃないでしょうか

内容的には王道中の王道青春もの、対立しつつも分かり合って…でも俺とお前は敵同士だぜ的なさわやかストーリー
そういう意味では先の展開にハラハラすることはないんで、ちょっと食い足りない部分もあるけど、コメディとしての質は高いんで問題なし

続編を作る気がまんまんないやらしさもあるけど、笑えるさわやか系のちょっといい話に満足です

個人的評価:80点
オススメ度:意外性のない面白さ




ぼくたちと駐在さんの700日戦争 予告