2010年8月6日金曜日

フライド・グリーン・トマト (1991/米・英)

監督:ジョン・アヴネット
出演:キャシー・ベイツ / ジェシカ・タンディ / メアリー・スチュアート・マスターソン / メアリー・ルイーズ・パーカー / シシリー・タイソン / クリス・オドネル / ニック・サーシー







夫といっしょに親戚が入っている老人ホームを訪れるエヴリン
そこで出会った老婦人のニニーから聞かされたイジーとルースの友情話に、エヴリンは興味を引かれるのだった

古き良き時代のアメリカの田舎町でおこった出来事と、現代におけるエヴリンの話が交錯して進むわけですが、これがまたいい話…と単純に割り切れないところがおもしろくもあるし、なんともいえない後味の悪さもあります
最初はNHKなんかで昔やってた古いアメリカの田舎町を舞台にしたようなドラマが展開し、かなりまったりと観れる…んですが、ね

水の中から引き上げられる車、見えない電車、廃れた田舎町、そして老人ホームで出会った老婦人の昔話という序盤の数分間であっという間に作品世界に引き込まれます
ニニーとエヴリンのキャラがまた良い味だしてる上に、昔話の中でのイジーとルースもまたかなりの良キャラ
さらにそんなキャラ以上に昔話がおもしろくて、エヴリンが続きを聞きたくてしょうがないのと同様に観てる側も続きが気になる作りになってます
そんな昔話を聞いてるうちに、内気で自分のことが大嫌いだけど自暴自棄になる勇気もないというエヴリンも変わっていくんですが、これがまた「変わりすぎだろ」と言わざるえない

この作品のなんともいえない引っ掛かりを最初に感じるのはイジーとルースが忍び込んだ汽車で施しをするシーン
「いや、まあ、分からんでもないが、いいのか?それで」と
義賊的な振る舞いってわけでもないし、なんともいえない微妙な引っ掛かりがそこにあります
次がエヴリンの駐車場でのシーン
これも分からんでもないけど、なんともスッキリするほどの納得感がないから困りもの
で、極めつけがラスト前の真相が明らかになるシーン
いや、さすがにこれは「よかったよかった」で笑って許されるものじゃないだろ、と
というか普通にこの真相は引くわ
いい話の裏にはそうきれい事だけですまされないものが隠れている、といえばそれまでですが…どうなんですかね、これ

そんな引っ掛かりはあるものの、総じて話はおもしろいですね
ニニーは結局なにものなのか、エヴリンの結婚生活は、イジーとルースの話の結末は、と観てて気になる要素がいっぱいあるので飽きません
観たあとに心が温かくなるようなそうでもないような、しかし、しっかりといろんな意味で余韻は残る作品でした

個人的評価:80点
オススメ度:フライド・グリーン・トマトおいしそう




フライド・グリーン・トマト 予告



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