2017年2月10日金曜日

未来を花束にして (2015/英)

監督:サラ・ガブロン
出演:キャリー・マリガン / ヘレナ・ボナム・カーター / ブレンダン・グリーソン / アンヌ=マリー・ダフ / ベン・ウィショー / メリル・ストリープ / ナタリー・プレス

1912年ロンドン、女性の立場は男性より著しく低く、モードも例外でないままに洗濯工場で働いていた
そんな中、女性参政権運動に誘われ、さいしょは過激な行動に戸惑う彼女だったが…

女性の参政権のため、というテーマゆえに飲み込むこともできたけど、なんともいえない気持ち悪い後味を感じずにいられない
それが私が男だからなのか、現代に生きる人間だからなのか自分の中で答えは出せないままだけど、どうしても「テロリスト」という単語が常に頭の中でちらついてしまう
誰もが自分と自分たちの立場を正しいと信じるかたくなさ、その対立という中での女性の、主人公の強くなっていく様は見応えはある
こりかたまったものをぶん殴って、ぶち壊して、多くを失いながらも突き進む闘争の姿には強くひかれる
一方で未来のため、子供たちのため、という温かみのある部分が薄れ、闘いの熱量ばかりがふくれ上がってそれにのぼせているような危険性も感じる
そこまでしないと、そうまでしても小さな楔をひとつ穿つことしかできない時代のせいにしてもいいけど、それはちょっと違うような気がしないでもない
正しいと思っている者どうしの人と人の激しいぶつかり合い、いつしか女性参政権という部分から目が離れていく
自分のこの思うところこそこの作品の狙いかどうかは分からないけど、そういう意味では深く考えさせられる作品でした

個人的評価:75点
オススメ度:工場長だけはマジでクソ野郎



未来を花束にして 予告

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