監督:内村光良
出演:伊藤淳史 / 小出恵介 / 長澤まさみ / 木村文乃 / 川口春奈 / ムロツヨシ / ベッキー / カンニング竹山 / 大倉孝二 / 佐藤二朗 / 佐々木蔵之介
売れないお笑いコンビの房総スイマーズの甲本と田中
ネタの時以外に会話のないふたりだったが、ある日、甲本は絆を深めるために田中に交換日記をもちかける
売れない芸人のサクセスストーリー、ふたりの絆物語、きびしい現実のドラマ、そのバランスがよくとれててファンタジーな感動系ってだけでもないし、リアルすぎる悲痛な話でもない感じが良かったですね
なによりストーリーの組立がよくって、観てて「ああ、そういう流れね」「え?そういう方向なの?」「やっぱりいいなあ」と良い感じに気持ちを誘導されます
しょうじき「すごいおもしろいなにか」な要素があるわけじゃないですが、すべてにおいて丁寧に作られる印象がありました
交換日記をなかば強引に続けることでコンビの現状やバックボーン、甲本の個人的な内面、田中の個人的な内面、そしてそれぞれが変化していく課程を描いていく内容ですね
変化することで深まる絆、気づかなかったことが見えてくるし、気づきたくなかったことも見えてくる
距離を保っていたこそ維持されていたコンビの環境が、いろんな意味でどんどん変わっていくさまをおもしろおかしく、そして冷たく辛く描かれている、という感じ
さいしょこそ芸人版の「ウォーターボーイズ」系な話だろと思ってましたが、そうシンプルに言えるもんじゃなかった
観ててホントに甲本の気持ちもわかるし、田中の気持ちも分かる
分かるゆえにもどかし辛くて楽しい
学生とかの若い野郎どうしの友情とは違う、いろいろとすれた感じな等身大の大人の友情がおもしろい
ただ時の流れの中での甲本と田中の描写がイマイチだったかな
「みなさん、さようなら」ほどふっきれてないし、かといってそれ相応の別役やメークをしてるわけでもない・・・そこが個人的にちょっと中途半端な感じで残念でした
とりあえず観てるだけで気持ちの良い脚本で、「すごい」まではいかないけど鑑賞後に「良い映画だったなあ」と思える一本でした
個人的評価:85点
オススメ度:ベッキー神
ボクたちの交換日記 予告
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