監督:ダグ・リーマン
出演:トム・クルーズ / ドーナル・グリーソン / サラ・ライト / E・ロジャー・ミッチェル / ジェシー・プレモンス / ローラ・カーク / アレハンドロ・エッダ / ベニート・マルティネス / ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ / ジェイマ・メイズ
副業で密輸の手伝いをしているパイロットのバリー・シール
ある日、あやしい男に声をかけられCIAの仕事をすることになる
なにはともあれトムさんの胡散臭くてチャーミングな演技が輝いていた
内容もブラックユーモアの味付けの娯楽的な要素が強く、脚色がしてあるとはいえ実話ベースの作品であることを忘れさせられた
ひょうひょうとした主人公にのせられながら、どんどん事態は悪い方向に向かっていって、どんな災難にみまわれるのか楽しみながら観ている自分に気づく
そんなおとぼけ姿の中で、ときおり本当にヤバイ表情を見せるバリーが利いている
確かにバリーはあ犯罪者としてアレだけど、周りの人物や組織もたいがいだし、それを娯楽作品として楽しんでる自分も同じ穴のむじなと思わされた
スナックむさぼる感覚で、事件とその背景の時代をあわせて学べるいい教材かもしれん
個人的評価:80点
オススメ度:トムさんじゃなければ、作品の魅力も半減どころじゃない
バリー・シール アメリカをはめた男 予告
2017年10月25日水曜日
2017年7月26日水曜日
キング・ホステージ (2017/米)
監督:スティーブン・C・ミラー
出演:エイドリアン・グレニアー / ジョナサン・シェック / ニコラス・ケイジ / リディア・ハル / クリストファー・コッポラ / クリストファー・ロブ・ボーウェン / タイラー・ジョン・オルソン / ジョン・キューザック
起業家として成功した弟のJPと問題ばかり起こすチンピラ兄のマイキー
自身の妻や子供、弟の妻、知人友人から信頼を失った兄を誘拐したという連絡を弟は受ける
ニコラス・ケイジ演じるボスとジョン・キューザック演じる刑事がハードにぶつかりあうぶちぎれアクション、なんかじゃないというのは理解した
開始早々に兄弟の話が延々と続き、なんか想像してた方向性と違う作品なのかと思ったら、案の定、兄弟の絆にバイオレンスの味付けをした内容でした
敵役のエディのバカな計画にバカな計画を上塗りするバカ事件のため、なんかいまいちアクションとしては盛り上がらない
美学なのかわからないけどスロー演出もぶちぎれエディさんと股間ショットガン以外はそれほど印象に残らず
それでも独自に事件を追う内に、直接関係ない人物たちの裏事情が見えてきたり、信用ゼロな兄と信じる弟の兄弟愛は見応えあった
なんかジャンクな作品ながらオーソドックスに直球でせめてくる兄と弟の絆には不覚にもグッとくるものがあった
個人的評価:70点
オススメ度:おぼっちゃんのようでかなりのワイルドっぷりが素敵なJPさん
キング・ホステージ 予告
出演:エイドリアン・グレニアー / ジョナサン・シェック / ニコラス・ケイジ / リディア・ハル / クリストファー・コッポラ / クリストファー・ロブ・ボーウェン / タイラー・ジョン・オルソン / ジョン・キューザック
起業家として成功した弟のJPと問題ばかり起こすチンピラ兄のマイキー
自身の妻や子供、弟の妻、知人友人から信頼を失った兄を誘拐したという連絡を弟は受ける
ニコラス・ケイジ演じるボスとジョン・キューザック演じる刑事がハードにぶつかりあうぶちぎれアクション、なんかじゃないというのは理解した
開始早々に兄弟の話が延々と続き、なんか想像してた方向性と違う作品なのかと思ったら、案の定、兄弟の絆にバイオレンスの味付けをした内容でした
敵役のエディのバカな計画にバカな計画を上塗りするバカ事件のため、なんかいまいちアクションとしては盛り上がらない
美学なのかわからないけどスロー演出もぶちぎれエディさんと股間ショットガン以外はそれほど印象に残らず
それでも独自に事件を追う内に、直接関係ない人物たちの裏事情が見えてきたり、信用ゼロな兄と信じる弟の兄弟愛は見応えあった
なんかジャンクな作品ながらオーソドックスに直球でせめてくる兄と弟の絆には不覚にもグッとくるものがあった
個人的評価:70点
オススメ度:おぼっちゃんのようでかなりのワイルドっぷりが素敵なJPさん
キング・ホステージ 予告
2014年7月21日月曜日
ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金 (2013/米)
監督:マイケル・ベイ
出演:マーク・ウォールバーグ / ドウェイン・ジョンソン / アンソニー・マッキー / トニー・シャルーブ / エド・ハリス
筋トレマニアのダニエルはトレーナーとしてあるていど成功したものの、自分に満足できずにいた
そこで仲間をさそって一攫千金の誘拐計画を実行しようとするのだが…
ロストエイジ的なトランスなんちゃらを想起せざるえないメンツだけど、思った通りというかなんというか、こっちの作品は地味でした
突き抜けたバカっぽさも微妙だし、かといって重くるしいほどのクライム感もあまりない
