2014年1月1日水曜日

カノジョは嘘を愛しすぎてる (2013/日)

監督:小泉徳宏
出演:佐藤健 / 三浦翔平 / 窪田正孝 / 水田航生 / 浅香航大 / 大原櫻子 / 吉沢亮 / 森永悠希 / 谷村美月 / 相武紗季 / 反町隆史

サウンドクリエーターの仕事に色々と悩みを抱える秋は、苛立ちもあって偶然出会った少女を軽い気持ちでナンパする
声をかけられた理子は秋の口ずさんでいた曲を気に入り、そんな明らかにからかい色の強いナンパにOKするのだった

どうせ寒い冬によく公開されるヤング向けな甘いだけのロマンス映画だろ、と思ってたんですが、どうやらけっこう音楽業界要素も強いらしく、ちょっと興味がわいたので鑑賞
実際に観てみると確かにスイーツ映画な要素はあるんですが、ドラマの部分がけっこうしっかりしてるものがあり、単純な甘いだけのロマンスになっていて楽しめました

つき合っていたアーティストの茉莉が契約先のプロデューサーと寝ていたり、そのプロデューサーとも音楽に対する意見の相違があったりと、なにかとイライラがつのっていたサウンドクリエイターの秋
そんな秋が軽い気持ちで声をかけた少女がまさかのナンパ成功し、うさをはらす意味でも遊びでつき合うことにする
一方、声をかけられた理子の方は秋の口ずさんでいた曲が気に入り、まっすぐに彼と向き合っていく
と、やさぐれ男がピュア女とつき合ううちに徐々に昔の自分を取り戻していく、というありきたりな話になる流れながら、そうはならないのがおもしろい

秋の周りの音楽業界の微妙な人間関係から、ビジネスとしての音楽という裏事情も描かれていることでストーリーがしまりますね
かといってあまりそっち関係などろどろでビジネスライクなダークサイドをえぐって描くでもなく、あくまでストーリーを彩る要素として用いているのがいい

とにもかくにも”嘘”を中心に描かれる秋と理子のドラマと心情がメインになってます
全体的にあまりハッキリと台詞などで表現せず、観てる側に流れを読ませて「イチイチ言わんけどわかるよね」という感じのさじ加減がちょうどいい
それでいてあまりハッキリしないまま、というわけでもなく救済策のようなラストの描写も用意されているので、スッキリできる人もいるでしょう
受け取り方は色々になるかもしれませんが

と、じゃっかん小馬鹿にしてたところがあったこの作品、意外や意外に甘ったるいだけじゃない側面があって引き締まった内容でした
ただ、ちょっとちりばめた設定が完全にいかしきれてない気がしないでもない、そんな一本でした

個人的評価:80点
オススメ度:まさかの「おい、スズモク」




カノジョは嘘を愛しすぎてる 予告

0 件のコメント: