監督:ウォン・カーウァイ
出演:トニー・レオン / チャン・ツィイー / チャン・チェン / チャン・ジン / ワン・チンシアン / ソン・ヘギョ / チャオ・ベンシャン / シャオ・シェンヤン / ユエン・ウーピン / ラウ・カーウィン / チャン・チーラム / カン・リー
1930年代の中国、大きく南北に流派の分かれた武術の使い手が佛山で手を合わせる
折しも日中戦争の勃発もあいまり、時代は大きく変わろうとしていた
様々な達人によるスタイリッシュカンフーアクション、誰もがそれを期待して観にいくでしょ、これ
そんな要素もあるんですが、でも実際は「スキル」としての武術そのものにスポットをあてた時代と人による武術ドラマでしたね
着眼点やあえて武術そのものの映画を撮ろうっていう姿勢はおもしろいし、個人的にはけっこうそんな気概も嫌いじゃない
だけど、いや、マジでこんな内容を期待して観にいく人とかいねえんじゃねえですかね
葉問は南の代表として戦うことになる
彼を認める者もいれば疎む者もいる中、時代は日中戦争勃発により大きく変化の渦にのみこまれていく
そんな中で継承問題をふくめ各流派はそれぞれ託された人物とともに散り散りに
堅実に流派を継承する者、変革を求める者、守る者、守れなかった者、違う道に利用する者・・・時代の流れと人の生きざまにより武術のありようも変化、あるいはありのままに継承されていく、と
最初の雨の中での戦いから、葉問に対する餞別バトルあたりまではスタイリッシュカンフーアクションっぽくて、観てる人も「かっちょいいぜ!」と楽しめると思う
そこから日中戦争により時代の流れパートがはじまると、とたんに「ん?」とちょっとおかしいなと感じるでしょう
さらに葉問さんの影がうすくなり、ヒロイン(?)のルオメイさんの物語がメインになってきて、アクション要素はしばしお休み
それでも思い出したかのようにいきなりバトルが始まるんで見所はないわけじゃない、かな
とりあえず話はどんどんルオメイさんよりになっていくし、葉問さんはすっかりわき役ポジションに
さらにカミソリさんにいたってはオマケとしか言いようがない立ち位置で、インパクトがあるだけに扱いがもったいない
最後なんかカミソリさん、どうみてもギャグキャラっぽくなってるし
それでいて主人公はあくまで「武術」そのもののため、全体的にカンフーアクションとしても、人間ドラマとしても中途半端になってる感は否めない
個人的評価:60点
オススメ度:最初っからルオメイさんメインで作りなおしたらいいんじゃないですかね
グランド・マスター 予告
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