監督:ロブ・マーシャル
出演:ダニエル・デイ・ルイス / マリオン・コティヤール / ペネロペ・クルス / ジュディ・デンチ / ニコール・キッドマン / ケイト・ハドソン / ソフィア・ローレン / ファーギー / リッキー・トニャッツィ / エリオ・ジェルマーノ / アンドレア・ディ・ステファノ
映画監督兼脚本家グイド・コンティーニは初期作品で成功をおさめたものの、ここ数作は悪評を受けるばかり
しかも彼は新作の制作を発表するも、脚本が1ページどころか出だしすらつかめない状態であった
個人的になんとなくミュージカルと相性がいいと知ってから、何作か観てたんでこの映画には前から期待してたました
映画監督もののミュージカルとかときめかざるえないじゃないですか
あとしょうじき豪華出演陣とかはどうでもよかったですね
個人的にホントに俳優さんや女優さんという中の人にはあんまり興味ないんで
映画ならその作品中の役で判断すればいいじゃない、と
セガールとかヴァンダムとかB級系は別ですけどね
過去の栄光も風前の灯火になりつつあるグイドが、さらにスランプを抱えて脚本がまったく書けない状態におちいる
彼に好意を寄せる女性たちにたよってみても事態は好転しないどころか、どんどんと悪化していく
そんな辛い現実のドラマパートと、夢ともいえる華やかなミュージカルパートが交錯しながら話が進みます
やっぱりミュージカルはいいですね
特に名前は思い出せないですが、グイドが子供時代に浜辺で出会った女性と、ヴォーグ誌の女性の曲は鳥肌ものだったですね
そしたら2曲ともEDでも使われてて、やっぱりこれを押してるんだなあ、と
ドラマパートも転落劇をコミカルに描くのかと思ったら、予想以上に重い感じで話が進んでましたね
なんだかんだで元気をもらえるミュージカル映画ってのではなく、スタイリッシュなカッコいい系の作風
全体的に暗い印象で、ミュージカルパートの華やかさも花火的な暗闇の中のきれいな光みたいな感じ
どんどん状況が悪化していって、にっちもさっちもいかない暗闇を突き進むしかない(ドラマパート)中で、ふいに頭上に光がきらめく(ミュージカルパート)、みたいな
じゃっかんドラマに飽きてきたところに、時にはそっと時にはガツンと曲が入ってくるので完全に飽きるとこまでいかない作りはいいですね
丁寧に転落劇を描き、そこからクライマックスの展開にむかうんですが、そんな終盤の展開がちょっと個人的には急すぎた印象がしました
まあ、ストーリー的には目新しいところはないんでネタバレ言っちゃいますが、底辺からの浮上の描きかたがちょっと、ね
どうせ急展開ならドラマで見せるより、そこはミュージカルでとにかく盛り上げて「俺はやるぜ!」みたいな流れの方がしっくりくる気がしないでもない
それでもラストのかっこよさはたまらない
いいかげんで、自己中で、女たらしで、空気がよめなくて、メンタルが弱い、どうしようもないグイドだけどなんか憎めなくてかっこいい
ちょっとファンタジーはいってるけど、テンションあがる曲やしんみりくる曲がかなり耳に残る作品でした
個人的評価:80点
おすすめ度:シネマ・イタリアーノ!
NINE 予告
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