2013年1月18日金曜日

やぎの冒険 (2010/日)

監督:仲村颯悟
出演:上原宗司 / 儀間盛真 / 平良進 / 吉田妙子

沖縄の都会育ちの裕人は同じ沖縄の田舎町に遊びに来る
そこではかわいい子やぎが飼われており、しかしそれが食用だと知った裕人は…

中学生監督ってことが前面に出てる作品ですね
うん、しょうじき中学せいだから、とかどーでもいいッスわ
むしろそういう売り方をする制作側に嫌悪感しかおぼえませんわ
そんな色眼鏡で観なくても内容で勝負できるだけの完成度なんだから、こういうセールス方法はマイナスにしか働かないんじゃないでしょうかね

話的には食物連鎖的な捕食者と被捕食者の関係、料理として出されるモノの生きている姿を直視したことで食べることをためらってしまう
だけど目の前のことにきれい事や哀れみを感じても、結局は人は他の生き物を生きる糧に変えて行かなくてはいけないジレンマみたいなものを抱く少年の物語
ストーリー的にはよくある…とまでは言わないけど他にないでもない
でも、おもしろいのは舞台を沖縄に限定している点ですね

東京もんがド田舎を訪れてショックを受けつつ学び、成長するってのがこのての話の王道設定だけど、この作品では同じ沖縄の中での都市部と田舎のギャップを描いているのがいい
イメージ的に沖縄っていうと海、山、森と全体的にノンビリしてる田舎みたいなものが頭に浮かぶけど、けっこう文化的なギャップがあるんだな、ということが分かります
というか田舎パートでの登場人物がめちゃくちゃ方言を丸出しでしゃべるシーンがけっこうあるんですが、はっきりいってなに言ってるのか分からない
まあ、なんとなく雰囲気で察せるから混乱はしないですが

鑑賞後、そのオチに個人的にちょっと引くくらい怖い話だな、という印象を受けたんですが、ざっくりと同作品を観た人の感想をネットで調べたけど、私と同じことを思った人は見つからないんで気のせいなのかな
もっと調べれば同じように思っている人もいる、と思うんだけど…


※以下ネタバレ

つまりふたりは死んじゃってるっていうオチね
夜、ふたりのそばを通り過ぎる二頭のやぎ、これは先に殺されたやぎと追いかけてたやぎをあらわしている、と
で、夜前には追いかけてた方のやぎは別の人に捕まってて、次の日には予定通り料理されてみんなに振る舞われている
だけどこの時点でふたりはまだ行方不明という状態
で、死後の世界でふたりはやぎを抱いて森を歩いている
というふうにとらえたんですが、これってやっぱり考えすぎかなあ

以上、ネタバレ

と、まあ、その売り方じたいは気にくわないけど、作品的にはじゅうぶんに楽しませてもらった一本でした

個人的評価:75点
オススメ度:ぽっちゃりくん、嬉しそうに帰りすぎ




やぎの冒険 予告


やぎの冒険【DVD】
やぎの冒険【DVD】
posted with amazlet at 13.01.17
TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D) (2012-06-21)
売り上げランキング: 80,955

0 件のコメント: