2011年9月30日金曜日

9月のこれ一本

秋的なものを眼前にして「もっと外に出る趣味をなんたらかんたら」というわけで、出不精ながらなんとか外に出る機会を増やしてみた月でしたね
とりあえず分かったのは「外に出る趣味は金がかかるんじゃね?」ということ
自転車は前から買いたかったからアレとして、輪行バッグ、カメラ、ちょっとしたバッグ、その他にも出かけた先でも金を落とすわけで…
そこに映画、ゲームとけっこう出費がヤバイことになってる気がしてならない

なんてことはどうでもよくて、今月は「スリーデイズ」が個人的に印象に残る一本でした
最近、なんか頭を働かせなくていい作品ばかり観てたせいもあってか、ちょっと考えさせられるこの映画はおもしろかったですね
素人くさい頭脳戦、こういう天才じゃない主人公が必死に知恵を絞る内容の作品もいいものですね

そんなわけで色々と趣味を広げるには最適な季節、飽きっぽい自分の心をやんわり奮い立たせるのもいいかもしれません
超他人事みたいな書き方ですが

2011年9月29日木曜日

ゾンビハーレム (2009/英)

監督:ジェイク・ウエスト
出演:ダニー・ダイア / スティーヴン・グレアム / ノエル・クラーク / エミル・マルヴァ / リー・イングルビー / キース=リー・キャッスル / クリスティーナ・コール / テリー・ストーン / ニール・マスケル / エミリー・ブース







離婚から落ち込んでいるヴィンス
彼を元気づけるために悪友の男どもが、ある女性比率が異常に高い村でバカ騒ぎをしようと計画するが…

とりあえずなんでもゾンビつければそれなりなタイトルになるよね
ゾンビエアコン、ゾンビ高速道路、ゾンビ便器、ね、ほら、違和感ないですね…知らんけど
そんなわけで「ゾンビ」+「ハーレム」というわりと食べ合わせがよさそうな組み合わせのこの作品ですが、思ってたのと違ってエロス要素がなかったのは意表をつかれたような気がしないでもない
だって、ハーレムとか言われた日にゃエロエロ~ンなサービスシーン満載な作品だと思うじゃない?
実際はホントに野郎どものあわてふためく様をゆったり鑑賞する内容でした…誰得…こういう機会だからもう一度いうけど誰得

傷心のヴィンスをなぐさめるために野郎友だちが集まって、女ばかりの村にいってはじけようぜ…と思ってたら、なんか住民がみんなゾンビなんスけど、という内容ですね
ゾンビエンターテインメント、と言えば聞こえはいいけど、よくあるライトなノリのゾンビコメディ
ちょっとコメディの質的にバカバカしすぎて逆に冷めるところが多く、イマイチ笑えない

それでも楽しめない内容じゃなく、バカ映画としてはつまらないってほどじゃない
終盤の急に話の流れが変わる展開があったからこそ楽しめる作品になってますね
バカバカしいコメディと思って油断してたら、「これホラーですから」と思いださせてくれる展開のギャップがいい感じ
なんというか超絶劣化「ショーン・オブ・ザ・デッド」みたいな映画っぽいかな
たぶん「ショーン~」みたいなのを撮りたかったのかもしれませんね

個人的にもうちょっと第二段階に進んでからの後半の展開がもっとすごければ、かなり大化けしてた作品な気がします
第二段階に進んだっていっても、なんともしょぼいから「おお、すっげ、そうきたか」と思えない
最後の方の終わりかと思ったらもうちょっとだけ続く展開は好きなだけに、なんともおしい感じ
けっきょく全体的に凡作に落ち着いちゃったのが、ね

そんな感じでハーレムのクセにエロくないけしからん、ホントにけしからん一本でした

個人的評価:60点
オススメ度:もっと本気で逃げればいいんじゃね、と言ってはいけないんですよね





ゾンビハーレム 予告




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2011年9月27日火曜日

スリーデイズ (2010/米)

監督:ポール・ハギス
出演:ラッセル・クロウ / エリザベス・バンクス / ブライアン・デネヒー / レニー・ジェームズ / オリヴィア・ワイルド / タイ・シンプキンス / ヘレン・ケアリー / リーアム・ニーソン / マイケル・ビュイエ / ジェイソン・ベギー / アイシャ・ハインズ / RZA






ある日、いきなり殺人の容疑で逮捕されてしまった妻
夫であるジョンは無実を信じ、裁判で争うも勝ち目のないまま時が過ぎ…

無実の罪!組織の陰謀!いくぜ、脱獄!バンバン!グワッシャーン!!
というのを期待してたらまったく違った
幸せな家庭、妻が刑務所に入っていても賢明に前向きに息子を育てる夫、どうにもならない現実、クライマックスを目指して丁寧に着実に話を積み重ねていくタイプの作品ですね
頭脳戦によって妻を奪取するといえばそんな感じの展開ですが、あくまで主人公は一般ピープルってところがみそ

