監督:J・C・チャンダー
出演:ロバート・レッドフォード
海上でボートと漂流物との接触事故がおきてしまう
ただひとりの乗員である男は機材トラブルや船体の破損を抱えつつ、なんとか航行を続けるが・・・
名優がひとりで洋上というシーンでの漂流してる姿を力強く描く、という企画の意図は理解できる
だけど、最後まで観た感想としては「で?」と言わざるえないです
いや、ホントにただ漂流してる姿を描いてるだけで、鑑賞後になにも得るものがないから困る
漂流というアクシデントからのプラスアルファのテーマってのが見えてこない
ひとりでボートに乗ってクルーズを楽しんでる最中、目が覚めたらなんか船に漂流物が突き刺さって船体に穴あいてるし
すっかり浸水しちゃって機械類はアウトっぽいけど、まあ、とりあえずなんとかやってみっか
というストーリーなんですが、とりあえず電子機器に頼った航海に慣れきった主人公がそれを取り上げられ、知識としてはわかってるけど経験のない(浅い)緊急時の対策に追われる姿を描いた作品ですね
物事に対して後手に回ったり、かなり効率悪く対処したり、不慣れで危なっかしい処置をしていく中、どんどん容赦のないトラブルが襲いかかってくる、と
こういうのって精神的&肉体的に追いつめられていく悲壮さ、っていうか人間としての生の部分が丸だしになっていく感じがおもしろい系な映画だと思うんですよ
なんだけど、ちょっとそこら辺の描写が物足りない気がしないでもない
淡々と描くのもいいけど、もっとドラマティックに過剰演出な感じで主人公の変容を描いてもよかったんじゃなかろうか
あとはやっぱりラストのオチがパッとしない
なんというか魂をゆさぶられるようなものを感じさせてくれるでもなく、なんかテーマ的な部分で深く考えさせられるでもなく・・・
「うん、え?終わり?」という感じで、ホントにただ漂流してただけな映画としか受け取れなかった一本でした
個人的評価:65点
オススメ度:魂の「ファック」はよかったんだけどね
オール・イズ・ロスト 最後の手紙 予告
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