2014年5月26日月曜日

オー!ファーザー (2013/日)

監督:藤井道人
出演:岡田将生 / 忽那汐里 / 佐野史郎 / 河原雅彦 / 宮川大輔 / 村上淳 / 柄本明 / 賀来賢人 / 駿河太郎 / 古村比呂 / 長江英和 / 広岡由里子 / 長原成樹 / 榊原徹士 / 奥村知史 / 内田慈 / 橋本マナミ / 矢島健一

高校生の由紀夫は訳あって4人の父親たちといっしょに暮らしていた
そんな彼がある日、怪しい男によるバッグのすり替え現場を目撃、追跡したことから面倒に巻き込まれていく

どことなく少年探偵団みたいなノリというか、少年マンガチックなサスペンスコメディでした
4人の父親とか登場人物を覚えるのメンドクサいと最初は思ってたけど、意外と名前と顔&キャラクターじたいはすんなり頭に入ってきます
ホントにけっこう軽い感じな作りなんで、かなり肩の力を抜いて楽しめる
悪く言えば複雑な事件が絡み合う大人なサスペンスみたいな重厚さを期待してると、ちょっと物足りないかもしれません

話的にはキャラ紹介から始まり、メインとなる事件の断片をはさみながらの由紀夫と父親たちのドタバタ日常という感じ
じゃっかん子供っぽさなところはあるけど、無関係なハプニングをはさみつつメインの事件は展開していって、なかなか核心が掴みづらい形になっていて最後まで飽きません
事件そのものがどう転ぶか、ってよりは由紀夫&ファーザーズがどう動くかって方が見所

そんなコメディ部分もサスペンス部分も個人的にはけっこう楽しめた
4人の父親たちも主人公も良い味を出してるし、脇もナイスなキャラたちでおもしろい
だけどヒロインポジションの多恵子、その存在だけが個人的に許容しがたいくらいにガチでウザくてストレスがたまりましたね

多恵子が画面に映るたび、口を開くたびにイライラがつのる
なんで娯楽作品観てリアルにストレスためなきゃならんのよ、と作品を台無しにしてるレベルに感じたヒロインの存在だけがどうにも残念すぎる一本でした

個人的評価:60点
オススメ度:浦沢直樹あたりでマンガ化すればいい




オー!ファーザー 予告

青天の霹靂 (2014/日)

監督:劇団ひとり
出演:大泉洋 / 柴咲コウ / 劇団ひとり / 笹野高史 / 風間杜夫 / 柄本佑 / 前野朋哉 / 今井隆文 / 岩井秀人

売れないマジシャンの春夫はみじめな人生に嫌気がさしていた
そんな折り、突如として稲妻にうたれ、父と母が生きる時代へタイムスリップしてしまう

なんとなくは感じてたけど、まんま予告編にある通りの作品でした
ストーリー的にはこの予告から分かる&予測されるものがすべてて、ホントにそれ以上のものはなかったですね
だからといってありきたりすぎてつまらないってわけでもなく、変にありきたりな話をこねくりまわさず、ストレートに描いてる潔さが逆におもしろい
ヘタなアレンジ精神や欲をださずにすべてにおいて直球勝負してる印象

人生に疲弊しきった主人公が過去にタイムスリップ
そこで毛嫌いしてた自分を産む直前の両親と出会い、衝突やらなんやらのフレッシュな経験を得ることで前向きに生きられるようになったり、隠された過去を知ったりしていく、と
ね、ホントに話に関しては予告編をみるだけでじゅうぶんに事足りますわな

悩み、衝突、悲喜こもごも、感情をオープンにぶちまけても、その熱さすら当たり前として受け入れてくれる昭和な時代風景が良い感じで作用してます
苛立ったなら叫べばいい、むかついたなら殴ればいい、苦しいならはき出せばいい、そんなストレートなぶちまけっぷりが個人的に観てていいなあ、と感じられました

一方で感動路線の方向の描き方は悪くはないんだけど「どっかでみた」感が否めない
あと、思ったほどコメディの要素は控えめだったのは意外だったかな

個人的評価:75点
オススメ度:鯨を食いたく…いや、なんでもない




青天の霹靂 予告

2014年5月25日日曜日

ラストベガス (2013/米)

監督:ジョン・タートルトーブ
出演:マイケル・ダグラス / ロバート・デ・ニーロ / モーガン・フリーマン / ケビン・クライン / メアリー・スティーンバージェン

老齢の身ながら娘のような若い年の相手と結婚することになったビリー
独身最後のパーティとして、かつての親友である3人をラスベガスに誘うのだった

まあ、ようするに大人向けにじゃっかん刺激を少なくした「ハング・オーバー」ですね
過激ではあるけど、そこは大人として最後の一線は守ってるので、けっこう安心して観ていられます
いちおはメインとなるストーリーはあるけど、けっきょくは子供心を取り戻したジジイどもがハッスルするってだけな内容
・・・なんだけど、それだけで一本の映画にしちゃうってのは潔いかもしれん

若い娘と結婚を決めた老齢の男ビリー
かつて悪ガキ4人組としてつるんでいたサム、アーチー、パディを集めて独身最後のパーティを楽しもうとラスベガスへ誘う
しかし、ビリーとパディとの間には過去に確執があり・・・
って感じの中で若者どもに混じって恋ありギャンブルありで、いい年こいたジジイどもがはしゃぐ姿を描いてます

とにもかくにもこれだけの名優を集めといて中身ほぼ空っぽなバカ騒ぎ映画を撮った、という点をおもしろいと思えるか否かで評価が分かれるかもしれませんね
ビリーとパディの確執というストーリーがあるにはある
けど、けっきょく子供みたいにはしゃぎつつも、それなりに人生を重ねてきた大人なんだよっていう感じなのも人によっては「無理に話を作んなくても」と思うかも

まあ、なにはともあれ名優演じるジジイどもがハメを外す姿を、ダラっと観てるだけでおもしろいライトなコメディとしては楽しめます
ちゃんと大人な対応をする描写もあるし、おっさんが息抜きに観るのに適した一本かもしれません

個人的評価:80点
オススメ度:セレブの正体って、そこはタイソンであるべきだろ




ラスト・ベガス 予告

ぼくたちの家族 (2014/日)

監督:石井裕也
出演:妻夫木聡 / 原田美枝子 / 池松壮亮 / 長塚京三 / 黒川芽以 / ユースケ・サンタマリア / 鶴見辰吾 / 板谷由夏 / 市川実日子

物忘れや奇妙な言動が目立つ妻を気にし、息子といっしょに病院へ検査にいく夫
軽い気持ちで念のために受診したのだが、結果はこの一週間が山だと言われ・・・

突如として余命宣告された母親、そしてその現実に苦しみもがくうちにバラバラだった家族がひとつになっていく
という内容が見え見えすぎて、しょうじきよくある話だろうなと期待は薄かった
けど、感動押し売り路線ではなく、演技でみせる作風に好印象
そして、じょじょに本当の顔が見えてくる男どものキャラクターに引き込まれていきます

話的にはホントによくある感じで、唐突に余命宣告された妻(母)と向き合うことになった夫と息子たちというもの
バラバラだった家族が本音で向き合って、気づかなかった(気づかないふりをしてた)部分が見えてき家族の絆が再びできあがっていく、と
よくある話ながら残されたのが男ばかりって点がおもしろく、なかなか素直になれない不器用な姿がおもしろい

序盤こそよくある現実に打ちのめされながらもがくしめつけるような展開だけど、作品としてちゃんと観客を解放してくれる流れになっていて助かります
じゃっかんファンタジーなご都合主義っぽいところもあるけど、個人的にはそんな部分が観てて気分的に軽くなってよかったですね

微妙にたよりない夫、なんでもかんでも抱え込みがちな長男、マイペースでお調子者の次男
家族の絆うんぬんっていうのももちろんあるけど、やっぱりそんな男3人が織りなすドラマを観てるだけで満足な一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:ボケてるようでまともな母親演技も良い




ぼくたちの家族 予告

2014年5月19日月曜日

闇金ウシジマくん Part2 (2014/日)

監督:山口雅俊
出演:山田孝之 / 綾野剛 / 崎本大海 / やべきょうすけ / 菅田将暉 / 木南晴夏 / 門脇麦 / 高橋メアリージュン / 中尾明慶 / 窪田正孝 / 希崎ジェシカ / バカリズム / 大久保佳代子 / キムラ緑子 / マキタスポーツ / 本仮屋ユイカ / 光石研 / 柳楽優弥

闇金業者として恐れられる丑嶋
丑嶋のもとにヤンキー愛沢にボコボコにされたマサルが連れられてきて、そんなマサルを雇うことになり…

愛沢とマサル、麗と彩香のメインとなるふたつのエピソードがなんかあまりに別々な感じで描かれているなあと思ったら、どうにも原作でも別々の話を今作に再構築したみたいってんで納得
それぞれのエピソードじたいはおもしろいんだけど、どうせならもっとメインの当事者どうしをからませてほしかった気がしないでもない
あと前作では映画は映画、TVドラマはTVドラマって感じで雰囲気が微妙に違ってたんだけど、この作品ではTVドラマを観てた流れで鑑賞するような作りっぽい
前作(Part1)のダークでバイオレンスな丑嶋メインなのを期待してると、ちょっとアレレ?と思うかも

マサルにバイクを盗まれ、丑嶋に軽くあしらわれたことからヤンキーの愛沢は物事がどんどん悪い方向に転がっていく
一方、マサルは丑嶋のもとで働くことになり取り立ての仕事を生き生きとこなす
貧乏暮らしでストーカーに狙われている少女の彩香は、ある日、出会ったホストの麗と夢を応援しあうことで付き合いだす
という感じで、基本的に丑嶋はあまり表に出てこず、周りで金がらみで転落していく人たちの姿を描いている
ちょっと違うかもしれんけど今作の丑嶋は喪黒福造ポジションな印象でしたね

登場人物たちがどんどんクズ化&堕ちていく姿をおもしろおかしく、それでいてちゃんとダーティな部分も描いているギャップが楽しめる
丑嶋の扱いも今作は今作で、要所要所で存在感の大きさを誇示していく描写もアリと言えばアリ
だけどやっぱりメインに居座って、もっと派手に大暴れしてほしかったのは否めません
あとは微妙なポジションだったライバル女闇金の犀原とかをうまく扱って、丑嶋を徹底的に追い込んでくれてもよかったんじゃなかろうか

あまりに丑嶋が伝説の男化しすぎてて、観ててもピンチがピンチに思えなくて緊張感がないのもちょい気になった
まあ、でも愛すべきクズどものつむぐ悪あがきやらなんやらのドラマを観てるだけでもおもしろいちゃあ、おもしろい一本でした

個人的評価:80点
オススメ度:ハバネロゲームで嘲笑う丑嶋に違和感




闇金ウシジマくん Part2 予告

2014年5月18日日曜日

チョコレートドーナツ (2012/米)

監督:トラビス・ファイン
出演:アラン・カミング / ギャレット・ディラハント / アイザック・レイバ / フランシス・フィッシャー / グレッグ・ヘンリー / クリス・マルケイ / ドン・フランクリン / ケリー・ウィリアムズ / ジェイミー・アン・オールマン

ゲイバーで働くルディは客として訪れた弁護士のポールと出会う
またルディは母親が帰らない隣人の子供マルコの面倒をみることになり・・・

ゲイのカップルとダウン症の子供という組み合わせ、しかも時代がゲイに対して差別的な頃の話、そんな3人が本当の家族として暮らしていく・・・って聞いただけで興味がわかざるえない
というかゲイが主人公の話でハズレはそうない、と個人的に思っているところがあります
で、この作品も公開時から興味があったし、なにやら評判もいいので鑑賞にでかけました

弁護士のポールは偶然に訪れたゲイバーで、舞台に立つルディに目が止まる
それはルディも同じでお互いにひかれあう
そんな頃、ルディは隣人の母親が子供をおいて帰ってこないことから、なんとか世話ができないかとポールに相談をもちかける
という感じでゲイであることの風当たりの強さから、そのことを隠して3人で暮らしていく日常とトラブルを描く話ですね

テーマというかけっきょくの大きな問題はゲイであることが社会的に異常視されていた時代の話っていう点
ゲイであることが明るみになればポールは弁護士として致命的だし、同時にルディもマルコと引き離されて暮らすことさえできなくなる
序盤はとにかく良い表情をする3人の楽しい生活っぷりに笑顔をもらえるのがおもしろい

だけどやっぱり小さな幸福すら長続きしないってのは予想できるわけで、ゲイという問題が大きく立ちふさがってきます
そんなゲイ問題がメインになってくるにつれて、この作品の魅力にハマっていきます
観ている方向のズレ、論じているベクトルの違い、確かにゲイのカップルが主人公だし話もそっち方向の社会的なあれこれって流れだけど・・・

で、そんな作品に身を任せて観ているとラストでガツンと不意打ちをくらう、と
自分もふくめ、劇場内でガチ泣きしてるお客さん多数ってラストシーンに自分の感情回路も冷めきってないんだな、と再確認できた一本でした

個人的評価:95点
オススメ度:歌がドラマにリンクしてて、楽曲的にも楽しめた




チョコレートドーナツ 予告

機動戦士ガンダムUC episode7「虹の彼方に」 (2014/日)

監督:古橋一浩
出演:内山昂輝 / 藤村歩 / 池田秀一 / 柿原徹也 / 浪川大輔 / 甲斐田裕子 / 手塚秀彰 / 成田剣 / 高木渉 / 塩田朋子 / 小川真司 / 古川登志夫 / 青山穣 / 内田直哉 / 永井一郎

ラプラスの箱をめぐりインダストリアル7へ向かう者たち
ユニコーンガンダムを操るバナージの前にかつての同僚であるリディがバンシィにのって立ちふさがる

いやあ、燃える
やっぱりユニコーンガンダムは燃えるわあ
前作でラプラスの箱関連とフロンタルとの決着までは期待してなかったけど、リディやアンジェロとの戦いまで保留されたまま終わってたから、しょうじき今作で描かれる密度的にちょっと心配してました
だけど、思ったより窮屈さはなくて、いい感じにまとまってて満足です
駆け足になりがちなところをグッと押さえて、良い意味で無駄なMS戦描写を入れてくれたところに敬服せざるえない

