監督:タナダユキ
出演:永山絢斗 / 田畑智子 / 原田美枝子 / 窪田正孝 / 三浦貴大 / 小篠恵奈 / 田中美晴 / 銀粉蝶 / 梶原阿貴 / 吉田羊 / 藤原よしこ / 山中崇 / 山本浩司
コスプレをして人妻の里美とお金で肉体関係をむすぶ高校生の卓己
ある日、同級生で片思いの女の子から告白された彼は、里美との縁を切ろうとするが…
コスプレ人妻との情事をからめた青春恋愛ドラマっぽい内容なんだろうな、と思ってけっこう軽い気持ちで観たんですが、なんともズッシリドスンとくるちょっと重い話でした
しょうじき個人的にこの作品の内容を適切に完全に理解できた、とは胸をはって言えません
生きることというか、人生というか、「それでも」と言い続けることができるか否かとか、そんな感じのことを描いているのかなあ
とか鑑賞後にぼんやりした頭で公式サイトをのぞいてみてそこに答えが書いてあったわ
「性」と「生」…うん、確かにそんな作品でしたね
里美の演じる「あんず」と卓己の演じる「むらまさ」によるコスプレ情事
里美は卓己に金を払い関係を続けるが、一方的に別れ話を突きつけられる
卓己に両思いの彼女ができたことが原因であったが、彼は「こんな関係を続けるわけには」という正論で別れを告げる
そんな肉体の欲におぼれる卓己の話、そしてそこからこの非日常にすがる里美の話が重ねられていく
そこからさらに次々といろんな人の話がオムニバスっぽく描かれていく
単純に「あんず」と「むらまささま」のあれこれって話だけかと思ってたんだけど、卓己の友だち福田くん自身&周りの人たちのエピソードやら、卓己の母ちゃんのエピソードとかいろんな話がつまってます
最初は卓己サイドのドラマが薄くって物足りないと感じたけど、観ていくうちにそんなことは気にならないくらいおもしろくなっていきます
とりあえず「完全な人間なんていない」って感じで「矛盾する気持ちを抱える生の人間」をシンプルに難しくなりすぎずに描いてると思う
ただ、これは個人的な理解力の問題かもしれないけど、ちょっとまとまりが弱いかな、と
エピソードが重ねられていくのはいいんだけど、「いったいどうつながるんだ」という不安が観てる間にわきあがりました
けっきょくのところ、私の頭ではぼんやりとしか各エピソードがつながらなかった
「なるほど、そういう話だったのか」というスッキリしたまとまりを感じられず…っていうのはやっぱり完全に理解できてないからなんだろうなあ
哲学ドラマというか青春ドラマというか、確かにおもしろいんだけど、もっと賢い人が観たら相当たのしめる作品なんじゃないかな、と思える一本でした
個人的評価:85点
オススメ度:むらまささまはそんなこと言わない
ふがいない僕は空を見た 予告
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