話の素材はそっごい楽しそうなのに、どうにも作り方がイマイチでけっきょく地味な埋もれっぱなし映画の仲間入り、みたいなね
中途半端に頭が回るのが災いしてる脳筋バカな主人公ダニエルが、なんだかんだで仲間をさそって誘拐をたくらむけどうまくいかない
それなりに計画を建ててはいるけど、けっきょくは出たとこ勝負&パワープレイで犯罪を実行していく
そんな筋肉バカが中途半端に頭つかってドタバタ騒ぎしつつ、計画を実行していく姿が見所だし楽しめる
だけど、それも最初だけですが
はじめは「バカが無駄に計画たててあたふたするクライムものか」、と面白そうな印象で期待もふくらむんだけど、ずっとそれで押し通されれば飽きもする
「これは面白い」というワンアイディアだけで、変化をつけることなくホントにそれだけでずっと描かれても観てて退屈感が増してくるだけ
いちおバカっぷりがどんどん加速していくんだけど、作ってる側がどこかで「これは犯罪を描いてる」という良心のブレーキがかかってるのか、その勢いが微妙に弾けない
悪事を過剰なまでにパフォーマンス化して、それこそ「この主人公、バカ格好いいぜ!」と思わせるくらいはっちゃけて描いてもよかったんじゃなかろうか
もちろんラストでちゃんと突き抜けた分だけ惨めに堕とすってのが前提ですが
とりあえず別のスタッフでもっとぶっとんだ描写にしたバージョンを観たいと思う一本でした
個人的評価:60点
オススメ度:そんなことよりパンプアップしようぜ
出演:マーク・ウォールバーグ / ドウェイン・ジョンソン / アンソニー・マッキー / トニー・シャルーブ / エド・ハリス
筋トレマニアのダニエルはトレーナーとしてあるていど成功したものの、自分に満足できずにいた
そこで仲間をさそって一攫千金の誘拐計画を実行しようとするのだが…
ロストエイジ的なトランスなんちゃらを想起せざるえないメンツだけど、思った通りというかなんというか、こっちの作品は地味でした
突き抜けたバカっぽさも微妙だし、かといって重くるしいほどのクライム感もあまりない
話の素材はそっごい楽しそうなのに、どうにも作り方がイマイチでけっきょく地味な埋もれっぱなし映画の仲間入り、みたいなね
中途半端に頭が回るのが災いしてる脳筋バカな主人公ダニエルが、なんだかんだで仲間をさそって誘拐をたくらむけどうまくいかない
それなりに計画を建ててはいるけど、けっきょくは出たとこ勝負&パワープレイで犯罪を実行していく
そんな筋肉バカが中途半端に頭つかってドタバタ騒ぎしつつ、計画を実行していく姿が見所だし楽しめる
だけど、それも最初だけですが
はじめは「バカが無駄に計画たててあたふたするクライムものか」、と面白そうな印象で期待もふくらむんだけど、ずっとそれで押し通されれば飽きもする
「これは面白い」というワンアイディアだけで、変化をつけることなくホントにそれだけでずっと描かれても観てて退屈感が増してくるだけ
いちおバカっぷりがどんどん加速していくんだけど、作ってる側がどこかで「これは犯罪を描いてる」という良心のブレーキがかかってるのか、その勢いが微妙に弾けない
悪事を過剰なまでにパフォーマンス化して、それこそ「この主人公、バカ格好いいぜ!」と思わせるくらいはっちゃけて描いてもよかったんじゃなかろうか
もちろんラストでちゃんと突き抜けた分だけ惨めに堕とすってのが前提ですが
とりあえず別のスタッフでもっとぶっとんだ描写にしたバージョンを観たいと思う一本でした
個人的評価:60点
オススメ度:そんなことよりパンプアップしようぜ
ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金 [DVD]
posted with amazlet at 14.07.20
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン (2014-09-10)
売り上げランキング: 21,928
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2013年5月6日月曜日
L.A. ギャング ストーリー (2012/米)
監督:ルーベン・フライシャー
出演:ジョシュ・ブローリン / ライアン・ゴズリング / ショーン・ペン / ニック・ノルティ / エマ・ストーン / アンソニー・マッキー / ジョヴァンニ・リビシ / マイケル・ペーニャ / ロバート・パトリック / ミレイユ・イーノス / サリヴァン・ステイプルトン / ホルト・マッキャラニー
1949年ニューヨークはギャングのミッキー・コーエンによって牛耳られていた
ジョン・オマラ巡査部長は警察内部の圧力も意に介さず、ひとりコーエンの息のかかった場所へ踏み込む
もっとこうノスタルジックというか、渋いハードボイルドな世界観ものかと思いきや、ホントにザ・ハリウッドアクションみたいな娯楽作品でしたね
時代背景だけ設定されているだけで、ドンパチ&カーアクションなバイオレンスコップアクションですわ
やりたい放題の悪に対し、法と上層部の圧力が枷になって苦しい立場の警察官が、目には目をとあえて罪をかぶって暴力的な行動にでるって印象をもってただけに、けっこう軽い感じで「ああ、こういうノリなのね」と力抜いて観られて気楽でした
