2010年4月2日金曜日

劇場版マクロスF 虚空歌姫~イツワリノウタヒメ~ (2009/日)

監督:河森正治
出演:中村悠一 / 遠藤綾 / 中島愛 / 小西克幸 / 神谷浩史 / 福山潤 / 豊口めぐみ / 保志総一朗 / 三宅健太 / 小林沙苗 / 井上喜久子 / 杉田智和


地球を離れ、新天地に向けて銀河の中心へと旅だった移民船団マクロス・フロンティア
そこで歌姫であるシェリルのコンサートが開かれる中、謎の生物兵器が襲撃にあい、会場にいた早乙女アルト、ランカも巻き込まれてしまうのだった

小さいながらも、いちおうは初代マクロスをリアルタイムで観てた世代で、シリーズもFをのぞいてすべて視聴済み
おっさん的にナウいヤングがフィーバーするアニメはキツい年代ということで、Fだけはスルーしてたわけでして
まあ、でも、ほら、ロボットものなら「おっさん」が「映画館」に「一人」で「アニメ映画」を観にいってもおかしくない・・・ぜんぜんオーケイだと信じたい
ぶっちゃけ「ホッタラケの島」の方が何倍もハードル高かったわ

そんなわけで、事前にTVシリーズを予習しておいたんですが、16話までしか観てない中途半端な知識で鑑賞
しょうじき、もっとバリバリのTV版つぎはぎ編集ものかと思ってたけど、そんなに気にならなかったですね
むしろ一本の映画としてがんばってまとめようとしてて好印象な感じ
内容もTV版の映像をいちどクラッシュして、混ぜこんで、練りこんで、もう一回かたちにした感じで、展開的にも明らかにTV版とは違うところもあり・・・というか、もう劇場版はこれでひとつの独立したものとして考えた方がいいかもしれません

それでも、TV版を観てなくても楽しめる
と言い切れないのがキツいですね
前知識がないとどうしても説明不足な感じは否めないし、TV版を観てたことを前提に「そうくるか」という作りをしてるんで、この映画単体で観ても「?」が浮かぶでしょう
よくも悪くもファン向けのサービス映画化って感じで

内容的にも序盤のシェリルが舞台上で展開する演出が見事で、エロカワイイ感じがよく出ててかなり楽しめるし、そこからバトルシーンへと流れていく様子も迫力ある上にハイテンポで展開していくから飽きません
全体的にテンポがよく構成されていて、というかじゃっかんテンポが速すぎる感じも否めないですが、どんどん話が先に進むのは気持ちいいですね
そんなテンポがいい流れの中でも、中盤から延々つづく若者たちのラブコメ展開がキツいわあ
もっとバトルが観たかったんですが、けっこうキャッキャウフフなシーンが多くて・・・その、なんていうか、あくびがとまりませんでした

それでもクライマックスは燃える&ハイスピードな展開が続いて、それまでの(おっさん的な)退屈さが吹き飛んだんでいいですが
作品がスクリーン上映されることをちゃんと意識した構図とか、分かってるじゃないと上から目線で思いましたね

そんなハイスピード&ハイテンションさは申し分ないこの映画、ただひとつだけ気になるのは勢いにのってラストまで話は進んで終わるんですが、冷静に考えてみると「かなりうすっぺらい内容」なんじゃないかと言わざるえない
二人のヒロインの間で揺れる主人公、なんとなく謎が展開さてつつ生物兵器ヴァジュラが襲ってくる・・・それだけなんですよね
この作品が前編という形で話的に「完結編に続く」みたいなスタイルなんでしかたないところもありますが、それでもあまりに内容が薄すぎる
それだけが気になりました

という感じで、こんな脂ぎった加齢臭が気になりだすお年頃のおっさんがマクロスFとかどうなんですかね
お願いですから引かないでください

個人的評価:70点
オススメ度:突撃!ラブハート!




劇場版マクロスF 虚空歌姫 予告

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