2010年2月7日日曜日

悪夢のエレベーター (2009/日)

監督:堀部圭亮
出演:内野聖陽 / 佐津川愛美 / モト冬樹 / 斎藤工 / 大堀こういち / 芦名星 / 本上まなみ / 小西遼生 / 池田鉄洋 / 市川しんぺー / いけだしん / 山本彩乃 / 長澤つぐみ / 芦田昌太郎 / 宮下誠 / いか八朗 / 堀井茶渡


ある男が目を覚ますと、そこは停止したエレベーターの中だった
目覚めた男を含め閉じこめられた、ヤクザ風な男、ジャージのおっさん、メンヘラ風なゴスロリ少女の4人は閉鎖された空間でお互いに隠し持ったことを抱えていた

エレベーターに偶然に閉じこめられた人たちの話が進むうち、単純な事故と思ってたことがどんどんエスカレートしていく
という邦画得意の密室パニックサスペンスもの
と言っていいのかどうか悩む一本
どうしてもこういう作品を観ると「運命じゃない人」と比べたくなるけど、しょうじきいってこの映画は練り混み不足かなあ、と

話的には男が目を覚ましたら、エレベーターに閉じこめられてて、そこに乗り合わせた他のクセのありそうな3人の男女と話してるうちに、だんだんと自分のことを深く話すようになっていく
それぞれが秘密を抱えていて、それは目覚めた男も同じだったって感じで
けっこう初期の段階から「ある矛盾」がひっかかって、観てる方も「ん?結局このエレベーターってどう動いてたの?」と思わせる手口はいいですね
そして、この手の作品の楽しみは「単純なようだけど、実はかなり深い出来事の断片」が、じょじょにつながっていって大きな何かが見えてくるという所
けど、この映画は早々にいわゆる種明かしがはじまるんですね
そこら辺はけっこう意外(種明かし編が早くに始まるという意味)で、先に期待を抱かせてもらえます

ただそこから肝心の部分がかなり荒削りな印象で、とりあえずちょっとひねったことやっとけばいいや、って感じがありありと見て取れます
それでも最後の着地点さえ間違えなければ、と最後まで興味をひっぱるダレなさはあるのでそんなに飽きずに観てられるのはいいですね

けっこうコメディタッチの所も多いですが、どれもかなりライトな笑い要素なんで、笑えない人はまったく笑えないどころか、くどすぎる上に寒いシーンにげんなりするかもしれません
けっこう管理人がらみのシーンに声を上げて笑ってる人がいましたが、これは個人的なツボ的な意味で「このシーンで笑えるのか」と思わざるえなかったですね
逆にオカマのグニャグニャの所はおもしろかったですが、誰も笑ってる人がいなくて、自分のセンスのズレを再認識

で、ラストのオチですが、ぶっちゃけクチコミ禁止とかそういうレベルほどのオチじゃないかなあ、と
後味は悪いし、別段「そうだったのか」とも思わないし、ネタの揃いはいいんですが、それをうまく料理できてない感じの練り混み不足みたいな
特にエンドロール後のシーンは意味ない気がしてならない
どうせならもうひとひねりして、「まあ、でもホントは○○なんですけどね」って終わってほしかった

そんな感じで観てる方を映画に引きずり込んで騙してくるような作品ではなく、ネタを披露してるだけな印象は否めません
いや、マジでネタはそう悪くないと思うんですが、もうちょっと観てる側も巻き込んで気持ちよく騙してほしかったかな

個人的評価:60点
おすすめ度:エロベーターとか興味津々です




悪夢のエレベーター 予告

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