2013年10月7日月曜日

そして父になる (2013/日)

監督:是枝裕和
出演:福山雅治 / 尾野真千子 / 真木よう子 / リリー・フランキー / 二宮慶多 / 黄升げん / 中村ゆり / 高橋和也 / 田中哲司 / ARATA / 風吹ジュン / 國村隼 / 樹木希林 / 夏八木勲

ひとり息子の慶多の小学校受験も仕事も順調な野々宮一家
そんなある日、慶多の生まれた病院から当時に赤ちゃんの取り違えがあったと連絡があり・・・

生みの親と育ての親、そして赤ちゃん取り違えの問題
そんな題材は古今東西、映画という手段を問わずに作られてきてるけど、「あえてなんで今これなんだ」という思いも杞憂に単純にドラマとしての完成度がすばらしかった
個人的にとりあえずクライマックスに大事件があって、それを乗り越えて「ザ・絆!!」みたいな感動の押しつけものは嫌い・・・じゃないけど、あえてそっちの方向性とは違うこの作品は純粋に楽しめました

唐突に自分の子供が病院で取り違えにあって、本当の血がつながった子供がその育ての親と目の前に現れる
主人公の野々宮良多は相手の家族と話し合い、とりあえずはそれぞれの子供を週末だけ交代して泊まらせることにする
取り違えとなれば起こりうる予測できた問題、そして予測できなかった問題の数々が主人公の前に突きつけられていく、と
しょうじき題材やらなんやらに新しいものはない
誰しも知っているものをいかに料理するか、というセンスの部分で勝負してる作品ですね

で、個人的にこういった問題と、それに立ち向かう登場人物たちの描写を淡々としていく演出はよかったと思います
「ここで泣けよ」みたいな過剰演出がないゆえにドラマ部分としての作品の内容に集中できました
黙って中身で勝負、という映画作りの姿勢は自信があってからこそだろうし、実際に完成したモノがおもしろいだけに素晴らしいと言わざるえない

なにより配役が非常によくて、子役を含めて全体的に演技がナチュラルでいいですね
どっちの父親が、どっちの母親が、どっちの家族がどうとかじゃなく、主人公の変化をおさえた感じでよく描けていたな、と思えた一本でした

個人的評価:90点
オススメ度:やっぱり「凶悪」コンビがちょっと気にならざるえないわな




そして父になる 予告

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