監督:マリク・ベンジェルール
出演:ロドリゲス
アメリカでは散々なセールスで、国内では知る者すらわずかなミュージシャンのロドリゲス
焼身自殺、ライブ中の拳銃自殺がささやかれる彼の曲は、本人の知らぬ遠く離れた南アフリカでは大ヒットしており・・・
この映画の存在を知ってロドリゲスのアルバム2枚を購入、事前に曲は予習しておいたんですが、個人的にかなり好みな感じのサウンドですでに観る前から満たされてました
で、いざ本編を鑑賞してみると、またこれが良いんだわ
彼の曲に関わったすべての人、とは言えないかもしれないですが、とりあえず彼を知る人たちのハッピーな笑顔をみてるだけで「はあ、良いわあ」となる
さらに劇場のサウンドシステムで奏でられる曲にも満足
すごい奴がいる、と目をつけられてアルバムが作られたロドリゲスだったが、まったく売れずじまい
しかし偶然にも南アフリカに渡ったレコードが当時の時代背景にマッチし空前の大ヒットとなる
現地では謎に包まれたロドリゲスの死の真相にせまるため、その調査がはじめられる
ドキュメンタリーとはいってもがっちがちなお堅いものじゃなく、PV風の映像やらCGを随所に挿入、さらにちょこちょこロドリゲスの曲も流してくれるので娯楽的な作品としても楽しめる
ロドリゲスのデビューと南アでのヒット、だけどいったいロドリゲスってなんなんだという流れからの描き方を追いつつ、彼の曲を堪能する作品ですね
まあ、ちょっとフルで曲をやってくれないのがアレでしたが
どうせなら有志によるPVとかフルコーラスで作って挿入してくれても、というのはちょっと贅沢な要求ですかね
当時の南アのおかれた状況、アパルトヘイト政策とロドリゲスの曲との関連が奇跡的な流れの中でヒットしていく様子
そしてけっこういい加減だった当時のアメリカのカネの流れ
時代的な背景をみる分にもおもしろい
まあ、なにはともあれロドリゲスの曲、そしてその人となり、周りの人の笑顔、これ以上に素敵なものはないでしょう
美談にしすぎ、という感じがじゃっかんしないでもないけど、音楽好きな人にイヤな奴はいない、と信じたい
終盤の展開はネタバレになるからさけるけど、開けられる窓を映すシーンとかマジでジーンとこみあげてくるものを押さえきれなかったわあ
とりあえず代表曲である「シュガーマン」を聴いてみて、いいねと思える人なら満足できる作品だと思いますね
音楽的な趣味はマジで多種多様なので、こればかりは万人にオススメできる一本じゃないですが、個人的には心の底から楽しめた作品でした
個人的評価:90点
オススメ度:さすがにスーツで出社まで真似できないけど、その心意気は肝に銘じておきたい
シュガーマン 奇跡に愛された男 予告
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