街を牛耳るギャング、ミッキー・コーエン
正義の漢である主人公のジョンは暗黙の了解である「コーエンの息のかかった場所には手を出すな」というのを無視して捜査を続ける
そして、そんな彼に秘密裏にミッキー・コーエンをぶっつぶす任務が与えられ、メンバーを集めることに・・・というお話
もうはなから悪には容赦ない暴力で対処するスタンスな主人公で、己の正義の無力さとか警察内部の腐食とかを悩んだりしません
周りから何を言われようが悪には正義の鉄槌をくだしていく姿は素敵ですね
そんな最初っからバイオレンス捜査かますような主人公なんで、ドラマ的な要素はほぼありません
けっこうもう序盤から「ファッキンミッキーぶっつぶせ!」「オッケイ!」というノリで、ちょっと地味な「エクスペンダブルズ」をイメージしてもらえればいいかも
いかにも無骨でいかつい主人公のジョンさん、女たらしで優男なジェリーさんのコンビもおもしろい
というかむしろこのふたりだけのコンビものでも良かったんじゃなかろうか
ミッキーの残忍さはそれなりに描かれるんだけど、どうにもなんか小者感が漂うのがちょっとアレなのと、主人公たちのメンバーが中途半端に多くて描き切れてないかな、というのが個人的に気になる難点かな
あと、これだけは断言できますが、娯楽作品としてのどごしが良すぎる内容になってるため、しばらくして「この作品ってどんなんだった?」と聞かれても思い出せる気がしません
大作でもなければ特にクセのあるものでもない、ごくごく普通に楽しい娯楽作品という感じがした一本でした
個人的評価:80点
オススメ度:「L.A.ギャングストーリー リベンジ」とか作れそうだな、おい
L.A. ギャング ストーリー 予告
出演:ジョシュ・ブローリン / ライアン・ゴズリング / ショーン・ペン / ニック・ノルティ / エマ・ストーン / アンソニー・マッキー / ジョヴァンニ・リビシ / マイケル・ペーニャ / ロバート・パトリック / ミレイユ・イーノス / サリヴァン・ステイプルトン / ホルト・マッキャラニー
1949年ニューヨークはギャングのミッキー・コーエンによって牛耳られていた
ジョン・オマラ巡査部長は警察内部の圧力も意に介さず、ひとりコーエンの息のかかった場所へ踏み込む
もっとこうノスタルジックというか、渋いハードボイルドな世界観ものかと思いきや、ホントにザ・ハリウッドアクションみたいな娯楽作品でしたね
時代背景だけ設定されているだけで、ドンパチ&カーアクションなバイオレンスコップアクションですわ
やりたい放題の悪に対し、法と上層部の圧力が枷になって苦しい立場の警察官が、目には目をとあえて罪をかぶって暴力的な行動にでるって印象をもってただけに、けっこう軽い感じで「ああ、こういうノリなのね」と力抜いて観られて気楽でした
街を牛耳るギャング、ミッキー・コーエン
正義の漢である主人公のジョンは暗黙の了解である「コーエンの息のかかった場所には手を出すな」というのを無視して捜査を続ける
そして、そんな彼に秘密裏にミッキー・コーエンをぶっつぶす任務が与えられ、メンバーを集めることに・・・というお話
もうはなから悪には容赦ない暴力で対処するスタンスな主人公で、己の正義の無力さとか警察内部の腐食とかを悩んだりしません
周りから何を言われようが悪には正義の鉄槌をくだしていく姿は素敵ですね
そんな最初っからバイオレンス捜査かますような主人公なんで、ドラマ的な要素はほぼありません
けっこうもう序盤から「ファッキンミッキーぶっつぶせ!」「オッケイ!」というノリで、ちょっと地味な「エクスペンダブルズ」をイメージしてもらえればいいかも
いかにも無骨でいかつい主人公のジョンさん、女たらしで優男なジェリーさんのコンビもおもしろい
というかむしろこのふたりだけのコンビものでも良かったんじゃなかろうか
ミッキーの残忍さはそれなりに描かれるんだけど、どうにもなんか小者感が漂うのがちょっとアレなのと、主人公たちのメンバーが中途半端に多くて描き切れてないかな、というのが個人的に気になる難点かな
あと、これだけは断言できますが、娯楽作品としてのどごしが良すぎる内容になってるため、しばらくして「この作品ってどんなんだった?」と聞かれても思い出せる気がしません
大作でもなければ特にクセのあるものでもない、ごくごく普通に楽しい娯楽作品という感じがした一本でした
個人的評価:80点
オススメ度:「L.A.ギャングストーリー リベンジ」とか作れそうだな、おい
L.A. ギャング ストーリー 予告
2012年9月11日火曜日
デンジャラス・ラン (2012/米)
監督:ダニエル・エスピノーサ
出演:デンゼル・ワシントン / ライアン・レイノルズ / ヴェラ・ファーミガ / ブレンダン・グリーソン / サム・シェパード / ルベン・ブラデス / ノラ・アルヌゼデル / ロバート・パトリック / リーアム・カニンガム
CIAの隠れ家を管理するマット
そんな彼のところに尋問を受けるために元CIAの大物裏切り者であるトビンが連行されてきて、同時に謎の武装集団の襲撃を受ける
CIAに属しながら、その仕事は隠れ家であるセーフハウスの管理っつー設定の主人公その1
元CIAでありながら情報を各所に売っている裏切り者の主人公その2
