出演:クリス・マークェット / ブルック・ネヴィン / キンジー・パッカード / E・クインシー・スローン / ウェズリー・トンプソン / レイ・ワイズ / リンダ・パーク / デボラ・ジェフナー / ジム・コディ・ウィリアムス / ブルー・ミュラー / イスメイル・カルロ / ダイアン・ゲイタ / アタナス・スレブレフ / ウラド・ミハイロフ / マイク・ストローブ
会社に遅刻する常習者で口だけ達者な男、クーパー
ある朝、ボスにクビを宣告された瞬間に意識を失い、目が覚めたら街が巨大な虫に支配されているのだった
古き良き時代の巨大虫パニックB級映画を現代の技術で作ってみたぜ、な感じの作品
現代の技術といっても過剰でリアルなCGや、派手派手なエフェクトを駆使してるわけでなく、あくまで昔ながらのしょぼさ的なイメージを大切にしてます
ひどい事態になってるのにそう感じない軽さ、濃いキャラは出てくるけど不必要にドラマ性をもたせない、深く考えたら負けなパワープレイ展開、ビッチとエロス…B級映画の要素のすべてがこの作品にはあります
B級映画B級映画っていうけど、具体的にどんなんだよ…っていう問いに対する模範解答がこの中にはあります
目が覚めたらなんか知らんけど繭の中にいて、なんか知らんけどクーパーひとりだけ繭から自力で抜け出して、なんか知らんけど他の繭の中にいる人たちを助けて、なんか知らんけどとりあえず逃げようぜって感じの流れ
というか、開始数分ですでに虫に支配された世界に移るんで、テンポもばっちり…というか早いくらい
そこからしょぼい虫としょぼい戦いをしつつ、仲間がしょぼい死に方をしていって、生き残ったしょぼい面子で逃避行がはじまるわけで
基本的にでっかい虫たちは人間にちょっかいだしてきて、どこぞへと連れて行ってしまうという行動をとります
つまり、首ちょんぱとか体を貫かれたりとか溶液でどろどろにされたりとか、そういった戦闘能力的な怖さはいっさいありません
一部の寄生体は攻撃的ですが、たいがいは謎のでっかい虫が群れて襲ってくる恐怖によるパニックですね
で、その寄生体もどう考えても虫の足が生えたゾンビにしかみえなくて、本当に一粒で何通りものB級テイストが味わえます
そしてなんやかんやの結果、ラストバトルに向かう生き残りのメンバーなんですが、その最終面子がむさくるしいにもほどがある
野郎たちでチャリにのって敵地に乗り込むとかどういう画だよ(褒め言葉)
しかもそのラストバトルがしょぼいことしょぼいこと(褒め言葉)
あとはオチがもうスカッとするほどどうしようもない(褒め言葉)
このての内容にありがちなオチをもってきつつ、そこは「分かってるんだぜ」みたいなちょっとだけひねた演出が素敵です
むしろこういった終わり方のほうがすがすがしささえ感じます
軽い気持ちで観たら予想以上にB級的なおもしろさ満載で、観たあとになにも残らない後味のよさもよかったですね
本当に深く考える方がバカをみる、そんな映画でした
個人的評価:70点
オススメ度:作られたしょぼさ感は否めない
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