2017年9月27日水曜日

ユリゴコロ (2017/日)

監督:熊澤尚人
出演:吉高由里子 / 松坂桃李 / 松山ケンイチ / 佐津川愛美 / 清野菜名 / 清原果耶 / 木村多江

恋人の千絵が失踪し、さらに父が癌を患っていると分かった亮介
複雑な心境の中、父の家で「ユリゴコロ」と書かれた一冊のノートを見つける

それほど気にかけていなかった作品でしたが、ホラー映画だったのかと思うような序盤にすっかり引き込まれていった
静かな狂気と暗い瞳の演出にみごとにハマり、主人公がノートから目を離しても息苦しさからの解放とともに続きがたまらなく知りたくなる
ノートの話の外でも恋人の失踪という事件が並行して進み、作品的にもどうつながっていくか期待も高まった
だけどその恋人の真相が分かってから、ちょと「ん?」という違和感を覚え、ノートのネタバレがされてから急激に冷めていく感じになる
役者さんたちの熱演、変わらぬ演出の巧みさはいいけど、それでも終わりが近づくにつれてなんか安っぽい路線になってる気がしないでもない
まったく共感できないラストあたりの話と作品内での空気感の温度差、なんか気持ちが剥離されたような感覚という意味では前半と同じ気持ち悪い内容ではありました

個人的評価:75点
オススメ度:感動系胸くそ悪い映画



ユリゴコロ 予告

スクランブル (2017/仏)

監督:アントニオ・ネグレ
出演:スコット・イーストウッド / フレディ・ソープ / アナ・デ・アルマス / ガイア・ワイス

高級車の窃盗を生業としているアンドリューとギャレットのフォスター兄弟
ある日、盗んだ車が運悪く麻薬王が手に入れたもので、ふたりは襲われてつかまってしまう

高級車に美男美女、そしてノリノリのBGMという見せかけだけの薄っぺら映画のようで単純にそれだけでもなかった
「ワイルドスピード」っぽいイメージがすりこまれたけど、窃盗計画をメインにしたクライムアクションな内容でしたね
主人公ふたりもどっちもちゃんとキャラが立っていて、どちからが添え物になっている感がないのはよかった
話じたいもそつなく騙し騙されの要素を含んでいるため、アクションシーンとの盛り上がりの相乗効果で飽きることなく最後まで楽しめる
細かいツッコミどころはあるけど、そこを勢いで誤魔化されても悪い気分にはならなかった
あわよくば続編を、っていう下心が見て取れるけど、続きが観たい気もするしこれでやめといた方がいいような気がしないでもない

個人的評価:75点
オススメ度:車の吹っ飛び空中爆破はバカっぽくて好き



スクランブル 予告

2017年9月24日日曜日

アフターマス (2016/米)

監督:エリオット・レスター
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー / スクート・マクネイリー / マギー・グレイス / グレン・モーシャワー / マーティン・ドノバン / ハンナ・ウェア

空港へ妻と娘をむかえにきたローマンは、到着が遅れている便について訪ねると別室へ通される
そして、彼は妻子の乗った飛行機が事故にあい、生存は絶望的だとしらされるのだった

アクション俳優がそれを封印した作品に挑む、というのは珍しいことじゃないけど、そういったことが気にならないくらいにハマり役な本格的なヒューマンドラマだった
主人公のローマンはもちろん、管制官のジェイクが抱えて持て余す心の傷がスクリーンを通して鮮明に見て取れる
単純に加害者と被害者という言葉では言い表せないだろうけど、ローマンとジェイクどちらの気持ちも痛いほど分かる
法的な解決やネックレス発見の美談、様々な誹謗中傷に心からの同情、それらが周りでどんな作用をしようと結局は外界から断たれた本人たちの傷が際だつだけなのが見応えある
ただの同情や苦悩ドラマだけにおさまらず、なんともいえない衝撃も兼ね備えているために最後まで退屈することなく楽しめました
あのシュワちゃんが、とネタにされるのがもったいない一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:ナチュラルなシュワちゃんのシャワーシーンの衝撃



アフターマス 予告

2017年9月20日水曜日

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール (2017/日)

