2011年7月31日日曜日

7月のこれ一本

昨日、職場の集まりでビアガーデンに行きました

天気があまりよくなく、じゃっかん小雨まじりでした

なので、とりあえず急ピッチでお酒をがぶ飲みしました

酔いつぶれてその場で寝て、起きたらめちゃくちゃ気分が悪かったです

上司に介抱され自宅に戻り、泥のように眠りました

今日、最悪の二日酔いでほぼ一日ぐったりとすごしました

今月は「ハングオーバー!!(2の方ね)」がおもしろかったです

SAW (2004/米)

監督:ジェームズ・ワン
出演:ケーリー・エルウェス / リー・ワネル / ダニー・グローヴァー / モニカ・ポッター / トビン・ベル / ケン・レオン / ディナ・メイヤー / ショウニー・スミス / マイケル・エマーソン / マッケンジー・ヴェガ / ベニート・マルティネス







見知らぬ部屋で気がついた二人の男、アダムとゴードン
二人は足を鎖でつながれ、その部屋の真ん中には誰とも知れぬ男の死体があり…

有名なのに一作も観てないにわかさんシリーズ
というわけでその存在も知ってたし、たぶんおもしろいだろうってのも分かってた
しかもけっこうオススメの声も聞いてたにもかかわらず、なぜか今まで観てなかったんですよね
そんな積みDVDでしたが、どうせならってんでファイナルまで手元にそろえたんでいよいよ積みDVD崩しにかかろう…というわけです

まあ、ストーリーもクソもない感じで、どこか分からない密室に男ふたりと死体いっちょうというシチュエーションで、いったい何がおこってるんだハゲ、と説明するまでもなくたいがいの人が知ってるお話ですね
個人的に限定空間&限定キャラで延々つづくシチュエーションものかと思ってたんですが、序盤から話が広がっていって意外でした
お互いがお互いを殺さないとどうにもならない極限状態のゲームの中、探り合いだまし合いしながらうんぬんという感じかと思ってたらそうでもなくて、ちゃんと密室の外の話も絡んでくるのはおもしろかった
あとはもっとグログロでろ~んな痛い描写満載な感じかと思ってたけど、これもそうでもなかったですね
うん、グロさ加減はちょっと物足りなかったかな

話が進むにつれて「こいつが怪しい」「でも実はこいつが一番あやしい」と作中で展開するにあわせて「うんうん、ほうほう」と、ことの成り行きを観てるのがすごい楽しい
出てくるキャラほぼすべてに意味があって、スポットをあびては「でも実は…」と描かれるやり方は個人的に大好物です
まあ、でもちょっと綿密にくみ上げられたパズルが完成していくって表現より、メンコをバシーンバシーンってたたき付けられて「そうきたかー」といったパワープレイっぽい謎解きだった印象が強い

とりあえず一番いいな、と思ったのは作品として一応はまとまってる点ですね
ストーリー的には完全に気持ちよく終わってるとは言えないけど、作品としてはちゃんとまとまっていて大ざっぱにだけど広げられた風呂敷はたたまれてる感がいい
全体的にダレずに最後まで緊張感が続くし、なにより「~ものかな?」という先入観を廃してくれるわりとありそうでなかった一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:おっさんゲーマーの鑑だね?




SAW 予告


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角川映画 (2009-10-23)
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2011年7月29日金曜日

きつねと猟犬 (1981/米)

監督:テッド・バーマン / リチャード・リッチ / アート・スティーブンズ
出演:ミッキー・ルーニー / カート・ラッセル / キース・クーガン / コリー・フェルドマン / パール・ベイリー / ジャック・アルバートソン / サンディ・ダンカン / ジャネット・ノーラン / パット・バトラム







赤ん坊の時に母と死別し、ひょんなことから人間に飼われるようになった狐のトッド
ある日、近所の猟犬見習いの子犬と知り合い、友情を育んでいくのだが…

最近なにげなく利用してるGACCHIで私の好みに合う作品として上がっていたものを試しにチョイスしてみました
どうもディズニーアニメは微妙に肌に合わないと食わず嫌いで避けてるところもありましたが、うん、こういう作品だったら大丈夫ですね
なんというか、もっと甘ったるいアニマル的な「ちょーかわいーんですけどぉー」路線かと思いきや、けっこう重苦しい雰囲気もあっておもしろかった

まず直接的な描写はないけど、母親を猟犬&ハンターに殺された子狐が人間に飼われて生きていくことになる…という点をサラッと描いているのがいいですね
重苦しく「ほぅら、かわいそうだろ?」って感じがないのが逆に皮肉めいた悲しい運命みたいなのを感じる
そこから猟犬見習いの子犬と出会って親しくなるわけで、まあ、ようするに天敵ともいえる関係の異種動物どうしの友情はありえるのかって話になってきます

そうはいっても、世間の風当たりは強くてもなんだかんだ二人の絆は強いのよ、ってのは簡単に予想できちゃう
でも、この作品はちょっと違う
ちょっと重く、弱現実的な展開が待っておりほんのりとした、ホントにちょっぴりの苦みが用意されてるんですね
この苦みが作品のおもしろさを引き立てていて、観てて完全に安心できないシーンを作り出すことで緊張感が持続します
もちろん子供が観ても大筋ではいい話として楽しめるだろうけど、いっしょに大人が観てもちょっと深くとらえられて楽しめる作りになってますね
まさにファミリーでいっしょに観て同時に楽しめる作品

なによりこれが作られたのが30年前だってのが驚き
そりゃ画面から古くささは感じるけど、30年という月日は気にならないくらい色あせてない
そんなわけで、GACCHIのおすすめ機能はそれなりに信用してもいいのかも、と思えた一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:しょうじきおばあさんは冷静に考えると良い飼い主じゃないよね





きつねと猟犬 スペシャル・エディション [DVD]
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2011年7月27日水曜日

トランスフォーマー リベンジ (2009/米)

監督:マイケル・ベイ
出演:シャイア・ラブーフ / ミーガン・フォックス / ジョシュ・デュアメル / タイリース・ギブソン / ジョン・タトゥーロ / ラモン・ロドリゲス / ケヴィン・ダン / ジュリー・ホワイト / マシュー・マーズデン / グレン・モーシャワー / マイケル・パパジョン / アメリカ・オライヴォ / レイン・ウィルソン / アレックス・フェルナンデス / マイケル・ベンイアー / ヒューゴ・ウィービング / ピーター・カレン / トニー・トッド / フランク・ウェルカー / レノ・ウィルソン




オプティマスたちオートボットは人類と協力し、ネストという組織としてディセプコンの残党と戦っていた
一方、戦いを離れ普通の大学生活を楽しもうとしていたサムは、偶然にもキューブの欠片を発見してしまい…

「ああ、キミ、前作でだいぶもうけたから、次回作は予算とか気にしないで作っていいよ」
という言葉があったかどうかは知らないけど、どんだけ金かけて作ったんだよとツッコミを入れざるえない作品になってますね
しかも内容的にもかなりノビノビと自由でフリーダムな感じで作った印象で、作り手が「ぼくがかんがえたさいきょうのトランスフォーマーえいが」をガチで映像化したような気がします

内容的には敵の残党狩りをしてたオプティマスたちと軍の連合組織だったけど、敵も必死に逆襲の機会を狙っていて、ついにはその反撃のチャンスを与えてしまう…という感じで
で、サムくんはもう「ボクとか、これからはリア充生活おくるし」というスタンスでいこうとするけど、やっぱり巻き込まれていく、と
とにかくアクションシーンが派手で、それでいてバカ映画要素がふんだんに入ってる「高級バカ映画」
こんなに無駄に金をかけた大作風映画なのに、どうでもいいアメリカンジョークやギャグ要素をいれてくるバカっぷりが素敵です

ストーリーに深みはないですが、それでもけっして浅くはない「まあ身の丈ていどの無理のない話」なので、頭をあまり使わないでとにかく派手な映画を観たいという層には最適です
かなり男の子作品なデキでバトル!ピンチ!逆転!勝利!という子供向けなバトルものが好きなら楽しめる
個人的にはこういう少年マンガ的なノリの作品は大好きなので、クライマックスの戦いはガチ燃えでしたね
「勇者王ガオガイガー」とか好きな人はかなりツボかもしれません

そういう意味では幼稚な作品と言えなくもないですが、深く考えずに楽しめればいいんだよ、というノリで観ればいい感じな一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:じゃっかん派手すぎて疲れる




トランスフォーマー リベンジ 予告



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2011年7月26日火曜日

コクリコ坂から (2011/日)

監督:宮崎吾朗
出演:長澤まさみ / 岡田准一 / 竹下景子 / 石田ゆり子 / 風吹ジュン / 内藤剛志 / 風間俊介 / 大森南朋 / 香川照之








母のいない間、妹と弟の世話、そして下宿をきりもりする中学生の海
ある日、学校の文化部の部室が集まる館「カルチェラタン」の取り壊しが決定したことで、それに抗議する少年・俊と出会い…

イメージ的にしんみりと雰囲気を味わうゆったり系ドラマかと思いきや、かなりライトでテンポの早い学園ドラマでしたね
いや、ホントに予備知識なしで観に行ったら童謡のような世界観を期待する、よね?
だけどフタを開けてみたらけっこうにぎやかな歌謡曲のノリだった、という感じで
個人的にはこういう現在風(?)な観やすい作りもいいとは思いますけど

ストーリーはもう王道というかなんというか、ガール・ミーツ・ボーイなプチ学園騒乱もの
劇中で「安っぽいメロドラマ」とありますが、ほぼその通りな安っぽいコミカルメロドラマって感じでしたね
それでもけっこうテンポよくさくさく話が進むので観てて飽きることはないし、コミカルさが良いスパイスになっていて「単なるノスタルジックなロマンスじゃない」雰囲気は個人的によかった
メロドラマ部分もねっちょりしすぎず、全体的にあっさりテイストでさわやかに走り抜けます

話の展開はスピーディですが、きちんと要所要所でキャラの心情を表情やしぐさで丁寧に描いているのはよかった
だけどその展開の早さが仇になってるな、と思えるところもあって、しょうじきこの作品については事前に公式等であらすじを読んで予習しておかないとついていきづらいかもしれません
私も観終わって家に戻り公式を開いてストーリーを読んで「ああ、そういうことね」と把握できたところも多いので
とりあえずいきなりメルとか海とか自然に作中で呼ばれても分からんだろ、普通

そして、問題はこのラストですね
うーん、なんとも中途半端感がします
しんみり狙いでじっくりくるでもなく、すっきり狙いで最後まで走り抜けるでもなく、なんか「え?ああ、これで終わりか、うん、まあおもしろかったな」という感想しかない
劇中の「上を向いて歩こう」の曲の使いどころが「?」だったけど、エンディング曲と本編ラストのミスマッチっぷりがひどいと思ったのは私だけではない、と思いたい

とりあえず良くも悪くも「普通におもしろい」し、最後まで観れる作品にはなってました

個人的評価:80点
オススメ度:父ちゃん、詳しく説明しとけよ




コクリコ坂から 予告

2011年7月24日日曜日

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 (2011/英・米)

監督:デヴィッド・イェーツ
出演:ダニエル・ラドクリフ / ルパート・グリント / エマ・ワトソン / レイフ・ファインズ / ヘレナ・ボナム・カーター / ジェイミー・キャンベル・バウアー / ロビー・コルトレーン / トム・フェルトン / ブレンダン・グリーソン / リチャード・グリフィス / ジョン・ハート / ジェイソン・アイザックス / ヘレン・マックロリー / ビル・ナイ / ミランダ・リチャードソン / アラン・リックマン / マギー・スミス / ティモシー・スポール / イメルダ・スタウントン / デヴィッド・シューリス / ジュリー・ウォルターズ / ボニー・ライト / ミシェル・フェアリー / ゲイリー・オールドマン / マイケル・ガンボン


分霊箱を探して金庫への侵入を計画するハリー
しかし案内役のゴブリンは侵入の手引きのかわりに分霊箱を破壊できる剣を対価に求めてきて…

泣いても笑っても鼻くそ丸めながら鑑賞しても「これが、最後」なシリーズ完結編
どんだけ人気なんだと思って劇場へおもむいたものの、公開二週たった&夏の大作ラッシュとはいえ、日曜なのに自分を含め10人くらいしか客が入ってない現実はどうなんですかね
あんまりにも息が長すぎて「有名だけど全部観てないし、DVDになったら観ればよくね?」という人が多いんでしょうか

それはさておき、内容はビックリするくらい普通に前回の続きからスタート
翌週の放送というより、CM明けのテレビドラマ並に当たり前のように続きが始まります
パート1の内容を考えてみると、ホントに何も考えずに一本の作品の半分のところでぽっきり折って二分割して公開したみたいですね
そういった意味ではパート1のなんともいえない微妙さが理解できなくもない

とにかくやっと、ホントにやっと個人的に観たかった全面的な戦いが開始され、クライマックスの盛り上がりと謎の解明が同時に進行していきます
さすがに原作付きで、しかも二分割してじっくり作っただけのことはあり、ストーリー的には「へえ、そういうことだったのか」と思わされるところも
ただ個人的にはこれでもいいと思うけど、さすがにちょっと分かりづらいところもありましたね
特にファミリー向けという体裁をまだ続けてるだろう作品だけに、もっと親切な説明でW校長関係のエピソードは描いてもよかったんじゃないかな、と
人によっては「なんだよ、ダンブルドアのクソジジイ…」という印象のまま終わっちゃう見方になる危険もあるかもしれません

「大人としての優しさ」というかW憎まれ役というか、ね、そういう点を察せる人は楽しめると思います
そんな謎的なところはいいとして、じゃっかんヴォルデモートが小者すぎないか、と思わざるえない
なんというか「いやいや、こいつには絶対かなわないだろ」みたいな絶望をふりまくオーラがまったく感じられないんですよね
あとオチは良くも悪くもこうせざるえないだろうな、といった感じでした
ここまで長く続いたシリーズだけに変な冒険や小細工はできないだろうから
普通に「いい話だったなあ」と思えますが、なにか心に染みるとかジーンとくるものはなし

というわけで長い歴史(?)のあるシリーズににわかに手を出してみましたが、やっぱりこの手の作品は「原作を読もう」という総意で落ち着いちゃうんですかね
うーん、どうするか、原作を読む…か?

個人的評価:85点
オススメ度:ハリーくんの毛が気になります






ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 予告

2011年7月23日土曜日

-less (2003/仏・米)

監督:ジャン・バティスト・アンドレア / ファブリス・カネパ
出演:レイ・ワイズ / リン・シェイ / アレクサンドラ・ホールデン / ミック・ケイン / ビリー・アッシャー / アンバー・スミス








クリスマス・イヴの夜、ハリントン一家は叔母の家へと車を走らせていた
いつもは通らない裏道に入ると、途中、白いドレスの女と出会い…

日本的なJホラー要素といつもの洋もののホラー要素がうまく混ざったような印象を受けた作品
かなりの低予算B級でチラリズムを駆使してあんまりはっきり見せない描写でうまく乗り切ってます
すっげえホラーの掘り出しもん見つけた、という傑作タイプではなく「なんかホラーっぽいの観たいなあ」という時に最適な軽く流すタイプの作風ですね

対向車と正面衝突しそうになりながらも車で叔母の家に向かうファミリーっぽい一団
そんな森の中の道で赤ん坊を抱いた白いドレスの女を拾い、途中の小屋で警察なり病院なりに電話してやろうとすると、一行のひとりが謎の黒い車に拉致されてしまう…
で、まあ、そこからひとり…またひとり、というお決まりの展開が始まるわけで
しょうじきそう目新しいものはないんですが、ホラー映画のわりにちゃんと頭を使って作ってるな、と思えるからおもしろい
主人公たちの一団もさいしょはどういったグループなのか想像しかできないんですが、話が進むにつれてやっと関係が分かってきます
それだけでなく極限状態こその本音も描かれる

話の展開にしても「いま、どんな状況に陥ってるのか」という謎をメインに抜け出せない恐怖にじわじわと侵蝕されていく様が良い感じ
神出鬼没でミステリアスな白いドレスの女が何かしら関係してると思わせるJホラーテイストな描き方もあり、ある意味で日本人が観た方が楽しめる内容かもしれません
「白いドレスの女の呪い的なアレか?アレなのか?」と観ると楽しめます(?)

