2010年9月5日日曜日

Vフォー・ヴェンデッタ (2005/米・独)

監督:ジェームズ・マクティーグ
出演:ナタリー・ポートマン / ヒューゴ・ウィービング / スティーブン・レイ / スティーブン・フライ / ジョン・ハート / ティム・ピゴット・スミス / ルパート・グレイヴス / ロジャー・アラム / シニード・キューザック / ナターシャ・ワイトマン / ジョン・スタンディング / エディ・マーサン






第三次世界大戦の後、強大な力をもったイギリスはサトラー議長のもとで国民を徹底的にコントロールする政策を実行した
そんな政府に異論を唱える仮面の男「V」が復讐の刃をもって立ち上がるのだった

いわゆるダークヒーローものなんですが、その微妙なVの仮面をかっこいいと思えるかそうでないかで大きく印象が変わるかもしれません
個人的には「アリ」ですが、しょうじきダサイという意見も分かる気がするのも確か
内容的にはかなり薄味の巌窟王な感じで、なんか大作を観てるようで物足りないなにかをおぼえる…そんな作品

秘密警察や政府の要人に対して刃をふるう一方で、民衆をあおって現状のサトラー支配体制とかどうよ、という活動をしていくVさん
そんなVさんの活動中に巻き込まれてしまったヒロインと、Vさんのことを調べるうちに裏事情を知っていくことになる刑事のふたりの行動を追うことで話の全体が見えてくるという感じ
近未来だけどごてごてしてるSFチックさがない世界観と美術、登場するキャラたちの設定、そしてVさん、そこら辺はかなりよくできてるなあ、と
まあ、しかしながら、見所はそんなスタイリッシュな外見だけで、中身はけっこうスカスカな印象はいなめない

世界観はいいけど、どこか箱庭的で外に対する広がりが言葉による説明だけみたいな気がしましたね
実際にそこにある、という実感がないというか
それゆえかどうかは知らないですが、Vさんの目的がかなりしょぼく見えるのは私だけではないはず
というかVさんの行動があまりにアレすぎる
パワー系のヒーローなのか、策士系のヒーローなのか、もっときちんと色を決めた方がいんじゃないかなと
なんか壮大な策をろうしているようで、なんか大事な部分ではパワープレイにはしるVさんとか見てて魅力をあまり感じない
敵に囲まれ大ピンチって時に知略をもって逆転する頭脳戦をするでもなし、かといって超絶アクションでガードの堅い要人をぶっ倒していくわけでもない
見た目は別として、一言でいえば微妙なキャラ

ラストの展開にしてみても本当に観てる時は盛り上がるんだけど、ずべてが終わったあとに「で?」って言いたくなる
ここもまた復讐か革命か、もっとどっちかによった展開にした方が個人的には好みかもしれません
自分以外のすべてを駒とみたてて孤独に冷徹に復讐をとげるVさん、もしくは自身の復讐を反面教師として民衆に意識改革をおこさせるVさんを期待していただけに、けっこうもやもやしたものが最後まで残りました

作品じたいの上辺の見た目だけを楽しむ分にはおもしろいですが、ドラマとして観るとなんか物足りない、そんな作品でした

個人的評価:65点
オススメ度:Vとはなんだったのか…




Vフォー・ヴェンデッタ 予告



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