事務職と現場職、というとちょっと違うけど、ようするに経験の浅い若造と経験豊富な凄腕のでこぼこコンビものですね
コンビっていうのもまたちょっと違う感じはするけど、まあ、だいたいそんな感じのよくあるサスペンスアクションですわ
何かすごい情報を持ち、尋常じゃない重武装な相手に命をねらわれるトビンさん
そんなデンジャラスな客人を実戦経験のないっぽいマットがただ一人で敵から護衛する羽目になる、というお話
場所を変え、シチュエーションを変え、とにかく追われて撃たれて殴られて蹴られて、撃ち返して殴り返して蹴り返して味方の増援がくるまで奮闘するわけで
そうこうしているうちに状況はどんどん悪化していき、同時にトビンさんの関わっていることが明らかになっていき、マットは巻き込まれまくり
とりあえずどのシーンも「なんかどっかで観たよな」という映画のワンシーンの連続で、あまり新鮮味がない
んでもって、この作品ゆえのって感じの「ここがすげえ」という点もない
トビンさんがなんか人の心を掌握するエキスパートらしいんだけど、まったく生かされてない
アクションシーンもカメラを揺らして臨場感を演出すりゃいいってバカのひとつ覚えがみえみえで、かえってなにやってるかよく分からんだけの決め手のないものに
それでもトビンさん、マットともに安易に仲良しごっこせず、それぞれがそれぞれの信念みたいのを貫く描き方はよかった
よかった・・・のに、最後はみょうにヌルくなっちゃったのは残念だなあ
とりあえずデンゼルさんの演技はさすがって感じで、そこだけは観る価値はありますね
特にトビンさんの最後の表情には「ぞわわ」っとくるものがあります
うん、人生ではじめて使ったな「ぞわわ」
そんな感じですっげえつまらないってわけでもないけど、面白くない
ただ言えるのは派手なアクションしてるのに妙に退屈な作品ってことですね
個人的評価:65点
オススメ度:悪者が悪顔すぎて分かりやすすぎるだろ
デンジャラス・ラン 予告
出演:デンゼル・ワシントン / ライアン・レイノルズ / ヴェラ・ファーミガ / ブレンダン・グリーソン / サム・シェパード / ルベン・ブラデス / ノラ・アルヌゼデル / ロバート・パトリック / リーアム・カニンガム
CIAの隠れ家を管理するマット
そんな彼のところに尋問を受けるために元CIAの大物裏切り者であるトビンが連行されてきて、同時に謎の武装集団の襲撃を受ける
CIAに属しながら、その仕事は隠れ家であるセーフハウスの管理っつー設定の主人公その1
元CIAでありながら情報を各所に売っている裏切り者の主人公その2
事務職と現場職、というとちょっと違うけど、ようするに経験の浅い若造と経験豊富な凄腕のでこぼこコンビものですね
コンビっていうのもまたちょっと違う感じはするけど、まあ、だいたいそんな感じのよくあるサスペンスアクションですわ
何かすごい情報を持ち、尋常じゃない重武装な相手に命をねらわれるトビンさん
そんなデンジャラスな客人を実戦経験のないっぽいマットがただ一人で敵から護衛する羽目になる、というお話
場所を変え、シチュエーションを変え、とにかく追われて撃たれて殴られて蹴られて、撃ち返して殴り返して蹴り返して味方の増援がくるまで奮闘するわけで
そうこうしているうちに状況はどんどん悪化していき、同時にトビンさんの関わっていることが明らかになっていき、マットは巻き込まれまくり
とりあえずどのシーンも「なんかどっかで観たよな」という映画のワンシーンの連続で、あまり新鮮味がない
んでもって、この作品ゆえのって感じの「ここがすげえ」という点もない
トビンさんがなんか人の心を掌握するエキスパートらしいんだけど、まったく生かされてない
アクションシーンもカメラを揺らして臨場感を演出すりゃいいってバカのひとつ覚えがみえみえで、かえってなにやってるかよく分からんだけの決め手のないものに
それでもトビンさん、マットともに安易に仲良しごっこせず、それぞれがそれぞれの信念みたいのを貫く描き方はよかった
よかった・・・のに、最後はみょうにヌルくなっちゃったのは残念だなあ
とりあえずデンゼルさんの演技はさすがって感じで、そこだけは観る価値はありますね
特にトビンさんの最後の表情には「ぞわわ」っとくるものがあります
うん、人生ではじめて使ったな「ぞわわ」
そんな感じですっげえつまらないってわけでもないけど、面白くない
ただ言えるのは派手なアクションしてるのに妙に退屈な作品ってことですね
個人的評価:65点
オススメ度:悪者が悪顔すぎて分かりやすすぎるだろ
デンジャラス・ラン 予告
2011年10月25日火曜日
スマグラー おまえの未来を運べ (2011/日)
監督:石井克人
出演: 妻夫木聡 / 永瀬正敏 / 松雪泰子 / 満島ひかり / 安藤政信 / 津田寛治 / 森下能幸 / 寺島進 / 松田翔太 / 大杉漣 / 阿部力 / 我修院達也 / テイ龍進 / 島田洋八 / 清川均 / 高嶋政宏 / 小日向文世
自堕落に生きていた俳優くずれの砧(きぬた)は、300万円の借金を返済するためにヤバイ臭いのする運び屋のバイトをすることに
一方、殺し屋の「背骨」と「内蔵」は暴力団、田沼組の組長がいる取引現場に踏み込んできて…
とりあえずこれ主人公は砧くんなんです…よね?