まあ、でもオチは勘がいい人だったらかなり最初の頃に分かっちゃうだろうし、延々と何百キロメートルも走って疑問を抱かないおまえらおかしいだろ、とツッコミどころもありますが楽な姿勢で観る分にはそう気にはならない
過度な期待なくなにげに手にとって観てみたら「へえ、わりとおもしろいじゃん」といった感じの一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:アジアのチーズをなめんなよ





-less 予告



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2011年7月20日水曜日

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 (2010/英・米)

監督:デヴィッド・イェーツ
出演:ダニエル・ラドクリフ / ルパート・グリント / エマ・ワトソン / レイフ・ファインズ / ヘレナ・ボナム・カーター / トム・フェルトン / ロビー・コルトレーン / リチャード・グリフィス / ブレンダン・グリーソン / ヘレン・マックロリー / ジェイソン・アイザックス / ジョン・ハート / ビル・ナイ / アラン・リックマン / ミランダ・リチャードソン / ティモシー・スポール / マギー・スミス / ジュリー・ウォルターズ / デヴィッド・シューリス / イメルダ・スタウントン / ボニー・ライト




ヴォルデモートによる世界の支配が広がる中、逃げ場を失うハリーたち
残る手段は分霊箱のありか、またその破壊方法の発見しかなくハリー、ロン、ハーマイオニーの3人は逃走しながらの旅が続く

長かった…
ようやっとこのシリーズにも追いつきました
10年という月日をリアルタイムで付き合ってきた人にとってはもっと感慨深いものがあるでしょうね
というかぶっちゃけこのシリーズはいっきに観るものじゃねえ、ってことが分かりました
多少ブレてぼんやりと見た方が現実世界は美しいと思えるように、年に一作でいい感じで前作の記憶がアレになってじゃっかん美化された頃合いに新作を観た方が楽しめるでしょう

ストーリー的にはヴォルデモートたちの侵攻に為す術なく逃げることしかできず、じょじょに仲間を失いつつじり貧になっていくハリーたちが逆転をかけて分霊箱の捜索と破壊を目的とした旅を始める、といった感じ
うん、今作も「最終決戦に向けた助走」的なポジションでしたね
というか「不死鳥の騎士団」「謎のプリンス」「死の秘宝パート1」とどんだけクライマックスに向けた助走するんだよ、と
そういう印象を受けてしまう映画の作りがアレなのか、原作じたいがそういう作りなのか…
原作を知らないからなんともいえないけど、たぶん映画としての作りが問題なんだろうなあ

とりあえず感じたのは、なんというか前回のラストを受けて3人でさっさと分霊箱捜索の旅に出る…のかと思いきや、なんかヴォルデモートの脅威が眼前に迫ってようやく重い腰を上げて「しゃあない、やるかー」みたいに旅に出たって気がしないでもないところ
もっとこう戦争勃発!力と力のぶつかり合い!ピンチ、逆転、またピンチ!というバトル要素がびっくりするくらい足りない
なーんかローテンションなハリーたちが逃げながらなんとか逆転のアイテムを探してるだけって感じ
しかも分霊箱を探してたかと思ったら死の秘宝がなんたらとか、またダルい要素が増えるし…

パート1だからしかたないといえば、しかたないかもしれませんが中途半端なところで終わった感もすさまじい
とりあえず一作ごとにラストで誰か死ねば盛り上がるってもんじゃねえぞ、おい
しかも死んだ人のインパクトだけだったら、今作より前回の方が大きいし

うーん、これ完結編を期待して劇場へいって楽しめるかなあ
ちょっと心配になった一本でした

個人的評価:60点
オススメ度:もう恋愛要素とかいいから、マジで




ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1


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2011年7月19日火曜日

ハリー・ポッターと謎のプリンス (2009/英・米)

監督:デヴィッド・イェーツ
出演:ダニエル・ラドクリフ / ルパート・グリント / エマ・ワトソン / ジム・ブロードベント / マイケル・ガンボン / トム・フェルトン / ヘレナ・ボナム・カーター / ワーウィック・デイヴィス / ロビー・コルトレーン / アラン・リックマン / マギー・スミス / ティモシー・スポール / デヴィッド・シューリス / デヴィッド・ブラッドレー / ジュリー・ウォルターズ / ジェシー・ケイヴ / イヴァナ・リンチ / マシュー・ルイス / ナタリア・テナ / ヘレン・マックロリー / ボニー・ライト / ケイティ・リョン / マーク・ウィリアムズ / リチャード・グリフィス / レイフ・ファインズ



いよいよヴォルデモートの復活が皆の知るところになった
一方、ホグワーツではヴォルデモートが学生時代に教えていた教師を復職させ、校長はハリーにこの教師に近づいて情報をえるように頼む

この映画シリーズを観てきて、ここまで内容に統一感がないものは初めてですね
個人的にどうしようもなかった「アズカバン~」も内容はどうあれ統一感はまあ、なくはなかった
このシリーズじたいが原作のダイジェストっぽい作風になってるのは否めないかもしれませんが、今作はホントにひどい
なんせ原作を知らない自分ですら「明らかに原作からの切り貼りのバランスがおかしいんじゃねえの」と思ってしまうほど

話的にはいよいよラスボスとの最終決戦がはじまるのか?と思わせる前作のラストから一転、いきなり日常生活…特に恋愛要素がメインになります
そんな中で仇敵ヴォルデモートのトム・リドル時代を知ることにより戦い方を模索しようとしつつ、さらに半純血のプリンスとかいう謎の存在がなんたらかんたらって感じ
個人的な感覚として恋愛4、トム3、プリンス3という構成の印象で、一見、バランスよくシナリオが配置されてるけどどれもこれも中途半端な上に混ざった結果として作品としてちぐはぐ
今までの映画シリーズでの恋愛要素はおまけ程度のものだったんで、かなり中途半端でも気にならないようにできるレベルだったけど、さすがにここまでウエイトをしめてくると気にならざるえない
もちろん、邪魔な要素だなあという方向で気にならざるえない

クライマックス前に急にヒートダウンしつつ、色々と設定を語ってくるってのは物語として王道な展開なので「おいおい、前作のラストの盛り上がりのまま続くんじゃないの?」という不満はそう感じません
クライマックス前の最終助走ってのが必要なのは理解できるんで
でも、この内容のちぐはぐさは素人目にも「やばいだろ」と分かるレベル
話があっちに飛びこっちに飛び、それでもなんとかついていってはみたものの、結果的にすべて中途半端でどうしようもない

それでも最後は力技で盛り上げてきて、いやがるおっちゃんに変な水のませるあたりからおもしろくなってきて、そこからやっと本来のクライマックスに向けての助走が始まる
とりあえず恋愛要素をもっとばっさり削って他を広げた方がまだ観れる気がする一本でした

個人的評価:50点
オススメ度:だっさい色ボケハリーくん、という印象しかない





ハリー・ポッターと謎のプリンス 予告



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2011年7月18日月曜日

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 (2007/英・米)

監督:デヴィッド・イェーツ
出演:ダニエル・ラドクリフ / エマ・ワトソン / ルパート・グリント / ロビー・コルトレーン / ヘレナ・ボナム・カーター / レイフ・ファインズ / マイケル・ガンボン / ロバート・ハーディ / アラン・リックマン / イメルダ・スタウントン / ケイティ・リョン / ブレンダン・グリーソン / ジョージ・ハリス / ゲイリー・オールドマン / デヴィッド・シューリス / リチャード・グリフィス / ロバート・パティンソン / ナタリア・テナ / ジェラルディン・サマービル / エイドリアン・ローリンズ / ジュリー・ウォルターズ / ジェイソン・アイザックス / キャスリン・ハンター / フィオナ・ショー / マギー・スミス / エマ・トンプソン



