監督:ジャン・ピエール・ジュネ
出演:ダニー・ブーン / アンドレ・デュソリエ / ニコラ・マリエ / ジャン・ピエール・マリエル / ジュリー・フェリエ / オマール・シー / ドミニク・ピノン / ヨランド・モロー / ミシェル・クレマデ / マリー・ジュリー・ボー / ジャン・ピエール・ベッケル
幼い頃に父親を地雷処理の事故で亡くしたバジル
大人になりレンタルビデオショップで働いていたバジルは、ある日、銃撃事件に巻き込まれて頭に銃弾を残した生活を余儀なくされるのだった
なんともいえない世界観を楽しむ雰囲気映画って感じの内容
どうにもこうにも「こういう作品です」という説明が微妙に難しいホントに普通じゃない映画ですね
コメディ要素が強いですが、けっこうブラックなユーモアもあり、それでいてブラックすぎず心暖かくなる展開がくるようでこない
普通ならこういう展開にするだろ、という予測からちょっと外れてるのがおもしろい作品かもしれません
話的には頭に銃弾を受け、摘出するのも難しいというので、銃弾を頭に残したままいつ死ぬか分からない状態での生活を余儀なくされるバジルさん
その銃撃事件を境に職を失い、どんどん転落人生を歩むことになるんですが、持ち前の性格からネガティブになりすぎないナイスな根性でホームレス生活を続ける
その姿を見ていた男が廃品を再利用するゴミ山の仲間の家族として迎え、そこで暮らし始めたバジルさんは偶然にも父を殺した地雷のメーカーと頭に残った銃弾のメーカーを見つけだす
で、その会社に仲間といっしょに復讐してやろうって展開
最初はどこか憎めない感じのバジルさんが明るく前向きに転落人生を歩みながら、ちょっとしたイタズラで兵器会社をギャフンといわせてやる話かと思ってました
でも、いざはじまってみると、どうもそういうよけいな「○○ものか」みたいな想像は無用だと分かります
ホントにありのまま、この作品じたいを受け入れるしかない、と
復讐する相手が大元である兵器製造販売会社ってところにいきなりなることからも、微妙な普通じゃなさがでてます
それでもバジルさんが良キャラであることは変わりないし、他の仲間もいちいち個性的でへんてこな人ばかり
そのドタバタを観ていても十分に楽しいですね
ただ雰囲気を楽しむ作品ゆえに、やっぱり合わない人にはとことん合わないだろうな、ってのも確か
良い意味で普通じゃないけど、逆に言えば普通を期待してるとひどく中途半端で微妙にみえる
あとは復讐パートがけっこう長くて、そこに至るまでのバジルさんの日常とか、仲間との絆みたいなものの描かれ方がじゃっかん物足りないかもしれません
転落人生、仲間との出会い、復讐相手の発見までがちょっと急ぎ足な気がしないでもない
まあ、なにはともあれ内容はアレとしても記憶に残る映画ってことだけは確か
もう半歩ずれれば間違いなくクソ映画になってるという危ういバランスが観てておもしろい、そんな作品でした
個人的評価:90点
オススメ度:まったり系ちょい感動ハートフル映画・・・ではない
ミックマック 予告
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