どう見ても運び屋の先輩ジョー、殺し屋の背骨、狂犬の河島にキャラを食われてて、めちゃくちゃ影が薄いんですけど
体感的にあんまり出番がないというか、脇役のポジションな感じがしてならなかった
かといってジョーや背骨が主人公にみえるような話でもないし…
その筋のプロフェッショナルたちが活躍する世界に素人が飛び込んで、いろいろとドタバタしながらも一目置かれる活躍をみせる、という黄金パターン系な内容かと思ってたけどそうでもない
ちょい役なキャスティングにも無駄にがんばってるせいで、ホントに主人公の砧くんの存在感が埋もれてしまっててもったいない、かなと
話的には運び屋と殺し屋とヤクザがあれこれしながら衝突して、砧くん大ピンチなのだ…って感じ
青年マンガ的なバイオレンスとコミカルな要素をまんま映像化しました、というような演出で、ホントにアニメっぽいというか観るマンガみたいな印象が強かったですね
キャラの立ち振る舞い、台詞回し、アクションシーンどれをとってもマンガくさい
いっそのことTVアニメでやった方がいいんじゃないのか、という感じの内容でした
まあ、でもこうわざわざ映画として作ってくれた今作も個人的にはたいへん楽しめました
背骨の超絶回避行動とか、河島の変態っぷりとか、ぜったい制作陣はノリノリで楽しんで作ってるだろ、と伝わってきて観てる方も楽しくなります
そしてこの映画を語るなら皆ぜったい口にするだろう「拷問シーンの痛さ」
いやあ、ホントにこりゃ痛いですわあ
「いやいや、痛い痛い…。はやく、はやく助けてあげて!」とガチで思わざるえない
そんな拷問シーンでも「なんでこいつはそうまでして耐えるんだ?」という疑問が常に頭についてまわるけど、そういう細かい(?)ツッコミどころは無視した方が楽しめますね
たぶん根性とか男気とか、そんな精神論的なアレがけっこうつまった映画なんだよ、と
あと、最後には覚醒する砧くんですが、最後の最後ではけっきょく影がうすいところに落ち着いてしまって、ホントにうっすい主人公だなあ、と
その分、他のキャラがイヤってくらいに観てる側を楽しませてくれたからいいけど、どうせならゲーム「SIREN」のSDKみたいにぶっとんでほしかったなあ
そんな感じなこの作品、マンガ的な独特の演出に拒否反応をしめす人もいるでしょうが、そこを受け止めた上で細かいツッコミを封印すればけっこう楽しめる一本でした
うん、かなり人を選びますね
個人的評価:80点
オススメ度:親分の奥さんの過剰演技はさすがに、ちょっと…ね
スマグラー 予告
出演: 妻夫木聡 / 永瀬正敏 / 松雪泰子 / 満島ひかり / 安藤政信 / 津田寛治 / 森下能幸 / 寺島進 / 松田翔太 / 大杉漣 / 阿部力 / 我修院達也 / テイ龍進 / 島田洋八 / 清川均 / 高嶋政宏 / 小日向文世
自堕落に生きていた俳優くずれの砧(きぬた)は、300万円の借金を返済するためにヤバイ臭いのする運び屋のバイトをすることに
一方、殺し屋の「背骨」と「内蔵」は暴力団、田沼組の組長がいる取引現場に踏み込んできて…
とりあえずこれ主人公は砧くんなんです…よね?
