2010年7月16日金曜日

バッド・ルーテナント (2009/米)

監督:ヴェルナー・ヘルツォーク
出演:ニコラス・ケイジ / エヴァ・メンデス / ヴァル・キルマー / イグジビット / フェアルザ・バルク / ショーン・ハトシー / ジェニファー・クーリッジ / トム・バウアー / ボンディ・カーティス・ホール / ブラッド・ダーリフ / デンゼル・ウィテカー / イルマ・P・ホール / シェイ・ウィガム / マイケル・シャノン / ブランディ・コールマン





ニューオーリンズのマクドノー警部補は非常に有能な刑事
しかし私生活ではギャンブルにのめり込み、さらに麻薬中毒者という一面もあるのだった

スターのわりには微妙な面構えで、シリアスものよりコメディ方面なキャラ臭がしてならない僕らのニコラス主演作品
そんなニコラス映画って言ってもいいくらいに、彼のキャラで引っぱっていくタイプの内容ですね
腰を痛めた優秀なジャンキー刑事…演技なのか素なのかそんな微妙な立ち居振る舞いが素敵です

一家五人の殺害事件を追うマクドノー、しかしギャンブル、ドラッグ、娼婦にどんどんはまりこんでいくうちに事態は悪くなっていく一方だった
という感じで進むんですが、最初に思っていた「悪徳警官が悪流の捜査で犯人を追いつめていく」というダークヒーロー的なものとは違い、本当に裏の顔はどうしようもないクズだけど刑事としては優秀さを保ってる…と、そんななんともいえない立ち位置が面白い
反面、悪には悪を、俺が法律だ、みたいな派手なアクションはないんでかなり地味な印象があるのも否めません

で、根幹的な部分は結局、殺害事件を追う普通の刑事ものなのか?と観ていくと…
じょじょにマクドノーの裏の顔が大きく彼を浸食してきて、事件じたいもむにゃむにゃって感じな展開になっていきます
ホントにクズ男を演じるにはニコラスは最適だなあ、と言わざるえない
そんなクズっぷりを観てるだけでも楽しいんですが、やっぱり一番の関心どころは「どうオチをつけるか」という点につきます
しょうじき思ってた方向と違うオチが待っていて、しかも微妙に物足りないと感じながらもそのオチに満足感がある不思議作品
じゃっかん作り手のオナニー感はあるけど、ギリギリ許せる範囲でした

あとはイグアナとかワニが出てくるんですが、その表現が滑稽でいて意味不明だけどこれも不思議な満足感をおぼえる
全体的にクールでシュールな雰囲気がありつつも、要するに主人公の自虐みたいなとらえ方をして観てたんですが、そこら辺はそれぞれ観た人の判断うんぬんってことで
クズたちと関わっていくクズ刑事に待っているこの結末ってやつは個人的には好きです
同時に、楽しめない人はぜんぜん面白く感じない映画だろうなあ、と思うのも確か
そしてなによりDVDのパッケージデザインがクソB級すぎるのは狙いすぎだと思うんだ

個人的評価:70点
オススメ度:は虫類嫌いは注意




バッド・ルーテナント 予告



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