2013年12月30日月曜日

武士の献立 (2013/日)

監督:朝原雄三
出演:上戸彩 / 高良健吾 / 西田敏行 / 余貴美子 / 夏川結衣 / 緒形直人 / 成海璃子 / 柄本佑 / 鹿賀丈史 / 中村雅俊

江戸時代の加賀藩、女中のはるは料理の腕も知識も一流であった
そんなはるに包丁侍でありながら料理より刀に重きをおく安信の嫁に、という声がかかり・・・

まったくもって期待してなかった、というか「~家計簿」にあまり良い印象がなかったんで、かなりマイナスイメージが強かったこの作品
実際に観てみると個人的にけっこう好みな内容でしたね
夫婦で喧嘩したりイチャつきながら料理坂を登る、みたいな面白味のない感じなんだろ、とか思ってたらそうでもない
包丁と刀のバランス、そしてなにより安信のキャラが非常に観てて気持ち良く描かれている作品でした

加賀藩の江戸屋敷で藩主の側室の世話をする女中、はる
侍ながら主君のために包丁を握り料理を作る包丁侍の台所方の舟木伝内の目にとまり、料理の腕も悪く包丁侍としての役目に対する意欲も低い息子の嫁にと声がかかる
伝内ははるによって息子に料理を教えようと考えていたのだった
という感じではじまり、「ああ、これはるが主人公なんだ」という雰囲気で話は進んでいきます

だけど安信が登場してからはじょじょに描写が逆転していき、途中から主役交代みたいな感じで安信がメインになっていく
思ったより急ピッチに安信の料理人としての腕は上がっていき、「なんか展開が早いな」と思っていると・・・
中盤で包丁パートがひと段落して、そこから加賀騒動を機に刀パートがはじまります
そんな話の中で良くも悪くもまっすぐに生きる安信の描写が観てるだけで楽しく、単なる料理ドラマだけじゃなくて時代劇の要素もあるからおもしろい

しょうじき最初は「加賀騒動とかいいから、料理メインでやってくれよ」とか思ったけど、途中からこういうストーリー展開こそおもしろい、と意識が変わりましたね
一方で、ちょっと物足らないかな、と思うクライマックスの展開が惜しい
過剰なまでじゃなくていいから、もう少しドラマティックな波があってもよかったかな、と

あとね、これは観た人のほぼ全員が感じるだろうけど、ED曲のミスマッチっぷりがひどい
最後の最後、余韻にひたりたいところで「なんじゃそりゃ」ともったいない終わり方な一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:いや、そこは鶏は捕まえないでおいてあげて




武士の献立 予告

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