監督:冨樫森
出演:濱田ここね / 上戸彩 / 岸本加世子 / 井頭愛海 / 小林綾子 / 満島真之介 / 乃木涼介 / 吉村実子 / ガッツ石松 / 稲垣吾郎 / 泉ピン子
明治40年、雪国の貧しい家で育った7歳の幼い女の子、おしん
嫌がるおしんをよそに家族が食べていくために1年の奉公に出されることになり・・・
国民的な超有名ドラマを映画でリメイク、もとが長い物語ゆえに仕方ないかもしれませんがかなり駆け足で描かれてましたね
個人的に元のドラマ版は観てなかったですが、それでもかなり駆け足で重要な部分だけ描き、そぎ落とせるだけそぎ落としている印象を受けました
全体的に溜めが足りないために、そこだけ観れば確かに良いシーンだし「いい話だな」とも思え、けっこうな名セリフが描かれてると分かる・・・けど、それを感じることができないんですよね
目や耳には入ってくるけど心まで届かないというか
まだ7歳ながら家族を食べさせるために半ば無理矢理に奉公に出されるおしん
奉公先でのあたりや仕事は想像以上にきつく、それでもおしんは一生懸命に働くものの、ある事件をきっかけに心が折れてしまい・・・
という様々な人との関わりによって時に辛い、時に優しい世間を知っていき強く成長していく、っていうのを大多数の人がこの映画版には期待してるでしょう
だけど、実際に観た個人的な感想としては母親とのつながりみたいな部分を強調してる印象でした
それだけに奉公先でのどろどろした人間関係みたいなところは、意外なほどあっさり描かれていて、虐げられて虐げられて・・・だけど最後には受け入れてもらえる、みたいな要素は薄い
かなりいじわるでイヤな表現をするなら、おしんが奉公先と実家をいったりきたりしてるだけ
役者についてもそんなこだわりがない私ですが、それでもこの母親役は「母と子」を主軸に描くにしては力不足感が否めない
あとちょっと気になったのは楽曲の使い方がちょっとタイミング的におかしいような・・・?
テレビドラマ版を観てなくても知ってるメインテーマ、これが挿入されるタイミングと回数がちょっとしっくりこなかったですね
それでもひとつひとつのシーンとしてのドラマはおもしろいし、主役の演技も想像してたよりしっかりしてて浮いてない
それと個人的にカメラワークがけっこう凝ってるな、と思えました
続編があるのかどうか分かりませんが、続きはもうちょっと総集編臭がしない作りにしてもらえればな、と思った一本でした
個人的評価:75点
オススメ度:物わかりの良いピン子なんてピン子じゃない(という個人的妄想)
おしん 予告
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