話的には妻をかたくなに信じながらも色々な証拠がすべて不利に働いていて、どうにも裁判に勝ち目がないと悟る主人公の夫
かくなる上は脱獄させるしかないのか、という考えにいたって素人知識で計画をたてはじめる…って感じ
ありていにいえば現代社会の闇というかなんというか、素人がネット知識とスマホ、デジカメなどのガジェットを使って情報をかき集めて脱獄計画を進めるのを楽しむ内容
いかにも素人くさい主人公がよく描かれていて、計画したことはすべて成功するわけでもなく、時には逆にやばい方向に物事が流れ、先を読みづらく作ってあります
さあ、いざ計画実行!と思ってたら…という流れがいちいちおもしろいんですね

あとは観てる側の感情に訴えてくる描き方がうまい
「いや、やめとけって!それはやめとけって!」「うわうわ、やばいやばい!」「あー、これはキッツイわあ…」と心の中でマジで叫べる作品とか久しぶりでした
そういう意味で個人的にどっぷりとこの映画につかっていたってことでしょうね
特にオチのつけかた、夫と妻の立場的なものがすごく「何かくる」ものがありました

主人公や登場人物の感情を読んで楽しむタイプの作品でしたが、けっして難しい内容じゃなく分かりやすく作ってあります
ホントにあとからじわじわくるのが心地良い一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:妻が車からああするシーンは鳥肌モノ




スリーデイズ 予告

2011年9月26日月曜日

悪魔の毒々バーガー ~添加物100%~ (2007/米・カナダ)

監督:ジョン・カランギス
出演:ビリー・ゼーン / マギー・キャッスル / ショーナ・マクドナルド / エヴァン・チャールズ・フロック / ジョーダン・マドリー / イアン・マクファイル / ラザフォード・グレイ / マシュー・デスリップ







ある田舎町のフェスティバルにやってきた一家
すると突如、町の住人たちがゾンビ化しはじめて…

このふざけたタイトル通り、びっくりするくらいコメディ映画でした
ホラー映画というシチュエーションコメディみたいな感じで、ネタの質的には30分枠のテレビでやってるホームコメディっぽい印象
観ててときたま「アハハ」と軽い笑いがこみ上げてきます
よくあるホラー映画作品のパロディではなく、あくまでホラー映画をベースとしたコメディなので、観ててそう寒いポイントがないから安心できますね

ある一家(?)がなにげなく立ち寄った田舎町で行われていたしょぼいフェスティバルでゾンビ騒ぎに巻き込まれる、というオーソドックスな話
ですが、微妙にこの一家の事情が複雑なんですね
元バンドマンの現医者で妻を亡くした過去があるお父さん、そんなお父さんを尻に敷く中年女性の恋人、継母になりそうな恋人のおばさんを快く思わないお父さんの実娘、その娘の恋人でとことんふんだりけったりな損な役回りばかりな男
なんとも色々と複雑なファミリー(?)ですが、ぶっちゃけそんな家庭環境とか物語にいっさい関係ない潔さが素敵です
あくまで単調な物語をひきしめるだけのお飾り設定ですね

「携帯がない」→ゾンビが携帯を持ってくる、と全編コントなノリで進んでいくので、まったくホラーとしての怖さは皆無
ゾンビものというよりホントに普通のコメディ映画と言ってもいいかもしれません
そして、そんなコメディっぷりゆえにどうしても人を選ぶのも確か
個人的にはこういうコント的なノリは大丈夫ですが、やっぱりちょっとコメディ要素のあるホラー映画だと思って観るとガッカリくるかもしれません

そんな感じでコメディとして観ればそれなり、ホラーとして観ると「うーん?」という内容で、しかもかなり薄味な仕上がりなので物足りなさがあるデキ
このコントを楽しめるか否か、で大きく評価が分かれる一本ですね

個人的評価:65点
オススメ度:いや、これゾンビなのか?





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2011年9月23日金曜日

死刑ドットネット (2010/日)

監督:坂牧良太
出演:桑田尚樹 / 松本未夢 / 迫田朋美 / 平井夏貴 / 佐藤絢香 / 山崎潤 / 二宮康 / 高橋のぶ / 藤田薫子 / 須田浩章








借金生活でやさぐれ、日々デリヘルの店番をする隆太
そりの合わない店長にいい加減あたまにきた隆太は、殺したい人がいる人たちが集う怪しいサイトにログインする

死刑!ドットネット!
ありそうでなかったようで、どっかで見たことあるようで、実際問題ありふれたクソB級ホラータイトルを臆せずつけるセンスに脱帽
しかも驚くことにこれ邦画なんですわ
洋画の邦題としてちょっとセンスの悪いあんちゃんにテキトーにつけられたタイトルじゃなく、「これがいい!」と決められた国産作品のタイトルってんだからビックリ、たまげた、おったまげ

