出演:大森南朋 / 玉山鉄二 / 柴田恭兵 / 中尾彬 / 松田龍平 / 栗山千明 / 高良健吾 / 遠藤憲一 / 嶋田久作 / 小市慢太郎 / グレゴリー・ペッカー / 脇崎智史 / 志賀廣太郎
アカマ自動車が劉一華による買収の危機におちいる
それを救おうとする芝野は、かつて幾多の派手な企業買収でハゲタカと呼ばれ日本を騒がせた男・鷲津にコンタクトをとるのだが…
日本を舞台に外資系ファンドによる企業買収と再生を描いたマネーゲームドラマ、その映画版ですね
とりあえずというか、なんというか、完全にドラマ版の最終回を引き継いだストーリーになっていて、人物やら設定やらいっさい説明ないままに話が展開します
ドラマを追ってきた身としては回りくどい説明がなくて、いきなり本編楽しめるのはいいんですが、やっぱり一本の映画作品としては成り立ってない感が強い
ドラマ版を簡略して書くと、人情味があって正義感の強い企業再生担当の芝野、外資系企業から日本を買い叩くためにやってきた鷲津の対立を描いた作品
ふたりは対立しているうちに、芝野も鷲津もつまるところ日本企業を再生したいという願いは一緒だけど手法が違うということが分かってきて、その中で冷徹なイメージだった鷲津も実は根は熱い奴だと見えてくる
頭脳と金と人情が錯綜するマネーゲームを、難しい単語が飛び出しながらも内容はかなり分かりやすく描いていて、経済のことを知らなくてもドラマとして楽しめるものでした
で、この映画版ではけっこうありがちな、成長した鷲津対かつての鷲津のような冷徹な男という図式をメインに、アカマ自動車の取り合いを描いてます
いわゆる若造が強気な策略で先輩を追いつめるんだけど系の内容ですね
若造の劉の描き方、ドラマ版でのキャラの扱いがよくできていて、鷲津の策略対劉の策略は観ていて楽しい
しかし、それもあくまでドラマ的な楽しさで、作品の構成しかり映画的な楽しさではない気がしてなりませんが
あとは序盤の鷲津の堕落っぷりの説明が貧弱なのと、クライマックスの逆転劇があっさりしすぎている上に、丁寧に描きすぎたゆえに逆転の爽快感がない感じに
そこからの劉の内面の描写はよかったけど、ちょっとラストはバタバタだったかなあ、と
特にアメリカを買い叩くという所が、どうも軽い感じになってる気がしてならない
どうせならドラマであと4話くらいかけてじっくりやればよかったんじゃなかろうかと
そんな感じでドラマの続きのドラマ作品としてはおもしろい、けど映画としては微妙な一本でした
個人的評価:70点
オススメ度:買い叩く
ハゲタカ 予告
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