2016年12月14日水曜日

ミス・シェパードをお手本に (2015/英)

監督:ニコラス・ハイトナー
出演:マギー・スミス / アレックス・ジェニングス / ジム・ブロードベント / フランシス・デ・ラ・トゥーア / ロジャー・アラム

1970年代のロンドン、劇作家のベネットは引っ越し先でバンで暮らす老女シェパードと出会う
気むずかしい彼女の日々を追いながら、時に手伝って話のネタを増やしていくのだった

ただただ気難しいだけでかわいげのかけらもないブレないミス・シェパード、それでも嫌な気持ちにならない不思議な魅力があった
老女の数奇な運命、妄想、そこに劇作家の脚色が加わって、常に不安定でぐにゃぐにゃしているような雰囲気が個人的におもしろかった
しょうじきこの作品に何があるというわけではないけど、ミス・シェパードという変わり者のキャラだけでなっているわけでないのがいい
作品内でもベネットが作家と日常生活をおくるふたりがひとりの別人物として描かれ、物語の創作部分も内容に反映される劇中劇のような空気感がある
さらにラストのたたみかけは好き嫌いが分かれるだろうけど、個人的にはこのくらいクセのあるユーモアは好きですね
巷にあふれるハートフルなドラマへ傾けられるような要素を盛り込みながらそれにのっからない、四脚椅子の一本をスコンと打ち外されたようなふらつく感覚が気持ちよかった一本でした

個人的評価:75点
オススメ度:シェパードというよりパグ



ミス・シェパードをお手本に 予告

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