2010年5月30日日曜日

マイレージ、マイライフ (2009/米)

監督:ジェイソン・ライトマン
出演:ジョージ・クルーニー / ヴェラ・ファーミガ / アナ・ケンドリック / ジェイソン・ベイトマン / ダニー・マクブライド / メラニー・リンスキー / エイミー・モートン / サム・エリオット / ザック・ガリフィナーキス / J・K・シモンズ / スティーヴ・イースティン / アディル・カリャン / クリス・ローウェル





クビを言い渡せない会社経営者の代わりに解雇宣告を代理でおこなう会社に勤めるライアン
全米各地を飛行機で飛び回る毎日であったが、彼はそれが苦にならないどころか、ある目標をもって生きているのだった

地味な話題作ということで観てみましたが、なんというか、その、いろんな意味で思ってたのと違ってて、それでいて思った通りな作品でした
けっこう大人向けな感じで、しょうじき若いカップルがキャッキャしながら観ても退屈かもしれません
いちおうはロマンスの要素もあるにはありますが

年がら年中、飛行機で各地を転々としながら、そのライフワークを気に入っており、逆に身を固めるという選択肢がいっさい頭にない主人公
その出張中におなじ種類の女性であるアレックスと意気投合しながら満ち足りた生活をおくっている
だけど主人公の会社ではナタリーという若い女性社員の案によって、出張を全廃してネットを使ったカメラチャットでリストラ業務を行うと言い出す
上司はナタリーにこの業種を現場で体験させるために主人公と一緒に出張にださせる
そんな流れ

孤独大好きな主人公が、若い考えを持つナタリーと出張生活をする課程で、どんどん人柄が変わってくる・・・そんな映画かと思ってたらそうでもない
主人公は人情味があふれていて「解雇を言い渡すのはあくまで面とむかって、その先のケアを行うべき」という考えで、ナタリーは解雇マニュアルを作りシステマティックに業務を行うように考えている、と
普通なら逆ですよね
主人公が頭の固まった効率重視の冷血漢、そこに青臭い感情論でくる若いパワーに触発されて、って流れを想像していたんですね

実際は、主人公とアレックスの大人的な「こんな生活もいいじゃない」派と、ナタリーの「人は一人じゃうんたらかんたら」派の両方からの側面を描くんですが、いかんせん主人公が温、ナタリーが冷というイメージが強いので、なんともいえない雰囲気が良い感じ
観てる側も「結局、どういう方向性に進むんだろう」ということが気になって観てしまいます
主人公の「独りですけどなにか?」的なスタンスがわりと受け入れやすい描きかたをしているから困らない
人は結局はいつも独り、そんな人たちが世界各地に集まっているだけみたいなね

だけど、しょうじき終盤まで「なにが言いたいのか微妙によく分からない」という印象もありました
分かる気もするんだけど、なんかいまいちよくわからない
なにが伝えたいのかなあ、と終盤まで考えながら観てたけど・・・結果、途中で眠くなっただけでした
でもクライマックスのたたみかけはよかったですね
それこそ「おまえこのクライマックス描きたかっただけちゃうんか」と言いたくなるほど
ええ、じゃっかん皮肉です

そこからのラストのオチは、まあ、予定調和というか、この作品を観る前に思ってた「結末はこうなるんじゃねえの」的なのがほぼまんまだったんで、ちょっとだけガッカリ感が漂います
ようするに主人公のキャラが観てておもしろいってだけで、クライマックスまでの流れはちょっと間延びしてる気がしないでもないなあ、と上から目線でいってみましたが、調子に乗りました。すみません

もっとアメリカ版のサラリーマン映画を期待してただけに、なんともいえない微妙なおもしろいようなそうでもないような感じがしました

個人的評価:70点
おすすめ度:僕は押入ファックを試してみたいです




マイレージ、マイライフ 予告

0 件のコメント: