2012年12月23日日曜日

レ・ミゼラブル (2012/英)

監督:トム・フーパー
出演:ヒュー・ジャックマン / ラッセル・クロウ / アン・ハサウェイ / アマンダ・セイフライド / エディ・レッドメイン / ヘレナ・ボナム=カーター / サシャ・バロン・コーエン / サマンサ・バークス / アーロン・トヴェイト / イザベル・アレン

20年の刑期を終えて仮釈放になった男ジャン・バルジャンは、ある司祭との出会いで新しい生き方を見いだす
時はたち、市長の身となった彼は些細なことから身を堕とした女性と出会い、その娘コゼットを託される

さすがににわかな私でもそのタイトルくらいは知ってる「レ・ミゼラブル」
まあ、なんだ、でもタイトルだけでその内容とかまったく知らなかったんですけどね
なんとなく不幸な少女がいろいろな試練めいた人生を送りながら、最終的には幸せになるって感じの話かと思ってた…んだけど、これってジャン・バルジャンがメインの話だったのね
とにもかくにも主演のジャックマンさんが力入れて演じて歌って、ホントにある意味でジャックマン映画といってもいいんじゃないですかね

パン1つ盗んだだけ(脱獄したせいもあるけど)で20年の刑を課せられ、しかも仮釈放となっても定期的に出頭しなければならず、一生それが続き身分証明的にもそのレッテルがつきまといまっとうな仕事にもつけないジャン・バルジャン
刑期を終えて自由な身になっても罵られ蔑まされ世間からつまはじきにされる生活の中、ある司祭との出会いからすさんだ生き方を恥じる
それまでの自分に別れを告げて新たな生き方をすることで、市長という身分にまでなった彼は半ば自分のせいで身を堕とした女性から娘のことを託され、少女を立派に育て上げることに強い使命感を抱く
しかし、仮釈放の身で逃げ出した彼にジャベール警部の執拗な追跡が続く…みたいなお話
恨み憎しみを棄て、愛することを生きる術として誓うジャン・バルジャンだけど、やっぱりいろいろとままならない現実に時に肉体を、時に心をすり減らして、それでもなお自分を貫いていく生き様が痛々しカッコイイわけで

コゼットを立派に育てるお父ちゃん的な養育パートより、時代や運命に節目節目で試練とも言える選択をせまられ続ける様を描いてる感じですね
なんというかシーンごとの盛り上がりとしての歌と映像は見応え十分ですが、作品全体としてのシーンとシーンのつなぎ目がちょっと甘い気がしないでもない
悪く言えば見どころというシーンをポン、ポン、ポンと置いてるだけみたいな
そういう意味で一本のストーリーを流れるように描く映画というより、ひとつひとつのシーンに全力を傾けた映像作品に近いかも

だけど、そんな描き方がけっして悪いってわけでもなく、ホントにそれぞれのシーンの映像センスと役者さんたちの演技と歌が力強くていい
ジャックマンさんが出てない部分の弱さとラッセルさんの歌うとこがじゃっかん微妙な感じだけど、総じてミュージカルとしては楽しめる
そんな感じで元のミュージカル版を知らない身としてはけっこう楽しめたけど、知ってる&ファンの人はいったいどういう印象をもつのかな、とちょっと気になった一本でした

個人的評価:85点
オススメ度:感情むき出しで歌われるとグッとくるわあ




レ・ミゼラブル 予告

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