2012年8月22日水曜日

ニライカナイからの手紙 (2005/日)

監督:熊澤尚人
出演:蒼井優 / 平良進 / 南果歩 / 金井勇太 / かわい瞳 / 比嘉愛未 / 斎藤歩 / 前田吟








沖縄の竹富島、幼い少女の風希の母は島を出て東京にいってしまう
それから毎年誕生日にとどく手紙を支えに成長した風希は、やがて高校卒業後の身の振り方に悩み…

完全に雰囲気映画ですね
沖縄の島での暮らし、東京での現実、島で育ちもう大人だと自分で思っていても島を出てみればずっと守られていたことを痛いほど分からされる
うーん、素材はいいんですけど、個人的にどうにも感情が揺さぶられない
つまんないってわけじゃなく、ダラダラ最後まで観つづけることはできたんですが、なんとも「え?こんだけ?」って感じ
いまどきテレビでやる感動系の再現ドラマでももっと練られたストーリーを選ぶんじゃないですかね
ホントになんのひねりもなく先の見える物語を薄めるだけ薄めて2時間の間を埋めました、という印象
しょうじきこれなら半分の尺でも描ききることはできるんじゃないのかな

高校卒業後、カメラの仕事につきたいと東京で実際に勉強&修行したいと思う風希
でも育ての親であるおじいは20歳まで風希は島をでちゃダメだと言う
そんなおじいに反発しながらなんやかんやで東京に出てカメラマンの助手として働き、辛い現実を痛感しながら母の面影を追う、みたいな話ですね
全体的になんかドラマとして弱い気がします
島の人たちとの交流を、東京での仕事の辛い日々を、とりわけ人間関係をもっともっと深く描いてくれないとどうにも感動できない
風希がカメラに興味があるって設定もなんか上辺だけで、さらに沖縄が舞台っていうのも「そういう設定にした方が雰囲気でるんじゃね?」という浅い考えが見え見え

そしてラストにしても「ほら、感動していいんだよ?泣いていいんだよ?ほらほら」みたいな押しつけがましいのがね
そのくせありきたりすぎて、どっかで観たことある描写ばかりでまったく心動かされない演出だし…
あとは個人的にだけど主人公の風希はひとりで東京へ出てきて働くようになるまで人間として成長したのに、なんかお母さんについて想像力が足りなすぎないかな
お母さんがどうなってるかなんてちょっとくらい想像できてたでしょ?と言わざるえない
それだけピュアな心なんだ、って言えなくもないけど10台の少女じゃないんだからね

ホントにつまらなくはないけど面白くもない、別に観ても観なくても好きにすればいいんじゃね?的な一本でした
個人的には肌に合わなかったけど、シンプルなドラマ&沖縄の雰囲気が好きなら十分にアリですね

個人的評価:60点
オススメ度:おじいには自分の口でちゃんと伝えなさいよ。子供じゃないんだから




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