学校の外で、しかも普通の人間の目の前で魔法を使ったハリーは魔法省の尋問を受ける
そのことからホグワーツに魔法省の監視ともいえる先生が配属になり、その指導という名の支配は徐々に拡大していく

ぶっちゃけいいかげんにハリー・ポッターにも飽きて・・・いや、なんでもない
そんなわけで第何作目かアレだけど前作の続きです
雰囲気的には完全にダークファンタジーな少年ヒーローものになりつつあり、初期の完全子供向けな空気がなくなってますね
軽い笑いの要素はあってもキャッキャ喜ぶ感じではなく、アハハといったホントにライトな笑いスポットのみ

話的には復活したヴォルデモートに備えようとするハリーとホグワーツの一部の人たちだけど、復活を信じようとしない魔法省によりハリーは嘘つき扱いされる
学校内でもハリーを信じる者とそうでない者が二分され、とうのハリーもヴォルデモートとのつながりや間近に見た人の死、そして人間関係に苦悩の日々が続く
そんなところにあからさまに学校乗っ取りにきたとしか思えない、魔法省からきた新任教師のいじわるババアが現れてさらに悩みの種が増えて・・・という感じ
要するにヴォルデモート側が本格的な行動に備えてる間、ハリーたち邪魔者の力をつけさせないために内紛の罠がしかけられたってところですかね

前作よりじゃっかんテンポをゆるめてドラマ部分をしっかり描こうとしてるのはよかった
それでもかなり早足でシナリオの箇条書きっぽい印象は否めませんが
これはいつも通りですが、ストーリーとしての展開のひとつひとつは盛り上がる要素があるしCGによる迫力もじゅうぶん
シーンを切り取ってみればかなりおもしろいんですが、尺とテンポの都合からやっぱり個々の場面に重みがない
これもいつも通り有名原作ゆえの極端になりすぎない平均的な作りにする無難さゆえに仕方がない、というのはわかりますが
あとは今作でも新キャラがでてくるわけですが、やっぱり脇のキャラたちの掘り下げが足りない感じが強い

いよいよキャラが出そろったのか、光と闇の軍団の対決・・・の前哨戦がはじまり、シリーズとしても最後にむけた序章みたいな感じになってましたね
こういうシリーズものだからこそできる歴代キャラたちが結集した戦いってのは盛り上がるな、と思った一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:いまだに世界観がよく分かってない、なんて恥ずかしくて言えない




ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 予告



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2011年7月17日日曜日

小川の辺 (2011/日)

監督:篠原哲雄
出演:東山紀之 / 菊地凛子 / 勝地涼 / 片岡愛之助 / 尾野真千子 / 松原智恵子 / 笹野高史 / 西岡徳馬 / 藤竜也








脱藩した佐久間を討つ藩命を受け、家に仕える侍である新蔵をつれて捜索の旅に出る朔之助
しかし佐久間とは旧知の間柄で、しかもその妻は朔之助の実の妹であった

まあ、とりあえず地味だわ
この話を映画化しようと思った勇気はすごいと思う
というかむしろテレビドラマとしてやった方がいいレベル…悪く言えばわざわざ映画でやる意味あるのかという内容でしたね
朔之助役の東山紀之の演技でなんとか支えられた印象が強かったです

ストーリーもなにも藩命でかつての友をぶっ殺してこいや、って言われたけどそいつの妻は実の妹だし、でもマジメなボクちゃんってば命令には逆らえないっしょ
そんなかなりシンプルでいかにも昔ながらのジャパンテイストあふれる時代劇ドラマです
本編が開始早々「こんな話で最後までダレないで作れるのか?」とよけいなお世話的な心配をしちゃったくらいシンプル

で、ちょっとその心配事が当たってしまい、個人的に序盤の展開があまりに間延びしててダルかった…
分かりやすい話ゆえに「これってどうなるんだ?」「なんか複雑な事情があるなあ」という作品のつかみがないのは痛い
すんなり喉を通るオープニングなのでよそ見をしてようが、ちょっと眠ってしまおうがついていける…というのは利点、なのか?

だけど中盤から知らず知らずに作品の世界に引きつけられ、良い意味でシンプルさの味が出てきます
マジメで不器用な朔之助兄妹の描写や、極力演技で見せる朔之助の心情の描写はホントに楽しい
わずかな朔之助の表情の変化に「ああ、いいなあ」と思えます
けっしてすごいおもしろい、盛り上がる、感動するっていう作品じゃないけど、地味だけにスッと染みこんでくるような自然体のデキになってる気がしましたね

個人的評価:75点
オススメ度:いい年こいて微妙な距離感の兄妹ですね




小川の辺 予告

2011年7月16日土曜日

ハリー・ポッターと炎のゴブレット (2005/英・米)

監督:マイク・ニューウェル
出演:ダニエル・ラドクリフ / ルパート・グリント / エマ・ワトソン / トム・フェルトン / スタニスラフ・イアネフスキー / ケイティ・リョン / マシュー・ルイス / ロバート・パティンソン / クレマンス・ポエジー / ロビー・コルトレーン / レイフ・ファインズ / マイケル・ガンボン / ブレンダン・グリーソン / ジェイソン・アイザックス / ゲイリー・オールドマン / アラン・リックマン / マギー・スミス / ティモシー・スポール / プレドラグ・ビエラチ / フランシス・デ・ラ・トゥーア / ロジャー・ロイド・パック / ミランダ・リチャードソン / デヴィッド・テナント




クィディッチのワールドカップ会場、観客たちの宿泊施設に現れたヴォルデモートのしもべデスイーター
ヴォルデモートの影が見え隠れする中、ホグワーツでは三大魔法学校対抗試合が行われようとしていた

出だしであれこれ書くのが面倒になったけど、最終作に向けての予習シリーズ
第4作目ということで話的にも中盤の盛り上がりポイントでしたね
たいがいはシリーズ物って風呂敷を広げ始める中盤が一番おもしろいわけで、そういう意味でも前作のガッカリ感を忘れるくらいに普通に楽しめました

いきなり宿敵の影がチラリズムで、その後は「なんでハリーくんが」というスポット的な謎を維持しつつ対抗試合を軸に青春物語が展開していきます
14歳にもなれば色々と複雑なお年頃よのお、とゲスな笑みを浮かべながら観てました
さらに新キャラを投入してきて画面もいっそうにぎやかに
というと聞こえは良いですが、しょうじき各キャラの掘り下げができてなく、ほぼ顔見せ状態であまり印象に残らない人ばかり

かなり駆け足でストーリーを展開し、前作の物足りないくらいなあっさり感とは逆にごった煮的なごちゃごちゃ感が気になります
なんというか作りが散漫というか、そんなカオスな展開の中ではやはり「で?けっきょくなによ?」という点がでてくるわけで
前作と違ってぽんぽん進む展開の中で疑問をはぐらかし、スピード感で強引に乗り切ってるな、と思えるところもチラホラ
だらだらと観てる分には普通におもしろい作品ではある
なんかすごいことをやってるんだけど、重さが感じられない…妙に軽く流してるような気がするのも確かですが

個人的評価:75点
オススメ度:ヴォルデモートのすごさがピンとこないから怖さが感じられません







ハリー・ポッターと炎のゴブレット 予告



ハリー・ポッターと炎のゴブレット [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2010-08-06)
売り上げランキング: 501

2011年7月14日木曜日

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (2004/米)

監督:アルフォンソ・キュアロン
出演:ダニエル・ラドクリフ / ルパート・グリント / エマ・ワトソン / ゲイリー・オールドマン / デヴィッド・シューリス / マイケル・ガンボン / アラン・リックマン / マギー・スミス / ロビー・コルトレーン / トム・フェルトン / エマ・トンプソン / ジュリー・ウォルターズ / ティモシー・スポール / ジュリー・クリスティ






両親の悪口に耐えかねて叔父の家を飛び出したハリー
一方、ホグワーツでも凶悪な囚人の脱走事件が起こっており…

壮大な最後っ屁くらいケツの穴に鼻をつっこんで嗅ぎにいこうシリーズその3
ベンジャミン・ハリーくん第3作目…なんですが、もう、最初から最後まで「はあ?」という印象しかなかったのは逆にすごいことだと思うんだ
そんな難解な筋ではないのに、まったく意味が分からない
わりとマジメに観てたはずなのにおいてけぼりをくってる
いや、自分だけじゃないよね?この話の意味が分からないのって…

もうネタバレ全開でいくので気になる人は読み飛ばすことを推奨します




疑問その1
冒頭、いじわるな叔父たちに死んだ両親の悪口を言われてキレるハリーくん
荷物をまとめて家を飛び出し、夜道で黄昏れていると奇妙な魔法世界のバスがやってくる
迷うことなく乗り込んだハリーくんは、行き先をつげる
たどりついた場所であらかじめ予約でもしてあったかのような感じで宿泊するハリーくん
え?ん?あれ?衝動的な家出じゃなかったの?

疑問その2
そんなハリーくんを乗せたバスですが、そこで登場するキャラからなにから個性的です
これは話の後半に再登場して活躍してくれるんだろうな…
と思ったらそんなシーンはなかった
いやいや、こんなインパクトあるキャラを使い捨てッスか?

疑問その3
新しい先生は狼男だった!
で?うん、いや、で…?

疑問その4
脱走した囚人は実はいい人だった!
濡れ衣ならしかたないな
ところで、おまえはいったい何をしにきたんだ?

うーん、なんというか総じて結局この作品はなにがしたかったのかまったくわからなかった
脱走した囚人がいろいろと思わせぶりで紛らわしい行動してひっかきまわして去っていった、そんな感想しか残らない一本でした

個人的評価:40点
オススメ度:番外編、だよね?これ




ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 予告



ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 [DVD]
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2011年7月13日水曜日

ハリー・ポッターと秘密の部屋 (2002/米)

監督:クリス・コロンバス
出演:ダニエル・ラドクリフ / ルパート・グリント / エマ・ワトソン / リチャード・ハリス / マギー・スミス / アラン・リックマン / ロビー・コルトレーン / フィオナ・ショー / ジョン・クリーズ / トム・フェルトン / マシュー・ルイス / ケネス・ブラナー / ジェイソン・アイザックス / ミリアム・マーゴリーズ / マーク・ウィリアムズ / シャーリー・ヘンダーソン / ジェマ・ジョーンズ / サリー・モーテモア / ワーウィック・デイヴィス / ショーン・ビガースタッフ / アルフレッド・バーク / デヴィッド・ブラッドレー / ロバート・ハーディ



ダーズリー家に帰っていたハリーだが相変わらず風当たりが強く、魔法学校へも戻らせないと迫られていた
そんな時、ハリーの部屋に屋敷しもべという魔法世界の小人が現れホグワーツには罠が待ってるから行かない方が良いと言われ…

最終作は劇場で観にいった方がいいんじゃねえの、知らんけどシリーズその2
というわけでそこのけハリーくんの第2作目です
全体的に1作目の正統進化で、前作で気になった点がだいぶ解消されていて、一本の映画としてかなりみやすくなってました

話的には学校の秘密を解き明かせ、ハリー少年探偵団みたいなノリなんですかね、今回は
わりとミステリーの要素もあって、個人的にはこういう作風は好きですね
冷静に考えればアレだけど「意外な人物が実は…!」という少年マンガ風の盛り上げ演出はいい感じに作用している

前作はちょっとつぎはぎだらけのシーンの寄せ集めっぽい所があったけど、今回はうまく場面の展開をつないであって一本の作品としてきちんと完成されてる感じ
もちろんいろんな要素がつめこまれてるのは前作といっしょだけどうまく話の流れに組み込んでるな、という印象でした
じゃっかん唐突な展開で「ん?」とついていけなくなる点もあったけど、間違いなく1作目よりはおもしろい

まあ、でもそれも2作目で初期設定の説明をはぶけるがゆえの余裕ってことかもしれませんが

個人的評価:80点
オススメ度:学校の廊下に浮いてる物を食う。うん、真性のバカだ





ハリー・ポッターと秘密の部屋 予告


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2011年7月12日火曜日

ハリー・ポッターと賢者の石 (2001/英・米)

監督:クリス・コロンバス
出演:ダニエル・ラドクリフ / ルパート・グリント / エマ・ワトソン / リチャード・ハリス / マギー・スミス / アラン・リックマン / イアン・ハート / ロビー・コルトレーン / トム・フェルトン / リチャード・グリフィス / フィオナ・ショー / ジョン・クリーズ / ジュリー・ウォルターズ / ゾーイ・ワナメーカー / ジョン・ハート






赤ん坊の時にダーズリー家にあずけられたハリー・ポッター
そして11歳になったハリーのもとにホグワーツ魔法魔術学校への入学を手引きする謎の人物が現れる

最終作くらい劇場で観ようよ、という安易な発想で過去作をおさらいしていきましょう
っていうか、まあ、なんだ、このシリーズ一作も観たことないんですけどね
こういう有名作品ほどけっこうスルーするクセ(?)みたいなのがあるのかもしれません
他にも有名所では「スター・ウォーズ」シリーズも一作も観てないですし

内容はたいがいの人は知ってるでしょうからアレですが、なんかスペシャルな存在だというハリーくんが、今まで魔法と無縁の生活をしてきた環境から一転、まるでおとぎ話のような魔法の世界へ足を踏み入れるって感じですかね
なんというかもっと「魔法使いという名の能力者バトル」みたいな軽くて派手なだけのを想像してたんですが、意外にまっとうなファンタジー世界の重みがあるような気もする世界観にクリビツ
主人公のハリーくんも慣れない魔法世界で失敗を繰り返しながらうんぬんという成長を描くかと思いきや、なんか普通にサラブレッドな天才気質でたいがいそつなくこなしちゃうお子様だったし、ホントにちょっと本編を観ないままに感じてた印象と違いましたね

かなり物語のテンポが早く、というよりむしろミニイベントを寄せ集めたような作りになっていて、一本の野太い作品をかみしめるというのじゃないんで、これなら小さな子供が観ても断片的に盛り上がるから飽きないかもしれませんね
多少、場面場面の整合性がアレでも、ちょっとずつ盛り上がるお得セットなこの作りの方が一般受けするのは分かります
逆に一本の作品としてじっくり味わいたい人からすれば、なんか食べやすいけど細切れすぎて食い足りない感は否めないかも
あとは原作は読んだことないですが、映画として完成させるよりとりあえず原作を映像化しようって目的の方が強くでてる気がしないでもないかな、と

まあ、こういう有名原作の映画化はどう作っても原作ファンの全員を納得させるのは難しいだろうから、この作品みたいに「なんか物足りないものはあるけど平均点はいってる」というデキが一番無難なのかもしれません

個人的評価:70点
オススメ度:「優勝はおまえたちだ!だけど…」って言われた方からすれば、残酷なことだよね




ハリー・ポッターと賢者の石 予告


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2011年7月11日月曜日

しあわせの雨傘 (2010/仏)

監督:フランソワ・オゾン
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ / ジェラール・ドパルデュー / ファブリス・ルキーニ / カリン・ヴィアール / ジュディット・ゴドレーシュ / ジェレミー・レニエ / エヴリーヌ・ダンドリー / エロディ・フレージェ / セルジ・ロペス / ブリュノ・ロシェ







1977年フランスの雨傘工場の社長夫人スザンヌは、一見、なに不自由なく暮らしていた
その生活は端からはただそこにいるだけのお飾り、「飾り壺」と揶揄されていたが、工場のストにより夫が監禁される事態に陥ったことでスザンヌの手腕が発揮されはじめ…

いわゆる男社会がうんぬんで女性にも権利をなんたら系の話っていえばそれまでですが、見せ方がそう押しつけがましくないからいいですね
とにかくスザンヌさんがチャーミングすぎて素敵、と第一印象を抱いた時点でまんまとこの作品の術中にはまってるといったところでしょうか
しょうじき女性が観るための女性向け映画ではあるんですが、別に男が観てもそう抵抗はないですね

ストーリー的には成功者である夫の「女」だからということで、「ただそこにいるだけ」であることを強いられて生活するスザンヌが、ひょんなことから夫の代役を務めることで頭角をあらわしていくサクセスストーリー
家族関係や男女関係、女性の権利やらなんやらを同時に展開するちょっとした昼メロ要素の強い作品ですね
でもこの作品の良いところは「女性にも権利があるとか声を大にして言うことじゃないでしょ。そんなの当たり前のことだし」というスタンスがありありとしていて、とにかくスザンヌさんは己の道を突き進みます
女ったらしだけどやり手の男主人公ならオーケイだけど、逆に女主人公だったら抵抗があるってのは違うだろ?って感じのスザンヌさんの存在が素敵です

最初は日本のドラマ的な女性成り上がり物語かと思ってたんですが、そんな安っぽいものじゃないパワフルさが感じられましたね
ドラマも情にうったえてくるというより、ありのままのスザンヌさんを見て元気になればいいじゃないって感じ、かな
今までさんざん男主人公でやってきたようなことをさらっと女主人公にすげ替えて作ってるので、これを観てスザンヌさんを否定したら負けですね

家族愛とかそっち系の母性ドラマじゃなく、挑戦と成功の父性ドラマっぽい、ちょっと皮肉な感じが楽しかった一本でした

個人的評価:80点
オススメ度:カドヌーのジャージ姿に乾杯




しあわせの雨傘 予告



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2011年7月10日日曜日

デンデラ (2011/日)

監督:天願大介
出演:浅丘ルリ子 / 倍賞美津子 / 山本陽子 / 草笛光子 / 山口果林 / 白川和子 / 山口美也子 / 角替和枝 / 田根楽子 / 赤座美代子








70歳になったカユは村のしきたりにより山送り(山に捨てられる)になる
極楽浄土を夢見て雪山に倒れるカユであったが、目覚めると先に山送りにあった老婆たちの姿が目に入り…

人間の生と死を時代劇タッチのわびさびな感じで描いたヒューマンドラマ…とか、そんな甘っちょろい作品じゃねえし
いや、マジでそっち方向のしんみり悲哀系かと思って観たんですが、みごとに良い意味で裏切られました
なに、このサバイバルババアアクション、それでいてドラマ性もあって娯楽性が強いから楽しいこと楽しいこと
どこかちょっと神秘性をはらんだ日本の昔話といった感じですかね
描写じたいはリアルタッチだけど、内容はけっこうファンタジーっぽいところがあります

山に捨てられたカユは極楽浄土にいけると信じて死を待っていたが、目が覚めるとそこは同じ山送りにあった老婆たちが共同で暮らす小さな村「デンデラ」であった
デンデラを作った代表者メイはカユがきたことにより人員がそろったと、自分たちを捨てた村への復讐計画を決行しようとする
しかし極楽浄土を信じるカユはとうていその考えにすぐに賛成できるわけもなく、村に滞在することでかつての友人や知人、復讐計画反対派の人たちと出会い村での生活をはじめつつ考えをまとめていく
なんともパワフルでアグレッシブなババアどもだこと
デンデラでは理不尽なしきたりもないし、食べ物はすべて平等に分けて食べる
なんとも老婆だらけの理想郷みたいな雰囲気ですが、ただ一点、戦うための訓練をしてるってだけが異質です

デンデラでは自分たちを捨てた村を襲うことに賛成の意見とともに反対の意見もある
そんな中で新参者のカユはいろいろな人を見て、いろいろなことを体験しながら自分が正しいと思ったことを見つけていくわけですね
デンデラは理想的な村のようで、村人は全員女、しかも老婆であるのが実際問題できびしい要因になってます
結局、なにをどうしたところで、いろんな意味で未来がない
そこがポイントになってますね

また、カユの心が決まるまでの課程でふりかかるアクシデントがハンパない
思ったよりグロイ描写があるんで耐性がない人はキツイかもしれません
それをもたらすあるモノとの戦いをリアルなガチファイトと見る人と、寓話的な世界でのできごとと見る人によってこの作品の印象が大きく変わってくるかもしれません
個人的には最初はガチファイトとして見てたけど、途中でどこかファンタジックなものとして気持ちを切り替えたので抵抗はありませんでした
しょうじきガチファイトととらえたまま観てたら「あ?なにこれ、ありえねえし」と冷めた印象しかなかったかもしれません

じゃっかんラストに向けての戦いのシーンがまんねりで間延びがしてる気がする以外はホントにダイナミックでおもしろい一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:最後のカユの問いがすべて




デンデラ 予告

2011年7月8日金曜日

女優霊 (1996/日)

監督:中田秀夫
出演:柳ユーレイ / 白島靖代 / 石橋けい / 根岸季衣 / 大杉漣 / 菊池孝典 / 高橋明 / サブ









映画監督デビュー作に力を入れる村井
撮影した分の映像をチェックしていると、撮った覚えのないシーンが映し出され…

映画の中には、その時、その時代に観るのが一番おもしろい作品ってのがある…そう痛感した一本でした
特に邦画ではよくある感じで、その時代に作品に興味がある人たちといっしょに観て盛り上がる分には楽しめるけど、旬をすぎるとちょっと、ねっていう映画
この作品は「一周して逆に新鮮だった」という印象を抱くにはまだ寝かしたりなかったかな

フィルムに映し出された奇妙な映像
昔の未現像のフィルムが混ざっていて、そこに重ね撮りしたせいだと分かるんだけど、徐々に監督やスタジオの周りで奇妙な現象が起こり始め…という内容
とりあえず「さりげなく、いる」ってのが怖さを感じるポイントで、比較的に淡々としてます
びっくり系でもないし、しめつけるような緊張感系でもない、得体のしれないナニかがコッソリいる系

作られた時期も時期ゆえにJホラーであるという一点集中で特化されてる内容で、キャラやストーリーに深みはいっさいありません
「けっきょくあの登場人物の背景には何があったの?」「監督の過去と怪奇現象のつながりって?」という点の解決を期待して観てたけど、えらく消化不良なまま「それっぽい雰囲気でお茶を濁しました」みたいなエンディング
お化け屋敷ありきの後付けキャラとストーリー、みたいなね
あと、映画制作現場が舞台だってのは分かるけど、専門用語(?)みたいなのが多すぎじゃないッスかね

当時に観たらそうとう怖いと思えたかもしれませんが、個人的に今になって観てもあんまり怖さが感じられなかったですね
怖い、というだけがウリの作品だけにそこが弱く感じちゃうと、なんともいえない物足りなさしか残らない内容かもしれません

個人的評価:60点
オススメ度:柳ユーレイの大仰な演技は痛々しい




女優霊 予告


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2011年7月7日木曜日

テラートレイン (2008/米)

監督:ギデオン・ラフ
出演:ソーラ・バーチ / ギデオン・エメリー / ケイヴァン・リース / デレク・マジャール / グロリア・ヴォトシス / トッド・ジェンセン / ウラジミール・ウラジミロフ / コイナ・ルセヴァ / イヴァン・バルネフ / ニコライ・ムタフチェフ / ヴァレンティン・ガネフ / マイク・ストローブ






アメリカのレスリングチームのアレックスたちはリトアニアでの試合後、パーティでトラブルにあい翌日の電車に乗り遅れてしまう
とりあえず別の電車に乗ったのだが、仲間がひとりまたひとりと行方不明になっていき…

ホラー映画とかよく観るだいたいの人が思うだろう「ああ、ホステル系の映画ね」というイメージ
個人的な印象としては「ホステル」のテンポをよくして、それなりに犠牲者がいて、けっこうエグイ描写を増やして、観た後になにも残るものがない作品に仕上げた感じ
じゃっかんエグイ描写以外はいたって普通のホラーで、良い意味でも悪い意味でもないホントに言葉通りの「普通」作品
日が経てば確実に内容を思い出せない自身が僕にはあります、先生

なんとなく罠っぽい誘導で電車に乗ったレスリングチームの数名のメンバー
セクシャルトラップにはまってコーチが生きたまま解剖され、それから電車内でメンバーが次々に傷つけられていく…
見所は「意識のある状態で」ざっくりぱっくりやられるシーンですかね
序盤はとにかく犠牲者を次々にだすことで期待通りの内容だったんですが、後半になってくるとストーリーを語りたいのか設定をチラチラ見せはじめます
物語もあるんだよ、という意思表示はわかりますが微妙にエグさが弱くなっていきます

ずっと同じシチュエーションで繰り返される暴力要素を回避するために新たな場面の展開もあって、基本的には観てるうちは飽きずに楽しめます
どんどん話も見えてきて、単なる快楽&衝動的な殺人ものじゃないってのもいい
車内の主人公たち以外の一般客(?)の顔見せとか、細かい伏線の回収もこなしてくれます
これ、ってものは特にないですが、ホント「普通に」おもしろい一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:生きがいいのが一番、ですよねー





テラートレイン 予告


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2011年7月5日火曜日

隣の家の少女 (2007/米)

監督:グレゴリー・ウィルソン
出演:ブライス・オーファース / ダニエル・マンチ / ブランチ・ベイカー / グラント・ショウ / グレアム・パトリック・マーティン / ベンジャミン・ロス・カプラン / オースティン・ウィリアムズ / ウィリアム・アサートン / マデリン・テイラー / キャサリン・メアリー・スチュワート






1958年、ある田舎町で暮らす少年デイヴィッドの隣の家に両親を亡くした姉妹がもらわれてきた
姉のメグと親しくなったデイヴィッドだったが、隣の家のルース婦人は姉妹にきつくあたっている様子が見え隠れして…

久しぶりに観た後で胸くそ悪くなる鬼畜映画に出会いました
突拍子もないありえない設定の作り物ホラーと違い、この時代この場所ならありえたと思わせるリアル系の鬼畜さがキツイですね
実話をベースにしてるから当たり前って言えばそうなんですが

デイヴィッドくんの隣には男勝りのルースさんが女手ひとつで男ばかりの兄弟を育てていた
そこに両親を亡くした姉妹を引き取ってきていっしょに育てているわけですが、最初は実の子じゃないことからいじわるばあさんレベルの嫌がらせを姉妹にたまにしていると思いきや…
メグと親しくなったことで隣の家の「しつけ」にデイヴィッドが深く関わっていくにつれて、自分の中に痛みが蓄積されていく
隣の家、ルースの実子とは友だち同士、メグとの関係、いろんな要素がぐちゃぐちゃになって心を乱されるデイヴィッドくん
いやあ、自分も子供の頃は「大人は絶対の存在」という時代に育ったんで、デイヴィッドくんの「どうしようもできない絶望感」が分かるわあ
そういう意味ではもっと若い人たちが観ると、なんとも歯がゆいような印象を受けるのかなあ

最初はそうでもないんですが鬼畜ババアのルースさんの徐々にキチっぷりを発揮していくさまと、子供の残酷さと大人からの感化されていく家庭がおぞましい
いけないことだって分かってても、誰かの後ろの安全圏でそれを実行できるなら…という人間のダークサイドの描き方も気分が悪い
それでも単なる悪趣味映画と違って、展開的に工夫がされていて「助かる?」「逃げられる?」という状況をちょこちょこはさんでくるから飽きない
こんなに胸くそ悪いのに作品としてはおもしろいからある意味で困る

とりあえず、この内容でブラックユーモア系のコメディチックな路線に走らずに雰囲気を貫いた勇気に乾杯

個人的評価:80点
オススメ度:監禁は文化




隣の家の少女 予告



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キングレコード (2010-09-08)
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マイティ・ソー (2011/米)

監督:ケネス・ブラナー
出演:クリス・ヘムズワース / ナタリー・ポートマン / アンソニー・ホプキンス / トム・ヒドルストン / ステラン・スカルスゴール / コルム・フィオール / レイ・スティーブンソン / イドリス・エルバ / カット・デニングス / 浅野忠信 / ジェイミー・アレクサンダー / レネ・ルッソ / アドリアナ・バラザ / マキシミリアーノ・エルナンデス





父であるオーディンの跡を継いでアスガルドの王になるための儀式を進めていたソー
その時、武器庫に侵入した氷の巨人により儀式は中断、怒りに燃えるソーは父王の言いつけを破り仲間たちと敵地へと乗り込むのだった

なんというか、もったいないなあって感じの作品でした
ソー役の人のチャーミングさとマジでセクシーな肉体が予想以上だったので、ちょっと期待しちゃったけど・・・
とにかく「中だるみ」という言葉のためにある映画で、ここまで強烈な眠気に襲われるのも珍しい

勝手に巨人の国に喧嘩ふっかけにいったソーに怒ったオーディンがソーを地球に追放する
人間としての能力しかなくなったソーは地球でいろいろ往生し、一方のアスガルドではある陰謀が進んでいた
というストーリーなんですが、しょうじき物語の広がりは皆無
特に地球でのエピソードの広がりが浅すぎて、それもあって中盤にかけてのグダリっぷりがハンパない
ソーが地球にきてからしばらくはおもしろかったのに、政府が絡んできたとたんにつまらなくなり、あとはもうソーの仲間が迎えにくるあたりまで眠くて眠くてしかたなかった

そんな中盤以外はアクションシーンは派手で盛り上がるし、日常シーンはけっこう小ネタをしこんだコミカルな描写で楽しかったですね
雷神であるソーがスタンガンくらったり、けっこうお茶目っぷりがおもしろい
アクションシーンは「なんだかよく分からないけど、派手でいい感じ」で、テンポもいいし盛り上がります

敵役の小者ぐあいも個人的にはよかったんですが、さすがにラスボスとのバトルをよそにレッキングクルーでしめるってのはどうよ?
だけど総じて微妙な感じだったこの作品も最後の最後でその微妙な意味が分かりましたね
「アイアンマン」と世界を共通にしてるってのは本編の描写で分かりましたが、今後のスーパーMARVEL大戦につなぐため「だけ」の映画だったんですね、これ

いや、まあ「アベンジャーズ」も期待してるけど、露骨にそこにつなぐためだけの作品はちょっと、ね
「キャプテン・アメリカ」は大丈夫だろうなあ・・・

個人的評価:65点
オススメ度:性格がソフトになるの早すぎだろ




マイティ・ソー 予告

2011年7月4日月曜日

心霊写真 (2004/タイ)

監督:パークプム・ウォンプム / バンジョン・ピサヤタナクーン
出演:アナンダ・エヴァリンハム / ナッターウィーラヌット・トーンミー / アチタ・シカマーナー / ウノップ・チャンパイブール








友人の結婚式の帰り道、タンは彼女の運転で車を走らせていた
その道すがら人をはねてしまい、動揺したタンはひき逃げを決め込むことにするが、それから徐々に彼の身の回りでおかしな現象が起き始め…

夏だ!ホラーだ!タイ映画だ!
ってわけで、なんか日本のホラー映画っぽいタイの作品、トムヤムクンJホラーな一本
いやいや、こうなんか小馬鹿にしたような書き出しですが、これ普通におもしろ怖いですよ
さんざん言われてるけどJホラーのパクリのような既視感が全編ありありとしてるけど、よく言えばJホラーの基本に忠実な作品ってことで
しょうじきそこらのアイディア勝負しようとして、けっきょく暴投になってる日本産の派生くされJホラーなんかより数倍はおもしろいですね

