監督:北野武
出演:ビートたけし / 加瀬亮 / 西田敏行 / 三浦友和 / 中野英雄 / 松重豊 / 小日向文世 / 田中哲司 / 塩見三省 / 桐谷健太 / 新井浩文 / 中尾彬 / 神山繁 / 名高達男 / 光石研 / 尾野真千子 / 菅田俊 / 白竜
代替わりをして政治の世界まで影響を与えるほど大きくなった山王会
警察も本腰をあげてつぶしにかかる中、色々と画策しつつ実を結ばない片岡刑事は刑務所内のヤクザ大友に目を付ける
山王会の命で動きながら不義の目にあった大友と木村が、彼らを利用しようとする企みを逆に利用する形でケジメをつけるために動く
本当にシンプルなストーリーですね
前作を半ば忘れた私でもはじまってみれば容易に話についていけます
ごちゃごちゃさせない続編を作ろうって思ったんでしょうね
山王会内部の反加藤派、片岡刑事と警察、大阪の花菱、大友たち、それぞれがそれぞれを利用してやろうと企み、時に手を組み時に敵対しつつ邪魔者を排除していく・・・
それぞれの組織(&個人)の思惑が交錯するんですが、観てる分にはまったく混乱しない作りで、シンプルなストーリーにちょうどいい緊張感のアクセントな感じで作用してます
みんな強烈な個性のキャラと顔立ちばかりなので、それなりに前作を観てさえいれば復習しなくても「ああ、あいつか」とすぐに登場人物を把握できる
それでもストーリーのシンプルさゆえの物足らなさもあるのは否めない
現代的な若い血で動く巨大ヤクザ組織VS古くさい義理人情ヤクザという図式がメインで、それはそれでおもしろいんだけど妙な変化球もない「置きにいった作り」と感じるところもある
あとはけっこう強大な相手かと思ってた山王会があっさり瓦解していく様がちょっと、ね
そこまでの前置きが長い分、ちょっとあっさりケリがつく方向にいっちゃうのが残念かな
今作で完結とかいいながら、なラストではあるんですが、まあ、個人的にはこの終わり方は「アリ」
そこまでシンプルでオーソドックスに展開してきた話が「そう終わるか」って感じで唐突に顔を横殴りにされて逃られたみたいな印象のラストはこの作品の暴力性と相まって良い感じ
そんな感じで前作ファン向けのアフターみたいな作りではあるけど、前作をおもしろいと感じた人は観て損はないんじゃないかな
これからのあるかどうか分からない新章に期待しつつ鑑賞後の余韻にひたれる一本でした
個人的評価:90点
オススメ度:さすがにバストアップ多用がじゃっかん気になる
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