2012年2月12日日曜日

ドラゴン・タトゥーの女 (2011/米)

監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ダニエル・クレイグ / ルーニー・マーラ / クリストファー・プラマー / スティーヴン・バーコフ / ステラン・スカルスガルド / ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン / ベンクトゥ・カールソン / ロビン・ライト / ゴラン・ヴィシュニック / ジェラルディン・ジェームズ / ジョエリー・リチャードソン / インガ・ランドグレー / ペル・ミルバーリ / マッツ・アンデション / イーヴァ・フリショフソン / ドナルド・サンプター / エロディ・ユン / ヨセフィン・アスプルンド / エンベス・デイヴィッツ / ウルフ・フリベリ




ミレニアム誌に載せた記事により名誉毀損で敗訴したミカエル
そんな微妙な時期のミカエルにある実業家から一族の中からハリエットを殺した犯人を捜してほしいという依頼が舞い込んできて…

前に観た「逆転裁判」どうようにこれも原作ファンゆえに客観的にとらえきれない部分があるかもしれないのでまずはご容赦を
とりあえずはじまってすぐのOP曲でガツンとやられますね
初期の予告で使われてるOP曲ですが、やっぱりなんど聞いても鳥肌もののデキですね
主人公のひとりであるリスベットを象徴するような作りのOPになってるんですが、なんというか実際の本編自体の雰囲気はけっこう堅実な作りになってますね
意味もなく無駄にスタイリッシュアクションしてひゃっほーみたいな原作クラッシャー要素は薄いです

30年以上前に殺害されたハリエットをヴァンゲル一族の中から見つけてよミカエルくん、というミステリー要素に性格に難ありだけど優秀なリサーチャーのリスベットの話がからんできて、謎がじょじょに解かれていく中でふたりは出会って一緒に調査をうんぬんって感じの内容
とにかく全体的にテンポが早くて詰め込めるだけ詰め込んでる、けど削るところは削って極力シンプルな作りにしてる印象ですね
あれよあれよという間に話は進むのでけっこうな長尺の作品だけど飽きることなく最後まで観れます

だけどテンポが早くすることで色々と「?」と思うところをそう思わせずに突っ切ってる部分があるのも確か
「説明はしない。そういうもんだと思ってついてこい」というノリがちらほら
特に人物の内面的な部分はあまり丁寧に描かれてない気がします
もちろんそこまで描いてたらとても収まりきらないという理屈は分かるんでアレですが、気になる人は気になるかも
箇条書きのドミノ倒しだけど、その疾走感に身をゆだねればいいじゃない、って感じの作品かな

それでも気になる点はちょっとあります
ハリエットについての調査をあっさり引き受けてる感がするミカエルさんですが、30年以上の事件でずっと警察的にも個人的にも調べてきたのに進展してないものを引き受ける描写が弱すぎやしないか、と
とっとと調査パートに移りたい作り手の気持ちは分かるけど、もうちょっと物語の掴みは丁寧にやってほしかった気がしました
あとはちょっとエピローグ部分が感覚的に長く思えてダルい
スパッと切れ味よく幕を閉じるでもなくダラーっとした感が否めないですね
この点も削るだけ削って改変しての結果だって分かる…んだけど、やっぱりこの映画単体で観たら気になるかも

そんな感じで原作ファンならおおむね「やむをえないかな?」と理解できる作りだけど、しょうじきこれだけ観た人にとってはちょっと分かりづらい内容になってるんじゃないかな、と思えるようなそうでもないような作品でした
これも原作知らずに観た人の意見をあとでネットでみてみようかな

個人的評価:90点
オススメ度:細かいことを気にしなければ気持ちいい



ドラゴン・タトゥーの女 予告

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