そんな開けるまでもなく腐敗した生ゴミがつまってるのが分かるゴミ箱のような作品ですが、実は内容じたいはそう悪くないんですね
ちょっとしたイライラから「店長とか死ねばいいのに」と殺したい人たちがあるまるサイトにアクセスする主人公
そこに集まったメンバーで各々の殺したい相手を多重交換殺人しあおう、というのがそのサイトの目的だった
「まあ、お遊びだろ」と軽い気持ちで参加するも、殺人は実際に実行され、途中で逃げたり自分の役割を失敗すると逆に自分自身が殺されるターゲットにされてしまう
そんな中でゲームは進み…って感じなんですが、おもしろいのは途中から「死刑ドットネット」参加メンバーのひとりが主人公の近くにいる人間じゃないのか、という展開になってから
いきなりサスペンスタッチのミステリー劇場がはじまるんですね

そしてオチまで観たあとに思い返してみると、けっこうさりげなく(?)伏線もはってあって「ああ、なるほどね」と思える点がよくできてますね
まあ、ただわりとよくできてる、っていうだけで「おお、そうか!すっげ!そういうことか!」というほどではない
期待せずに観たらけっこう楽しめたレベルのおもしろさ、というくらいです

とりあえず主人公の独白がちょっとアレな感じがするのと、リアルさがなくて演出がゲームゲームしすぎてるのがもったいない
人が死んでるのに冷めてる主人公とか、銃殺されてるのにリアクションが薄かったり、過剰すぎてもなんだけど「死」に対する恐怖演技がイマイチですね
ゲームっぽいというかマンガっぽいというか、淡々と話が進んでいくから観てる側にまで伝わってくるようなプレッシャーが感じられないのが残念

もっとキチンと作ればけっこうな良作になるんじゃないかな、と思うようなそうでもないような一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:隆さん、ためらいなく殺しすぎ




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2011年9月21日水曜日

ミラーズ (2008/米)

監督:アレクサンドル・アジャ
出演:キーファー・サザーランド / ポーラ・パットン / エイミー・スマート / メアリー・ベス・ペイル / ジョン・シュラプネル / ジェイソン・フレミング / キャメロン・ボイス / エリカ・グラック / ジュリアン・グローヴァー / ジョシュ・コール / エズラ・バジントン






あるデパート火災現場跡の見回り警備の仕事をすることになったベン
そこには不気味な大きい鏡があり、ベンの周りで徐々に鏡が関係した不可解な現象が起き始める

「この鏡…もしや…?」
「新手のスタンド使いか!?」
ゴゴゴゴゴゴ…
まあ、そんな映画かと思いきや、密室鏡ホラーからいつのまにか謎解きミステリーな流れになっていた
うん、個人的には密室で鏡の謎不思議ダークパワーによって人間に襲いかかる、という序盤の展開より謎解きがはじまる流れの方が好みかな
けっきょく本格ホラーでもない本格ミステリーでもない、なんともいえないテレビドラマのような薄味な内容にはなってるけど、つまらないってわけじゃないですね

酒が影響したなんらかのトラブルで同僚を誤射してしまい警官をやめたベン
そこら辺の過去はぼんやりとしか語られないけど、そんな感じで強い薬の力をかりて禁酒してる主人公が人生の再スタートとしてデパート火災跡地の夜警の仕事につく
そこで鏡のせいとしか思えない悪意の向けられた体験をするけど、薬&酒うんぬんって状態なので誰にも信じてもらえない
どんどん鏡の嫌がらせがエスカレートする中、鏡からある人物を捜せよコラ、と命じられ…って感じ
日常で姿を映し出すモノなんて腐るほどある中、鏡の恐怖におびえつつレッツ捜索

序盤はわりとグロイ描写もあってホラーっぽいんだけど、謎解きパートがはじまるといっきに恐怖感が薄まっていきます
わりと主人公が得ようとしてるものは簡単に手にはいるし、けっこうご都合主義な展開でミステリーとしては物足りない
でも、ボーッと観てる分には十分におもしろいし、心霊ホラー→ミステリー→オカルトという物語の推移は個人的に楽しめました
ただ主人公周りの過去、同僚を撃ったという設定がイマイチ生きてない気がしないでもない
あと、物理的ダメージが通じる最終形態が一番弱いラスボスってのはどうなんスかね

オチももうちょいサラッと流してくれた方が個人的に好みだけど、「ああ、そうなったのか」と思えておもしろかった
最後に何故そうなったのか、ってのは考えない方がいいでしょうけど
そんな感じでホラーとしての怖さを求めると「あれれ?」って肩すかしくらうけど、作品じたいは普通に楽しめた一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:しょせん銀とガラスの板





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2011年9月20日火曜日

REDLINE (2010/日)

監督:小池健
出演:木村拓哉 / 蒼井優 / 浅野忠信 / 我修院達也 / 岡田義徳 / 津田寛治 / 森下能幸 / AKEMI / 青野武 / 廣田行生 / 石塚運昇 / 三宅健太 / 石井康嗣 / チョー / 堀内賢雄








5年に一度のカーレースの祭典「レッドライン」
その前哨戦で「すごく優しい男」の異名をとるJPは八百長レースをするのだが…

木村拓哉こと木村が主役の声をやってるレースアニメ、という前知識だけで鑑賞
うん、なんというか、もっとこうどっしりとした重厚な作品かと思ってたけど、かなりノリといきおいだけで突っ走る「やり逃げ、投げっぱなし上等」な軽い内容だった
とりあえずテンションが上がればそれでいい、ということに特化してストーリーもクソもない見た目重視のスタイリッシュクレイジーレースアニメですね

