監督:吉田恵輔
出演:堀北真希 / 松田龍平 / 余貴美子 / 麻生祐未 / ガダルカナル・タカ / ふせえり / 岡山天音 / 田代さやか / 温水洋一
兄とふたり暮らしの麦子たちの家に、自分たちを捨てて出ていった母親が現れて一緒に暮らしたいと言ってくる
事情が重なって嫌々ながらも母親と暮らすことになった麦子だが・・・
こればっかりはホントに超個人的な感じでしか観ることができませんでした
主人公と似たような環境にあった自分にとって、ニュートラルな感情で観るのが困難だと言わざるえない
そういう意味で、この映画で描かれている親と子の微妙な描写っぷりは「よく分かってるなあ」と
表面的な親子のドラマっていうのがまったくせず、思わず「そうそう、そうなんだよなあ」とリアルに受け止められる作品ですね
ギャンブル好きで恩着せがましい兄、夢を追いかけてふらふらしている麦子、自分たちを捨てておいて都合よく戻ってこようとする母
なんだかんだで似た者どうしな三人は嫌々ながらいっしょに暮らすことになる
やがて兄が出ていき、母とふたりで生活するようになる麦子は、その存在のウザさと優しさに心がささくれだっていく
という家族の間の機微を描きつつ、リアルな部分に沈みそうでコメディの要素もちょこちょこ入れてくるので観ててそんなに気分は落ちません
とにかく出てくるキャラがみんなウザい
ウザいながら、そうなる理由が分かるからこそ同時に素敵で魅力的なキャラとして描かれている
兄にしてもギャンブル好きで自分勝手なダメ人間、というキャラクター性が強いものの、ちゃんと生の人としてのそれだけじゃない部分もある
なんていうか、半リアルみたいな微妙さ、ひとつ間違えばどうしようもなくクソな描写になってしまうところを回避してうまく作っているなあ、と
全体的にふいうち演出が特徴的で、観ていてもその部分で没入していたスイッチを切られたり、逆に離れていた心を引きつけられたりメリハリが良いですね
しょうじき主人公の麦子のおかれた状況に、個人的に重なる部分が多々あるからこその感想で、ニュートラルな感情のままにこの作品を観た人がどう思うのか想像ができません
それだけに、くどいですが本当に個人的にはすっごい良くできてるドラマだと思えたけど、演出面にしてもけっこう人を選ぶ一本かもしれません
個人的評価:100点(超個人的な見解)
オススメ度:兄ちゃんの恋人とか、BLとか細かいネタ要素も多い
麦子さんと 予告
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