2010年3月9日火曜日

ジェネラル・ルージュの凱旋 (2009/日)

監督:中村義洋
出演:竹内結子 / 阿部寛 / 堺雅人 / 羽田美智子 / 高嶋政伸 / 山本太郎 / 貫地谷しほり / 玉山鉄二 / 尾美としのり / 林泰文 / 中林大樹 / 佐野史郎 / 野際陽子 / 平泉成 / 國村隼


バチスタ事件の後、倫理委員会の委員長に抜擢された田口
自ら分不相応だと思いながら働く彼女のもとに、救急救命センターのセンター長である速水が医療メーカーと癒着しているという告発文が届く

なにこの前作からの正統進化っぷり
前の作品で「個人的にはどうもなあ」と思ってた所がほとんどクリアされて、かなり完成度の高い作りになってて驚きました
じゃっかん役者さんの熱演に助けられてるところもありますが、満足度はホントに飛躍的にアップしてるから困らない

話的には告発文が届いた田口さんが、医院長からこの件について調査を命じられる中、ほぼ同内容の文面が厚生労働省の白鳥にも届きふたりが再びタッグを組む、といった流れ
その調査対象者の速水を演じるのが堺雅人さんなんですが、個人的なにわかな映画知識の中でも一番のびのびと演技してるなあと感じましたね
熱演というか、怪演というか、ホントにこの人のすごさをいかんなく発揮してる映画だなあ、と
それ以外にも他の出演者さんたちもかなりハマリ役で、役者としてのイメージからかけ離れない立ち位置で、それでいてちょっとひねてるような役をあててる感じがしないでもない
あんまり、ここら辺の役者と演技うんぬんを語る知識はないんでアレですが

バチスタの時は「自らの手で人の生死を左右するすごい展開なんだけど、ちょっと限定された密室空間での出来事」な感じでしたが、今作ではもっと病院内ぜんぶとは言わないまでもかなり広い舞台で話が展開するのがよかったですね
なにより作品的に白鳥のワンマンっぷりが薄れ、ちゃんと田口さんにもスポットがあたるような作りになってるのはよかった
その分、けっこうな事件が起きてるのにミステリー性がうすれて、院内のごたごたを描く内輪話っぽくなってるのは仕方ない…のかもしれません
やっぱり田口さんは田口さんであって、いきなり覚醒したような超推理はしてくれないということで

クライマックスに向けて展開が気持ちいいくらいにテンポよく流れ、ちゃんと映画的な盛り上がりもあるんでよかったですね
それでもやっぱり白鳥はまだ微妙に作品になじめてない感がするのは確か
しょうじき白鳥がでしゃばってこない方がおもしろい気がするのは自分だけなんでしょうか
なんか彼がでてくるシーンは盛り上がってた心がじゃっかんスリップしてしまう
あとは、これは今作がおもしろいだけに、あくまでこれが続編であることが悔やまれますね
今作はおもしろい、だけどやっぱり前作を観てないとノリきれない部分も多々あるのは事実で、これだけ観るとたぶん「おもしろいけど、ちょっと…」な引っかかる部分があるかと

そんな感じで、堺雅人さんって今まで何作か出演したの観ましたが、しょうじき微妙な役者さんだなあ、と思ってた自分を殴ってやりたいですね

個人的評価:90点
オススメ度:医療ドラマものにハマリそうです




ジェネラル・ルージュの凱旋 予告

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