監督:降旗康男
出演:水谷豊 / 伊藤蘭 / 吉岡竜輝 / 花田優里音 / 小栗旬 / 早乙女太一 / 原田泰造 / 佐々木蔵之介 / 國村隼 / 岸部一徳
昭和初期の神戸、少年の妹尾肇は親の仕事と宗教柄、外国人と接する機会が多く育つ
そんな中、戦争が社会に大きく影響を与えはじめ・・・
いちお夏の名物である反戦映画のひとつかもしれませんが、他にも思った人もいるだろうけど個人的には「ALWAYS」に近い当時の時代背景や設定をスパイスにしたファンタジー作品って印象が強かったですね
キリスト教、洋服屋、戦争、それらの特殊な環境下で少年が生きていくファンタジードラマという視点で観てたんですが、そういう見方をするならけっこう普通に良質なドラマとしてできてると思います
時代設定やら実際に当時はうんぬん、とかそういう部分はぬきにして、話そのものを楽しめばいい作品かもしれません
キリスト教だから、外国人とつきあいがあるから、戦争が激化して社会に大きな歪みがでてきたから、と色々なことに思い悩まされ、実害も受けながら強く生きる主人公の少年H
道を踏み外しそうになるといつも父親が強く優しく導いてくれるからこそ、少年はどんな異常ともいえる日常の劇的な変化の中でもまっすぐに歩んでいける、みたいな内容
少年の成長ものでもあるけど、けっこう父親の存在が大きくて、個人的にはこういう父性の強い作品は好みでよかったですね
画面的にすっごい自然ってわけでもないけど、CG臭もそんなに感じなくてわりとすんなり世界観に没入できるのはいい
ドラマ要素も単調すぎず長すぎず、テンポよく話が進んでいって、言わんとしてるところも分かりやすい
反面、露骨なのもアレだけど、じゃっかんドラマティックな盛り上げが足りないかなと思う点と、さすがに父親が前に出すぎて「水谷映画」な印象が強くなっちゃってるのが気になったかなあ
まあ、とにもかくにも戦争うんぬん言わず、この父と子の物語を黙って楽しめばいい一本でしたね
個人的評価:80点
オススメ度:言うほどHって呼ばれてない
少年H 予告
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