出演:トニ・コレット / フィリップ・シーモア・ホフマン / エリック・バナ / バリー・ハンフリーズ / ベサニー・ウィットモア / レニー・ゲイヤー / イアン・モリー・メルドラム
オーストラリアに住む友だちのいない寂しい少女メアリーと、ニューヨークに住む44歳の精神を病んでいる男
二人はひょんなことから文通をすることになる
いかにもな感じの海外デザインなクレイアニメ
ぐにゃぐにゃどろどろって感じのクレイアニメ独特な表現は控えめで、その先にある「作品としてのおもしろさ」をきちんと表現できてると思いましたね
ブラックなユーモアたっぷりでかなりひどい展開がありつつも、なんともいえないコミカルな表現で深刻になりすぎない描き方で進んでいきます
そんな深刻になりすぎないデフォルメされた演出を楽しんでいると…って感じのクライマックスの流れは秀逸
というかまさかクレイアニメで話じたいに感動するとは思わなかった
コンプレックスのかたまりで友だちが欲しくてもできないメアリー、トラウマのかたまりで精神的にアレな状態で孤独に生きるマックス、そんなふたりが文通をはじめることで前向きに、時には後ろ向きに人生を変化させていく…みたいな内容
寂しい者どうしが手紙でつながることですべてがハッピーに進む、という単純な話じゃなく、そのせいで悪化するものもあってなかなかに先が読めない展開がおもしろい
なにげに歳月はどんどん進むし、文通がふたりの人生そのものに作用していく
甘くはないふたりの人生を見守っていく作品ですね
特にラストが個人的にかなり気に入りました
なんとも「きみの友だち」を思い出さざるえない
ラストのマックスのあの表情と姿勢、その意味が分かったとたんに「うわあ、そうかあ、そうきたかあ」とジーンときちゃいました
クレイアニメなんて変幻自在にうねうね動くだけの表現作品かと思ってたけど、きちんとストーリーをつけることでこんなおもしろくなるんだ、と感じた一本でした
個人的評価:90点
オススメ度:文通とか微妙にあこがれるけど、今の日本じゃかなりファンタジーな部類だろうなあ
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