監督:石井裕也
出演:松田龍平 / 宮崎あおい / オダギリジョー / 黒木華 / 渡辺美佐子 / 池脇千鶴 / 鶴見辰吾 / 宇野祥平 / 又吉直樹 / 波岡一喜 / 森岡龍 / 斎藤嘉樹 / 麻生久美子 / 伊佐山ひろ子 / 八千草薫 / 小林薫 / 加藤剛
営業部から辞書編集部へ引き抜かれた馬締
コミュニケーションに難はあるものの、独特のセンスをもつ彼は途方もなく時間のかかる辞書づくりにいそしむ
どうせアレだろ?なんだかんだマジメ人間のロマンス話が出しゃばってグダグダになるんだろ?
と、あんまり期待しないで観たんですが、そんなことはなくって、むしろロマンスパートは最小限に押さえられてましたね
あくまで辞書づくりというものを中心にすえて描かれていて、そこにいろんな人が関わってきつつおもしろおかしく話が展開していく内容・・・これは楽しかったと言わざるえない
地味なんだけどおもしろい、という典型的な作品
性格的にはクソマジメだけど、他人と話すことや理解しあうことが苦手で根暗な印象の男、馬締
完成までに20年はかかるのではないか、という辞書づくりの仕事をすることになる
馬締とは正反対な軽い先輩、老齢ながら現代的な物事に好奇心の枯れることのない監修の先生たちとともにコツコツ作業をすすめる
マジメ人間ゆえに天然っぽいボケをかます主人公のおもしろさ、さらに脇を固める他の登場人物たちのクセのある存在感、公私ともに問題の波をのりこえて辞書づくりの日常を描いてます
いや、ホントにただそれだけなんだけど、下手にいろんな要素に物語が傾かないからブレずに最後まで楽しめます
とにもかくにも地味すぎる作品なんだけど、途方もない目標にむかって艱難辛苦をのりこえていく登場人物たちの姿を真摯に、時にコミカルに描かれているのをみてるだけでおもしろい
こういう作品ってけっこう途中で眠くなる要素があるもんですが、個人的にはまったく眠くならず退屈することもなく最後まで観られました
ただ一点、時が急にすっ飛ばされた以降ちょっとドラマ的に軽いかなって感じがしないでもない
馬締が先輩になり、感性の違う後輩が入るのはいいんだけど、あんまりいかしきれないかな
同じく終盤の荒木さんの扱いもストーリー展開上おいておきました、みたいな気がしないでもない
まあ、それはそれとして、月並みだけど辞書づくりの大変さ、その一片だけでも触れられたし物語としても楽しめた一本でした
個人的評価:85点
オススメ度:ギリジョーさん味のある役者さんになったなあ
舟を編む 予告
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