最終目的地は始まりの場所だった、という流れの中でしょっぱなからユニコーンVSバンシィで燃える
ネタバレを避けるためにそっから先のマリーダさんうんぬんは書きませんが、アンジェロとの戦いを含めて個人的に原作を良い感じで再編&まとめてると思えました
特にホントにいろんなMSが登場してはバトっていく序盤は心の中の男の子の部分を熱くさせる

クライマックスからの展開も良かったのは良かったんですが、やっぱりネオジオングとかわざわざ登場させなくても・・・ね
なんかGガンダムが頭をよぎって、じゃっかん微妙な気持ちにならざるえない
あと、ラストについてもやっぱり小説を読んでた方が分かりやすい、逆に言えばアニメ版だけだとちょっと「?」となるんじゃないかな、と

とはいえ全体的にけっこうズバッと画として描いていて、よくある濁す感じな「想像におまかせしますよ」という逃げの手を選んでいない制作陣の男前っぷりはすごく伝わってきた一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:細かい批判は受ける覚悟でキチンと描く、その心意気は好印象




機動戦士ガンダムUC episode7「虹の彼方に」 予告


機動戦士ガンダムUC 7 [DVD]
バンダイビジュアル (2014-06-06)
売り上げランキング: 10


2014年5月12日月曜日

ブルージャスミン (2013/米)

監督:ウッディ・アレン
出演:ケイト・ブランシェット / サリー・ホーキンス / アレック・ボールドウィン / ピーター・サースガード / ルイス・C・K / ボビー・カナベイル / アンドリュー・ダイス・クレイ / マイケル・スタールバーグ / タミー・ブランチャード / マックス・カセラ / オールデン・エアエンライク

いかにもセレブな出で立ちのジャスミンは、庶民的な暮らしをしている妹の家に居候になる
ぜいたく暮らしが抜けないジャスミン、そんな彼女になにがあったというのか

なんとなくイメージ的に病んだ主人公が、心の闇を抱えて貧乏暮らし・・・という映画かと思ってたんですが、冒頭からペチャクチャとしゃべりまくるジャスミンさんに良い意味で裏切られましたね
セレブな生活から転落して再出発するジャスミンさん、その庶民レベルに落として生活する様をお洒落すぎずコミカルすぎず描いてるのは絶妙な感じでよかった
そんなジャスミンさんについて、どれだけ理解できるかがこの作品を楽しめるか否かの分かれ目な気がします

借金を抱えながら高級服&高級バッグ姿で庶民的な暮らしをする妹の家を訪れる
実はジャスミンの夫は金持ちで、最近まで豪邸でぜいたくざんまいだったけど破産してしまったという事情があった
そんな中でなんとかもう一度はいあがろうと努力を始めるジャスミン
昔とかわらずケチな男と並な生活しかしてない妹とその彼氏に反発しながら、ままならない日常を過ごしていく・・・というような話

ジャスミンさんの新たな生活、新たな出会いへ努力しては失敗したりうまくいったりという部分と、妹の話を対比させるような描写もあります
ジャスミンさんも妹も失敗からの新たなドラマがあって、そこで同じ過ちを繰り返すのか否かってのが気になって観ていて退屈しない
あとはちょこちょこ差し込まれるジャスミンさんの豪邸暮らし時代の過去の描写がいい
現在にいたるまでの過去を描きつつの、そんな思い出のシーンの裏で現在のジャスミンさんはブツブツ言ってんのか、ってね

ジャスミンさんと妹、ふたりの結末が示すところがおもしろい・・・んだけど、しょうじき個人的に理解しきれてるとは言えないのが歯がゆい
なんだかよく分からないモヤモヤするものがあって、それがとらえられればすっごい気持ちよく「おもしろかった!」と言える気がするんだけど、残念ながら私にはそれが何か理解することができませんでした

個人的評価:75点
オススメ度:鑑賞後、いろんな意味でブルーになるわあ




ブルージャスミン 予告

百瀬、こっちを向いて。 (2014/日)

監督:耶雲哉治
出演:早見あかり / 竹内太郎 / 石橋杏奈 / 工藤阿須加 / ひろみ / 向井理

作家になった相原は母校で講演を頼まれ帰郷し、そこでかつて高校の先輩だった女性の神林と出会う
そして彼は高校じだいのことを思い起こしていく

偽装恋愛することになったふたりの男女
さいしょはそうと割り切っていたけど、みたいな少女マンガにありがちな恋愛青春ドラマな設定ですね
だけど展開的にはスイーツ要素はなくて、リアル路線な感じになってます
青春小説を雰囲気をまんま残して映像化してるという印象

高校生の主人公相原は、学校のマドンナ的な存在の林が幼なじみの先輩である宮崎と付き合っていると知る
そんな宮崎から二股疑惑をはらすために、その相手として噂になっている百瀬と相原に付き合っているフリをしてほしいと頼まれる、と
おもしろいのは百瀬が付き合うフリと完全に割り切っている、というかむしろ宮崎のことがホントは大好きで主人公のことなんか眼中にないって点ですね

一方で主人公がこの茶番を続けるにもちょっとした理由があって、そこら辺もちょっとひねってある感じでおもしろい
で、なんだかんだ主人公と百瀬が宮崎&神林に付き合ってますアピールを続けるうちに、4人それぞれの心境が描かれていくという感じになっている
最後まで観て、それぞれの想いを知ってから「ああ、あのシーンではこんな気持ちだったんだな」と思えるものがあってよくできてる

まあ、でもアレですね、やっぱ作品的に地味ですよね
おもしろいのはおもしろいんだけど、心に残るかと聞かれたら微妙としか言えない、そんな一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:本棚の奥に埋もれがちな青春小説、みたいな




百瀬、こっちを向いて。 予告

2014年5月11日日曜日

WOOD JOB! 神去なあなあ日常 (2014/日)

監督:矢口史靖
出演:染谷将太 / 長澤まさみ / 伊藤英明 / 優香 / 西田尚美 / マキタスポーツ / 有福正志 / 近藤芳正 / 光石研 / 柄本明

大学受験を失敗した平野勇気は、たまたま目についた林業のパンフの女性に惹かれ研修に申し込む
しかし都会育ちの彼には山での仕事が肌に合わず、辞めようと決意するが…

都会育ちの現代っ子が甘い考えで山男たちの世界に土足で踏み込んでいく、という最初は衝突しながらも~という王道娯楽作品でした
コメディの要素がなにより多いけど、主人公の成長やらファンタジーな要素やら、日本人が大好きな精神論な部分が大きかったかな
娯楽映画としてホントに王道なデキで、万人が肩の力を抜いて楽しめるんじゃないかと

大学受験に失敗し、パンフの女性に惹かれて軽い気持ちで林業の研修に山奥の町へやってきた主人公の平野
しかし実際に研修を受けるうちに山の男たちの厳しさもあいまって、とうとう逃げ出すことに
という流れの中で、なんだかんだ踏みとどまりつつ厳しい先輩の与喜にしかられながらも成長していく、と
基本は山男の世界に放り出された都会っ子が問題をおこしたりギャップを感じたりする様をおもしろおかしく描いてます

とりあえず深刻になりすぎない展開と軽い笑いの連続で、先が読めるコミカルさではあるけどじゅうぶんにおもしろい
じゃっかんファンタジーも混じりつつの林業根性コメディって感じかな
林業についてあれこれ知識を得られる、みたいな作品じゃなくてホントに主人公を含めた登場人物たちの日常の中の滑稽さを頭を空っぽにして観ているだけでOKですね

ザ・娯楽映画というどっしりした作りで、誰もが楽しめる内容
…なんだけど、個人的に欲を言えば季節の要素があれば完璧だったんじゃないかな、と思いました
「春」といえばこの映画、とかそういう要素があればその季節になると毎年テレビ放映され続ける名作になりえた…ような気がしないでもない

個人的評価:85点
オススメ度:染谷将太とマキタスポーツ…某エスパードラマを想起せざるえない




WOOD JOB! 神去なあなあ日常 予告

劇場版 TIGER & BUNNY The Rising (2014/日)

監督:米たにヨシトモ
出演:平田広明 / 森田成一 / 中村悠一 / 寿美菜子 / 楠大典 / 伊瀬茉莉也 / 津田健次郎 / 井上剛 / 岡本信彦 / 遊佐浩 / 小山力也 / 水樹奈々 / 麦人 / 大塚芳忠 / 平川大輔 / 太田真一郎 / 甲斐田裕子 / 勝沼紀義 / ふしだ里穂 / 横島亘 / 岩崎ひろし / 宝亀克寿 / 日高里菜 / 定岡小百合 / 田中正彦

超能力を持つヒーローたちの活躍をショーとして扱う街シュテルンビルト
ヒーローとして2部で活躍する虎徹とバーナビーに、ある日、コンビとして1部に復帰する話が持ちかけられるのだが・・・

ある意味でこのRisingのためにTVシリーズ、Beginningと観てきたわけですが、思ったより楽しめて満足です
ストーリーうんぬんっていうより、タイガー&バニーという作品の新たなスタートみたいな位置づけな作品になってましたね
色々と悩んだり苦境におちいりながらも、それぞれが新たな一歩をふみだす・・・みたいな感じで、たぶんまだ続くだろうこの作品の今後が楽しみになりました

話的にはTVシリーズのすぐ後からはじまり、早々に1部への復帰話がタイバニコンビに持ちかけられる
だけど実際には復帰するのはバーナビーだけで、しかも別のヒーローと新たなコンビを組まされる
別の道をいくことになった虎徹は2部消滅により職を失い、一方のバーナビーは街を襲う謎の事件を追うことになる、と
序盤はTVシリーズの後半を引きずるようなねっとりした展開がありつつも、今作ではちゃんとスカッとする流れになるので安心です

しょうじき途中までストーリー的には唐突に事件が展開するし、なんか話じたいに魅力が感じられずイマイチな印象しかなかった
だけどクライマックスまで観ていくと、この作品の意図するところ「新たな出発」みたいなシリーズのシーズン2その第1話という位置づけだって気づいて楽しくなってきます
ようするに登場する各キャラの新たな方向性をしめすと同時に、新しい話がこれからはじまるよって作りがおもしろい

逆に言えば新たなはじまりの物語、というだけにメインストーリーというか、話じたいには魅力はあまりないんですよね
新番組の1、2話くらいで作品じたいの核心にはまだ触れないがごとく、みたいな感じでストーリー性を求めると物足りないかもしれません
そんなマイナスな部分を感じつつも、今作では口だけじゃなくちゃんと体を動かして戦うヒーローたちの姿に燃えざるえない一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:ライアンさんが想像と別方向な感じで良キャラだった




劇場版 TIGER & BUNNY The Rising 予告

劇場版 TIGER & BUNNY The Beginning (2012/日)

監督:米たにヨシトモ
出演:平田広明 / 森田成一 / 寿美菜子 / 楠大典 / 伊瀬茉莉也 / 津田健次郎 / 井上剛 / 岡本信彦 / 太田真一郎 / 甲斐田裕子 / 勝沼紀義 / ふしだ里穂 / 福田信昭 / 横島亘 / 岩崎ひろし / 日高里菜 / 定岡小百合 / 宝亀克寿 / 坂本真綾 / マーク・大喜多 / 代永翼 / 入野自由 / 田村睦心 / 小杉十郎太 / 永吉ユカ / 瀬戸川太一 / 佐藤健輔 / 丹沢晃之 / 豊田泉 / 玉野井直樹 / 林りんご / 西村太佑 / 早志勇紀 / 安達貴英 / 堂下勝気 / 後藤ヒロキ / 新田英人 / 宮本崇弘 / さがらえみ / 川島悠美 / 志田有彩 / 合田絵利 / 渡辺健 / 平尾明香 / 山口勝平 / 遊佐浩二

超能力をもって街を守るヒーロー、その活躍がTVショーとして成り立っている世界
ワイルドタイガーこと虎徹は新たな会社と契約することになり、初のヒーロータッグとして売り出されることになる

実在のスポンサー名の入ったスーツを着て戦うヒーローって感じでテレビ放映当時は気になってたものの、けっきょく視聴せずにスルーしてました
今回は劇場2作目も上映されたということをふまえ、そろそろいっとくかという感じで鑑賞
とりあえずTVシリーズ全25話を気合いで観たんですが、まあ、なんというか2クール目のなんともドロっとした感じを引きずってたんで、スカッと気持ちよく鑑賞できました

一部の人間にネクストと呼ばれる超能力が発現しはじめて45年
その力をつかって犯罪をおこなうものがいる一方、正義のためにスポンサーと契約して資金を得て戦うヒーローたちがいた
そんなヒーローの活躍をショーとしてTV放映するビジネスすら成り立っている世界で、主人公のベテランヒーローの虎徹はルーキーのバーナビーとコンビを組むことになる
よくある性格的に水と油な性格のコンビが、なんだかんだ言いつつ信頼関係を築いていきながら戦っていくお話
そのはじまりの物語ってわけで、TVシリーズを観たあとだと色々と新鮮さを味わえます

作りとしてはTV版の1、2話を追加シーンを入れつつの再構成&3話の間にあった新規の番外エピソードみたいな感じ
いちお最初から描きなおしているんで、新規で観ても作品世界には入りやすいけど、なんだかんだで一見さん向けな作品じゃない、かな
TVシリーズを観てた人なら分かるだろうけど、1クール目と2クール目で雰囲気というか、方向性が変化してるアニメになってて、再び序盤のヒーロー活劇ものを観れただけでもなんか不思議な安心感が味わえます

1、2話の再構成話後の新規追加エピソードじたいは、3話につながらなくてはいけないという制約があることから、じゃっかん毒にも薬にもならない感は否めない
しょうじき内容うんぬんっていうより、もういちど序盤の痛快なヒーローたちの活躍が描かれる雰囲気を楽しむ作品な感じがしましたね
そういう意味でタイガー&バニーのファン向け映画という位置づけな印象が強く残る一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:1、2話の追加シーンは話の流れが分かりやすくなっててよかった




劇場版 TIGER & BUNNY The Beginning 予告

2014年5月5日月曜日

JUDGE (2013/日)

監督:古波津陽
出演:瀬戸康史 / 有村架純 / 田中壮太郎 / 平良和義 / 川手ふきの / 西丸優子 / 佐藤二朗

気がつくと見知らぬ密室で手錠でつながれ、さらに着ぐるみの頭をかぶせられていた7人の男女
カウントダウンされる時間の中、自分たちで投票し処刑される者を選べというルールが説明され…

密室、拘束、死のゲーム、Jホラーや難病ものに次いで邦画で多い(と個人的に思う)ソリッドシチュエーションものですね
低予算ながらアイディア勝負、日本人好みな心理戦って点からも邦画向きなのかな、ソリッドシチュエーションって
まあ、でもこの手の作品はネタとして、そんなに現状ではバリエーションが多いとは言えないけど、それでも騙し合いやどんでん返しを観てるだけでもおもしろい
が、この作品はちょっと安易というか、ありきたりというか、しょうじきガッカリ感しかないですね

密室で死のゲームを強いられる7人の男女
ルールは制限時間内にその場にいる人間の誰を処刑するか、その投票を行うこと
まあ、アレですよ、疑心暗鬼な疑り合いに探り合い、騙し合いに偽善正論…
そんな混沌とした状況下で次々に出る犠牲者、と精神的に追いつめられていく様を楽しむ作品ですね
そして、そんな中でゲームが進むうちに登場人物たちが抱える問題も浮き彫りになってきて、それが投票に影響してくる…と
ルールの穴をつけばいいのか、もしくはゲームの本当の目的にたどりつけばいいのか、それとも…?という部分だけは機能してるんで、いちお最後までは退屈しません

個人的にしょっぱなから投票システムにおける犠牲者を出さない方法、「みんな同票にする」という案が出た時には「おお、いきなりそうくるか」と感心
さらに伏線くさい最初の犠牲者や、登場人物の台詞、投票システムそのもの、という要素を経て観てる間はずっとどんなオチになるのか期待感も持続します
だけどね、さすがにこのラストはダメ、これやっちゃダメ

もとから本編じたいは”どっかで見たことある”ものの寄せ集めのありきたりっぽさは否めないんだから、ラストくらいちょっとは「ああ、そういうことだったんだ」と思わせてほしかった
ちょっとは深読みできるっちゃあできるけど、それでもねえ…このオチはないわ
内容が内容だけにネタバレは自重するけど、この私のガッカリ感に逆に興味がわいたら観てみるのも一興かもしれませんよ?
と、無責任に言って怒られるとイヤなので、個人的にはオススメしません。いや、マジで

個人的評価:40点
オススメ度:好きな役者さんが出演してるなら、なんとかがんばれる…かも




JUDGE 予告


JUDGE/ジャッジ [DVD]
JUDGE/ジャッジ [DVD]
posted with amazlet at 14.05.05
東宝 (2014-02-21)
売り上げランキング: 46,750


ネイチャー (2013/英)

監督:パトリック・モリス / ニール・ナイチンゲール

アフリカ大陸の様々な顔を持つ自然、そして動植物を描く
しょうじき内容的にはテレビでやるようなアフリカ大陸のネイチャー番組と大差はなかったかな
森、山、砂漠、川、湖、海、その中の植物と動物を広く浅く描いてるまとめ作品みたいな内容
それを劇場の大スクリーン、そして3D版で観ることに意味がある作品でしたね

逆に言えば劇場2Dならギリよしとしても、DVDとかソフト化されて家でテレビで観て楽しめるほどの中身があるのか、と言われれば首を傾げざるえない
もちろん設備的に良い環境下で映像を楽しめるなら、それでもいいかもしれんけど
ようするに、映像として観る価値はあるけど内容としてはパッとしないという感じ

あと個人的にBGMは許せるとしても、演出として加えられてるSEが耳障りでしかなかった
あからさまな後付け加工のSEのせいで、自然や動物たちの息吹そのものが「これ後付けの演出SEなのかな」と疑ってしまう

それでもアフリカという様々な表情を持つ土地で、動植物たちはもとより、光、埃、水を3Dで美しく描けていて楽しめる部分も多い
美しさのベクトルにばかりカメラを向けて、残酷な部分は極力うつしださないようにしてるのも物足りないといえばそうだけど、大迫力のクチャクチャ食事シーンとか観たくはないんで、そこら辺の加減はちょうどいいかな

そんな感じで映像の美しさ、という点だけに注目すればじゅうぶんに楽しめる一本でした

個人的評価:65点
オススメ度:魔法魔法うるさい




ネイチャー 予告

2014年5月4日日曜日

悪夢ちゃん The 夢ovie (2014/日)

監督:佐久間紀佳
出演:北川景子 / GACKT / 優香 / 木村真那月 / 小日向文世 / 濱田マリ / 岡田圭右 / 川村陽介 / 和田正人 / 玉井詩織 / 藤村志保 / 田中哲司 / 阿南健治 / キムラ緑子 / マリウス葉 / 六角精児 / 本上まなみ / 佐藤隆太

悪夢の形で予知夢を見る小学生、結衣子
そのクラスに夢に出てきた王子的な存在の男の子が転校してきたことにより、担任の彩未にまたもや問題がおとずれる

なんとなくテレビドラマ版を観たら、みょうにハマってしまい今回の劇場版を鑑賞することに
もともと子供に人気のドラマで、パッとみた感じでも小さな子が見るような作品なんだけど、ホントに個人的にドラマとしてよくできてると思ってます
なにより主人公の担任、彩未のキャラクターの推移というか、テレビドラマ版での話数を重ねるごとに変移する人物像がおもしろいんですよね
そんなおもしろさがこの劇場版でも残っててよかった

今回、結衣子がみた予知夢は彼女の思春期としての要素もあり、なかなか祖父や彩未に相談できずにいた
その問題の中心となるような男の子が結衣子のクラスに転校してきて、ますます悪夢も強くなっていくが、それでもあまりに恥ずかしいシーンがある夢だけにためらう結衣子
という、思春期を迎え、そしてクラスの皆とうちとけたことにより普通の女の子に近づいたがゆえに問題がややこしくなっていってしまう、と

普通の女の子みたいに内心で悪態をつく、難しいお年頃になった悪夢ちゃんの成長や、彩未の影響から大きくなったクラスの面々のドラマが楽しい
良い感じでまとまってきたクラスに訳あり転校生という異物をぶち込んだことによる話も、ありきたりではあるけど王道でおもしろい
そして、なによりさらにそこから彩未自身のドラマも加わってきて、結衣子、転校生、クラス、彩未の話が織りなして単調になりすぎない話はいいですね

ただひとつ気になったのは、展開的にちょっと重い部分があるんですが、しょうじきそこまでやる必要があったのかな、と
作風としても合わないし、なによりその重い要素をちゃんと消化できてる感じもしない
描き方によってもっと軽くもできただろうに、なんでだろうという引っかかりが気になりましたね
どう考えても大事件なのにみんな軽くとらえすぎだろ、という点だけが終盤ずっと頭にこびりついて、楽しみきれなかったのがちょっと残念だった

個人的評価:80点
オススメ度:まあ、しょうじきクラスのみんなの前向きすぎっぷりは気持ち悪くもある




悪夢ちゃん The 夢ovie 予告

プリズナーズ (2013/米)

監督:ドゥニ・ビルヌーブ
出演:ヒュー・ジャックマン / ジェイク・ギレンホール / ビオラ・デイビス / マリア・ベロ / テレンス・ハワード / メリッサ・レオ / ポール・ダノ

ケラーと隣人の娘たちが行方不明になる
誘拐事件として容疑者が捕まるものの、証拠がなく釈放されたことにケラーは納得できず・・・

なんというか鑑賞後にすっきりしないのは、やっぱり私の知識と観察、考察力が足りないのかなあ
作品的に宗教っぽい部分が絡んでくるんで、そこら辺の知識がないと理解しづらい・・・ということなのか、そうでもないのかって部分すら判断できない無能さを悔やむ
とりあえず真相に関するヒントは序盤からちりばめられているんで、制作側はちゃんと考えてシーンを組み立ててるんだろうけど
うーん、個人的に「すべてのピースがかみ合わないけど、全体として何かは分かるジグソーパズル」って印象ですね

主人公ケラーと隣人の娘たちが行方不明になり、誘拐事件としてひとりの容疑者が警察に捕まる
しかし、証拠がいっさい出てこない上に、容疑者アレックスには10歳ていどの知能しかなく、とうてい誘拐事件などおこせる人物ではないと警察は判断して釈放
それでも直感的にアレックスが何かを知っていると確信するケラーは、独自に彼に接近する
一方で、刑事ロキは捜査する過程で別方向から事件に関する情報を得ていく、と
ケラーが疑うアレックスは本当に犯人なのか、それとも刑事ロキが捜査する先に本当の犯人がいるのか、ってのを楽しむ作品

話が進むに連れて真相の断片、事件のピースが描かれていって、それがじょじょにはまっていって全体像が見えてくるという作りはおもしろい
時には「これ、どうつながるんだ」というピースも描かれ、謎が謎を呼ぶ形で最後まで退屈せずに楽しめる
というのはいいんだけど、これはホントに個人的な能力の問題かもしれんけど、ミステリものにおける解決編がはじまる展開になってもつながらない断片が多すぎるんですよね

で、結局、映画が終わってもつながらない、しかもけっこう大きいピースが複数あって、なんか単純に理解できた真相の裏に隠されてる何かがあるような気がしてならない
その部分がいくら頭をひねってみても分からないから、どうにもこうにもすっきりしない
観てる側はケラーとロキのふたりの目線で事件を追ってはいるんだけど、そこはやっぱり最終的に作品内でふたりの持つ情報を整理して「実はこうでした」と、描いてほしかったかもしれん

真相はシンプルで、あとのひっかかりは全部ミスリードだって無理矢理なっとくできなくもないけど、やっぱりどうにもこうにもすっきりしない一本でした


個人的評価:75点
オススメ度:考察サイトがあるか否か調べた方がいいんかな




プリズナーズ 予告