2014年4月27日日曜日

そこのみにて光輝く (2014/日)

監督:呉美保
出演:綾野剛 / 池脇千鶴 / 菅田将暉 / 高橋和也 / 火野正平 / 伊佐山ひろ子 / 田村泰二郎

日々を自堕落に暮らす達夫は、ある日、パチンコ屋で調子の良い男の拓児と出会う
拓児の家に連れてこられた達夫は、そこで千夏と出会い徐々にひかれていく

偶然に出会った男女、どこか影のある感じなふたりが辛い現実に悩みながらもイチャイチャしていく、ってな大人のちょっとダークなロマンス
なんだけど、そんなふたりだけのドラマだったらちょっと退屈だったかもしれんね
なんといっても千夏の弟であり、達夫に絡んでくる拓児の存在が非常に大きい
そのキャラのおかげで作品にグッと面白味が出てきてると言わざるえない

自堕落に暮らす主人公の達夫には傷みをともなう過去があり、ヒロインの千夏にも体を売っているほかにも闇を抱えている
さらに拓児や千夏の両親にも問題があり、人並みに男女のつき合いを求めるほどに闇の部分が明らかになって、同時に濃くなっていく、と
ホントに闇を抱えた男女の恋愛話ってだけなら、しょうじき退屈なだけですが、主人公周りの登場人物たちの存在が良いスパイスになってる感じですね

序盤はヒロインの千夏が抱える部分が描かれ、徐々に達夫の過去が分かってきて、救われないまでもまだ希望は持てる
だけど、そこから畳みかけるように千夏周りの闇がどんどん濃くなっていくのが作品てきにおもしろい
まあ、おもしろいというか気持ち悪いというか、なんというか、ね
最初こそめんどくさい男女+その弟の自縄自縛ストーリーと思わせといて、みごとに男女の間の熱に浮かれてて見えない(ふりをしてた)暗部に打ちのめされます

だけど、これは個人的になんだけど、もうちょっと効果的にドラマを残酷で深く印象づける描き方も工夫できたんじゃないかな、とちょっと思えた
ぎりぎり退屈さは感じないけど、こう、ガツンとくる感じが物足りないんですよね
そんな感じで個人的にいろんな意味で印象に強く残る作品というとこまでいかない一本でした

個人的評価:80点
オススメ度:体当たり演技、特にファックシーンは見応えあるっちゃあ、ある




そこのみにて光輝く 予告

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