2009年12月10日木曜日

お姉チャンバラ THE MOVIE (2008/日)

監督:福田陽平
出演:乙黒えり / 橋本愛実 / 脇知弘 / 中村知世 / 白善哲 / 川連廣明 / 永井朋弥 / 倉内沙莉 / 葉月あい / 諏訪太朗 / 渡辺哲


死者蘇生がある企業によってなされた時代、世界は数多のゾンビの恐怖に襲われていた
そんな中、暗殺剣の使い手である彩は妹の咲を探しながら相棒とともにゾンビ狩りを続けていた

あの大人気ゲームを映画化!
って、誰かつっこんでやる人はいなかったんでしょうか
まあ、そんな無謀な素敵さは嫌いじゃないぜ!
こんな潔いほどにアホ丸出しのクソB級映画とか大好物ですね

実写ゆえに描かれる素敵で無茶なアクション演技、演出はむりしてグダグダになるくらいなら、と思い切ってゲーム的な演出に特化
見た目はグロイけど、その実はアクションパートとかちょっと気合いの入った特撮みたいな印象
CG+生の演技の迫力に挑戦して中途半端になるより、こういう風におもいきって特撮よりの描き方の方が子供じみてはいるけど逆にひどすぎることにもならないからいいね
なによりスタッフが分かってるのは、極力セリフをカットして女優陣のガッカリ演技を封印しているところ
生歌でライブやるとか言わなければ、ボコーダーと動画編集でどうとでもなるさ!という感じ

そしてわかりやすい話の展開もいい
彩の相棒は妹を敵に拉致られた過去がある→妹が敵として登場
途中で仲間になったレイコは娘をゾンビに殺された過去がある→娘の姿を投影する少女が登場するも悲しい別れが
さらに世界がゾンビであふれたとか、どうしてここまで被害が拡大したとか、そんな細かいことはどうでもいい感じで、彩は咲と姉妹ケンカでクライマックス&フィニッシュ
そんな豪快なストーリーを補完するために、各キャラは「実は~なんだ」と自分の立ち位置を説明セリフで表現してくれる親切設計
アクションシーン以外は画面を見てなくても話についていけるにくい作りです

で、肝心のアクションシーンですが、しょうじきゲームゲームしすぎてる
それが良い点でもあるし、ダメな点でもありますね
背伸びして痛々しくなった劣化マトリクスアクションより、物足りないけどまあまあ見応えのある仮面ライダーアクション、って感じで
ドラマパートもありがちすぎる展開ではあるけど、いちお各キャラのエピソードをはさんでるので丁寧といえば丁寧…でもよくある話すぎて盛り上がりはなし

ヒロインの彩はピンチになると便利な「不思議パワー」で形勢逆転するんですが、さすがにそこらへんはもうちょっと説明してくれよ、と
「よくわからないけど不思議パワーで強くなる」が許されるのは少年マンガまでだよねー、と言わざるえない
そんなスーパーパワーで彩と咲がドラゴンボールバトルをしてクライマックスをしめるんですが、ラストで彩が微笑んだ理由が一番の謎でしたね
相棒が一度も見たことがないという彩の笑顔…それを最後に見せる演出だってのは分かりますが、どう考えても微笑む場面じゃないから困る
まったく、クソB級映画の心構えで見てるからいいものの、そうじゃなかったら罵詈雑言ものですよ?

ってなわけで、最初からクソB級映画と思って見れば楽しめます
というか、この作品を手に取ってる時点でみんなまっとうな映画だなんて思ってないでしょう
むしろこんな映画を観ようと思ってさらに、ひどい評価でこき下ろすマジレスする人の方がどうかしてると思いますね
おまえはこの映画になにを期待しているんだ、そんな内容
分かってみればいい暇つぶしになる作品です

個人的評価:50点
オススメ度:主人公周りの設定を深く考えてはいけません




お姉チャンバラ THE MOVIE 予告

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