監督:ニール・ブロムカンプ
出演:マット・デイモン / ジョディ・フォスター / シャルト・コプリー / アリス・ブラガ / ディエゴ・ルナ / ワグネル・モウラ / ウィリアム・フィクナー / ファラン・タイール
2154年、一部の超富裕層はスペースコロニー”エリジウム”で不自由なく、その他の貧困層は汚染しつくされた地球で暮らしていた
そんな中、地球で貧乏暮らし暮らす元犯罪者のマックスは工場で働くうちに事故を起こし余命5日の宣告を受け、これを治療するためにはエリジウムに行くしかないと決意する
地べたをはって特権階級からは虐げられ貧しく暮らす人たち
何不自由なく地球を離れてスペースコロニーで暮らす金持ちたち
で、貧しい主人公はスペースコロニーを目指す…って、古今東西SF作品としてはありふれまくりな設定で、しょうじき「ああ、またこのネタね」と思わざるえない
しかしながら、実際の映画を観てみたら、そんなありきたり感なんかいっきに吹き飛びましたね
SF、アクション、ドラマ、どれをとっても一級品のエンターテインメント作品になってました
作業中の事故で致死量の照射線を浴びてしまう主人公のマックス
彼は生きるために治療機械があるエリジウムを目指すが、そこへ潜入するためにひとつの仕事を持ちかけられる
と、話としては非常にシンプル
そんな話のありきたりな設定とシンプルさが逆に分かりやすく描けていて、逆にあんまりこだわった設定にされるよりこっちの方が作品じたいのおもしろさに集中できて良いかもしれません
とりあえず主人公が分不相応な聖域とも言えるエリジウムを目指す理由が良い
愛、正義感、英雄願望、反骨精神、巻き込まれてなんとなく、そんなどれでもない単純に「生きたい」という理由が「おお、そういう理由で上を目指すか」と興味を引かれる
そして、そんな単純な主人公の思いがちゃんと後々にテーマとしていきてくるからにくいわあ
で、そんな主人公の思いをはじめ、ヒロインの思い、主人公に協力する人たちの思いと思惑、主人公を追う連中の思惑、エリジウム側の人間の思惑…それぞれがちゃんとした意志をもって行動しているさまがよく描けてる
土台がシンプルだけにその上に構築されていく要素のおもしろさが際だって、まったく飽きることなく最後まで楽しめます
で、黙って普通に作ってても十分なのに、そこにB級エッセンスを忘れずに加えてくるから、もう個人的にはテンションが上がらざるえないわけで
めちゃくちゃ日本のゲーム…とりわけ小島監督作品のこと好きなんだろうなあ、と思える描写もけっこうあるし、そういう意味でゲーマーな人もけっこう楽しめる
じゃっかん「男の世界」に偏った描き方がアレだけど、とにもかくにも「ちっともありきたりじゃねえ」と最初の自分の思いが恥ずかしくなった一本でした
個人的評価:100点
オススメ度:これからはサイボーグ(風)ニンジャが主流になる、のか?
エリジウム 予告
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