夢は捨てきれないけど、八百長せざるえない現実の中でモヤモヤしてるJPが、ふとしたきっかけでレーサーの夢である最高峰レース「レッドライン」に出場できることになる
そんなレースが開催される惑星ロボワールドはレッドラインの受け入れを拒否、しかしレース主催側は強行開催を決定する
ロボワールドの大統領は軍隊を動かしレースに介入することを決定する中、個性的なレーサーたちが集結する
みたいな感じのチキチキマシン猛レース
主人公の過去とヒロイン、八百長問題と主人公JPにつきまとう闇組織、イカレたライバルたち、軍隊の介入、シリアスで重い設定はあることはありますが、基本的に「んなこたあ、どうでもいい」感じで気持ちよければすべてよし、というスタンスで話は展開していきます

レースものであり、ロボットものであり、SFものであり、アクションものであり、いろんな要素がごった煮になっていて場面場面で盛り上がればいいじゃない的なノリで暴走ぎみに話が展開するので、そういったドタバタな感じに抵抗なければ楽しめます
逆にストーリーとかそっちを求める人にとっては幼稚な作品に思えてしまうかもしれません
とりあえず観てるあいだは楽しいのは間違いないですが、その軽すぎる展開ゆえに後に残るものがホントになにもない
後味すっきりにもほどがある、ってくらい記憶に残らないいさぎよさ
こんなバカアニメは個人的には好きですけどね

ただ、このラストのシメはちょっと…
「いや、さすがにこれで終わりじゃないだろ?」「エピローグ的なものやるんだろ?」と思ってたけど、ホントにやり逃げ&投げっぱなしエンドすぎて笑えない
「なんじゃそりゃ」とラストにツッコミを入れたのは私だけじゃない、はず
そんな観てる間だけ気持ちいいインスタントな娯楽作品としてわりきれば楽しめる一本だと思います

個人的評価:70点
オススメ度:やっぱボインがいいネ!





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2011年9月18日日曜日

世界侵略:ロサンゼルス決戦 (2011/米)

監督:ジョナサン・リーベスマン
出演:アーロン・エッカート / ミシェル・ロドリゲス / ラモン・ロドリゲス / ブリジット・モイナハン / Ne-Yo / マイケル・ペーニャ / ルーカス・ティル / アデトクンボー・マコーマック / テイラー・ハンドリー / コリー・ハードリクト / ジェイディン・グールド / ブライス・キャス / ジョーイ・キング / ウィル・ロスハー / ジム・パラック





歳により体力の衰えから、きっぱりと海軍を退役することを決めたナンツ2等軍曹
しかし、その日、地球に降り注いだ流星群から現れた謎の一団が各国の都市への一斉に侵攻を開始した

ようするに「第9地区」みたいな現代に非常識なエイリアンの侵攻があったら、というリアル世界を舞台にしたもしもシリーズ
観る前からなんとなく感じてたけど、ホントによだれたらしてボケーっと観てても大丈夫なくらい頭を使わない内容
最初から最後までずーっと、ずうぅーっと銃撃戦をしてる「だけ」で2時間とか、こういう構成にしようとした勇気に乾杯したくなるわ
おもしろいかどうかは別として

ストーリーは皆無
「やべ、なんかなんかエイリアン攻めてきた」「戦争だー」という予告編からみてとれる情報まんま、それだけ、な作品ですね
エイリアン側の行動とか目的とかも親切に説明台詞だけで簡潔に語ってくれるので、観てる側は安心して銃撃戦に集中できます
で、肝心の戦争表現ですが、全体像は描かずにずっと主人公の小隊だけの視点で展開していくので、「世界侵略」というより「ロサンゼルス侵略」っぽい感じ
アメリカンな人たちが大好きな戦争シューティングゲーを実写映画化してみたよ、みたいな雰囲気も強いですね
個人的には「ギアーズ・オブ・ウォー」をちょっと髣髴させる、かな

まあ、しかし、なんだ、さすがに銃撃戦のみの内容は飽きるわ
序盤の犬→襲撃の流れはちょっと「お、こういうのいいね」と思ったけど、いくら金をかけて迫力のシーンを気合入れて撮っても飽きるものは飽きる
主人公にしてみても退役したとはいえ、前日まで現役だったわけだし、このての話につきものの「民間人が壮絶な戦下で戦い、生き残る」という力なき者が立ち向かう的な演出は王道だけどそれだけで緊張感がでると思う
民間人が主人公、仲間に軍人が加わるという王道を外し、軍人が主人公で民間人が加わるという流れはやっぱり弱い

最後のケリのつけかたも「そんなアッサリかよ」と言わざるえないし、終始ドンパチやってるだけの内容もだけど、この映画は何を描きたかったのかまったく分からなかった
そんな頭を使わない単純なアクション映画っていえばそれまでだし、そんなバカアクション作品は好きだけど、これはちょっと楽しくなかった一本でした

個人的評価:65点
オススメ度:はいはい米軍万歳米軍万歳




世界侵略:ロサンゼルス決戦 予告

2011年9月15日木曜日

レストストップ デッドアヘッド (2006/米)

監督:ジョン・シバン
出演:ジェイミー・アレクサンダー / ジョーイ・メンディシノ / ディアナ・ルッソ / ダイアン・ルイーズ・サリンジャー / マイケル・チルダース / カーティス・テイラー / ジョセフ・ローレンス / マイキー・ポスト







彼といっしょに家出をした少女ニコール
ある寂れた休憩所でトイレにいって戻ってくると、彼も彼の車も消えていて…

拷問系が好きな人からすすめられた作品
なんというか、やっぱり人の好みは千差万別だなあ、と実感せざるえなかったですね
ホントに観終わったあとに「うん?」って感じになるくらい消化不良すぎる
どういうことだ?ってんで、すぐにネットで調べてみたら、どうやら2を観ることで謎は解けるらしいですね
しかし、残念ながら2を観たいと思わせる求心力が私にはみじんも感じられなかったので、個人的にはこの作品はこれで完結したものとします
中途半端な投げっぱなし映画として、ね

「もう大人だもん!ひとりでできるもん!」なノリで家出したニコールさん
彼とドライブしながら新天地ロサンゼルスを目指します
しかし、この手の作品ではおなじみの「近道をしようと思ったら迷って、なんか怪しい場所にきちゃった」という展開で殺人鬼がうろつく休憩所へ
なんというか、主人公のニコールさん、世間知らずな体は大人、心は子供なおこちゃま設定かと思ったら、けっこうビッチ属性が強くてナイスです

土地勘のない場所で迫る殺人鬼、という展開は王道ではあるけど安定感があります
それゆえにプラスアルファの要素でこういう作品は勝負してくるんですが、この映画はホントにそんなプラスアルファの要素が意味不明すぎる
迫る殺人鬼、直接的な行為よりいたぶるようにじわじわとくる行為はおもしろい…んだけどね
なんか過去の被害者の姿を見始めたところあたりから怪しい雲行きに

実は主人公には重大な秘密があって、殺人鬼との対決の中でじょじょにそれがあらわになってくる、という「サバイバル・イン・ザ・ルーム」みたいなノリは嫌いじゃない
嫌いじゃないけど、とりあえず最後には「実はこうだったんですよ」というネタバレしてくださいよ
主人公がときたま見る幻覚みたいのはなんだったのか、殺人鬼とはなんだったのか、途中でちょっとだけ絡んだ怪しい一家はなんだったのか、すべて投げっぱなしでエンド
さすがに、それはないわあ

そんなわけで観るなら2までつきあう覚悟で鑑賞した方がいいかもしれませんね
まあ、私は2は観ないんで、それを観たからといってどう疑問点が解消するかは知りませんが

個人的評価:30点
オススメ度:とりあえず主人公に隠れて逃げるというアイディアはないらしい




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2011年9月13日火曜日

狂い咲きサンダーロード (1980/日)

監督:石井聰亙
出演:山田辰夫 / 戒谷広 / 大池雅光 / 中島陽典 / 小林稔侍 / 南条弘二 / 森村明美 / 木村明宏 / 清末裕之 / 広世克則 / 大関正洋 / 小島正資 / 北原美智子 / 大森直人







数多の暴走族チームが存在する街「サンダーロード」
しかし最近は警察のしめつけもきびしく、各チームは連合となり大人しく「愛される暴走族」を目指す流れになっていたが…

ゲームの「ノーモアヒーローズ」のなんかのサイトで見かけたタイトル
いわゆるダメな方に青春爆発してるワルどものお話なんですが、微妙に世紀末救世主っぽい世界観がたまりません
特に話が進むにつれて味がでてくる主人公の仁と大人代表の剛の存在感がすごいですね
逆にその他の暴走族メンバーが有象無象な感じになってるのが残念
ボーッと見てるとキャラの区別がつかなくなるかもしれません

話的には警察が怖くて日和った各暴走族チームの面々が、もう無茶とかしないで、警察に目をつけられない範囲でバイク乗ろうぜって風潮に嫌気がさしてる仁
いよいよもって若さ爆発の仁はすべてを敵に回していろんな意味で暴走を始める…という感じ
まあ、でもいくら日和ったとはいえ各チームは仁にコケにされればキレるわけで、調子こいてる仁が邪魔になるわけで
そんな爆走少年ケンカ映画かと思ってたら…なんか途中から物語が変な方向にシフトしていき、それにともなってどうしようもない不良な仁が「なんかちょっとカッコイイ」と思えるようになってきます

そして大人代表の「スーパー右翼」に属するおっさん剛がまたナイスキャラすぎて困らない
おまえは仁のナニを狙ってたんだと言わざるえない
そんなキャラの存在もそうですが全体的にかなり荒削りながら、勢いがすごいんですね
キレてる馬鹿野郎どもが暴走するエネルギーをまんま映像化したのか、ってくらいパワフル
ツッコミどころは満載なのに「んなこたあ、どうでもいいんだよ」と思ってしまうくらい変な魅力がある

そこはまあカルトムービーって言われる所以かもしれないですが、ホントに冷静に観ればつまらないのに、熱いバカを観てるだけでなんか楽しいんですね
しょうじきかなり観る側を選ぶ作品だと思うし、ダメな人はまったくおもしろさの欠片も感じないだろうな、と
手放しで最高におもしろい、とは言えないけどおもしろい
自分がおもしろいと思えればそれでいいじゃない、という感じの好き嫌いハッキリ分かれる一本でしょう

個人的評価:80点
オススメ度:泉谷しげるの曲をこれほどカッコイイと思ったことはない




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2011年9月11日日曜日

探偵はBARにいる (2011/日)

監督:橋本一
出演:大泉洋 / 松田龍平 / 小雪 / 西田敏行 / 田口トモロヲ / 波岡一喜 / 有薗芳記 / 竹下景子 / 石橋蓮司 / 松重豊 / 高嶋政伸 / マギー / 安藤玉恵 / 榊英雄 / 片桐竜次 / 桝田徳寿 / カルメン・マキ / 本宮泰風 / 吉高由里子 / 街田しおん / 阿知波悟美 / 野村周平 / 新谷真弓 / 中村育二







なじみのBARを拠点に活動するススキノの探偵と運転手の高田
ある日、近藤京子と名乗る謎の女から怪しい依頼の電話がかかってきて…

もっとコミカルでこじんまりした探偵ものかと思ってたら、意外に苦みがきいてる活劇系探偵作品だった
じゃっかん主人公のキャラがふわふわしててとらえづらいけど、三枚目だが芯は熱い「なんかどっかで見たことある」ような探偵姿は観てておもしろい
ただ、せっかくワトソン役の高田がいるのに、主人公ひとりで謎解きもそれなりのバトルもこなしてしまうので助手の存在価値がイマイチな気がしましたね

ストーリー的には近藤京子という謎の女からの依頼を受けるうちに、大きな陰謀に巻き込まれつつ断片的なピースが徐々にうまっていく、というオーソドックスな内容
しょうじき「ああ、そういうことね」という謎解きの意外性は薄く、頭をからっぽにして楽しむエンターテインメント特化のミステリーアクション
話はありきたりだけど、とにかく飽きさせないようにテンポよく話が展開していき、気づいたら最後まで観ていた、という感じのかなり観やすい作品になってました

わりとぽんぽん人が死ぬわりに、割り切った感じでそう重くならず、主人公のピンチも同様に重くなりすぎず、とにかく作品の「流れ」を大事にしてるのが分かります
そういう意味でエンターテインメント作品として楽しむのが正しく、ミステリー的な内容をじっくり楽しむ映画じゃないかもしれません
悪く言えばハラハラ感が足りない、のかな
作品の雰囲気は感覚的に言うとうまい酒をちびちび楽しむというより、清涼飲料水をごくごく飲んでる感じに似てますね

とりあえずいつもいく映画館が推してる作品ゆえに、かなり予告編をしつこく見ましたが、この予告から予想してた内容とけっこう違ってたってのが一番おもしろかった
「え?いきなりそういう展開なの?」と思わざるえない
そんな感じでテンポのよさを楽しむには十分な一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:ちょっとキャラの扱いがもったいない




探偵はBARにいる 予告

2011年9月9日金曜日

悪魔の毒々パーティ (2008/米)

監督:グレッグ・ビショップ
出演:ジャレッド・クスニッツ / グレイソン・チャドウィック / チャンドラー・ダービー / カリーサ・カポビアンコ / ランディ・マクダウェル / ブレア・レッドフォード / マーク・オリヴァー / ジャスティン・ウェルボーン







プロムを前にうかれる学生たちだったが、オタク少年スティーブは意中の女の子を誘えずにいた
そして当日、プロムにいかずSF研のオタク仲間と墓場で幽霊探しをしているとゾンビが現われ…

原題が「ダンス・オブ・ザ・デッド」という直球系オブ・ザ・デッド作品なのに、なぜか毒々という謎な作品
そんな私は毒々作品初心者なので、そこら辺にはなにか浅くてどうでもいい理由があるんでしょうと納得しておきます
で、まあ、見たまんまのゾンビ映画なわけで、設定もオーソドックスなごく普通のゾンビ映画なわけで
それでも作り手が己の力量をよく理解して制作してるので、変に背伸びしすぎて描ききれてない残念感がないのはよくできてますね

学園ドラマ+ゾンビ、うん、そんなに珍しい組み合わせじゃないけど、ほどほどの馬鹿馬鹿しさとほどほどのホラー描写がちょうどよく合わさってる佳作的なデキ
「ダンスパーティだぜ!ひゃっほーい!」と思ってたら誘う女の子がいなくて男同士で墓場で幽霊さがし
そうしたらなんかゾンビと遭遇しちゃって、それを発端に町中がゾンビであふれだしたよ、というお話
ゾンビは現代的な全力疾走型ゾンビ、なんですがこの作品ではさらに…!
墓からいきおいよく飛び出して、うん、言葉通り「飛び出して」きてその射出のいきおいのまま走って追っかけてくる素敵仕様
ワンシーンでしか描かれないけど、ぽんぽんゾンビが飛び出してきては走って追っかけてくる様は必見です、マジで

キャラもオタク、チャラ男、ビッチ、ワル、ナルシーと外さないラインナップ
そこに鬼軍曹的なポジションのコーチも加わってわりと最強の布陣な登場人物たちですね
そいつらがはちゃめちゃやるのを楽しむ作品なんですが、馬鹿馬鹿しいことをやってるわりに大きく外さない丁寧な作りは好感がもてます
ホントに作り手が冷静に自分の作品を把握していて、「これ以上やったら破綻しすぎてさむいことになる」という線引きを理解してる感じ
そういう意味では安定感があっていいです

そうはいってもしょせんB級ゾンビ映画
粘土細工のようにちぎれるゾンビボディ、ご都合主義な展開、なんかうやむやにさらてる気がするストーリー、ツッコミどころは満載なんで、ガチホラーファンにしたらよくある「おふざけ」な作品のひとつとしてしか目に映らないでしょう

B級ゾンビ映画にしては普通に楽しめる、すっごい馬鹿楽しいわけじゃないけどそこそこ面白い、そんな立ち位置な一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:ある意味でひどい主人公補正だな




悪魔の毒々パーティ 予告



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2011年9月7日水曜日

グロテスク (2008/日)

監督:白石晃士
出演:長澤つぐみ / 川連廣明 / 大迫茂生









町であるカップルを誘拐してきた男
ふたりを拘束し拷問をくわえる男の望みは「感動」であった

なんかヤバイ内容だってんであちこちで発売自粛になってる、という作品です
ですが、まあ、レンタルは普通にできるという現実
ただしもっとヤバイシーンを追加してある「UNLATED版」はセルオンリーなので、こっちはもう手に取るのは困難らしい
たぶんプレミアっぽい価格がついてたり、かなり入手に苦労するだろうセル版でしょうが、個人的にしょうじきそこまでして観たいものじゃないからレンタル版で十分ですね

ストーリーは特にありません
ふたりの男女が恥辱と拷問を受け続ける、ただそれだけ
そんなストーリー性のなさが「単に拷問してるだけじゃねえか」という悪い印象になって発売自粛になってるらしい
そういう意味で純粋にシーンだけを観ればそうグロイものではありません
直接的なものではなくギリギリのところでフレームアウト→事後という想像力に働きかける系のグロ演出ですね
あれこれ想像して「痛い痛い…」と思える人はいいですが、直接描写を期待してる人は「はあ?ちゃんと見せろや!」と物足らないでしょう

思ったよりバカっぽい内容ではなく、わりと丁寧に描かれてますが、ストーリー性がアレだからどうしても内容は軽くなってしまいますね
ストーリーがなくても大丈夫、観てるだけでおもしろい、という作品ではないのでちょっとつらい
登場間もない時期の拷問男は目つきからなにから「マジもんじゃねか、こいつ」と思えるすごさがあってよかったけど、次に女の頬をベローンとしたシーンで「映画的によくある、ありきたりな変態か」とちょっと失望しました
うーん、この拷問男にはよけいなことをさせず最小限の演技で怪しさを貫いてほしかったかな

そんな感じでクソつまらないってわけじゃないけど、観たあとに「ここがよかった」というオリジナリティがなく、内容も軽い、想像力を働かせて痛い痛いと感じたい人ならちょっと楽しめる一本でした

個人的評価:40点
オススメ度:感動した!




グロテスク 予告

2011年9月6日火曜日

ライフ いのちをつなぐ物語 (2011/英)

監督:マイケル・ガントン / マーサ・ホームズ
出演:ダニエル・クレイグ / 松本幸四郎(日本語版) / 松たか子(日本語版)









地球上の陸海空、それぞれに生きる生物たちの姿を莫大な時間と費用をかけてとらえたドキュメンタリー

いわゆるネイチャー系の生き物ドキュメンタリー
ドキュメンタリーとはいえ(真偽は分からないけど)ちょっと作為的なところもちらほらあって、淡々とありのままの姿を見せられるより、良くいえばかなり観やすい作り
今までも海とか特定の生き物とかピンポイントで深く描いたものもあるけど、これは広範囲の生き物を広く浅く必要最小限のざっくりテイストで良いとこどりした内容になってます

とにかくテンポよく「はい、次の生き物は~」と次々に描かれていくので飽きる間がありません
その生き物の見どころだけをググッと濃縮してあっさりともったいぶることなく垂れ流し続けるドキュメンタリーですね
こういうドキュメンタリーものをテレビであまり観ない人にとってはかなりダイジェスト的な感覚でかなり楽しめるけど(私がそうでした)、こういうのをテレビでやってたらチェックするような人にとっては深みも足らないし「なんか見たことあって退屈」な作品かもしれません

