監督:フランク・ミラー
出演:ガブリエル・マクト / サミュエル・L・ジャクソン / エヴァ・メンデス / スカーレット・ヨハンソン / ジェイミー・キング / ダン・ローリア / パス・ベガ / サラ・ポールソン / スタナ・カティック / エリック・バルフォー / ルイス・ロンバルディ / ジョニー・シモンズ / マイケル・ミルホーン / フランク・ミラー
街の平和を守る黒装束に赤いネクタイ、マスクをつけた男・スピリット
そんな彼の前に宿敵ともよべる悪の存在、オクトパスと呼ばれる男が立ちふさがる
休んでいい
休んでもいいが、すぐに連絡がとれるようにしておいてくれ
師走を前にじょじょに忙しくなってきた職場の上司からありがたい言葉をいただいたわけで
基本、映画館の中では携帯電話の電源は切ってるわけで
そんなわけで映画館に行けなくなったので、おうちで積み映画でも消化しようか、と
この作品、買う時に分かってたけどかなりのB級映画ですね
というかかなり微妙な作りに「あえて」してる臭いがプンプンしてきます
主人公の設定からして、銃やナイフで多少傷つけられてもへっちゃらで、傷の治りも早いタフさが売りですが、その他がちょっとアレな感じ
他のヒーローものの主人公みたいな圧倒的なパワー、常人をはるかにしのぐ身体能力、超科学のスペシャルウエポン、常識はずれの特殊能力、ええ、それらはいっさいありません
普通の人間よりは身体能力は高いですが、タフさ以外は街のちょっとすごい人レベル
戦い方もその場その場の環境を利用して高い所から突き落としたり、落ちてる物を投げたり、マンホールのふたで防御したり…そして決め技はマウントポジションからの拳によるめったうち
いや、なんというか、こんな微妙なヒーローとかどうなん?
すごいならすごい、ダメダメならアホっぽいギャグヒーローにするのが普通ですが、本当にこの主人公はすごさにしてもダメさにしても突き抜けてない中途半端な微妙ヒーロー
でも、B級脳な私としては、そんな主人公が大好きです
内容的には悪人のオクトパスが主人公と同じタフさを持っており、なぜ自分がそんな体になったか分からない主人公が謎を知るためにオクトパスを追う、と
その過程で主人公の過去が明らかになりつつ、オクトパスの野望が明るみに出てくる感じで
とにかく演出がアホスタイリッシュで素敵です
分かっててちょっとハズしたスタイリッシュさを演出する、アホスタイリッシュスタイルは本当におもしろい
冒頭からオクトパスと文字通り泥試合したり、便器をはめられて身動きとれなくなったり、女と見ればすぐに下半身でものを言うようになったり、ビルから落ちそうになったらズボンのベルトをハズしてパンツ丸出しでベルトをオブジェに引っかけようとしたり、絶体絶命の時に過去の女との関係を利用して脱したかと思ったら女に殺されかけたり、いちいち素敵で困らない
まあ、B級に対する許容があって、パロディをパロディと受け入れられる人限定のおもしろさかもしれませんが
主人公のスピリットもさることながら、敵のオクトパスもかなり素敵存在
クールで残忍な印象だけど、足と頭だけのアレを作ったシーンやナチスコスのシーンなんかのコミカルさや、クライマックスの取り引きのシーンで唐突に登場して「おまえ何がしたいんだよ」とニヤニヤしながら見れます
あざといはずしかたで見る側の笑いのツボをつついてくるけど、そんなに臭みはないんで軽い気持ちで嫌な感じなく素直に笑えます
それでもやっぱり映画として見ることは出来ないかもしれないですね
どうひいき目にみてもコミックをそのまま映像化した感じはぬぐえないですし、これを映画として真剣に見ようと思うと「ふざけすぎ」って感想になるでしょう
映画というよりひとつの映像作品って感じで楽しめばいいんじゃないでしょうか
あとはオクトパスと一緒にいた女がいまいちキャラ的につかみきれなかったのがなんとも
単なる小者にも見えるけど、実は影から操る真のラスボスともとらえられるし、よく分からないですね
そんな感じでB級耐性がある人は暇つぶしていどにはなる、そんな一本でしたね
個人的評価:60点
オススメ度:主人公が墓からはい出てきたシーンで爆笑
ザ・スピリット 予告
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