2015年7月12日日曜日

バケモノの子 (2015/日)

監督:細田守
出演:役所広司 / 宮崎あおい / 染谷将太 / 広瀬すず / 山路和弘 / 宮野真守 / 山口勝平 / 長塚圭史 / 麻生久美子 / 黒木華 / 諸星すみれ / 大野百花 / 津川雅彦 / リリー・フランキー / 大泉洋

母を亡くして身よりのなくなった9歳の子供である蓮は、親戚に反発してひとりで生きていくと街へ飛び出す
そこで出会った熊徹のあとを追ううちに、バケモノの街へ迷い込んでしまうのだった

うん、まあ、良くも悪くもない、正真正銘の普通におもしろい作品でした
ただしフラットな感じではなく、いいなと思える部分と負の意味で引っかかる部分が相殺された普通さ
良い面だけをみてとれるなら、血生臭さひかえめなハートウォーミング重視のNARUTO的に楽しめるかもしれん
だけどどうしても個人的には視界に入らないように、気にしないようにできないマイナス要因が枷になってしまいましたね

バケモノと人間、大人と子供、師匠と弟子、大きな違いがある熊徹と九太だけど、どこか似たもの同士で反発しあいながらも互いに互いの欠けてるところを埋めあっている
そんなふたりの関係が深まっていく様子を描いているドラマでした
こういう男同士の師弟関係でありながら、実は互いに教え教わっている話は嫌いじゃない・・・というか少年マンガっぽいノリは好みな部類

劇中の言葉や小物が後々の展開に作用するところに丁寧さが感じられ、王道な部分もふくめてありきたりさより素敵さが勝る魅力がある
序盤のノリのまま、めきめきと力をつける弟子とそうはさせない底力を見せる師匠みたいな熱い拳と拳の血をこえた父子の話を観ていたかった
九太が生物的な意味で年をとって成長する、それはいいとしても長年のブランクからの人間界との絡みにどうにも嘘くささをおぼえずにいられない

少年のままの一夏の経験、みたいな話なら別だけど少年から青年への年月の経過の重みがファンタジーと割り切っても希薄に感じる
ライバルキャラとも、もっと初期、中期と幾度かバトルした方が生きるだろうし、そういう個人的に気になる点が大きすぎて良い点を蝕んでしまってるもったいない作品でした

個人的評価:70点
オススメ度:七夕っぽいあざとい演出してまで夏イメージを前面に出さなくてもいいと思うんだ




バケモノの子 予告

0 件のコメント: