2009年11月2日月曜日

アルティメット・バトル 忍者VS少林寺 (2001/香港)

監督:ダグラス・クン
出演:シー・シャオロン / リー・サンサン / ジョン・チャン / チン・カーロウ / ケン・ウォン / トン・ニン / クォック・ンガチョン


幕末の時代、徳川埋蔵金のありかの地図を託された少林寺拳法の使い手が、一家を連れて追っ手から逃れるために故郷の中国に戻ってきた
そこへ追っ手の根来忍者軍団が襲いかかり、男は通りすがりの一人の男・チョウに娘を託すのだった

みなさんお待ちかねのVSシリーズ
今回は忍者と少林寺という一見、そんな意外性はない組み合わせですがよくよく考えてみれば、この二つ対決はけっこう斬新な気がしないでもないかもしれないと思えなくもない
物語は少林寺拳法の使い手の男が娘を通りすがりのちょっと強い拳法家の男に娘を託し、忍者にやられちゃう所からはじまります
というかここですでにタイトルにある忍者と少林寺の戦いは終わってしまってるいさぎよさ
ここから先は、というかこの映画の本編はこの通りすがりの男と娘の逃亡先での出来事という感じで

で、そんな追っ手に追われてたことはきれいに忘れて、二人は逃亡先の町でちんぴらのいざこざに巻き込まれてきます
正義漢は強いけど人が良すぎてちんぴらに利用されちゃうチョウですが、命を賭けた決闘の最中に自分は闘鶏と同じでしかないと気づくんですね
そして町にいた奇門流の拳法使いの男に弟子入りして、いろいろ修行してイメージトレーニングで少林寺拳法を習得したチョウの所に、敵の忍者軍団が娘のことに気づいて乗り込んでくる
って感じのお話ですが、いや、これなんというかB級的な見方をすれば普通に面白いです
大ざっぱな友情話、大ざっぱな主人公成長、大ざっぱな敵側のドラマ要素、と全体的に大ざっぱではあるけど、なんとも懐かしい香港アクション映画を観た気分

良い意味で少年マンガのバトルものなノリで、アクション部分も大ざっぱな感じでザックリおもしろい、みたいなね
かなり大ざっぱではあるけど、不思議とずるずると見続けているうちに認めたくはないけどガチで見入ってる自分がいるという現実
深夜や昼過ぎの映画枠でちょっと見るつもりが、ついつい最後まで見ちゃう系の作品ですね

なにはともあれ見所は個人的に意外とかっこいい忍者軍団の衣装と仕草
敵の中田が地元の女権力者とデキながらも、忍者であることを隠していたのがばれたシーンで女に刀を突きつける所とか本気でかっこいいと思いましたね
そんな忍者の描き方もさることながら、アウターは中国の人なんだけど設定が忍者なもんで、どうしてもセリフが日本語メインになってくるわけで
そして、その日本語がことごとく直訳っぽい言葉遣い&棒読みな素敵仕様で、シリアスな場面をことごとくコメディシーンに変えてしまうマジック
そんな直訳棒読みセリフも素敵ですが、それ以上に誰の指導か疑わざるえない素敵な言い回しがちょくちょく挿入されるのがツボにはいりまくり

例えば忍者の頭領(?)が娘の居所をつかんだ場面で手下に「早くやらなきゃ」と、しごくシリアスな顔でにらみをきかせながら言ってみたり、忍の掟を手下にまっとうさせるシーンで「君はやるべきことがあるじゃん」とやっぱり凄みをきかせた顔でフランクに言う仕草に惚れてしまいそうです
そんな忍者たちを十分に楽しめただけでじゅうぶんに有意義な時をすごせたなあ、と

いやあ、本当にB級っていいですねえ
特に外国での忍者の曲解っぷりはいつもハズレがないから困らない

個人的評価:70点
オススメ度:普通にバカB級アクションとしてもおもしろい(ストーリーをのぞく)

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