2012年6月12日火曜日

幸せへのキセキ (2011/米)

監督:キャメロン・クロウ
出演:マット・デイモン / スカーレット・ヨハンソン / トーマス・ヘイデン・チャーチ / パトリック・フュジット / エル・ファニング / ジョン・マイケル・ヒギンズ / コリン・フォード / マギー・エリザベス・ジョーンズ / アンガス・マクファーデン / カーラ・ギャロ / J・B・スムーヴ / ステファニー・ショスタク / マイケル・ペインズ / キム・ホイットリー / トッド・スタントン / ピーター・リーガート / ロベルト・モンテシーノス / デシー・リディック




妻を亡くしたばかりのベンジャミンは反抗的な息子と素直な幼い娘とともに暮らしている
ある日、失業したベンジャミンは同時期に息子が退学処分になったのを機に引っ越すことにしたのだが、そこは閉園した動物園付きの家だった

実話ベースの映画とか「ソウル・サーファー」みたいなのもあるけど、どうせこれはそれこそありきたりな眠たい作品なんだろうなあ、と期待してなかったんですが・・・こりゃあ面白い
しょうじき個人的な見所は動物だけだろうと思ってただけに良い意味で期待を裏切られましたね
基本はコメディなみにコミカルに話は進み、妻(母親)を亡くしたという重苦しい描写はあまりありません
かといってその死を軽々しく扱っているでもなく、いいさじ加減になってます

夢、絆、愛、とかガッチガチの重めの感動ものではなく、なんともほほえましい系の良い話がいくつもつまってる感じの作品
個人的に原作マンガ版は未読ですがアニメ版の「宇宙兄弟」をみてる感覚に近いものをおぼえましたね
ひとつの目標に向かってわりと強い大人の主人公が、ちょっとした困難の数々を乗り越えてより強くなっていく心地よさ、みたいな感じ

主人公のお父さんは話の始まりからホントに「強くて優しい良いお父さん」で、妻を亡くしてダメな父親をやってしまう一面はあるにはありますが、基本的にがんばってるナイスファーザーっぷりが素敵です
それでも妻のこととか、息子のこととか、動物園のこととか、色々な良いこと悪いことを経験していき、すべてにポジティブにぶつかっていくことで乗り越えていく様が楽しい
そしておのずと周りの人や動物も輝いてきておもしろくなってきます

なにより珍しくちゃんと父性のドラマを描いてくれてる内容がいいです
すべてを包み込み、許し、愛する母性的な話はけっこうよくありますが、こういう男の「理屈じゃない」感じの父性の話はあまりないんですよね
気になる点としては父ちゃんの新しいロマンスが蛇足な気がするところと、細かい良い話がつまってるのはいいけどやっぱりひとつずつのエピソードがじゃっかん軽いかな、と
特にケリーさんとの顛末がちょっと、ね
亡き妻とのエピソードで一本にまとめといてくれた方がスッキリするんじゃないかなあ

ちょっとした不満点はあるにはありますが、もう父と息子のエピソードだけでもそのマイナス要素に大きく勝ってるし、ホントに自然と微笑みが浮かぶエピソードに満ちた一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:PBし




幸せへのキセキ 予告

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