どう見ても運び屋の先輩ジョー、殺し屋の背骨、狂犬の河島にキャラを食われてて、めちゃくちゃ影が薄いんですけど
体感的にあんまり出番がないというか、脇役のポジションな感じがしてならなかった
かといってジョーや背骨が主人公にみえるような話でもないし…
その筋のプロフェッショナルたちが活躍する世界に素人が飛び込んで、いろいろとドタバタしながらも一目置かれる活躍をみせる、という黄金パターン系な内容かと思ってたけどそうでもない
ちょい役なキャスティングにも無駄にがんばってるせいで、ホントに主人公の砧くんの存在感が埋もれてしまっててもったいない、かなと
話的には運び屋と殺し屋とヤクザがあれこれしながら衝突して、砧くん大ピンチなのだ…って感じ
青年マンガ的なバイオレンスとコミカルな要素をまんま映像化しました、というような演出で、ホントにアニメっぽいというか観るマンガみたいな印象が強かったですね
キャラの立ち振る舞い、台詞回し、アクションシーンどれをとってもマンガくさい
いっそのことTVアニメでやった方がいいんじゃないのか、という感じの内容でした
まあ、でもこうわざわざ映画として作ってくれた今作も個人的にはたいへん楽しめました
背骨の超絶回避行動とか、河島の変態っぷりとか、ぜったい制作陣はノリノリで楽しんで作ってるだろ、と伝わってきて観てる方も楽しくなります
そしてこの映画を語るなら皆ぜったい口にするだろう「拷問シーンの痛さ」
いやあ、ホントにこりゃ痛いですわあ
「いやいや、痛い痛い…。はやく、はやく助けてあげて!」とガチで思わざるえない
そんな拷問シーンでも「なんでこいつはそうまでして耐えるんだ?」という疑問が常に頭についてまわるけど、そういう細かい(?)ツッコミどころは無視した方が楽しめますね
たぶん根性とか男気とか、そんな精神論的なアレがけっこうつまった映画なんだよ、と
あと、最後には覚醒する砧くんですが、最後の最後ではけっきょく影がうすいところに落ち着いてしまって、ホントにうっすい主人公だなあ、と
その分、他のキャラがイヤってくらいに観てる側を楽しませてくれたからいいけど、どうせならゲーム「SIREN」のSDKみたいにぶっとんでほしかったなあ
そんな感じなこの作品、マンガ的な独特の演出に拒否反応をしめす人もいるでしょうが、そこを受け止めた上で細かいツッコミを封印すればけっこう楽しめる一本でした
うん、かなり人を選びますね
個人的評価:80点
オススメ度:親分の奥さんの過剰演技はさすがに、ちょっと…ね
スマグラー 予告
2011年9月13日火曜日
狂い咲きサンダーロード (1980/日)
監督:石井聰亙
出演:山田辰夫 / 戒谷広 / 大池雅光 / 中島陽典 / 小林稔侍 / 南条弘二 / 森村明美 / 木村明宏 / 清末裕之 / 広世克則 / 大関正洋 / 小島正資 / 北原美智子 / 大森直人
数多の暴走族チームが存在する街「サンダーロード」
しかし最近は警察のしめつけもきびしく、各チームは連合となり大人しく「愛される暴走族」を目指す流れになっていたが…
ゲームの「ノーモアヒーローズ」のなんかのサイトで見かけたタイトル
いわゆるダメな方に青春爆発してるワルどものお話なんですが、微妙に世紀末救世主っぽい世界観がたまりません
特に話が進むにつれて味がでてくる主人公の仁と大人代表の剛の存在感がすごいですね
逆にその他の暴走族メンバーが有象無象な感じになってるのが残念
ボーッと見てるとキャラの区別がつかなくなるかもしれません
話的には警察が怖くて日和った各暴走族チームの面々が、もう無茶とかしないで、警察に目をつけられない範囲でバイク乗ろうぜって風潮に嫌気がさしてる仁
いよいよもって若さ爆発の仁はすべてを敵に回していろんな意味で暴走を始める…という感じ
まあ、でもいくら日和ったとはいえ各チームは仁にコケにされればキレるわけで、調子こいてる仁が邪魔になるわけで
そんな爆走少年ケンカ映画かと思ってたら…なんか途中から物語が変な方向にシフトしていき、それにともなってどうしようもない不良な仁が「なんかちょっとカッコイイ」と思えるようになってきます
そして大人代表の「スーパー右翼」に属するおっさん剛がまたナイスキャラすぎて困らない
おまえは仁のナニを狙ってたんだと言わざるえない
そんなキャラの存在もそうですが全体的にかなり荒削りながら、勢いがすごいんですね
キレてる馬鹿野郎どもが暴走するエネルギーをまんま映像化したのか、ってくらいパワフル
ツッコミどころは満載なのに「んなこたあ、どうでもいいんだよ」と思ってしまうくらい変な魅力がある
そこはまあカルトムービーって言われる所以かもしれないですが、ホントに冷静に観ればつまらないのに、熱いバカを観てるだけでなんか楽しいんですね
しょうじきかなり観る側を選ぶ作品だと思うし、ダメな人はまったくおもしろさの欠片も感じないだろうな、と
手放しで最高におもしろい、とは言えないけどおもしろい
自分がおもしろいと思えればそれでいいじゃない、という感じの好き嫌いハッキリ分かれる一本でしょう
個人的評価:80点
オススメ度:泉谷しげるの曲をこれほどカッコイイと思ったことはない
出演:山田辰夫 / 戒谷広 / 大池雅光 / 中島陽典 / 小林稔侍 / 南条弘二 / 森村明美 / 木村明宏 / 清末裕之 / 広世克則 / 大関正洋 / 小島正資 / 北原美智子 / 大森直人
数多の暴走族チームが存在する街「サンダーロード」
しかし最近は警察のしめつけもきびしく、各チームは連合となり大人しく「愛される暴走族」を目指す流れになっていたが…
ゲームの「ノーモアヒーローズ」のなんかのサイトで見かけたタイトル
いわゆるダメな方に青春爆発してるワルどものお話なんですが、微妙に世紀末救世主っぽい世界観がたまりません
特に話が進むにつれて味がでてくる主人公の仁と大人代表の剛の存在感がすごいですね
逆にその他の暴走族メンバーが有象無象な感じになってるのが残念
ボーッと見てるとキャラの区別がつかなくなるかもしれません
話的には警察が怖くて日和った各暴走族チームの面々が、もう無茶とかしないで、警察に目をつけられない範囲でバイク乗ろうぜって風潮に嫌気がさしてる仁
いよいよもって若さ爆発の仁はすべてを敵に回していろんな意味で暴走を始める…という感じ
まあ、でもいくら日和ったとはいえ各チームは仁にコケにされればキレるわけで、調子こいてる仁が邪魔になるわけで
そんな爆走少年ケンカ映画かと思ってたら…なんか途中から物語が変な方向にシフトしていき、それにともなってどうしようもない不良な仁が「なんかちょっとカッコイイ」と思えるようになってきます
そして大人代表の「スーパー右翼」に属するおっさん剛がまたナイスキャラすぎて困らない
おまえは仁のナニを狙ってたんだと言わざるえない
そんなキャラの存在もそうですが全体的にかなり荒削りながら、勢いがすごいんですね
キレてる馬鹿野郎どもが暴走するエネルギーをまんま映像化したのか、ってくらいパワフル
ツッコミどころは満載なのに「んなこたあ、どうでもいいんだよ」と思ってしまうくらい変な魅力がある
そこはまあカルトムービーって言われる所以かもしれないですが、ホントに冷静に観ればつまらないのに、熱いバカを観てるだけでなんか楽しいんですね
しょうじきかなり観る側を選ぶ作品だと思うし、ダメな人はまったくおもしろさの欠片も感じないだろうな、と
手放しで最高におもしろい、とは言えないけどおもしろい
自分がおもしろいと思えればそれでいいじゃない、という感じの好き嫌いハッキリ分かれる一本でしょう
個人的評価:80点
オススメ度:泉谷しげるの曲をこれほどカッコイイと思ったことはない
狂い咲きサンダーロード [DVD]
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ビデオメーカー (2009-03-06)
売り上げランキング: 22075
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2010年3月28日日曜日
カメレオン (2008/日)
監督:阪本順治
出演:藤原竜也 / 水川あさみ / 塩谷瞬 / 豊原功補 / 波岡一喜 / 柄本佑 / 西興一朗 / 街田しおん / 菅田俊 / 萩原聖人 / 平泉成 / 谷啓 / 犬塚弘 / 加藤治子 / 岸部一徳
とあるいわくありげな現場を目撃してしまった伍郎と仲間たち
後日、ニュースを見た彼らはとてつもない事態に巻き込まれてしまったと気づくのだった
いやあ、なんというかすっごい評価に困る作品ですね
個人的には、ホントに個人的にはすっごい面白いんですが、手放しで褒められる…と言い切れない所が情けない
一言でいえば古き良き昭和の時代の作品を観てるような感じで、おそらく目指してるところもそこら辺だと思います
現代作品ながら昭和映画をエミュレートしてるわけですが、多少の違和感はあるもののかなりその再現度は良い具合でしたね
冒頭の胡散臭い女占い師と胡散臭い客のやりとりから始まって、ある結婚式の場にチンピラが乱入、伍郎たちが怪しげな現場を目撃、なんかジジイとババアの一座と暮らす伍郎…しょうじきこの作品がどんなものか、どういう方向に向かうのかつかみきるまで時間がかかります
ですが、そんな観てる側の手探り状態は退屈や不安感より「どういう流れなんだ」と気になる好奇心の方が勝つため、作品になんともいえない吸引力があるのは確か
そんな複雑な話ではないんだけど、ひとつひとつの設定を拾っていって人物像なんかをあるていど行間を埋める感じで観る必要があるかもしれません
そういう意味で頭からっぽにして観るアクションというより、雰囲気や世界観に入れたもの勝ちな印象があります
レトロで昭和を意識してる、と完全に理解できる中盤の伍郎の屋内格闘シーン
スタイリッシュさや、過度の盛り上げ音楽、かっこいいカメラワークや決めポーズなんか一切なく、ホントに雑で武骨でいい感じな適当感が楽しくてしかたない
このシーンまで観てダメだと思った人は、完全にこの作品と合わないかもしれません