監督:大根仁
出演:妻夫木聡 / 水原希子 / 新井浩文 / 安藤サクラ / 江口のりこ / 天海祐希 / リリー・フランキー / 松尾スズキ

奥田民生にあこがれる雑誌編集者のコーロキ
ある日、仕事で知り合った女性のあかりにひとめぼれし、なんとかアピールするも空回りが続くのだった

ベースはおもしろい、なのに所々でガッカリ要素が良い部分を見事に相殺している微妙な作品でした
出てくる役者さんたちの演技がみなすばらしく、その演じるキャラに集中したいのにバックに流れる奥田民生の曲が邪魔をしてくる
けして曲が悪いわけじゃなく、そういう演出がたまらなくダサくて話の流れから意識が引きはがされる感じ
観ていてたまる一方のあかりへのヘイト、馬鹿で情けないながらもコーロキへ感情移入してしまう痛がゆい感じはおもしろい
そしてラストではモヤモヤした感情がちょっとは吐き出されて気持ちも落ち着くけど、それでもパーティシーンの茶番っぽい粗さが後をひいて完全にはすっきりしない
カラッと笑い飛ばす大人青春ラブコメか、分人とかテーマ性を強くしたどろっと濃厚な恋愛人間ドラマか、けっきょくどっちつかずで混ざりあってない気持ち悪さがちょっと残る一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:このキャスティングゆえにギリ観られる感はある



奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール 予告

2017年9月18日月曜日

人生フルーツ (2016/日)

監督:伏原健之
出演:津端修一 / 津端英子

愛知県の高蔵寺ニュータウンで暮らす津端さん老夫妻
建築家である夫とともに、妻は裏庭の土を耕し野菜や果実を育てているのだった

映像作品として輝いている瞬間を切り取っていると分かっていても、これだけのキラメキに満ちた日々があることに心が洗われる
老いてなお枯れるどころか彩り鮮やかに美しく、逞しくエネルギーに満ちた姿が愛おしい
畑仕事や日々のスローライフが道楽ではなく、建築家としての人生のバックボーンがあるからこそ、常に夢に描いた人生のマスタープランへ向けて生きる説得力が感じられる
ゆったりのんびりしたような暮らしであっても、いつであってもコツコツと作り出す手を止めない努力がまぶしすぎて、何かにつけて言い訳を探して動き出さない自分が情けなくなる
コツコツと小さいことからでも自分の手で、易い言葉のようで実行するには膨大で絶え間ない尽力がいることを痛感させられた一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:なにげに飯テロ映画でもある



人生フルーツ 予告

2017年9月17日日曜日

エイリアン コヴェナント (2017/米)

監督:リドリー・スコット
出演:マイケル・ファスベンダー / キャサリン・ウォーターストン / ビリー・クラダップ / ダニー・マクブライド / デミアン・ビチル / カルメン・イジョゴ / ジャシー・スモレット / キャリー・ヘルナンデス / エイミー・サイメッツ / ナサニエル・ディーン / アレクサンダー・イングランド / ベンジャミン・リグビー / ウリ・ラトゥケフ / テス・ハウブリック

人類の入植先である彼方の星へ向かう途中の宇宙船コヴェナント号
突発的な事故により犠牲者と船体の破損という状況になる中、人の存在を思わせる通信を傍受するのだった

すべてが終わった後、こういうエイリアン映画が観たかったんだよ、と言わずにいられない作品
アクシデントによって追い込まれた人間ドラマ、メカニカルデザイン、クリーチャーデザイン、アクション、そしてストーリーが絶妙な配合で盛り込まれていて満足度が高い
様々に場面も転換していくため、けっこう濃密でぎっしりつまった内容になっている感じ
とにもかくにもエイリアンさんの不気味さとかっこよさを兼ね備えた魅力と、冒頭でやけに強調してくるデビッドさんの存在感が良すぎる
もちろん主人公であるダニエルズさんや他のクルーたちも、エイリアンさんの肥やしになるだけの駒になってないのもいい
有名作ゆえの変な気負いや余計な美化がなく、壮大な中にも下品さや俗っぽさが内包された、全包囲に手抜きのないエイリアン映画だと感じられた

個人的評価:90点
オススメ度:エイリアンさん、マジイケメン



エイリアン コヴェナント 予告

交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1 (2017/日)

監督:京田知己
出演:三瓶由布子 / 名塚佳織 / 辻谷耕史 / 森川智之 / 根谷美智子 / 小杉十郎太 / 久川綾 / 古谷徹

自身の計画を止めるために少女エウレカを連れて逃亡するアドロック
そして、人類の切り札となるはずだったシルバーボックスが暴走をはじめる

今頃になってサマー・オブ・ラブの映像化といってもなあ、と思いつつも画と音楽のノリに飲み込まれてネガティブな思考はいっきに吹き飛んだ
そんな新作パートからのTVシリーズ再構成パートへ移るわけだけど、思いの外に個人的にはアスペクト比以外には気になる部分は少なく楽しめました
ここから始まるのか、という不安も話が進むにつれて最低限のストーリーフォローはされているため、細かい過去話でいったりきたりなせわしなさも負担にならなかった
とはいっても完全にTVシリーズを観ていた人向けに作られている感じなので、新規に「エウレカセブン」に触れる人やこの映画のために予習した人にはキツいかもしれない
あの時、あの瞬間、この作品を楽しんでいた、中途半端に最初っから安易に作り直さず、鑑賞する層のターゲットをしぼったのは良い判断かも
とりあえず用語や人物像なんて難しいことは気にせず、話の勢いに身を任せているだけでも楽しめる…かどうかは微妙か、やっぱり

個人的評価:80点
オススメ度:それでも再構成パートを、このエピソードからはじめるのはけっこうなリスクある気がしないでもない



交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1 予告

2017年9月13日水曜日

散歩する侵略者 (2017/日)

監督:黒沢清
出演:長澤まさみ / 松田龍平 / 高杉真宙 / 恒松祐里 / 長谷川博己 / 前田敦子 / 満島真之介 / 児嶋一哉 / 光石研 / 東出昌大 / 小泉今日子 / 笹野高史

ある日、鳴海の夫である慎治は記憶を失って人格まで変わってしまう
一方、ジャーナリストの桜井の前に現れた慎治と似た雰囲気を持つ少年は、自分を地球を侵略しにきた宇宙人だと語るのだった

ひょうひょうとしたユーモラスな雰囲気の中、エグい殺戮や重いドラマが展開する不思議な感覚がおもしろかった
演劇の舞台上での出来事を脳内保管でイメージしたような映像が描かれ、現実離れしつつも距離感の近さがある作品でした
キャスティングの妙もあり、宇宙人の地球上での行動のひとつひとつがおもしろおかしく、時に衝撃的で退屈しない
宇宙人組に負けない地球人組の面々もその存在は小さくなく、鳴海側と桜井側の奇妙なドラマが先の展開に常に期待を抱かせてくれる
侵略という大きく関心を引かれる側面はもちろん、概念というテーマもしっかしていて見応えがあった
リアル兵器による殺し合いの方が迫力があったわりに、実際の侵略シーンのガッカリ感がちょっともったいない気がしないでもない

個人的評価:80点
オススメ度:小説やコミックからだけでなく、これからは舞台から映画化作品を発掘する時代、か



散歩する侵略者 予告

あしたは最高のはじまり (2016/仏・英)

監督:ユーゴ・ジェラン
出演:オマール・シー / クレマンス・ポエジー / アントワーヌ・ベルトラン / グロリア・コルストン / アシュリー・ウォルターズ / ラファエル・ボン・ブルメンタル / クレマンティーヌ・セラリエ / アンナ・コティス / ラケル・キャシディ / ハワード・クロスリー

とつぜん現れたひと夏の関係をもった女性から娘だと赤ん坊を押しつけられたサミュエル
彼女を追ってロンドンへ赤ん坊のグロリアを連れて訪れるのだが…

予告からだいたいの内容は想像できるし、まあだいたい思った通りなんだけど味付けの良さで楽しめた
ゲイのベルニーと主人公の中身が子供の新米パパ、おっかなびっくりで普通じゃない疑似家族のおもしろおかしい日々という想像は外れ、けっこうガッツリ父娘の関係に集約していた
さらに母親が現れてからも、意外に思った方向とは違うところへ話が流れたり、ありきたりな話感は薄い
そこへ病院のシーンからの不安をかきたてる要素が時折さしこまれ、単調さも回避されてる感じ
父親、家族というよりサミュエルという男の話という印象が強く、娘の愛らしさはあるけど個人的には主人公の魅力と輝きがまぶしかった
ベースになっている安易に想像できる物語に、ちょい足しでちょっぴり見応えがアップしてる、そんな一本でした

個人的評価:75点
オススメ度:地味だけど伏線のはり方も丁寧



あしたは最高のはじまり 予告

2017年9月10日日曜日

三度目の殺人 (2017/日)

監督:是枝裕和
出演:福山雅治 / 役所広司 / 広瀬すず / 満島真之介 / 市川実日子 / 松岡依都美 / 橋爪功 / 斉藤由貴 / 吉田鋼太郎

強盗殺人を自供する男、三隅の弁護を引き継ぐことになった重盛
あやふやで二転三転する三隅の供述に悩まされながらも、重盛は落としどころを模索するのだった

嘘と虚実と法廷戦術、大人の事情に見え隠れする本音のブレンド具合が秀逸すぎて、最初から最後までぎっしりつまった内容に大満足でした
法廷サスペンスとしてほどよく息抜きでき、それでいて話が進んでもいっこうに安心感がわいてこないむずがゆさがたまらない
話としての着地点もガッカリ感はなく、かといって胸くそ悪すぎでもないのもいい
主人公ふたり、重盛と三隅の重なりや事件の真相部分も難しくなりすぎないていどに、それでいてほどよく考えさせられる作りになっていて楽しめた
ところどころで示される話を紐解くヒントみたいなのが、本当にヒントなのか劇中での虚実の交錯とあいまってカオスになるけど、思ったほど鑑賞後に頭は混乱しない
文字通り観た人の受け取り方しだいなんだけど、そんなふわっとした部分を納得してしまう一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:なにげに役者としての福山さんの存在に初めて重みを感じた



三度目の殺人 予告

ダンケルク (2017/米)

監督:クリストファー・ノーラン
出演:フィオン・ホワイトヘッド / トム・グリン=カーニー / ジャック・ロウデン / ハリー・スタイルズ / アナイリン・バーナード / ジェームズ・ダーシー / バリー・コーガン / ケネス・ブラナー / キリアン・マーフィ / マーク・ライランス / トム・ハーディ

第二次世界大戦下、ドイツ軍に包囲されダンケルクで孤立する40万のフランスとイギリス兵
激しい攻撃の中、脱出もままならない状況で民間船による救出活動がはじまろうとしていた

感動の救出劇、または戦争アクションという何かしらの型にはめようとする堅い頭をかち割られた
どのタイプに属する映画なのか模索しながら観ている序盤、なんだか分からないままに与えられた映像を咀嚼するのに精一杯で疲れるばかり
だけど中盤をすぎると清濁あわせてあふれる様々な感情の波に、観ているこっちの心もリンクしていっきに引き込まれていく
映像と演出の技もそうだけど、曲の使い方もうまく心情を良い意味でかきみだしてくれる
あれだろ?最近よくある真実ベースの感動物語だろ、という安易な想像を気持ちいいくらいにひっくり返してくれた
ただ手放しに万人に勧められるような感じじゃなく、けっこう好き嫌いが大きく分かれる味わいかもしれない

個人的評価:85点
オススメ度:新しい戦争映画、というのも大げさすぎる表現じゃないかもしれん



ダンケルク 予告

2017年9月6日水曜日

新感染 ファイナル・エクスプレス (2016/韓)

監督:ヨン・サンホ
出演:コン・ユ / キム・スアン / チョン・ユミ / マ・ドンソク / チェ・ウシク / アン・ソヒ / キム・ウィソン / チェ・グィファ / パク・ミョンシン / シム・ウンギョン / イェ・スジョン

娘のスアンを連れてプサン行きの列車に乗るソグ
街で暴動のニュースが報じられる中、ソグの乗る列車にもゾンビのようになって人を襲う感染が拡大する

なんか色々と煽ってくる予告やらなんやらで、言っても泣けるとか大げさだろと思ってたけど見事に泣かされた
基本のゾンビ映画としての本気度もすさまじく、飛行機でゾンビとか閉鎖空間+ゾンビというネタくささのないマジな作りだった
パニックホラー、人間ドラマ、キャラクター、アクション、いろんな要素が詰まっていて見応えもあり、それぞれ見せ所がちゃんとしているために印象に残るシーンも多い
話の流れも分かりやすく、芯がしっかりしているために先が読めるながらもおもしろい
極限状態でのパニックと人の本性、ゾンビ映画に娯楽とドラマとアクションが渾然一体となった秀逸な作りでした

個人的評価:90点
オススメ度:鑑賞後にもあのシーン、もういっかい観たいと思わせるリピート力もある



新感染 ファイナル・エクスプレス 予告

2017年9月3日日曜日

ボブという名の猫 幸せのハイタッチ (2016/英)

監督:ロジャー・スポティスウッド
出演:ルーク・トレッダウェイ / ルタ・ゲドミンタス / ジョアンヌ・フロガット / アンソニー・ヘッド / キャロライン・グッドオール / ダレン・エバンス

薬物依存症でギターを抱えて路上生活を続けるジェームズ
ある日、更正プログラムの最後のチャンスとして生活する家を与えられ、そこへ茶トラの猫が現れるのだった

反則的にかわいすぎる猫のボブ、そして意外と心の広いジェームズさんの爽やかでライトなドラマがよかった
しょうじき野良のわりに見た目がキレイすぎるボブと、これまでの暮らしのわりに心がまっすぐなジェームズのキャラに違和感はあったけど、そういうファンタジー系な方向性だと割り切って観れば気にならなくなる
ボブとの出会いで、ただどんどんオートマティックに幸福を運んできてくれるだけでなく、自ら変わる努力をする主人公の姿勢は好感がもてる
それでもボブ&ジェームズの関係が最初から最後まで密接すぎるのは盛り上がりに欠けるかも
定番すぎるイベントであっても一度ふたりの絆が断ち切れそうになってからの盛り返しがあってもよかった気がしないでもない
とにもかくにも猫好きな人ならボブの愛らしさにメロメロにならざるえない作品ですね

個人的評価:75点
オススメ度:個人的には人に慣れすぎないクール猫が好みではある


ボブという名の猫 幸せのハイタッチ 予告

スキップ・トレース (2016/米・中・香港)

監督:レニー・ハーリン
出演:ジャッキー・チェン / ジョニー・ノックスビル / ファン・ビンビン / エリック・ツァン / シー・シー / ウィンストン・チャオ / ヨン・ジョンフン / イブ・トーレス / リチャード・ン

長年裏社会の黒幕を追っている香港警察のベニー
ある日、元相棒の娘からトラブルに巻き込まれた男コニーを見つけてほしいと頼まれる

がんばってる感に思い入れをたっぷり注がざるえないジャッキーアクション&珍道中、どこか懐かしさにもひたれますね
オープニングアクションから、ジャッキー映画といえばこういうのが観たいというツボをついたシーンでいっきに作品に引き込まれる
細かいカットや動きのキレが気にならないといえば嘘になるけど、それでもいつまでもその姿を観ていたい、というジャッキーの存在が強く大きく心の奥に根付いているんですよね
その存在感をいかした役での出演もいいけど、サービス精神旺盛なアクションで観客を楽しませてくれる、体を張ってくれる心意気には頭が下がる
アクション、コメディ、ドタバタ珍道中に様々な土地柄の情景と風習、ストーリーはちょっと古くさいけど、まったり軽い笑いとともに楽しめた
冒頭からエンドロールまで、ジャッキー映画を観たという満足感のあった一本でした

個人的評価:70点
オススメ度:演出しだいでスピード感も補えると分かったので、もうちょっとジャッキーには今後も楽しませてもらいたい



スキップ・トレース 予告

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦 (2017/日)

監督:安彦良和
出演:池田秀一 / 潘めぐみ / 浦山迅 / 銀河万丈 / 三宅健太 / 柿原徹也 / 喜山茂雄 / 沢城みゆき / 北沢力 / 一条和矢 / 松田健一郎 / 土屋トシヒデ / 中博史 / 古谷徹 / 古川登志夫 / 中西英樹 / 小野賢章 / 瀬戸麻沙美

いよいよ地球連邦に宣戦布告するジオン公国
戦争状態に突入する中、ジオン軍はコロニーを地球へ落下させる作戦を実行しようとしていた

いまこの時代でも、けっきょくはファーストの世界観をしゃぶっているのがいちばん面白いガンダム
そんな思いにちょっとアレな感じを抱きながらも、なんだかんだで観てしまう
話も戦争を主軸に両陣営の動きを、そんなキャラの掘り下げいるのかという部分まで描いてますね
おかげでルウム会戦をコンパクトにまとめてくると思ってたのに、なんか特にドズルのザビ家芸が強く印象に残って、メインのルウム戦はさわりていどでガッカリ
それでもMS戦とは異なる艦隊戦は燃えるし、戦闘シーンの熱量はよかった
ガンダムというビッグすぎるネームゆえに、コアなファンにも新規のファンにもどっちにも偏りすぎない結果、そこそこニュートラルにおもしろいところに落ち着いている印象な一本でした

個人的評価:65点
オススメ度:現代のガンダム作品でヒャッハー野郎どもをおがめるとは思わなかった



機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦 予告