2012年2月29日水曜日

2月のこれ一本

うるう的なアレですがあまり巷は騒いでなくね?おかしくね?
という興味のまったくわかない出だし

うん、「出だし」
「出てる」のにさらに「だす」感がたまらなくね?

だって4年に1回だけなんだよ
あ、うるう的な話題ね

「キツツキと雨」おもしろいよ
雪が降るからって異常気象なみの対応の関東の報道番組ってどうよ?
うるう的に考えて

2012年2月26日日曜日

トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 1 (2011/米)

監督:ビル・コンドン
出演:クリステン・スチュワート / ロバート・パティンソン / テイラー・ロートナー ジェイコブ・ブラック / チャーリー・スワン / ピーター・ファシネリ / エリザベス・リーサー / ケラン・ラッツ / ニッキー・リード / ジャクソン・ラスボーン / アシュリー・グリーン







結婚式をあげることとなったエドワードとベラ
式も終わりハネムーンへでかけるのだったが、その滞在先で…

なんだかんだで付き合ってるこのシリーズ
あたりまえと言えばあたりまえだけど、みんな肉体的な意味で成長したよね
しかし日本ではこのシリーズはあんまり人気ないのかなあ
そんなに宣伝してるのみたことない…けど、なんだかんだで最後まで日本公開を続けてくれるのは嬉しいですね

やっとこさ結婚までこぎつけた草食系ヴァンパイアのエドワードと人間のベラ
静かな孤島でのハネムーンとあらば心ゆくまでファックし放題だぜ、でも無計画すぎはダメだぜボーイ?みたいな今回のお話
しょうじき、しょうじきいってハネムーンパートが終わるまでが眠い
こういうロマンス分が好きな人なら問題ないだろうけど、ふだんあんまりロマンスと縁がない自分としてはキツイ
しかしこの前半があって後半の重い展開が生きてきてるのも確か

とりえあず見どころはベラさんの変貌っぷりですね
個人的には目を背けたくなるくらいもっとエグイ感じでやってくれてもよかったですが、まあホラー映画じゃないんだからこんなもんかな、と
あとはこれまでのシリーズで自分としてはあまり好きになれなかったジェイコブくんが、今作ではかなり男前っぷりをあげていて内容的にもジェイコブくんメインっぽい描き方もあっていい男じゃねえかと思わざるえない
反対にエドワードさんの存在感が…

パート1ってだけあってかなり中途半端なとこで終わるんだろうなあ、とちょっと嫌な気持ちで観てたんですがけっこうキリよくまとまってたのは良かったですね
ただかなりこぢんまりとまとまってる感じは否めない
壮大さというか盛り上がりがちょっと足りないかな、と
どうせパート1と銘打つんだったらもっとちょこちょことパート2につながる布石みたいな?陰謀みたいな?そんな描写をはさんでもよかったかもしれんね

というわけでヴォルトゥーリたちとのあれこれって感じだろうパート2、次回はエドワードさん大活躍かな
と期待しつつ12月を待ちましょう

個人的評価:75点
オススメ度:ヴァンパイアのファックはげしすぎ




トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 1 予告

2012年2月25日土曜日

スクライド オルタレイション TAO(2011/日)

監督:谷口悟朗
出演:保志総一朗 / 緑川光 / 田村ゆかり / 山崎たくみ / 永島由子 / 倉田雅世 / 高田裕司 / 津久井教生








地盤が隆起し日本の本土と切り離された土地ロストグラウンド
そこは人の精神に感応して物質を再構築する異能力者アルター使いたちが産まれる土地であった

いちおこれも劇場公開作品だったのね
イベント的な上映みたいだったらしいけど、まったくアンテナに引っかからなかったですね
TV放映時、そして放映後も熱狂的なファンでしたが音響系をいじって発売したDVDあたりから「なんだかなあ」と微妙な心境とともに、監督の最近の作品にもついていけなくなった私はちょっと熱が冷めてました
それでも十周年記念として再構築されたスクライドと聞けばチェックはせざるえない

基本の展開はTV版と同じですが、けっこうカズマよりの話の作りになってる感じ
ファンとしてちょっと距離を置いてたけど、さすがに昔取った杵柄というかなんというか新作シーンやカットされた部分はすぐに分かります
とりあえず元のイメージを壊さないように作ってるのはよく分かる…分かるけどデキはしょうじき微妙
なんというかスクライドのファンディスクみたいな内容になってるかなあ、と

スクライドのことが好きならば外せないあのシーンやこのシーン
燃えるシーンに名言シーン、それらがぎゅっと濃縮されて全編クライマックスな作りになってる…といえば聞こえはいいかもしれません
でもこの作品はそんなシーンのつなぎがイマイチなんですね
結果として名シーンの羅列になってる印象が強くて、ひとつの話、一本の道としては成り立っていないといっても過言じゃないと思う

とりあえずスクライドってこういうものだったよね、という記念碑的まとめ映像としてみれば問題ない
でもこれからスクライドに入ろうとか、新たな再構築されたストーリーを楽しみたいって人には向いてないかもしれません
どこかで誰かが言ってましたが、ずっと笑わせ続けようと作るんじゃなくて「ここぞ」というところで大爆笑の仕込みをする方が効果的なんだそうです
ようするにめりはり、ってことでしょうね
残念ながらそのめりはりが弱いかな、と言わざるえない作品でした

個人的評価:50点
オススメ度:後編、ラストバトルは楽しませてくれる、と信じたい




スクライド オルタレイション TAO 予告


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2012年2月23日木曜日

アサインメント (1997/米)

監督:クリスチャン・デュゲイ
出演:エイダン・クイン / ドナルド・サザーランド / ベン・キングスレー / クラウディア・フェッリ / セリーヌ・ボニエ / ヴラスタ・ヴラナ / リリアナ・コモロウスカ / ヴォン・フローレス / アル・ワックスマン / ミッチェル・デビッド・ロスパン







超大物テロリストのカルロスにうりふたつの海軍士官アニバル
CIAはそこに目を付け、カルロス抹殺のためにアニバルをある計画に誘う

ボンド的なスパイ活劇ではないリアル指向のスパイものですね
まあ「リアルなスパイ」っていうのを知らないんでアレですが、なんとなくそんな雰囲気だしてる印象があります
ようするに敵のボスにクリソツな主人公がなりきって罠にはめる、って感じの設定的にはどこかで観たような気がしないでもないもの
それでも脚本がおもしろくて活劇ひかえめな地味スパイものでありながら最後の最後まで楽しめる盛りだくさんな作品になってます

CIAやモサドを相手に互角に渡り歩くテロリスト、カルロス
そんなカルロスにうりふたつの米海軍士官アニバルは気乗りしない感情のままに対カルロスの極秘計画に荷担することになる、というのが冒頭の展開
アニバルを計画に強引に引きずり込むCIAのジャックのキャラが良いスパイスになっていて、というかむしろこの作品は対カルロスを描くだまし合い的な内容じゃなくて主人公とジャックの物語という感じが強いかも
カルロスに対する妄執から仲間ながら気が抜けない男のジャック、カルロスになりきるために理不尽とも思える訓練をつむアニバル
個人的にはドラマとしての要素が強かったかな、という気がしました

ストーリーとしてはカルロスとの対決がなんたら、っていう話ですが作品的な主軸は対カルロスの計画の中でおこったできごとを描くものになっていてそれがおもしろい
カルロスの能力や考え、性癖をコピーするために訓練する主人公
めまぐるしく訓練の成果があらわれる中で失われていくもの、敵の首領になりすますことで仲間をもだまさなければならない現実、そして結局はすべてジャックの妄執に利用されているだけなのか…?
アクションやサスペンスのドキドキ感はちょっと薄いけどホントに脚本がおもしろいですね
ラストの展開も凝ってるし、最後まで単調にならない作りはよかった

じゃっかん先が読めやすい部分はあって、あと全体的に低予算臭さが気になるけど「中身で勝負」という気質がよくでてる一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:究極のところ、「国家のためのファック」という作戦…なのか?



アサインメント 予告


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2012年2月21日火曜日

タイム (2011/米)

監督:アンドリュー・ニコル
出演:ジャスティン・ティンバーレイク / アマンダ・セイフライド / アレックス・ペティファー / キリアン・マーフィ / ヴィンセント・カーシーザー / マット・ボマー / オリヴィア・ワイルド / ジョニー・ガレッキ / コリンズ・ペニー / ベラ・ヒースコート







人は25歳を過ぎると成長が止まり、1年の寿命をもとに時間をお金の代わりに稼がなくてはいけない遺伝子操作とシステムの社会ができあがった世界
スラムで暮らすウィルはバーで出会った100年を超える時間を持つ男をギャングから助けたことにより、このシステムの実態を聞かされ…

全人類とか無理がないか、25歳まで親の時間だけで子育てとか無理ないか、わりと底の浅いシステムだけど無理ないか、というか時間がお金の代わりとか無理ないか…
とりあえずいろいろとツッコミをいれたくなるけど、そういう設定だと思って観た方が幸せでしょう
かなりざっくりいえば25歳以降は課金しないと生きられないですから、ってシステム(ちょっと違うか?)
劇中でははっきり描かれないけど、この設定の裏側を考えるとちょっとおもしろいかもね

生きることに困らないだけの時間を手にした主人公だけど、ある悲しみを引き金に現状の社会の仕組みに反旗を翻す…というお話
なんというか最初はカイジ的な感じで自らの資本を元手に知恵と勇気とはったりで「持つ者」からいかに奪っていくか、って感じかと思ったんですが予想以上に主人公がいきあたりばったりで行動が雑すぎる
若気の至りと無駄遣いが鼻につき、そうこうしてるうちにまたギリギリ生活に…
そして物語も反社会なスタンスな主人公と法の番人的な時間監視局の男との小競り合いがはじまります
しょうじきいって何をメインに描きたいのか、そこら辺がかなりぼんやりしてる印象がぬぐえない

そして終盤になってくると展開じたいもちょっとツッコミいれたくなるところが続きます
主人公とギャングの対決とか「そんな勝負でいいのか?」と
ヒロインのお父ちゃんがわんさとボディガードをつれて、ってところはギャグにしかみえないんだがと
時間監視局の男の顛末とかうっかりさんすぎるだろと
なんか主人公も含めて全体的に雑な作りが目立つような気がしないでもない

それでも主人公の行動が必ずしも正しいことなの、と疑念を抱かせる描き方とかはよかった
あとはこの社会のシステムの裏側を観終わったあとにあれこれ妄想するのも楽しいかも
ちょっとネタバレ的に考察すると、基本的に時間がお金になるというシステムはみんな共通で平等なもの
でも実際は一部の富裕層を遊んで生活させるために作られたシステムで、それを支えるためにスラムの人=家畜という社会になっている
人類から寿命という概念はなくなっていて見た目も25歳のままな不老不死が実現している
しかし家畜が増えすぎても弊害しかないので富裕層の人口をみながら、バランスをとるためにスラムの税金と物価をコントロールして、「人の生き死に」そのものを制御している…
という感じなのかな、と個人的には思いました

なんとも世界観はおもしろいけど消化しきれてない感も強い一本でしたね

個人的評価:75点
オススメ度:おまえ25歳か、という人がいても個人の身体的な部分にツッコミはいれちゃならない




タイム 予告

2012年2月19日日曜日

ファンハウス 惨劇の館 (1981/米)

監督:トビー・フーパー
出演:エリザベス・ベリッジ / クーパー・ハッカビー / マイルズ・チャピン / ラルゴ・ウッドラフ / シルヴィア・マイルズ / ウィリアム・フィンリー / ケビン・コンウェイ








友人たちとカーニバルにやってきたエイミー
遊び心でお化け屋敷に隠れて一晩すごそうということになり…

昔ながらのザ・ホラーといった映画ですね
得体の「よく知れた」ヤツが引き起こす惨劇を描いており、よく分からん化け物や狂信的な殺人鬼があれこれするインスタントホラーとはちょっと毛色のちがう感じ
じゃっかん、ホントにじゃっかん賢げな作りな気がしないでもない
まあ、たぶん気のせいかもしれないけど
それでも個人的にはけっこう好きな演出があったので楽しめましたね

とにかく昔ながらってだけあって本編の惨劇がはじまるまでが無駄に長い
しかもどういった系統のホラーなのか、なかなかその全容がみえてきません
殺人鬼もの?ゴーストもの?フリークスもの?とあまり深い期待をせずにだらだらと観るのを推奨って感じで
手っ取り早くホラー分を摂取したいひとにはむかないかもしれませんね
しばらくバカな若者たちのバカなカーニバルっぷりにゆるりと付き合いましょう

で、いよいよ本編の惨劇が開始されると、殺す側のキャラが個人的に素敵に感じられてよかった
なんというか「しょうがねえ、ぶっ殺すしかねえか」的な粗暴なキャラかと思ったら変に凝ったトラップや死の演出をしてみたり、そうか思えば堂々と姿を現して直接的に攻撃してきたり、どう考えても「映画的に盛り上げようとしてる演出」を優先したがゆえのキャラの性格の崩壊が楽しいです
はい、まさにB級好きにはたまらないナイス素敵ポイントですね

あとは家族のつながりとかラストの女のカラクリの描写とか「へえ、それなりに考えて作ってるんだなあ」と思えるところが個人的にお気に入り
とにもかくにもどこかで観たような懐かしいホラーとかたまに観てみるのもいいもんです
けっしてこわくはないけどね

個人的評価:70点
オススメ度:弟君をはじめとする意味深キャラのナイス使い捨てっぷり




ファンハウス 惨劇の館 予告


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2012年2月17日金曜日

塔の上のラプンツェル (2010/米)

監督:ネイサン・グレノ / バイロン・ハワード
出演:マンディ・ムーア / ザカリー・レヴィ / ドナ・マーフィ / ロン・パールマン / M・C・ゲイニー / ジェフリー・タンバー / ブラッド・ギャレット / ポール・F・トンプキンス / リチャード・キール / デラニー・ローズ・スタイン







赤ん坊の頃に城から悪女に誘拐され母親と信じ込まされ、人知れぬ森の奥の塔で育った少女ラプンツェル
18歳の誕生日を前に彼女の住む塔に盗賊の男フリンが紛れ込んできて…

観る前は塔を中心にしたボーイ・ミーツ・ガールものと思ってました
けどいざ始まってみるとアドベンチャーの要素あり、アクションの要素あり、ミュージカルの要素あり、コメディの要素あり、ロマンスの要素ありな冒険活劇作品でしたね
崖の上のなんたら的な感じの邦題の付け方か知らんけど、もっと活劇要素のにじみでる感じのタイトルにした方が良かったんじゃなかろうか
内容はおもしろいのに全体的に地味に感じさせる作品イメージがしますね

ストーリーをかなり乱暴な言い方で書くと「世間知らずなお姫様が身分違いのワイルドガイに外の世界に連れ出されてハッピー&ロマンス」…という感じのかなりよくある王道展開
ちょっとヒロインのラプンツェルさんの見た目がバタ臭い気がしないでもないですが、画面せましと動き回る姿は見てるだけで楽しいですね
個人的には相棒(?)の盗賊フリンのキャラが良い味だしててよかった…というように全体的にキャラクターの魅力があふれてるのがこの作品の見どころ
他にも馬のマックスという影の主役の存在も大きい

本当にいろんな要素もりだくさんであふれかえってる作品なんですが、先を読む必要もないくらい安心して観ていられる王道っぷりゆえにインパクトは薄い
おいしいと分かってるいつも食べてるものを食べる感覚というか、ようするに新鮮味はないんですよね
鑑賞後に残るものはビックリするくらいなにもないけど、それでも観てる間は確実におもしろいのは確か
そういう意味ではもっとドキドキハラハラな刺激的な何かしらの「引っかかり」があれば完璧だったのにな、と思えるような気がしないでもない

とりあえず子供から大人までオールマイティに楽しめるだろう平均的におもしろい一本でした
個人的にはもっとミュージカル要素が多くてもよかったかな

個人的評価:75点
オススメ度:フリンは盗賊、という前科を無視しちゃダメじゃないのか?知らんけど



塔の上のラプンツェル 予告


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2012年2月14日火曜日

キツツキと雨 (2011/日)

監督:沖田修一
出演:役所広司 / 小栗旬 / 高良健吾 / 臼田あさ美 / 古舘寛治 / 嶋田久作 / 平田満 / 伊武雅刀 / 山崎努








山中の村で木の伐採を生業としている中年の岸
ある日、彼の村に映画の撮影隊が訪れ、ひょんなことから協力することになり、そこで無気力な青年の幸一と出会い…

まったく期待しないで観たんですが、これがまたおもしろい
あまり他をさげすんで評価するのもアレですが「ロボジー」に期待してたけど足りなかった部分が全部入ってる感じの作品ですね
笑えてハッピーになれる、ホントに気持ちの良い内容でした
なんか個人的なアンテナが低いのかもしれませんが、あんまりこの作品って宣伝してるのみたことないんですよね
たまたま私がみたことないだけかもしれませんが、こういう映画こそもっと広く目に付くように宣伝した方がいい気がしないでもない

中年の木こりが映画の撮影隊と出会い、彼らと交流しているうちになんとも微妙な雰囲気だった撮影状況が良好なものになっていく…簡単に言えばそんな話
その中でも「使えない若者」と岸が評価する幸一との関わりがメインになってます
まあ、しかし心の交流とか互いに影響し合って抱えた葛藤を克服していくとか、そんな小難しい話でもないんですね
とにかく純朴でおちゃめな子供みたいな岸のキャラが素敵すぎる
なんだかんだ付き合いもいいし、調子にものりやすい、ホントに気持ちいいくらい純粋
役所広司っていうとなんか個人的に微妙な感じがしてたんですが、この作品では抑えすぎず突き抜けすぎずな感じで演じててよかったわあ

全体的に笑わそうとしてる場面もジーンとさせようとしてる場面も押しつけがましくないのがいい
自然と笑いがこみあげるし、自然といい話だなと思える
小さな村で撮られるゾンビ映画、それにいろんな人を巻き込みつつみんな一丸となっていく、ただそれだけなのにおもしろい
感動、いい話、を前面に押し出してゴリ押す感じのそこらのありふれた映画とはまったく違い、こねにこねて練りに練ってそれでいて煮込みすぎてない丁寧な作りという印象が強く残ります

ちょっと感情が高ぶる監督の演技がアレな気がしましたが、最後には自然とハッピーな気持ちになれるそんな映画でした
ラストの演出もいいね

個人的評価:100点
オススメ度:全力疾走ゾンビーでもいいじゃない




キツツキと雨 予告

2012年2月13日月曜日

殺しの烙印 (1967/日)

監督:鈴木清順
出演:宍戸錠 / 小川万里子 / 真理アンヌ / 南広 / 大和屋竺 / 玉川伊佐男 / 南原宏治








殺し屋の花田はある男の護送の仕事を引き受ける
その仕事の後、謎めいた女と出会った花田は彼女に惹かれ、そしてひとつの仕事をもちかけられる

日活のアクションスターをうんぬん語る知識はないんでアレですが、なんというかシビレるわ
なんかよく分かんないけどカッコイイ
飯の炊ける匂いで勃起する、ちょっと人間的にどうなのよ、って感じの主人公が本当にカッコイイですね
うん、ホントよく分からないけど、これこそ男の世界、男の生き様、泥臭くて人間臭い本物の男がここにいます…そんな気にさせてくれる作品

殺し屋の花田五郎がある女に関わったことから自業自得ながら他の殺し屋たちに命を狙われる立場になってしまう、うん、たぶんそんな話だと思う
というかストーリーとかわりとどうでもよくて、殺し屋がランク付けされた世でそれなりに登り詰めた花田がうっかりさんで狙われる側に堕ちてしまい、伝説のランクナンバー1の殺し屋がなんたらって雰囲気を楽しめばいいのよ、この作品は
序盤だけみれば無駄にかっこつけな殺し屋が主人公のスタイリッシュアクション作品なんだけど、そっからの堕ちっぷりがホントにおもしろい
かっこわるいはずなのにカッコイイ、なんとも不思議な魅力が主人公にうまれます
特に籠城戦時の情けなさが逆に魅力的と言わざるえない

他にもブリーフ一丁で転がる姿とかなんというか、なんでこんなにもかっこわるい姿に惹かれるのか自分でもよくわからないくらい素敵なものを感じてしまう
あとはナンバー1のキャラもいいですね
主人公もいいけどナンバー1も負けないくらいカッコイイ
格の違いを嫌みに感じない嫌みさでアピールするさまはなんともいえない

とにもかくにも言葉で説明するのがホントに難しい「感覚的におもしろい」作品ですね
そういう意味で合わないひとにはまったく合わないかもしれませんが
ストーリーを無理して追わず、その場その場のシーンを楽しめばそれでいい、ハマるひとはずっぽりハマる不思議感覚な一本でしたね

個人的評価:80点
オススメ度:縛りのある殺し屋組織こそ男の世界




殺しの烙印 予告


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2012年2月12日日曜日

ドラゴン・タトゥーの女 (2011/米)

監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ダニエル・クレイグ / ルーニー・マーラ / クリストファー・プラマー / スティーヴン・バーコフ / ステラン・スカルスガルド / ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン / ベンクトゥ・カールソン / ロビン・ライト / ゴラン・ヴィシュニック / ジェラルディン・ジェームズ / ジョエリー・リチャードソン / インガ・ランドグレー / ペル・ミルバーリ / マッツ・アンデション / イーヴァ・フリショフソン / ドナルド・サンプター / エロディ・ユン / ヨセフィン・アスプルンド / エンベス・デイヴィッツ / ウルフ・フリベリ




ミレニアム誌に載せた記事により名誉毀損で敗訴したミカエル
そんな微妙な時期のミカエルにある実業家から一族の中からハリエットを殺した犯人を捜してほしいという依頼が舞い込んできて…

前に観た「逆転裁判」どうようにこれも原作ファンゆえに客観的にとらえきれない部分があるかもしれないのでまずはご容赦を
とりあえずはじまってすぐのOP曲でガツンとやられますね
初期の予告で使われてるOP曲ですが、やっぱりなんど聞いても鳥肌もののデキですね
主人公のひとりであるリスベットを象徴するような作りのOPになってるんですが、なんというか実際の本編自体の雰囲気はけっこう堅実な作りになってますね
意味もなく無駄にスタイリッシュアクションしてひゃっほーみたいな原作クラッシャー要素は薄いです

30年以上前に殺害されたハリエットをヴァンゲル一族の中から見つけてよミカエルくん、というミステリー要素に性格に難ありだけど優秀なリサーチャーのリスベットの話がからんできて、謎がじょじょに解かれていく中でふたりは出会って一緒に調査をうんぬんって感じの内容
とにかく全体的にテンポが早くて詰め込めるだけ詰め込んでる、けど削るところは削って極力シンプルな作りにしてる印象ですね
あれよあれよという間に話は進むのでけっこうな長尺の作品だけど飽きることなく最後まで観れます

だけどテンポが早くすることで色々と「?」と思うところをそう思わせずに突っ切ってる部分があるのも確か
「説明はしない。そういうもんだと思ってついてこい」というノリがちらほら
特に人物の内面的な部分はあまり丁寧に描かれてない気がします
もちろんそこまで描いてたらとても収まりきらないという理屈は分かるんでアレですが、気になる人は気になるかも
箇条書きのドミノ倒しだけど、その疾走感に身をゆだねればいいじゃない、って感じの作品かな

それでも気になる点はちょっとあります
ハリエットについての調査をあっさり引き受けてる感がするミカエルさんですが、30年以上の事件でずっと警察的にも個人的にも調べてきたのに進展してないものを引き受ける描写が弱すぎやしないか、と
とっとと調査パートに移りたい作り手の気持ちは分かるけど、もうちょっと物語の掴みは丁寧にやってほしかった気がしました
あとはちょっとエピローグ部分が感覚的に長く思えてダルい
スパッと切れ味よく幕を閉じるでもなくダラーっとした感が否めないですね
この点も削るだけ削って改変しての結果だって分かる…んだけど、やっぱりこの映画単体で観たら気になるかも

そんな感じで原作ファンならおおむね「やむをえないかな?」と理解できる作りだけど、しょうじきこれだけ観た人にとってはちょっと分かりづらい内容になってるんじゃないかな、と思えるようなそうでもないような作品でした
これも原作知らずに観た人の意見をあとでネットでみてみようかな

個人的評価:90点
オススメ度:細かいことを気にしなければ気持ちいい



ドラゴン・タトゥーの女 予告

2012年2月11日土曜日

逆転裁判 (2011/日)

監督:三池崇史
出演:成宮寛貴 / 斎藤工 / 桐谷美玲 / 中尾明慶 / 大東駿介 / 柄本明 / 檀れい / 谷村美月 / 平岳大 / 篠井英介 / 鮎川誠 / 余貴美子 / 石橋凌 / 小日向文世








三日という期日の中、検事と弁護士の直接対決によって有罪・無罪を決める序審裁判制度が確立された日本
新米弁護士の成歩堂龍一は師匠とも言える千尋が事務所で殺害されているのを発見、その容疑者となった実妹・真宵の弁護を担当することになり…

どうみてもネタ映画とした思えない事前のイメージでしたが、思った以上にちゃんと逆転裁判してましたね
「ゼブラーマン」みたいなノリを想像してたんですが、けっこう普通にまじめに作ってある感じ
うん、まあ、ビジュアル的にはアレですが、もうさんざん劇場予告やらテレビCM、番宣で見慣れたので違和感はあまりありませんでした

殺された師匠、容疑者は被害者の実の妹、担当するのは大事な時にキョドってしまう新米弁護士の主人公、対するは主人公となにやら関わりありそうな凄腕検事…いやあ、ゲーム版はDS移植のもプレイ済みなのですんなりこの世界観に入ることができました
個人的にはナルホドくんや真宵より御剣の方がコスプレくさくて気になりました
というか法廷シーンでの傍聴人のコスプレっぷりはさらに気になりましたね
なんでそこまでモブの傍聴人の存在感を出す必要があるんだよ、とツッコミを入れずにいられない

話的には本当にかなりぎゅうぎゅうに詰め込んである印象が強い
前半は法廷バトルシーンと調査シーンがバランスよくて、いざ法廷バトルがはじまるとわくわくするんですが、終盤の延々と続く法廷シーンはしょうじき疲れる
ちょっと話を詰め込みすぎてるかな
あとはガス抜きなのかシリアスに展開する中で寒すぎるギャグが時折はさまれるんですが、個人的にはガチで「うっわ…」と引く寒さでした
けっこう悪いところも目に付くんですが、さすがに本編の物語はおもしろい
欲を言えばもっと御剣検事の凄腕っぷりを序盤で見せてほしかったのと、ナルホドくんのビシッと相手を指して語るゲームのシーンを再現して欲しかったかなあ、と

そんな感じで原作ゲームファンの先入観があったのでアレですが、なにも知らないで観た人の意見も知りたいな、と思った作品でした

個人的評価:75点
オススメ度:証拠品を素手で触りまくるな




逆転裁判 予告

2012年2月7日火曜日

ハンター (2011/オーストラリア)

監督:ダニエル・ネットハイム
出演:ウィレム・デフォー / フランシス・オコナー / サム・ニール / モーガナ・デイヴィーズ / フィン・ウッドロック / サリヴァン・ステイプルトン / ダン・ワイリー / ジャセック・コーマン







絶滅したとされるタスマニア・タイガーの生き残り、その生態サンプルを回収する依頼を受けたハンターのマーティン
科学者と身分を偽りタスマニアの山奥でたったひとり、あてもなく獲物を追うのだったがやがて拠点とする村と彼の周りに変化があらわれ…

まあ予想はしてたけど、めちゃくちゃ地味だわ
いや、あえて言えば大人の映画だわ
感動やらなんやらの感情的なゆさぶりを押しつけてくるでもなく、じわじわと感じさせてくる作りですね
とはいえ小難しい難解な内容でもなくて、劇画タッチのおっさん向け漫画を読んでる感覚に似てるかも入れません
主題というか言わんとしてるところは非常に分かりやすくてシンプルです

タスマニアに山奥の村にやってきたマーティンはある家にやっかいになりながらタスマニア・タイガーの痕跡をもとめて山に入っては帰る月日を過ごす
そんな中でじょじょに村での地元労働者と環境保護団体の確執、ステイ先の家族との忘れていた温かい生活、山の中に潜む人為的な怪しい雰囲気を感じていく…という感じの作品
最初はほぼ何も主人公周りの話は説明されず、タスマニア・タイガーを追う生活の中で少しずつ物語の全容が見えてくるタイプの作り
単に獲物を追うだけの話じゃないな、ってのは早々に分かりますね

常に何かしら怪しい影がちらついている感じで緊張感の保ち、その中でステイ先の家族との絆みたいのがじょじょにうまれていって、という感じなので話じたいに単調さや退屈さがない
最初に奥地に入っていった後、映像的にすぐにステイ先に帰ってくる描き方をしてるんですが、「あれ?もう帰ってきたのか」と思ってると村ではちゃんとそれなりの日々が流れている、という演出が個人的におもしろかった
狩りに出ている静の時間、村で過ごす動の時間という感じで、奥地から帰ってくるたびに村の様子は日々の流れにそって時が過ぎてるんですね
ウラシマ効果的な感じ、ですかね(ちょっと違うか?)

色々とありますが主人公の男としての生き様、タスマニア・タイガーの存在の有無、そして最後の標的、そこら辺を楽しむ「じんわりおもしろい」作品でしたね
これを観れば自分のなんとなくダンディな大人の仲間入りできたような気がします
うん、気がするだけだろ、ってのは分かってる

個人的評価:85点
オススメ度:いたずらに銃をひとに向けちゃダメ



ハンター 予告

2012年2月6日月曜日

マメシバ一郎3D (2011/日)

監督:亀井亨
出演:佐藤二朗 / 臼田あさ美 / 高橋洋 / 高橋直純 / 三上市朗 / すぎもとみさき / 大崎友子 / 及川可苗 / 渋谷琴乃 / 穂花 / 角替和枝 / 志賀廣太郎








一郎を使った犬動画を撮影し、ネット公開することによるアクセスを利用してアフィリエイトで稼ぐ二郎
親戚たちは自分たちにことあるごとにぶらさがってくる二郎をみかね、犬友達をつのることにかこつけて強引にお見合いをさせるのだが・・・

なんとも上映時間が短くて、しょうじきテレビシリーズの2話分ていどでどんだけ作品として完成させられるんだ、とも思いましたがけっこう観はじめたら濃密な内容にビックリ
前作の劇場版の続編であることは間違いないですが、それほどテレビシリーズの「マメシバ一郎」をひきずってない作りになってますね
かといってこれ単体で映画として楽しめるか、っていうとザ・無理。リームー
一郎と二郎に関する設定(人物とか性格とかもろもろ全部)を「知っている」という前提ありきな内容なので、少なくとも前作の劇場版は観ている必要があるかも
ようするに設定部分を省いたことによる尺の短さみたいなところかもしれません

アフィリエイトでちょっと稼げることに味をしめた二郎は一郎の動画を撮る日々で、叔父を巻き込みつつニート生活を満喫している
けっきょく光熱費は放置状態にして督促状や請求書は親戚の家に投げ入れる状況に逆戻り
そんな二郎を見かねて結婚すればちょっとは落ち着くかと、一郎の犬友を作ることを名目に二郎のお見合いをセッティングするんだけど、まあ、結果はザ・予想通り
そんな中で二郎に盗撮疑惑が浮かび上がって…というお話
まあ、なんというか人間そんな簡単にがらりと変わりっこない、という描写がいいですわあ
むしろ前よりより違う意味で強く、意固地になってる主人公の二郎の姿がダメすぎて素敵すぎる

人はひとりでも生きていける、という37歳児の姿がホントに良く描けてる
自分でも痛いほど分かってるけど人から言われると「なんかむかつく」感じで反発しちゃうお子様キャラがよく理解できるわあ
きれい事やら正論やら二郎には言って聞かせてもアレだってことをやっぱり母親は分かってるんだろうなあ、と
どっかと腰を落ち着けて休憩した状態から動き出すために必要な膨大なエネルギー
すでに歩き出してる人からみたらまったく分からないその労力、いやあ、自分にもけっこう怠け癖があるんで痛感せざるえない

普通の人からみたら立ち上がってすり足一歩進んだだけ、それでもちょっとだけでも進めたことは大きいよなあ、と思うと同時に自分に喝が入れなくちゃな、と感じた一本でした
いや、しかしホントにこのドラマで泣けるとは思わなかったわ

個人的評価:90点
オススメ度:「犬飼さん~」をみてない人はこれの後にみるべき




マメシバ一郎3D 予告

2012年2月5日日曜日

日本列島 いきものたちの物語 (2012/日)

監督:出田恵三
出演:相葉雅紀 / 長澤まさみ / ゴリ / 黒木瞳









日本列島に生きる様々な野生動物たち
その家族たちの一年を追う

わりと定期的に作られる動物ドキュメンタリーですね
厳しい自然の中での野生動物の生態を人間的な家族愛を意識してなんたら、みたいなホントによくあるカタチの作品
作りにこれといった珍しい点はないけど、さすがに国産作品だけに日本人的に観ててほっこりできる感じに仕上がってますね
個人的には「へえー」って思える映像もあったし、映画館のスクリーンに映すことをしっかり意識してる画になってるのもよかった

日本の四季の中で様々な野生動物の親子や仲間たちが生きる様子をとらえているわけですが、完全にわりきって擬人化してる感じなので、中途半端にありのままの姿を映して正統派ドキュメンタリーを気取ってないのは好感がもてます
ドキュメンタリーチックな動物バラエティ、というと言い過ぎかもしれませんがそんな感じ
しょうじきこの作品をストイックに動物の姿だけをとらえて画で勝負するような内容だと思う人はそういないでしょうし、そこら辺のこの映画のスタンスはこれはこれでいいんじゃないですかね

わりともう見飽きたような映像も多いですが、個人的に鹿と猿の共存(?)とかいいなと思いました
鹿と猿がいっしょにいる姿は人間的な勝手な気持ちでアレですがなんとも癒されますね
あとはなっがいナマコとかもインパクトあってよかった
そしてなにより一番よかったのはエンドロール
売れ線の歌手を起用した空気が読めてないJポップが流れないだけでも拍手ものですよ。マジで
それでいて動物カメラマンたちの姿を映したプチメイキングが流れたのがいいわあ
というかどっちかと言えば動物カメラマンにスポットをあてたドキュメンタリーの方が興味あるんで、次回はそういうの作ってくれないかな

というわけでけっして観て得られるものが多い作品じゃないですが、けっこう堅実な作りで見応えはある一本でした
ただナレーションはちょっとアレだ、もっと人選を考えてほしかった

個人的評価:70点
オススメ度:猿映像率が高い気がするのは気のせいじゃないはず



日本列島 いきものたちの物語 予告

2012年2月3日金曜日

柔道龍虎房 (2004/香港)

監督:ジョニー・トー
出演:ルイス・クー / アーロン・クォック / チェリー・イン / レオン・カーフェイ / ジョーダン・チェン / ラム・シュー / カリーナ・ラウ








誰彼かまわず柔道の試合を申し込むトニー
とあるバーでシト・ボウという自堕落な男に試合を挑むが…

なんというか色々と想像してたのと違う内容で、なかなか「こういう内容なのか」と作品自体をつかむにも時間がかかりましたね
とりあえずカンフーナイズされたインチキ柔道でばったばったとなぎ倒す頭からっぽアクションじゃないのは確か
あと、普通に観始めたらトニーが主人公と認識するだろうけど、なんか途中から違和感がしてきて真主人公はボウさんだったという流れに
これはホントに飲み込みづらい喉に引っかかるものの多い映画ですね

トニーがあるバーでぐでんぐでんのボウに柔道の試合を申し込むけど断られる
後日、ボウのところにバーで歌うボーカル志望の女の子がやってきて、ついでにトニーもサックスを吹きながら登場する
ボウはとりあえず二人を連れてゲームセンターに向かう
はい、この嘘いつわりない序盤のあらすじを読んでこの作品をすんなり受け入れられる人を私は尊敬せざるえない
さらに言うならいきなり冒頭から怪しい日本詞のドラマ版「姿三四郎」のテーマ曲(ド演歌調)が流れます
これだけで敷居が高い作品だと分かるんじゃないでしょうか

そして肝心の内容ですが、これがまたボウ、トニー&ヒロインの織りなす二昔くらい前の青春ストーリーなんですよ
懐かしいというより観ててこっぱずかしくなる系の青春ドラマ
ようするに柔道や日々の生活に対してやる気がなくて自堕落になってるボウが、トニーたちと関わるうちに立ち直っていくみたいな話ですね
そんな内容だけならまだいいんですが、全体的にノリが軽いクセに作品の根底部分では重いものを抱えてるアンバランスさというクセがある
さらに乱闘シーンのバックでは知的障害をもつ男が前傾姿勢で冒頭のド演歌を歌い、またちょっと荘厳な曲が流れるシーンで画面内では敵も味方も一心不乱に金を拾う…

どうでもいい所に力を入れつつ、重要な部分についての説明はあまりないのでちゃんと観てないと理解できない
このなんともクセの強いノリにマッチする感性を持つ人ならかなりおもしろいと感じる一本かもしれません
個人的には、ちょっと…ね

個人的評価:40点
オススメ度:ヒロインがビッチすぎる




柔道龍虎房 予告



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