2010年7月14日水曜日

ミート・オブ・ザ・デッド (2004/アイルランド)

監督:コナー・マクマホン
出演:マリアン・アラージョ / デヴィッド・マラート / エオイン・ウェレン / デヴィッド・ライアン / エイミー・レッドモンド / キャスリン・トゥーラン / ネッド・デネヒー / ジョン・オコナー / アンソニー・リットン







狂牛病の変異が猛威をふるうアイルランドのある村を通りかかったマーティンとヘレナ
不注意により車で人をはねてしまったマーティンだが、死んだはずの男がふいに動き出すのだった

日本人ならみんな大好き、キワモノ同士が対決するVSシリーズとゾンビ感染でパニックするオブ・ザ・デッド(OTD)シリーズ
そんなOTDの中でも安定した質と肥溜めの中にも光る素敵さを提供してくれるアルバトロスのものはひと味違いますね
クソ映画にクソっぽさを求めて観ているこちら側のことをキチンと理解してくれてるアルバトロスは最高やで

内容的にはゾンビとファーストコンタクト、感染拡大、逃亡しながらゾンビショー、犠牲者をだしながら主人公が生き残る
そんな形通りの枠をいっさいはみださない安定感で多い日も安心
そんな中での設定でなんとか差別化をはかろうと無駄なあがきをする凡庸な作品とは違い、このOTDは素敵さをそこかしこにちりばめてくれているから楽しいですね
とりあえず主人公のヘレナさん、ゾンビに対する攻め方が独特で掃除機でゾンビの目を突いてバキューム、履いてるヒールを投げつける、などと微妙に微笑ましいことをしてくれます
そして、そんな攻撃でゾンビは死にます
素敵ですね

あとは途中で仲間になるおっさん
車で走行中に窓から身を乗り出してバットでゾンビの頭をぶっつぶしてヒャッハーするのが印象的です
同じく途中で仲間になる幼女
この手のホラーで仲間になる幼女は弱々しくて大人たちの足を引っぱるハンデになるけど、見た目の愛くるしさで観てる側に不快感を与えないものです
が、この作品にでてくる幼女は肥満体&ブタ顔な上に親切で車に乗せてくれたおっさんに「早くしろ」「ジジイ」と平気でおっしゃってしまうので観てて不快感が常にマキシマムです

素敵ポイントはゾンビたちにもあって、けっこうなバリエーションのゾンビがいます
フォーマルな装いで胸ポケットに花まであつらえた紳士ゾンビ、車いすで丘を下ろうと無茶をする車いすゾンビ、三角のパーティ帽をかぶったガキゾンビ
そんなゾンビたちが数に物を言わせて襲ってくるわけですが、車内にたてこもった主人公たちに群がるゾンビさんたちはしばらく窓をバンバン叩きますが、それが徒労だと分かると効率重視でポジティブ思考なのかさっさと散っていきます
さらにゾンビになっても立ったままですが夜は寝ます

そんな素敵さが満載なこの作品ですが、まあ、予想通りというかなんというか、最終的にこのゾンビ事件はいっさい解決することなく幕を閉じます
というか、生き延びたヒロインが他で拾われてきた人たちといっしょにトラックの荷台に家畜のように詰め込まれた所で終了します
ええ、なにか言いたいことがあってのラストなんでしょうが、そんな「ちょっとひねった終わり方で頭良さそう演出しつつ、冷静に考えれば特にひねりもなにもしてない」ところが素敵です

ね、どうですか、ここまでネタバレしても観たくてたまらないでしょう
人としての寛大さが鍛えられますよ

個人的評価:30点
オススメ度:準主役のデズモンドさんの印象が薄すぎる





ミート・オブ・ザ・デッド 予告



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