出演:スックイン・リー / ポール・ドーソン / PJ・デボーイ / リンゼイ・ビーミッシュ / ラファエル・バーカー / ジェイ・ブラナン / ピーター・スティクルス
様々な愛の悩みを抱えるニューヨークの男と女たち
今宵も答えを求めてショートバスを訪れるのだった
開始早々に自分で自分のナニを口でアレする男、それを覗き見する男、女王様プレイをする女、絶倫ファックをする夫婦…これはしょっぱなからテンションが上がらざるえない
大好物の下ネタ連発コメディか、と期待がそりたちます
しかし実際は…いや、ホントに真面目な下ネタ映画でしたね
くだらないネタを大真面目にやっておもしろおかしく見せるのとも違って、本気でセックスありきの愛について描いてます
九割方が同性愛っぽい展開で、というか同性も異性も関係なく自分なりの愛を模索する場所が「ショートバス」というところ
物語の底につねに重たいものが流れていて、そのおかげでどんなに下ネタを連発しても軽いコメディにならなりません
登場キャラがみんな本気で性の悩みを抱えていて、話が進むにつれてそれがじょじょに浮き彫りになってくるわけですが、その描かれる過程がホントにおもしろい
「なんでこんなホモ野郎たちの話に見入ってるんだ」と思いつつも、なんか食い入るように観続けてしまう魅力がありますね
ロマンス的な要素もあって、ラストに続く流れの中でもびっくりするほど安っぽくならないから不思議
明らかにジャンクフードを食べてるのに、意外なほどに安っぽさを感じないみたいな感覚
演出もちゃんと観てればギリギリ理解できるような描き方で、こういう作風はホントに観てて気持ちいい
あからさまに「映画的にこういう流れになるんだろ」という感じも薄いし、「はあ?意味わかんねえよ」みたいなのもない
はっきりと「これこれこうだから、そういう風になった」ってのじゃなく、「言葉ではうまく説明できないけど、分かる」という感覚で伝わってくる作品
観ててなんか「ヘドウィグ」っぽいよな、と思ってたら同じ監督作品で納得
俗っぽいけど安っぽくない、なんとも不思議な魅力のある一本でした
個人的評価:85点
オススメ度:部屋の明かりをすべてロウソクにするのもいいね
ショートバス 予告
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