冒頭の伍郎と女占い師の絡み、中盤の格闘シーン、そしてまたもや盛り上がる音楽もなく淡々と描かれるカースタント、さらに終盤のバカ演出と紙一重の銃交換シーン、ここら辺が「なんか合わないなあ」と思う人も多いかも知れません
もちろん個人的にはすべて好きなシーンです
なんかすごい経歴があるようなないような伍郎だけど、そのスタイルは洗練されたものがない武骨できれい事のない暴力そのもの
そんな主人公の魅力がこの作品を支えてるんですが、ぶっちゃけ藤原竜也だと物足りなさを感じずにいられない
見た目は問題ないんだけど、昭和を意識した作品の中で彼だけが「作り物の昭和の演技をしてる」っぽさがありありしてて残念
あとヒロインもきれいすぎる
脇がかなり良い味だしてるだけに、よけいに主人公とヒロインがじゃっかん浮いてるかも
一見、無駄に見えたり強引に見えるシーンを、「ああ、なんか分かるわ」と懐かしむような見方ができる人にとっては楽しめる作品
逆にスタイリッシュでアップテンポなとりあえず派手派手なアクションがなきゃ!って人は退屈に思えるでしょうね
いや、これ本当に微妙な作品で、このギリギリ楽しいようなそうでもないようなっていう「良い意味での微妙さ」がなんか中毒的な感じで心地良い
何とも言えない喉にひっかかるこの感覚、繰り返ししつこいですが個人的には大好きです
個人的評価:85点
オススメ度:女が絡まないとブチキレない男、ゴーロ
カメレオン 予告
出演:藤原竜也 / 水川あさみ / 塩谷瞬 / 豊原功補 / 波岡一喜 / 柄本佑 / 西興一朗 / 街田しおん / 菅田俊 / 萩原聖人 / 平泉成 / 谷啓 / 犬塚弘 / 加藤治子 / 岸部一徳
とあるいわくありげな現場を目撃してしまった伍郎と仲間たち
後日、ニュースを見た彼らはとてつもない事態に巻き込まれてしまったと気づくのだった
いやあ、なんというかすっごい評価に困る作品ですね
個人的には、ホントに個人的にはすっごい面白いんですが、手放しで褒められる…と言い切れない所が情けない
一言でいえば古き良き昭和の時代の作品を観てるような感じで、おそらく目指してるところもそこら辺だと思います
現代作品ながら昭和映画をエミュレートしてるわけですが、多少の違和感はあるもののかなりその再現度は良い具合でしたね
冒頭の胡散臭い女占い師と胡散臭い客のやりとりから始まって、ある結婚式の場にチンピラが乱入、伍郎たちが怪しげな現場を目撃、なんかジジイとババアの一座と暮らす伍郎…しょうじきこの作品がどんなものか、どういう方向に向かうのかつかみきるまで時間がかかります
ですが、そんな観てる側の手探り状態は退屈や不安感より「どういう流れなんだ」と気になる好奇心の方が勝つため、作品になんともいえない吸引力があるのは確か
そんな複雑な話ではないんだけど、ひとつひとつの設定を拾っていって人物像なんかをあるていど行間を埋める感じで観る必要があるかもしれません
そういう意味で頭からっぽにして観るアクションというより、雰囲気や世界観に入れたもの勝ちな印象があります
レトロで昭和を意識してる、と完全に理解できる中盤の伍郎の屋内格闘シーン
スタイリッシュさや、過度の盛り上げ音楽、かっこいいカメラワークや決めポーズなんか一切なく、ホントに雑で武骨でいい感じな適当感が楽しくてしかたない
このシーンまで観てダメだと思った人は、完全にこの作品と合わないかもしれません
冒頭の伍郎と女占い師の絡み、中盤の格闘シーン、そしてまたもや盛り上がる音楽もなく淡々と描かれるカースタント、さらに終盤のバカ演出と紙一重の銃交換シーン、ここら辺が「なんか合わないなあ」と思う人も多いかも知れません
もちろん個人的にはすべて好きなシーンです
なんかすごい経歴があるようなないような伍郎だけど、そのスタイルは洗練されたものがない武骨できれい事のない暴力そのもの
そんな主人公の魅力がこの作品を支えてるんですが、ぶっちゃけ藤原竜也だと物足りなさを感じずにいられない
見た目は問題ないんだけど、昭和を意識した作品の中で彼だけが「作り物の昭和の演技をしてる」っぽさがありありしてて残念
あとヒロインもきれいすぎる
脇がかなり良い味だしてるだけに、よけいに主人公とヒロインがじゃっかん浮いてるかも
一見、無駄に見えたり強引に見えるシーンを、「ああ、なんか分かるわ」と懐かしむような見方ができる人にとっては楽しめる作品
逆にスタイリッシュでアップテンポなとりあえず派手派手なアクションがなきゃ!って人は退屈に思えるでしょうね
いや、これ本当に微妙な作品で、このギリギリ楽しいようなそうでもないようなっていう「良い意味での微妙さ」がなんか中毒的な感じで心地良い
何とも言えない喉にひっかかるこの感覚、繰り返ししつこいですが個人的には大好きです
個人的評価:85点
オススメ度:女が絡まないとブチキレない男、ゴーロ
カメレオン 予告
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