ストーリー的にはひき逃げこいたタンくんが仕事であるカメラマン関係のアレでナニしたら、撮った写真が心霊写真になってんじゃねえかよ、って感じ
さらに普段の生活でもプチ怪奇現象がおこっちゃってさあ大変、と
ちょい出し寸止めのびっくり系ホラーで、個人的にはこういう「わ!」ってくるのに弱いんです
「くるんだろ?分かってる、分かってるから」→ドーン!→「おいいぃ…!?」の繰り返しを独りで堪能しました
いや、さすがに口には出しませんでしたが、ガチで心の中でつぶやき&叫びはしてましたね

展開的には目新しいものはないオーソドックスなJホラーで、発端→おぼろげな答え→ルーツをだどる→解決したかにみえたが…→ホントの真相解明という流れ
変に奇をてらわないオーソドックスな展開ゆえに安心して観られるし、それでいて丁寧に作ってあるので楽しめます
どっか別の映画で観たような既視感をおぼえるのは仕方ないけど、それをふまえても良い意味で「普通におもしろい」作品でした

個人的評価:70点
オススメ度:日本版パッケージの素敵なネタバレっぷり




心霊写真 予告



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2011年7月3日日曜日

ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える (2011/米)

監督:トッド・フィリップス
出演:ブラッドリー・クーパー / エド・ヘルムス / ザック・ガリフィナーキス / ケン・チョン / ジェフリー・タンバー / ジャスティン・バーサ / ポール・ジアマッティ / ジェイミー・チャン / マイク・タイソン







タイで挙げられるステュの結婚式を前にダグ、フィル、ステュ、アランそして新婦の弟テディはちょっと一杯呑むつもりだった
しかし、一夜明けフィルは見知らぬ部屋で目を覚まし、あげくにテディが行方不明になってることに気づく

これだよ、この突き抜けたバカコメディこそ個人的にツボに入りまくる作風ですよ
前作の要素をほぼすべてをパワーアップさせ、どっちかというともうやりすぎの部類に入るクレイジーっぷりが楽しすぎる
特にステュのデビルっぷりとアランの変人っぷりにいっそう磨きがかかってますね
もうフィルが普通の人、コメディ作品におけるボケを引き立てる重要なニュートラルな存在になってるし

しょうじきストーリーとかどうでもよくて、テディを捜す道中でトラブルに巻き込まれまくりな感じを楽しめばそれでいいんじゃなかろうか、と
記憶をなくした一夜ってのをいい味付けにして、その後の道中でのアクシデントの連続がテンポよくていい感じ
わりとステュメインのシーンが多くて、幸せの絶頂から自分の中のデビルのせいでアレになってく様が楽しすぎる
どんだけステュいじりするんだよってくらいのやりすぎ感が素敵です

で、ちょっと気になる点もあります
邦題がちょっと分かりづらくて、これが2作目だと知らないで観るとちょっとついていけないところがあるかもしれません
完全に続編なので前作ネタもかなりあるし、登場人物もしかり
特にチャウの存在が今作ではちょっと大きいので、いきなり今作を観てもついていけないこと必至でしょう
あとはそのチャウの存在がキーになりすぎていて、メンバーがはめをはずしすぎた晩のつけが回ってくる感が薄くなってるのも事実
あとは本編でひろいきれない伏線をカメラ画像で回収するのはしょうじき卑怯かな、と
そこはやっぱり上手に本編に絡めてほしかった

それでもテディの行方についての解答編は前作よりマシになってるし、ひどいラストソングも最高に素敵です
パワープレイも前作よりパワーアップしてる感は否めないですが、個人的には最高に楽しめた一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:シイタケ




ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える 予告

2011年7月2日土曜日

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い (2009/米)

監督:トッド・フィリップス
出演:ブラッドリー・クーパー / エド・ヘルムス / ザック・ガリフィナーキス / ヘザー・グラハム / ジャスティン・バーサ / ジェフリー・タンバー / マイク・エップス / マイク・タイソン / ケン・チョン / レイチェル・ハリス / ロブ・リグル / サーシャ・バレス / ブライアン・カレン / イアン・アンソニー・デイル / ジリアン・ヴィグマン / ジャーナード・バークス





結婚式を前に友人たちと羽を伸ばしにベガス旅行をすることになったダグ
あっという間に一夜が過ぎ、友人たちはひどい二日酔いの中、ダグが失踪していることに気づき…

なんか単なるどたばたコメディってだけじゃない、という評判を聞いて鑑賞
いろいろとなんかギミックとミスリードが用意されていて、あっと驚く予想外の展開が待っている…ちょっとそこまで期待はしてなかったけど、それなりに楽しみにして観ました
うん、まあ、結論から言えばそう複雑な話じゃなかったし、ミステリーっぽい流れがありつつもオチはパワープレイというギャフンっぷり
でも雰囲気は楽しいし、コメディ要素もおもしろい部類に入るので過度の期待をせず「どうせどたばたコメディだろ?」ってくらいの期待値で観るといいかもしれません

結婚式直前のまじめ男ダグ、軽くてテキトーな優男フィル、クールだけど間抜けな小者ステュ、存在じたいが浮いてる変わり者アラン
四人で楽しくすごしたベガスの一夜、しかし朝になってみるとひどい二日酔いな上にホテルの部屋はめちゃめちゃ、バスルームには虎、ダグは行方不明…
そしてみんな昨夜の記憶がふっとんでいる状態
そんな中でダグを探しつつ、わずかな手がかりをたどって記憶からとんだ一夜のできごとをたどっていく、という内容
その空白の一夜のうちにとんでもないことばかりやらかしたり巻き込まれたりしてるわけで、ダグを探す道中でそのツケがまわってくる、と

とんでも展開ではあるんですが、やりすぎ感がないため「なんでもありな世界でのできごと」よりリアルワールドでのびっくり箱って印象が強い
「なんじゃそりゃ」っていうシーンがあっても、それがその場しのぎのギャグじゃなくてそれなりの理由があってのこと…みたいなのがいいですね
昨夜の足跡をたどることで色々と自分たちがやってきたことが分かってくる、それはいいんですが肝心のダグの行方についてがあまりにアレすぎる
はりめぐらされた伏線を回収したことでラストに行き着くならまだしも、「あ、あそこじゃね?」みたいなひらめきで解決してどうするよ
まあ、そこ(ミステリー部分)を楽しむ作品じゃないんで、いいって言えばいいですが

細かい不満はあるけど最後の最後にはステュ関連でスカッとするし、観てて楽しい作品であることは確かでした

個人的評価:80点
オススメ度:男くせえ映画だ




ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い 予告



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2011年7月1日金曜日

赤い密室(へや) 禁断の王様ゲーム (1999/日)

監督:山内大輔
出演:つかもと友希 / 大川真由実 / 北千住ひろし / 永森シーナ









王様ゲームで優勝したら1,000万円
それぞれの事情からこの怪しいゲームに参加することになった4人の男女、そのゲームはじょじょにエスカレートしていき…

ちょっとやばいものを観たくなるお年頃
ってわけで、広大なネットの海をアレでナニして調べたら、これが見つかりました
レンタルで扱ってないようなので仕方なく購入しましたが…うーん、思ったほどじゃなかった
もっとこうゴアゴアしてるか、痛い痛いって思わせてくれるか、生理的に嫌悪感をおぼえるものが観たかったわけで
観る前からどう考えてもクソB級映画の類ってのは理解できてたけど、想像以上にしょぼい絵面にギャフン

話的には王様決定→罰ゲームを繰り返すだけで、その度合いがエスカレートしていくといった感じ
ストーリーなんてものはなく、ただエロと過激な罰ゲームをやりたいだけの作品
カードを配る前とか後で心理戦が展開される、なんてことは微塵もなくてガッカリ
参加者が4人だけってのもアレで、ひとり脱落すれば王様になったもん勝ちになって緊張感のかけらもない

そんな中でも個人的には最初のキスシーンの効果音がひじょうに不愉快で、そういった精神をせめてくる系の演出でバンバンこられたらきつかったけど…
割合的にグロよりエロの占める部分が多く、ホントに内容のない一本でした

個人的評価:20点
オススメ度:常連さんかい




赤い密室(へや) 禁断の王様ゲーム [DVD]
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