2017年10月29日日曜日

ゲット・アウト (2017/米)

監督:ジョーダン・ピール
出演:ダニエル・カルーヤ / アリソン・ウィリアムズ / ブラッドリー・ウィットフォード / ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ / キャサリン・キーナー / スティーブン・ルート / ベッティ・ガブリエル / マーカス・ヘンダーソン / キース・スタンフィールド

黒人男性のクリスは彼女である白人女性のローズの実家にいくことになる
クリス宇は黒人であることを気にしていたものの笑顔でむかえてくれた家族たちだったが、そこで働く黒人の使用人たちに戸惑いをおぼえるのだった

映画やドラマから得たていどの黒人差別意識の問題に対する知識ながら、この映画のその問題を逆に利用する作りはすごく楽しめた
しょうじきネタバレをするといっきに冷める内容のため、なんとも言えない部分が多いけど鑑賞中に意識をうまくコントロールされて、文字通り白から黒へひっくり返るように感覚を転じられる瞬間がきもちいい
伏線の回収とかけっこうブラックなコメディの要素もあるし、ほぼ全編にわたって奇妙さがつきまとうので飽きるこもなかった
真相がわかった時のなるほど感ももちろん、鑑賞後に「あの時のアレは、そういう意味だったんだ」と心地よい納得感が味わえる一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:なんかガッカリB級アクションを連想させるタイトルだけがもったいない



ゲット・アウト 予告

2017年10月25日水曜日

バリー・シール アメリカをはめた男 (2017/米)

監督:ダグ・リーマン
出演:トム・クルーズ / ドーナル・グリーソン / サラ・ライト / E・ロジャー・ミッチェル / ジェシー・プレモンス / ローラ・カーク / アレハンドロ・エッダ / ベニート・マルティネス / ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ / ジェイマ・メイズ

副業で密輸の手伝いをしているパイロットのバリー・シール
ある日、あやしい男に声をかけられCIAの仕事をすることになる

なにはともあれトムさんの胡散臭くてチャーミングな演技が輝いていた
内容もブラックユーモアの味付けの娯楽的な要素が強く、脚色がしてあるとはいえ実話ベースの作品であることを忘れさせられた
ひょうひょうとした主人公にのせられながら、どんどん事態は悪い方向に向かっていって、どんな災難にみまわれるのか楽しみながら観ている自分に気づく
そんなおとぼけ姿の中で、ときおり本当にヤバイ表情を見せるバリーが利いている
確かにバリーはあ犯罪者としてアレだけど、周りの人物や組織もたいがいだし、それを娯楽作品として楽しんでる自分も同じ穴のむじなと思わされた
スナックむさぼる感覚で、事件とその背景の時代をあわせて学べるいい教材かもしれん

個人的評価:80点
オススメ度:トムさんじゃなければ、作品の魅力も半減どころじゃない



バリー・シール アメリカをはめた男 予告

2017年10月22日日曜日

斉木楠雄のΨ難 (2017/日)

監督:福田雄一
出演:山崎賢人 / 橋本環奈 / 新井浩文 / 吉沢亮 / 笠原秀幸 / 賀来賢人 / ムロツヨシ / 佐藤二朗 / 内田有紀 / 田辺誠一

超能力者である斉木楠雄はただ普通に高校生活を送りたいと願っていた
問題が起きたら来年から中止という文化祭がせまる中、斉木はその能力で事件や事故を回避しようと考える

とにもかくにもブームなのか知らんけど、万人に分かりやすい笑いである顔芸メインの顔芸映画でした
さらには独白ボケ&ツッコミ、豊富なキャラたちで笑いのジャブが連発されるうちに「あれ?もう終わり?」とあっと言う間に時が過ぎる
ちょっと子供向けっぽいコメディかとも思ったけど、良い方向の福田監督作品として楽しめました
ギャグじたいは薄味ながら、本当に役者さんたちのキャラ作りと演技で引くほどの寒いシーンがないのはよかった
ただ個性豊かな登場人物が多いのはいいけど、じゃっかん魅力を発揮しきれてないもったいなさも感じられた
続編もかなり作りやすいだろうし、TVドラマシリーズでもいいので続きを観てみたい

個人的評価:80点
オススメ度:なんとなくニーチェ先生もまた観たくなる



斉木楠雄のΨ難 予告

あゝ、荒野 後篇 (2017/日)

監督:岸善幸
出演:菅田将暉 / ヤン・イクチュン / 木下あかり / モロ師岡 / 高橋和也 / 今野杏南 / 山田裕貴 / 河井青葉 / 前原滉 / 萩原利久 / 小林且弥 / 川口覚 / 山本浩司 / 鈴木卓爾 / 山中崇 / でんでん / 木村多江 / ユースケ・サンタマリア

ジムが取り壊される話が出る中、新次の次の相手として因縁ある裕二が決まる
そんな中、新次は自殺した父親を追い込んだ人物が健二の父親だと知らされる

ひたすらに熱い闘いと人間ドラマに鑑賞後、なんとなく体温が上がった感覚とともに言われえぬ感情が満ちてあふれそうになった
狂犬のような新次のファイティングスタイルが盛り上がる裕二戦、それでいてどこかやるせないドラマ、さらに心が安らぐシーン、ともう作品に自身の気持ちをゆだねて一喜一憂するのが心地いい
個がつながってまた広がってゆく、バラバラになってしまったようでそうではない人間模様がいっさいぬるさなく力強く描かれていた
そしてラストファイトの燃え上がりっぷりは言うまでもなく、映画という映像作品としてのラストの名前記入からの流れがたまらない
最初から最後まで全力でぶつかってくる作品ながら、不思議と観ていて疲労感がわかないどころか、内から熱さがみなぎってくる一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:時折、新次の体がボクサーっぽく見えないのはご愛敬かな



あゝ、荒野 後篇 予告

2017年10月21日土曜日

ミックス。 (2017/日)

監督:石川淳一
出演:新垣結衣 / 瑛太 / 広末涼子 / 瀬戸康史 / 永野芽郁 / 佐野勇斗 / 森崎博之 / 蒼井優 / 山口紗弥加 / 中村アン / 久間田琳加 / 神尾佑 / 平山祐介 / 斎藤司 / 佐野ひなこ / 鈴木福 / 谷花音 / 平澤宏々路 / 関太 / 真木よう子 / 吉田鋼太郎 / 池上季実子 / 生瀬勝久 / 田中美佐子 / 遠藤憲一 / 小日向文世 / 水谷隼 / 石川佳純 / 伊藤美誠 / 吉村真晴 / 浜本由惟 / 木造勇人

白馬の王子様のような恋人ができるものの、浮気現場を目撃してしまう多満子
傷心の彼女は田舎へ逃げ帰り、なりゆきで卓球クラブのコーチをすることになる

恋人同士で、友達同士で、皆で楽しめる万能型の映画でした
思ったより悪ふざけ要素が少なくて、小ネタにクスっと笑える主軸は真面目な内容
しょうじきよくある日本のコメディという枠は越えてないけど、ありきたりな話の展開ながらも中盤でちょっと変化するのがよかった
それでもラストに向けての収束は予定調和というか、まあそんな感じだよねというところに落ち着く
ぬるめの大人になりきれない青春スポーツラブコメ、と観る方もゆるゆるの心持ちでのぞむくらいがちょうどいいかもしれない

個人的評価:65点
オススメ度:まあTV放映かDVD鑑賞でじゅうぶん



ミックス。 予告

アトミック・ブロンド (2017/米)

監督:デビッド・リーチ
出演:シャーリーズ・セロン / ジェームズ・マカボイ / エディ・マーサン / ジョン・グッドマン / トビー・ジョーンズ / ジェームズ・フォークナー / ソフィア・ブテラ / ビル・スカルスガルド / サム・ハーグレイブ / ティル・シュワイガー

MI6の諜報員ロレーンはベルリンでの任務につく
しかし、入国早々に正体はばれて命をねらわれるのだった

女性主人公だからとスウィート&スタイリッシュな内容じゃない、ガチボコりアクションが楽しめた
軽快なBGMとは裏腹に泥臭いアクションをあえてはめ込んでいるような、なんともいえないアンバランスさがおもしろい
胡散臭い登場人物ばかりで混沌とした話じたいも、「実はこうでした」みたいな後出しじゃんけんの連続っぽいけど最後まで飽きずにいられてほどよい緊張感があった
そしてなによりやっぱりいちばん印象に残るのは、ここを観てくれと言わんばかりのあからさまさだけど長回しアクションのハードさには息をのむ
BGMの使い方、アクションの構成、あえてのスタイリッシュさを外した泥試合っぷりが見応えのあった一本でした

個人的評価:80点
オススメ度:痛快アクションだとダラっと観ているとあっと言う間においていかれる



アトミック・ブロンド 予告

2017年10月18日水曜日

猿の惑星:聖戦記 (2017/米)

監督:マット・リーブス
出演:アンディ・サーキス / ウッディ・ハレルソン / スティーブ・ザーン / カリン・コノバル / アミア・ミラー / テリー・ノタリー / タイ・オルソン / マイケル・アダムスウェイト / トビー・ケベル / ガブリエル・チャバリア / ジュディ・グリア

生き残った人類が襲いくる中、シーザー率いるエイプたちは新たな土地へ移住する計画を進めていた
そんな中、大佐率いる特殊部隊がシーザーたちの拠点に奇襲してくるのだった

最後だからと時間と労力をかけてじっくり丁寧に作ったのかもしれないけど、どうにも間延びしたダルさばかりが目立つ内容でした
最後は戦争だ、という観客側の高揚をあおっておいて、どんどんスローダウンしていく展開にテンションも下がる
人類とエイプ、父と子、人の愚かしさとシーザーの決断、テーマ的な部分はしっかり伝わるし派手さの中にも皮肉がきいた見せ方はおもしろい
だけどこの話の中身なら、もっとコンパクトにまとめられた気がする
もしくは別の展開を並行して差し込むとか、とりあえず単調なわりに長く感じられた
映像の表現力がいかにすばらしく、エイプたちのキャラが魅力的でも悪いところばかり目立ってしまってる印象が強かった

個人的評価:65点
オススメ度:なんか大佐の存在感もイマイチ微妙



猿の惑星:聖戦記 予告

パーフェクト・レボリューション (2017/日)

監督:松本准平
出演:リリー・フランキー / 清野菜名 / 小池栄子 / 岡山天音 / 余貴美子 / 石川恋

脳性麻痺の障害をもつクマは障害者の性について本を出版する
その出版記念イベントの中、愛について質問してきたミツに告白されつきまとわれるのだった

酸いも甘いも混ぜこぜになった、たまらなくどうしようもない感にあふれている作品でした
障害者とか関係ない、障害は障害としてきちんと受け入れる、観ていて常に心がゆれるけど、ただ素敵なラブストーリーだったというのだけは確か
各役者さんの演技も素晴らしく、役として難しい部分に引っかかることなく自然体で観ていられる
だけどラストはちょっと雰囲気がいっきに安っぽくなって、ぶち壊しになってる感じ
最後の最後のしめはいいとしても、そこにつながるまでの課程ははしょってもいいんじゃないかと
どうしようもなく障害者で、どうしようもなく愛していて、どうしようもなく変わりたくて、どうしようもなく変われない、他にもいろいろなどうしようもない気持ちが痛がゆく心を刺激する一本でした

個人的評価:80点
オススメ度:個人的にエリさんの気持ちがいちばんグッとくる



パーフェクト・レボリューション 予告

2017年10月15日日曜日

あゝ、荒野 前篇 (2017/日)

監督:岸善幸
出演:菅田将暉 / ヤン・イクチュン / 木下あかり / モロ師岡 / 高橋和也 / 今野杏南 / 山田裕貴 / 河井青葉 / 前原滉 / 萩原利久 / 小林且弥 / 川口覚 / 山本浩司 / 鈴木卓爾 / 山中崇 / でんでん / 木村多江 / ユースケ・サンタマリア

少年院から出てきた新次は因縁の相手をボクシングジムで見つけ、襲いかかるが返り討ちにされてしまう
そして新次は偶然に居合わせた健二とともに、別のジムの人間である堀口にボクシングの道に誘われるのだった

けっこう長い尺なのにあっと言う間にエンディングを向かえ、その側からすぐにでも後編が観たいと思わされた
最初はそれぞれの登場人物を丁寧にゆっくり描いていくけど、なにが起こるのか、そしてどうつながるのか話の引き込みがたくみで目が離せない
そしていよいよボクシングパートへ突入すると、意外に新次と健二の関係のほっこり感に癒される
そんな中でも常に不穏な緊張感がバックに見え隠れし、人と人とのつながりも「ここでそうつながりますか」と、ドラマとして見応えもある
日本的ボクシングもののやさぐれ感、熱量も申し分なく、鑑賞後も気持ちいい興奮でホットになれた
ただ前編だけなんで話や人物のつながりがすべてすっきりしてないのはいいんだけど、個人的にボクシングの試合シーンがなんかもっといい見せ方ができるんじゃないか、と引っかかる部分がありました
後編予告を観るかぎり、まだまだ熱い展開が待ってるみたいなので楽しみでしかたないですね

個人的評価:85点
オススメ度:昭和の規制のゆるい卑猥ソングの魅力を再確認



あゝ、荒野 前篇 予告

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第三章「純愛篇」 (2017/日)

監督:羽原信義
出演:小野大輔 / 桑島法子 / 鈴村健一 / 大塚芳忠 / 赤羽根健治 / 國分和人 / 千葉優輝 / 麦人 / 森谷里美 / チョー / 千葉繁 / 甲斐田裕子 / 細谷佳正 / 田中理恵 / 平川大輔 / 東地宏樹 / 雨谷和砂 / 菅生隆之 / 石塚運昇 / てらそままさき / 神谷浩史 / 手塚秀彰

ガトランティス軍の攻撃によって窮地に陥ったヤマト
さらに集結しつつある敵軍を前に、ヤマト艦長代理の古代は封印した波動砲の使用に迫られる

一難去ってまた一難、というピンチの連続エピソードを束ねたような内容でした
熱い戦闘シーンはあるものの、どちらかといえば人の内面に迫ったぎりぎりと内にしぼめられていく印象が強かった
現状のヤマトクルーの抱える問題点が浮き彫りになっては危機への陥り、それを乗り越えては皆ちょっとずつ前進する
だけどさらに新たな問題で後退させられるもどかしさがよく描かれている感じ
ガトランティス側のことも少し情報開示され、さらに次の話へ向けての展開に次作への期待も高まる
ただ危機の連続を1話ずつTVアニメサイズで観ればいいかもしれないけど、一本に編集してみると微妙にバラつきにいらん気が引っかかる一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:前作から続く前半のクライマックス感と後半の勢いの差がなんとも



宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち 第三章「純愛篇」 予告

2017年10月8日日曜日

エルネスト (2017/日・キューバ)

監督:阪本順治
出演:オダギリジョー / 永山絢斗 / ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタ / ロベルト・エスピノーサ・セバスコ / ルイス・マヌエル・アルバレス・チャルチャバル / アルマンド・ミゲール / ヤスマニ・ラザロ / ダニエル・ロメーロ・ピルダイン / ジゼル・ロミンチャル / アレクシス・ディアス・デ・ビジェガス / ミリアム・アルメダ・ビレラ / エンリケ・ブエノ・ロドリゲス

ボリビアからキューバへ医療を学びにやってきた日系二世のフレディ前村
キューバ危機やゲバラとの出会いを経て、彼の思うところは大きくなっていく

良くも悪くも真面目にフレディという人物を描いていて、こういう人物がいたという知識を深めることが苦にならなければ興味深く観ることができるかも
悪く言えばあからさまなおもしろみはなく、教養番組のようにけっこう淡々と話は進む
個人的にはあるひとりの人間の生きざま、それを見つめているだけで退屈はしないまでも、なにか過剰なドラマティック演出がこないかと期待して観ている節はあった
日本に生きる人々とキューバに生きる人々の対比、そしてフレディ、対米感情とかだけでじゃなくて今の自分にぼんやりしてる場合じゃねえと気を引き締めざるえない
生きる意味とか難しいことの迷宮に頭を突っ込まないまでも、それっぽいことをちょっと意識させられた一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:好きな人は大いに言葉を連ねて語りたくなる映画、かも



エルネスト 予告

アウトレイジ 最終章 (2017/日)

