2013年6月20日木曜日

フォーン・ブース (2002/米)

監督:ジョエル・シュマッカー
出演:コリン・ファレル / キーファー・サザーランド / フォレスト・ウィティカー / ラダ・ミッチェル / ケイティ・ホームズ / ポーラ・ジャイ・パーカー / アリアン・ワニング・アッシュ / ティア・テキサーダ / ジョン・イーノス3世 / リチャード・T・ジョーンズ / キース・ノブズ

携帯電話片手に見栄とハッタリだけで仕事をする宣伝マンのスチュ
いつものように不倫相手に公衆電話から連絡した後、ふいに鳴ったベルに出てしまい…

携帯電話をキーアイテムとしてあっちこっち走り回るサスペンス「セルラー」と対角にある作品
それなりに有名なんでけっこうな人は知ってる映画ですね
個人的に上記の「セルラー」と同じくらい好きでけっこうリピート鑑賞してる一本です
まあ、企画としてけっこう思いつくのは思いつくだろうけど、実際に「ほぼ電話ボックスから動かない」映画を作る勇気はすごいわあ
シンプルすぎるゆえに作り手の技量がもろに出る内容ですが、これがまた良くできてるから感嘆せざるえない

嘘つきで見栄っぱり、他人に対しては常に横柄な態度と言動ばかりな主人公スチュ
浮気相手に携帯から電話するのはマズイってんで、いつものように公衆電話からかけようとすると、なぜかそこにピザの出前がくる
めんどくさく配達人を追い払い、電話もすますと公衆電話のベルが鳴り、おもわず受話器をとるとスチュのことを調べあげた謎の人物から脅迫めいたことを言われる
そっからはもう電話ボックスでずっと話は展開していきます
電話口の犯人はライフルで主人公の命を狙いつつ、どんどん状況が悪くなるような命令をしてくる、という内容

電話を通じての騙し騙されの会話劇をメインに、主人公の状況はどんどん悪化していく様がホントにおもしろい
電話ボックスという狭い空間での犯人と主人公のやりとり、そしてその外側で起こるアクシデントやらなんやらが折り重なりあっていってカオスっぷりが加速していってまったく飽きず、というかむしろ楽しすぎて元々が短い尺ですがあっという間に最後まで観られます

ただ唯一個人的にちょっと残念だったのは犯人が単なるサイコ野郎にしか思えないっていう点
例えば誠意のない人間は殺してもいい、ただし無関係な人間はいっさい傷つけない・・・みたいなある条件は絶対に守るような偏ってはいてもボーダーのある人格なキャラならよかったのにな、と
なんかこの犯人は自分のことを棚に上げて、やりたいことのためなら誰を巻き込んで殺してもOKみたいなところがあるのが残念
あとさすがに犯人が主人公を狙う理由が弱いのもちょっと気になる

そんなマイナス要素すら上回る楽しさでかけぬけてラストを迎えるので、まあ、そこまで深く考えなければ最高に楽しめるサスペンス映画のひとつですね

個人的評価:90点
オススメ度:売女どもマジでうるさいわあ




フォーン・ブース 予告



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