監督:ロマン・ポランスキー
出演:エマニュエル・セニエ / マチュー・アマルリック
舞台「毛皮のヴィーナス」の演出家であるトマ
満足のいかなかったオーディション後、大遅刻でひとりの女ワンダが会場にやってきて・・・
なにげに予告で気になっていた作品です
思ったほど官能的なものではなく、なんともそっち系の作品だったのね、というちょっとしたガッカリ感が否めませんでした
それでもトマの狂信的に支配されていく課程での形相とか、迫力はあったし雰囲気も最後まで楽しめました
演出家と女優という映画の設定に、どんどん舞台の内容が食い込んできてその境界があやふやになっていく、言うなればそんな作品・・・みたいな
演技としてなのか、演技ではないのか、だんだんそこら辺はどうでもよくなってきて、ワンダというよりどんどんトマの存在に引き込まれていきます
そんな彼を時に甘く誘惑し、酔わせ、怒らせ、苛立たせ、完全に支配していくワンダさんも素敵
だけどどうにもラストが近づくにつれて不穏な空気、これれは個人的にですが嫌な感じがしてきます
入れ替わりまでは盛り上がってきて楽しめたんですが、けっきょくオチで「ああ、そういう方向にしちゃうのね」と軽く脱力
私としてはもっと現実的なオチを期待してたし、こういうのも悪くないけどあまり好きな終わり方じゃないかも
こういう突き放しっぷりが意図してる部分かもしれないので、単純につまらんかったと言えないっていう曖昧な部分が良くも悪くもストレスになる一本でした
個人的評価:75点
オススメ度:ふたりの熱演には見事に目を奪われるけど、しゃべりっぱなしで観ててちょい疲れる
毛皮のヴィーナス 予告
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