監督:北野武
出演:ビートたけし / 西田敏行 / 大森南朋 / ピエール瀧 / 松重豊 / 大杉漣 / 塩見三省 / 白竜 / 名高達男 / 光石研 / 原田泰造 / 池内博之 / 津田寛治 / 金田時男 / 中村育二 / 岸部一徳

韓国で活動する大友のもとに、花菱のヤクザがもめごとをおこしていると知らせが入る
その場では一度ことをおさめるのだったが、後日、大友は手下が殺されてしまい…

最後だからって派手に大暴れ、ではなく話の運びで盛り上げる作りは個人的にはよかった
ことをおさめようとする個々のはかりごとのほころびが、連鎖的に波状的に事態を悪化させていく様がおもしろい
そんななかでジョーカーポジションで古くさいヤクザ気質の大友が切り込んでくる、こういう流れにしたらおもしろいだろう、という話の組立が秀逸でした
もう騙し騙されが日常でナチュラルな感じで、それぞれの登場人物の顛末も変に強引にオチをつけるでなく、いい感じのラストだと思った
派手さな文字通り全員暴走を期待してるとアレかもしれんけど、ちゃんとぶっぱなす所は容赦ないしユーモアもあって個人的には見応えがある楽しい作品でした

個人的評価:85点
オススメ度:最近では新鮮に思える松重さんのブチギレ演技


アウトレイジ 最終章 予告

2017年10月4日水曜日

僕のワンダフル・ライフ (2017/米)

監督:ラッセ・ハルストレム
出演:デニス・クエイド / ペギー・リプトン / ブライス・ゲイザー / K・J・アパ / ブリット・ロバートソン / ジュリエット・ライランス / ルーク・カービー / ガブリエル・ローズ / マイケル・ボフシェバー / カービー・ハウエル=バプティスト / ジョン・オーティス / プーチ・ホール / ジョシュ・ギャッド

ひょんなことから少年イーサンと出会った一匹の子犬
ベイリーと名付けられ飼われることになった子犬は、ずっとイーサンのそばにいると誓うのだった

犬好きのための泣き映画、と重々承知しながらもところどころで涙腺をもっていかれる
なにげに重いイーサンのドラマが展開もするけど、基本はベイリーという犬がメインの内容でした
賢い動物だという点を差し引いても、出てくる犬たちのその演技にはメロメロにならざるえない
あざといくらいに「ここで泣け」というシーンがあるけど、素直に涙を流すのも悪くない
定期的な精神のメンテナンスとして、心のままに涙を流すための手助けになる作品かもしれない
しょうじき予告編から予想できる以上の内容はないし、ラストもちょっとあっさり幕引きになるので、犬以外の要素を除外して観るとアレかもしれない
猫派な人も最後まで観ればちょっとだけ、あくまで少しだけでも犬が好きになると思う

個人的評価:75点
オススメ度:犬に人間の食べ物をあげるのを気にする人は、ちょっと複雑な気分になるかも




僕のワンダフル・ライフ 予告

ドリーム (2016/米)

監督:セオドア・メルフィ
出演:タラジ・P・ヘンソン / オクタビア・スペンサー / ジャネール・モネイ / ケビン・コスナー / キルステン・ダンスト / ジム・パーソンズ / マハーシャラ・アリ / キンバリー・クイン / グレン・パウエル / オルディス・ホッジ

1961年のアメリカ、ソ連との宇宙開発競争に熱を帯びていた
NASAで計算係として働く黒人女性のキャサリンは、ある日、宇宙特別研究本部へと異動することになる

粋で素敵な話にセンスある選曲、キャスティングもすべてがはまるべきところにはまった気持ちいい作品でした
NASAにつとめるスタッフたち、理解者役と憎まれ者役のバランスが絶妙なために差別描写もはねのけて爽快な気分にさせてくれる
ドロシーやメアリーが主人公のキャサリンの添え物にならず、それぞれがタフでキュートなキャラとして描かれていたのも作品に大きな厚みを与えてる感じ
現代でも特別あからさまじゃないだけで世界的な革新の夢を追っている人も多いだろうけど、こういう誰もが分かりやすく見られるビッグドリームの話には胸が躍る
大きなプロジェクトの裏方、技術者や研究者ものの内容にひかれる私にとってはとても楽しめた一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:ハリソンさん男前すぎる



ドリーム 予告