あと個人的にどうしても気になることがひとつ
映像に作為的なところがあるのは映画として作ってるから仕方ないし、それなりに理解はできます
でもさ、野生の…人以外の生き物に対して「夢」とか「愛」とか擬人化もたいがいにしとけよ、と
日本語版のナレーションで観たけど、これもとのナレーションでもそんなこと言ってるのかな
親が子のために命がけでなんたら~ってのはいい、でもそこに「愛」がどうしたと言うのはやめていただきたい
そんなに「愛」「夢」「希望」を描きたいならヒューマンドラマでも撮ってろ、と言わざるえない

人が定義した「生きる」ことを考えるのは人だけでいいよ
他の生き物たちは「生きている」ってだけでいいよ

個人的評価:70点
オススメ度:投げずにはいられなさすぎ




ライフ いのちをつなぐ物語 予告

2011年9月4日日曜日

スーパー! (2010/米)

監督:ジェームズ・ガン
出演:レイン・ウィルソン / エレン・ペイジ / リブ・タイラー / ケヴィン・ベーコン / ネイサン・フィリオン / グレッグ・ヘンリー / マイケル・ルーカー / アンドレ・ロヨ / ショーン・ガン / スティーブン・ブラックハート / リンダ・カーデリーニ







さえないダメ男のフランクは、妻の薬物依存になにも言えない
そんなある日、妻のサラは大物の薬物バイヤーの男のもとへと家を出ていってしまい・・・

なりきりコミカルヒーローアクション、なんか最近になってちょっとこんな感じの作品が増えてきましたが、この映画はまたちょっと独特な特徴を持ってますね
なんというか「おもしろい?」と聞かれれば「お、もしろい・・・よ?」という微妙な返事しかできない内容で、好きな人なら好きだし、そうじゃない人なら・・・って感じ
どうしても「キックアス」と比べられちゃうだろうけど、こっちの方が荒削りでテンポも悪い
それでもジャンクフードを食べてるような感覚でB級的な意味ではけっこうおもしろい

女をとられたおっさんが打ちひしがれてなりきりヒーローになる、という流れなんですがどうもそのヒーローになるまでの課程のテンポが悪い
それでいてヒーローになってからも、軽い笑いはあるけどそう盛り上がるところがないままに進みます
で、この作品の本番は相棒が出てきてからですね
もう相棒が登場したとたんに作品の空気がいっきにかわって、おもしろさが加速していきます
とりあえず主人公がイマイチはっちゃけきれない部分を大いに補ってる相棒のキャラがウザ素敵キチガイすぎる

そこからのクライマックスはホントにおもしろいし、オチはちょっとアレだけど暴力によるダメージ表現が素敵だからテンションはあがりまくり
殴ればそうなるよな、ガラスの置物でぶったたけばそうなるよな、というくらいリアルなダメージ表現がおもしろい
コミカルなんだけど人を「倒す」表現は真摯に(?)描いてます
ある意味で反暴力映画なのかな?知らんけど
クライマックスの相棒の顛末は「こうくるだろ」と構えてたさらに上の表現できて、そこからの怒濤のキレっぷりは見物です

なにげに個人的に一番印象に残ってるのはOPアニメかもしれませんが、誰にでもオススメできないもののちょっと変なヒーロー映画としては個人的には大好きな一本ですね

個人的評価:85点
オススメ度:そりゃ試さないと分からんわな




スーパー! 予告

2011年9月3日土曜日

ネクロマンティック (1987/独)

監督:イェルク・ブットゲライト
出演:ダクタリ・ロレンツ / ベアトリス・M / ハラルト・ルント / コロセオ









道路の死体を処理する会社に勤めるロブ
こっそりと死体の一部を家に持ち帰り、恋人と楽しむ日々をおくっていた

そのスジの趣味の人には有名な作品…らしい
まあ、ようするに悪趣味映画って感じで、しょうじき内容はおもしろくもなんともない
「あー、やだやだ」という気持ちになりながらがんばって観れば最後にすばらしい素敵ポイントが待ってます
その一点のために観るのもまたいいんじゃねえの(投げやりに)

事故ったやつから素材をはぎとるリアルハンターライフを満喫して、戦利品を飾ったり弄んだりしながら楽しむ主人公
同じ趣味の恋人もいて誰もがうらやむリア充生活に満足していたところに、なんとまるまる一体の死体をゲットするチャンスに恵まれる
恋人との暮らしもいっそう充実していたけど、ある日、いきなり天職である死体処理の仕事を解雇されてしまう
それを機に転落人生があれこれする、という話
っていうか、最底辺な感じの主人公の転落人生て…

古い作品だけに全体的に観づらい作りになっていて、というより背徳的なテーマという部分以外はホントにクソ映画レベルのしょうもない内容
この死体愛好の表現に良くも悪くも興味をもてない人にとっては、ホントにつまらないだけの映画かもしれません
まあ、しかし、それでも最後まで観る価値はあります

なんといってもいろんな意味での主人公のクライマックスの顛末は素敵ひどい
おまえそれどんなプレイだよ、とつっこまざるえないと同時に笑いが止まりません
まさか最後にこんなバカ展開が待っているとはあなどれないぜ

クソB級好きな人ならネタとして観ておいて損はないような?そうでもないような?そんな一本でした

個人的評価:40点
オススメ度:出すぎ




ネクロマンティック 予告



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